冬場の乾燥肌と帯電列

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2月20日は気温23℃。半袖で散歩する人も見られた。 この調子で春になると思いきや水曜日(今日)から厳冬に戻るとのこと。朝からどんより曇り空で今にも雨が振り出しそう。暖かくなってきたのでコートのインナーを外したところだったのだが、再度取り付けた次第。被災地のご苦労に比べれば甘いと言わざるを得ない。

電気代の高騰、所得が先行き不透明であることを考えると、庶民の対策は重ね着が手っ取り早い。ところが、日本人の肌は敏感であることから重ね着をすると「痒み」「肌荒れ」に悩まされる季節でもある。

小学生の頃、セルロイド(酢酸セルロース)や塩化ビニールの下敷きを擦り合わせて頭の上に持ってくると髪が静電気で立ち上がることをやったものだ。擦り合わせで静電気がなぜ起こるかは考えたこともなかった。

今であれば「陽子の周りに電子が循環しているだけでは静電気は発生しないが、異種原子の物質とこすり合わせると、電子が飛び出して相手方に移行する。飛び出した元の原子がプラスに、電子が入った方がマイナスになる。(図:石塚HP引用)

これが静電気の仕組みだといえば今の小学生では容易に理解できるであろう。学校や家では電子のやり取りである半導体満載のガゼットを利用しての学習スタイルだから。

人体の70%は水(含む血液など)でできているので本来は裸でじーっとしていれば静電気は発生しない。そうはいかないので肌着+シャツ+セーター+上着+アルファ と積層された衣服で動く(層間摩擦)と静電気が発生する。人肌とシルクは類似分子であるから静電気を生じても僅かである、高価だが医療機関にかかる場合と比較すれば案外コスパは良いのかも。どなたかのご意見を聞きたいところだ。

木綿の帯電列はシルクに準ずるが、縫製が悪いと縫製部分があたかもブラシで擦っていることで静電気が起こり痒みを生ずる。肌着にポリエステル100%はなく、多くは木綿との混紡であるが、ポリエステルと人肌の帯電列差が大きいだけに、購入する時は混紡比率を見ることをお勧めする。うっかり縫製の悪い肌着を買った場合は、裏返しにきている人もいる。シャツの裏返し着は無理だ。ノンアイロンシャツは便利だが乾燥冬場はコットンでしょう。セーターが問題。アクリル混紡は帯電列が大きい。カシミヤ(ウール)もナイロンとほぼ同じ。

ではどうすれば良いのか。

*筆者は電力ケーブルの樹脂開発を少しだが経験したことがある。そこでは絶縁材料のポリエチレンと被覆材料から構成されているのだが、ケーブル断面方向の2/3のところに半導電層を有する形態となっていた。これと同じ理屈で重ね着の間に静電気緩衝を設ける。具体的には木綿100%からなるシャツを着る

*室内湿度の調整 加湿50〜65% とし空気の静電量を下げる

*シルク由来のセリシン配合クリームを肌に塗布

ここで、ちょっと寄り道 セリシンって何?ですが、繭の糸は2本のフィブロインと、
その周囲を取り囲んで1本の繭糸に束ねている乗り状のタンパク質セリシンからなる。
セリシンは繭の湿度調整と紫外線防止の働きをしていると京丹後織物組合HPから引用。
(近々水とシルクに関する講演を依頼中)

*ヘパリン類似化合物、ヒアルロン酸配合などの保湿剤の利用

*タモリさんのお風呂では垢擦りはしないで、じーっと浸かっているだけとのこと

 角質層など皮膚ガード物質を無理に剥離しないとのことは確かに良いのだろう。

*その他、部屋のこまめな掃除 埃フリー環境維持

この最後の項目が一番筆者にとっては苦手。だが、本当かどうか確かめていないが静電気が溜まると血液酸化にも影響するとか?の記事があるとなるとやらざるを得ない。

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