2024年 5月 の投稿一覧

大相撲ルネッサンス&洗髪シャンプー量

大相撲をTVで見る機会がめっきり減った。時間帯も見ない理由の一つだが、初日から数日経て今場所開催しているのだと気が付く程度が昨年までだった。それが、今年に入り、大の里、尊富士など髷が結えない若手力士の大活躍で記録を次々と塗り替え優勝した。これには驚くと同時に嬉しくなった。小兵の宇良、翔猿が圧倒的に優る力士を技ありで倒す面白さでかろうじて人気を支えていたので尚更の感がする。横綱・大関が休場する中、琴桜が奮闘したが空回りしたと見た。時間になって塩を手にするときの凄みのある形相に、大関として頑張らねばならぬ覚悟を見たが、一方で大鵬の所作は実に冷静であったことと対照的だ。双葉山は黙鶏に至らずの心構えを説いた。形相を作るエネルギーは攻めるには有効だろうが、相手のエネルギーを吸収して攻勢に転ずる「後の先」もあるのだがと思いつつ、ビジネス面でも当てはまるなぁと感じている。

時代を超えて、大の山、尊富士に大相撲ルネッサンスと感じたのは小生だけであろうか。大銀杏が似合う大関、横綱を目指して欲しい。

大銀杏が結えなくなると廃業って本当か知らないが、激しい立会いの緩衝材として髪が必要なのだろう。サッカーではヘディングを抑える動きもある。認知症の原因の一つが頭部の損傷であるとしたら、頭部が薄くなったら帽子を被ることも必須か。筆者は帽子を購入するも、いずれも似合わないのでお蔵入り状態。認知になったら似合う・似合わないどころではないのだが。

大銀杏の形にするには床山さんが椿油で整えるので、洗髪するにはシャンプーを多く使用するだろう。昔のワックス様整髪料でコテコテに髪を整えているシニアの人もいる。埃の吸着量も多いので毎日洗髪するのであろう。洗髪頻度が多いとハゲになる説もあり頭皮及び髪に対するシャンプー最適量が気になっていた。

タイミングよく、洗髪におけるシャンプー量・頻度に関する記事を見たので紹介する。

大学の先生が学生にデーターの面白さに興味を抱くような息抜き記事を連載している。名古屋文理大の落合先生は雑誌「化学」4月号に紙も頭皮も綺麗にするにはシャンプーの量と回数について、計算事例を紹介している。

問題:「髪を洗うときは、多め(5ml)のシャンプーで1回洗うのと、少なめ(3ml)で2回洗う、どちらが効果的か?」計算前提としてシャンプー密度1.1 シャンプーに含まれる洗剤分子量を200、頭皮には0.5mg/cm2 の皮脂が分泌され、頭皮面積580cm2,髪は10万本。」

さて皆様、計算トライして下さい。紙面の制約があるので途中経過と結論を引用する。3mlで十分。 髪の汚れのほとんどが塵・埃なのでお湯洗いをした上で少量シャンプーが有効。

計算過程でフサフサ髪であってもその断面積トータルは頭皮面積には及ばないことがわかったことは意外であった。勿論、髪の長さで表面積は変わる。

この文献の冒頭で先生は進化論で見れば髪は体毛の名残に過ぎないと記載。サザエさんの波平さんは見事に進化した人であったのか???と考えさせるだけに面白いと同時に、いずれ筆者も同様な頭皮となるであろう。

その時は進化のエビデンスだ!と言いたいが、多分、世の中に貢献した進化は何かあるのか?と厳しい声が聞こえるだろう。そう、人間 体毛を失うことで得ることを選んだのだとすれば、それは何かが問われている。

歩数と健康寿命 AI指標

前回のブログで歩数8000説が一般的だがエビデンスがあるのか調べると書いた。巷間言われているのは「万歩計」と名付けたらから1万歩が常識になったが、膝関節を痛めること 及び8000歩以上は健康効果が出ないというもの。

その結論は今までの統計処理による結論だとして、機械的統計AI処理が可能となった現在は見直しがされた。従来の年齢、男女など因子に加え栄養調査、疾病履歴などもを加えた結果が報告された。

京都府立医科大学によると「健康寿命を延伸するための一日歩数の目標値は 9,000 歩/日 自覚的な健康状態を改善するための一日歩数の目標値は 11,000 歩/日」と発表された(2024/05/1プレスリリース)

筆者の平均歩数は12,000歩であり、そろそろ8,000歩にしようとしていた矢先なのでショックな報告。計算過程は複雑で門外漢には理解できそうにないが結論だけ引用するので、興味がある人はオリジナル文献の参照を願いたい。

同大学によれば、以前より健康寿命に大きな影響を与える要因が、うつ病などこころの病気、腰痛や骨折など筋骨格系の問題、脳神経疾患などであることを報告しているが、今回は運動により健康寿命の延長ができるとしてウオーキングの歩数との関係を調べたとのこと。

纏めの表が記載されているので参照して下さい。(補足:心血管病発症抑制には歩数72,00歩、死亡率低下には8,800歩制限されることない活動には9,000歩、自覚的な健康状態維持には11,000歩が目標値となる)

 

 

 

 

 

年齢別、性別の健康寿命HCAL((HCAL:health condition without activity limitations)

 

 

 

 

 

 

 

勝手な解釈をすると 若者は8,000歩でも健康寿命は維持できるが、シニアでは可能ならば12,000歩が必要となる。確かに80歳以上でラグビーやシニアオリンピックで活躍する人がおられる。若い時から現在に至まで維持しつつ歩数を増加してきたのであろう。筆者の場合はやや怪しいので、せめて今後は歩数を低下させるのではなく維持したいが、膝関節を痛めないような姿勢と歩き方、及び靴の最適化をすることにした。自宅で家事やリモートワークをしても精々1,000歩程度。なので、社員の健康寿命のことを考えると、リアルオフィスに出勤し、できるなら手前の駅から徒歩することなど工夫が必要だろう。

40秒運動効果

健康には食事と運動が大事。耳タコ状態だ。筆者の運動と言えばウオーキング。年間平均で1.2万歩だったが、8000歩以上は効果が同じどころか、膝を痛める危険があるとの声もあるので抑えている。エビデンスを知りたいところだ。

つい最近AI統計処理により具体的な健康寿命と歩数についての報告が出たので、別の機会でレポートする。ただ、歩数によらず、だらだらの歩きではなく、強度を変えたインターバルウオーキングが好ましいのは共通しているのだろう。幸か不幸か横浜は坂の街なので自然に織り込まれていると勝手な解釈。その他、大股で歩くこと、踵から着地することなど、単なる歩きにも注文が多い。

一方、MBLやサッカーの試合前の準備運動は日本のプロ野球に比較すると、あっさりしている。もっとも日本の方は試合の前にかなりのエネルギーを消耗するのに対して、関節を柔らかくするのに重点をおいているのかなぁと思っていた。この曖昧な思い込みに対して、非常に面白い&サイエンス心をくすぐる発表があった。

それは「わずか40秒の運動で身体に起こる劇的変化」の論文を早稲田が発表した。これは時間のない人にとっては朗報。週150時間のエクササイズは不要。最近流行りのチョコ○○○もこの流れかも。前振りはこの辺で内容を紹介。

方法は自転車ペダル漕ぎを強烈に10秒 休憩80秒 の繰り返しパターンと強烈ペダル20秒 休憩160秒繰り返しパターンをとり、その間の酸素消費量をガスクロマトで検知し、肉体(太もも筋肉の活動をMRIで測定するもの。

結果は1)強烈ペダル漕ぎ 40秒を分割して強烈漕ぎ10秒、20秒で大きな運動効果が得られる。2)1回目に比較して2回目の効果は低い。それ以上やっても飽和。ということ。

図:高強度間欠的運動実施前後の大腿部のMRIの横断画像例。各筋の色の変化が筋活動の度合いを反映している(青-緑-黄-赤の順で筋活動が高くなる)。

従来の運動パターンとの比較図は以下の通り。

 

 

図1:高強度間欠的運動(A左図)と従来の有酸素運動(B右図)

この文献を眺めながら、脳も筋肉だとして全力勉強・研究 インターバル休憩再度 全力投入 方式の方が効果を出すような経験と一致するのではないかと。筆者はダラダラ、ながら勉強なので好ましくない。遅いが心を入れ替えるか?

会社も矢継ぎ早に、次商品、次商品を世の中に出さないと・・・・と全時間 全勢力投入していると疲労は勿論、新事象の見落とし、品質管理の不徹底などがあり、大きな損失になるのではないかと思うが如何だろうか。

余裕のない人に余裕こそ大事だと言えば怒られるだろう。だが 最近 良いことに リアル会議・打ち合わせ時間は長くて1時間にセットされている。

正直なところ、コア集中タイムは前半1、後半1 でそれぞれ15分程度。あとは雑談。雑談も接着剤として重要であるが、コアが充実してナンボのもの。時計を見ないでも充実した打ち合わせは案外1時間内で終わっている。

思いつきだが、軽い笑をタイミング良くとる関西人と、じっくり長いシナリオの最後で深く大きく笑わせる芸とはどちらが、頭脳筋肉に効果があるのか、MRIが利用できればトライしたい。域に達している噺家の1時間にも及ぶ落語の最後は笑いと涙腺を動かすのも確か。地域差はあるだろう。両方ができる人のプレゼンは納得する。芸の領域の人はいる。

熟練技とAI

GW中に半日コースの超近場に出かけた。渋滞が予想される国道246の一部を走行するので、いつでも下車して、あとはウオーキングでもいいか的な考えで路線バスを選択。大袈裟だが目指すは独特の焙煎作業所をもつ珈琲複合店。11時には到着してしまったが、製菓直売、関連商品なども充実していることから焙煎作業所見学の13時まで時間を潰すには程よい。

さて、行ってみたい動機を紹介する。お台場の青海地区には産総研、東京都産業技術研究センターなど研究機関があり、依頼試験や装置借用しての研究など利用している。港湾関係会社が入るビルの一角に早朝から焙煎の香りが漂っている焙煎作業所が同居している。焙煎の香り、煙に誘引されて仕事前の一杯を求めて出勤者が集まってくる。価格が以前は100円(その後に値上げして120円のスタンダードと200円の“高級グレード”もある。90%の人は100円のホットかアイスかのサーバーを選択する。筆者も仕事始め、昼食後は100円珈琲を求めるのがルーチン化している。 ルーチン化には価格にしては味が良いこと、焙煎作業を目の前にすることができ、作業している人との会話が楽しいことも影響している。

ある日、焙煎担当している人が今月末で退社しますと話をしてきた。焙煎の知識と腕を必要としている会社があるのだろうとしてN社ですか?と問えば。当たりっ!と。機会があれば会いましょうとして月日が経過。青海の焙煎は都市ガス燃焼。N社のそれは備長炭燃焼によるもの。ガス燃焼であれば温度調節はバルブの開閉度によりコントロールできるが、備長炭はどうするのかに興味があった。

その前に備長炭焙煎の“豆”知識をレビューすると。

*均一焙煎が可能。 遠赤外線効果により豆の芯まで熱が伝わることで雑味が少ないこと *焙煎時間が長いので中煎りから深煎りの甘味を引き出しやすい *備長炭の香りが微妙に反映して、かつ焦げが少ない。

一方で*時間がかかる。*すぐに火を落とせるかと言えばできない。*作業者の経験に依存するところが大きい などのデメリットがある。

実際、焙煎作業所に足を踏み入れた時、焙煎中であったが煙モクモク、珈琲の香りがしない。なにこれ?と驚いた。その代わり排気ダクトが従来見るよりも違うことに気がついた。焙煎時の1ハゼ、2ハゼ時に少量サンプリングして色目、香りを作業者がチェックしながら備長炭の追加をしている。この時の香りを嗅ぐには煙モクモクは邪魔なのだと。それと焙煎完成後冷却ターンテーブルに排出されると早急に除熱しやすいように排気ダクト能力が設計されていることにも気がついた。喫茶店などのスケールでは電気焙煎も利用できるが、大量生産の場合はこの2つの条件を満足しないといけないのだろうと感じた。

見学後、焙煎豆200gを購入。このチェーン店では豆購入すると珈琲を飲むことができる。都会でいただくより緑多い中での一杯は格別なものであった。味成分には今見た熟練技能も含まれている。

その翌日、知人が起業するに及んで色々な相談を受ける中で、会社の名前、事業性格を反映したロゴをAIで作成していることを知った。今までは名刺デザイナーなどに依頼すると3件ほどの提案があり、その中から選択して費用を支払うシステムであった。AIアプリを開き基本的なやりとりが終わるや否やロゴの候補が続々とアウトプットされてきた。アウトプットの速度もさることながら、デザインの新規性にも驚いた。iPadに向かって呟くだけでいい。どのような仕組みなのか知らないが、デザイナーにとって厳しい時代になったのかと。簡単なプログラミングではSE不要説はよく聞く。

良いのか悪いのか、ますます頭を使わなくても良い時代になった。。。。。と呑気に構えていると自分がやがて・・・不要扱いになる。大宅壮一はTVが出た時は国民総白痴になると警告。今は電車に乗れば8割がスマホ操作に没頭。電車から降りるにも画面眺めつつ、そのあとはエスカレーターに乗りつつスマホ。この流れではAIが人の行動を制御しているとチャップリンが生きていたら言うだろう。

AIではできないことは何か? 備長炭焙煎珈琲をいただきながら考えることにしよう。

多様性の強さ

新横浜は関西から新幹線でアクセスが便利であることもあり関西に本社がある企業の支店が多く、整然としたビル群が存在する。日産スタジアムとアリーナがある街でもある。

新横浜で仕事おわりにチョット行きますか?と言われたものの、新横浜といえばラーメン博物館しか知識がなく、先方にお店選びを委ねた。華金もあり、かろうじて入った店に圧倒された。タバコの煙で視界不良、大声で叫ばないと同じテーブルのトイメンの人にさえ通じない。話す相手の言葉が聞き取れないので、適当に相槌を打つかアルコールを重ねることしかやることがない。まるで昭和の時代の再現ドラマかと思うほど。驚くべきリーズナブル価格も昭和的。

昭和と違うところの一つはメニュー注文をスマホですること。100dB相当の騒音では致し方ない。もう一つは赤ら顔がほとんどいないことである。そこが昭和とは違うと感じた。日本人の47%はアルコール由来のアルデヒドを分解する酵素を持っていない。下手に飲酒すればDNAがアルデヒドにより傷がつきDNAを正しく再生できない。ノンアルの進化とコンプアイアンスが浸透していることもあり適度な社会空間を作っているとも言える。

欧州系民族はアルデヒド分解酵素が少ない割合は非常に少ないのに比較すれば日本のそれは不思議。一説によれば縄文人系は分解酵素を有しているが、弥生人には少ないと言われている。弥生時代の米作と渡来人による人口増加もあり縄文人の割合が20%程度になり、居住も東北がメインになったとの説がある。米作地域としていち早く発達した濃尾平野、近畿三重、北陸の一部を中心とする地域より離れた地域、特に東北出身者がアルコールに滅法強いのはそのせいかも知れない。アルデヒド分解酵素を有する割合53%にはこの説では満足していないが、長い歴史の中で交配が進んだのであろうと勝手な推察。

ここから、さらに勝手な説を唱える。日本はなぜ略50/50なのか。それは存亡の危機に遭遇した場合、単一組成では全滅する危険性があるからではないか? というもの。

蟻や蜂の集団において働き者と何もしない者も同居した集合体を形成している。何もしないで体を舐め回して暮らしている。働き者は子孫を残すための生殖も許されることなく、ただひたすら女王様のために働き尽くす。働かない者に対して愚痴を発しているかは知らないが、健気な働き者は過労死が待っている。その時、働かない者の中から変心?して働き者になることで集団全体の維持ができる仕組み。働かない者の割合は20〜30%。時々外に出て道に迷って思わぬ収穫を見つけることもあり、組織としてはバカにできない存在とも言われている。

なんだか人間社会に似ていると思いませんか?働き者グループに属しているものの成果を上げられない人、働かない者グループに属して楽しんでいるが、いざ国難となってもピンチヒッターとして頭角を表す人材がいない場合の集団の弱体は目に見えている。

今の巨人ではないが、大昔は各球団の4番バッターを移籍させてオーダーを組んだ。四番の主力を抜かれた球団にはそれを好機として代わりを務める選手が出現した。アリの世界と同じ。一方、巨人の方はどうかと言えば、必ずしも圧倒していたわけではない。4番バッター経験者に送りバンドのサインは出しにくい。また以前の球団では4番だったのがなぜ6番を打たないといけないのか?と妬みが生ずると実力は消滅していく。試合運びがぎこちないのだ。

同様に毎年同じ球団が優勝するのも組織としては弱い。資金力にモノを言わせて勝つよりも、ストーリーに酔いしれるのがファン。新しいビジネスは思わぬ人材から芽生えると信ずることが重要かも。とかくムヅカシイがイェスマンだけの集団にならないことが会社も政治の世界も同じことかと思う。