2019年 11月 の投稿一覧

池上線・戸越銀座

コスモサインは8月に川崎から品川荏原にオフィスを移転した。アクセスは東急目黒線不動前、池上線戸越銀座駅。健脚の人であれば五反田や武蔵小山、夏場は厳しいが目黒駅からも歩ける距離にある。
今回取り上げるのは東急池上線。五反田―蒲田間を走行。歴史的には池上本門への参拝客狙いで開設したものが東急と合体した。池上線の旗の台で大井町線に乗り換え、さらに東工大のある大岡山で目黒線に接続して洗足、田園調布や東横線の自由が丘に行くことができる。うっかり寝過ごすと横浜元町中華街まで繋がっている。

電車の種類がそれぞれ異なるので鉄道マニアには面白いのだろう。池上線は緑を基調で先頭のノーズ部が丸みをおび車両巾がやや狭い。今から24年程前に歌手西島三重子が「池上線」をヒットさせたことがあるが、その歌詞が「古い電車のドアのそば、二人は黙って立っていた。話す言葉を探しながら隙間風に震えて。。。。池上線が走る町にあなたは二度とこないのね。。。」。この歌詞にあるようにややマイナスイメージがあった。乗客数も他路線に比較すると少なかった。数年前だと記憶しているが、「もっと池上線に乗ろうキャンペーン」が始まった。それに合わせて新車両の投入、駅舎のリフォームが行われてイメージ一新。写真(旗の台)のように木材を利用した斬新なデザインとなっている。現在も工事中の駅があり以前の駅の雰囲気をみることができる。(写真:池上駅)

 

 

 

 

 

 

オフィスに来られる方にアクセスは?と伺えばかなりの割合で戸越銀座からと答えられる。その理由の一つがTVなどで有名になった戸越銀座を覗いてみることもあるのだろう、長さ1300mに及ぶ商店街は滅多にない。そぞろ歩きは結構愉しめる。外の商店街ではシャッターになった八百屋、果物屋、魚屋、肉屋さんが店舗を構えている。
地元の人が言うには、以前は今の繁栄は考えられなかったとのことだが、品川区支援による電車内ディスプレーに「どぶろっく」の路線紹介などもあり活気がある。五反田から2駅目が戸越銀座。 名前の由来は江戸を越えて相模国への境界にあるところからだそうだ。銀座は関東大地震で崩壊した銀座のレンガブロックをリユースしたところから命名したとのこと。

【消費税の影響】
この戸越銀座には鯛焼き、たこ焼き、串焼き、揚げもの屋さんが結構ある。鯛焼きの種類も多くて実に美味しい。以前は狭い店内にも椅子があり、そこで食べることができた。消費税導入後は椅子は焼き上がるまでの待ち時間のためで、持ち帰りとなった。店舗の規模によっては10%、8%を区別する経理処理のメリットがないのも分かる。現金決済が主流の街だったが、つい最近は安倍首相が視察に訪れたときからキャッシュレス化のハードが急速に整備されつつあるが、ハード・ソフト側の企業合併・淘汰も予想されることから究極の会社を待っている商店主も存在するのも事実あり、還元キャンペーン終了後にお客様に迷惑がかかることを懸念している。マーケットの現実をみるには良い商店街だ。
冷めた鯛焼きでは味気ない。なので歩きながら食べる。大の大人が歩きながらでは道徳面で後ろめたい気持ちになりサマにならない。一方、子供にとっては仲間と椅子に座ってのワイワイガヤガヤ愉しみが少なくなった。本当は小さな公園があるともっと面白い街になりそうだが。

【新しい息吹】
*アンテナショップ的店舗。初めて知ったのは品川区と姉妹都市の坂井市のテナントショップ。坂井市??ってどこ?でも越前カニや東尋坊の三国、芦原温泉と言えばああそうかと納得する人もおられよう。東尋坊はサスペンスドラマで犯人が絶壁を背に白状する場所としても有名。これから越前ガニが店頭に並ぶだろう。五木ひろしCMの「いちほまれ」も購入することができる。コシヒカリ誕生の土地でもあるが、それに拘らないで次世代米の開発する心意気に乾杯(いや?お代わり!)。

*和歌山の梅干し。スーパーでも高価になった梅干し。この商店街では多種類でかつ安価で求められる専門店がある。これも嬉しい。ポスターにインフルエンザ、生活習慣病予防を謳っている。ただ、和食に拘らず洋食・パスタなどへの展開も考えらるので若い人に期待。

*本格珈琲店
この商店街にもチェーン店珈琲ショップもあるが、昭和レトロ感のある喫茶店も結構健闘している。サイドメニューや年齢層が高い層にマッチングするように室内に工夫を凝らしている。
一方、青山が似合いそうな喫茶店が開店した。道路から全面ガラスを通じて焙煎機が稼働しているのを見ることができる。

一方、内装はオフホワイトウオールと木材の組み合わせ、木材は特徴ある木目をカウンター下の袖板に配置、客席側には別の種類を配置する緻密なデザインとなっている。

肝心の珈琲は極端に言えば「自分は珈琲なるものを何千・万杯を飲んできたが、一体分かって飲んでいたのか?」と自問させるに十分なレベルで正直驚いた。
まず、珈琲豆の味・香りなどコーヒーチャートとして特徴が整理がされている。横軸に「あっさり、爽やか」と対極に「コク・厚み」、縦軸に「華やか・フルーテイ」と対極に「ビター」をとり四面にどの豆が位置するか図で分かるようにしてある。客が指定すると店頭にある大型焙煎装置と粉砕器で粉末を調整。ブレンドの場合はどれを混合するのか、その割合いもアドバイスされる。

ミル直後にお湯を注げば“もわ~っ”として泡粒が浮上。香りが漂うのは勿論である。
戸越らしい会話もあり、贅沢な味と下町の良さがミックスした雰囲気。おもてなし部長は人なつこいわんちゃんの「杏」。とてもお利口でお客に寄り添ってくれる。 近くに星薬科大学など文教機関もあり海外からの教授も顔をだされ会話を愉しむこともできる。チーズケーキもオススメ。

火災予防と不燃化技術

気がつけば湿度計が40%を切る乾燥の季節となった。今年の火災予防週間の標語は「ひとつずつ いいね!で確認 火の用心」。 身近な家庭内やオフィスでもでコンセントが十分に差し込んでいない、たこ足配線、定格にあわない延長コードなどを見てぞっとすることはある。コードが長い場合に束ねて使用していることもある。熱をもっているケーブルを握ってギョッとしたこともある。

電気配線・設計・施工・メンテのプロによりなされたはずの首里城全焼の原因は電気系統のショートとのこと。 プロのはずなのでホント?と疑いは残るが、原因解析は専門家の方々にお任せして、判明しだい我々レベルで利用できる注意喚起をお願いしたい。

ここで、

材料屋からみれば、建造物の難燃化や不燃化処理してあれば、あれほどの規模に延焼することはなかったと考える。現在では木造の不燃化処理は可能である。製材をオートクレーブ(巨大が圧力窯)に入れてホウ酸化合物を圧入することが行われている。 金沢工大の露本研究室ではポリホウ酸ナトリウムを木材やポリスチレン、紙に塗布・圧入することで不燃化を達成しベンチャー起業している。そのほか、福井工大も類似開発、京都の企業は仏像の汚れ落とし業から木造建築の不燃処理に京大と組み不燃化処理をビジネスとしている。しかしながら、建築現場でカンナで削る作業が入ると厚み方向に不燃材が浸透しているのかが問題になる。

そこで表面加飾の漆自体の難燃・不燃化が必要となる。

漆の難燃化は電線ケーブルの難燃剤である水酸化アルミの粉末を配合する試みがあるようだが、恐らく40~60%配合する必要があるだろうから、あの光沢を出すのは厳しいのではないだろうか。この際、短時間で検討可能なハロゲン系難燃剤の適用を提案するのもありだと思われる。研究開発の時間が許されればリン酸エステル難燃剤、ポリリン酸アンモニウムのイットメッセンツ難燃処方が考えられる。これらは難燃剤。延焼時間稼ぎはできる。長期に亘って建築物が維持されるためには高分子量の難燃剤を漆と反応させることも考えられる。考えられる難燃剤として図の分子構造がある。この材料は単独でも透明で耐熱性があり、コーティイングなど種々の樹脂加工法が適用でき肉厚によっては不燃材ともなる面白い材料である。商品名は「SNOWIN」雪のように着火しないところから命名されている。なにか面白そう。

 

 

最後は何ごとも「地球温暖化説」を面白おかしく言う人がいるので、その人になりきり、無理を承知で珍説をあげると「電線ケーブルをかじる生物が温暖化で移動説」。筆者は若いころ通信ケーブルの材料開発に従事したことがある。通信ケーブルは国内だけでなく、海外にも敷設される。この海外での条件が、温度による劣化、紫外線による劣化などなど通常考えられる条件による劣化があり、当然のことながら材料に適用される。驚いたのは「ケーブル被覆材料のポリエチレンを喰う虫がいる!」 ゴキブリは日本のそれと違い巨大で集団で飛ぶと空が暗くなる程だと。蟻もアリンコなど可愛いものではなく、これもポリエチレン製ケーブル被覆に歯形を残す程の頑丈な歯をもっている。そこで、東南アジアへの輸出ケーブルには忌避剤が材料にコンパウンドしてある。実際に東南アジアの各種昆虫類による浸食テスト設備を電線・通信ケーブル製造会社は所有している。 首里城の延長コードに複数のショート痕が従来沖縄に棲息しない動物によるものだとしたら、設計基準を変更する必要がある。あくまでも珍説であるのでご注意。

少しありうる仮説は美徳節電。毎日ブレーカーを落として閉館し、毎日ブレーカーを入れて開館するとある。個別のスイッチをオフにして、最後にブレーカーを落とすのだろうが、そうでない場合は入れる度の起電は回路の疲労と関係しないのか?(衝撃電圧(サージ電圧)による絶縁破壊)。 ケーブル材料開発で寿命を規定するのは、n回テストした時の平均寿命ではなく、1回目で破壊するときの耐久時間を採用するというもの。確かに火災や通信事故は1回目が勝負になる。竣工以来1万回程度なので平均寿命としては考えられないが、n=1となると少しはチェックすることもあろうかと。

最近のスマホを充電すると「あなたの充電パターンから充電率80%にしておきます。」「明日の5時までに充電するようにします」の表示がでる。いずれ絶縁破壊センサーが開発されると建築・電力ケーブル寿命においてAI制御が可能になるかもしれない。

最後は標語のとおり、「ひとつずつ」には初期消火用のスプリンクラーや電気用消火剤(ハロゲンガス、炭酸ガス)などを砦として設備することは言うまでもない。家庭にある消火器の使用期限の確認はしよう。

都市魅力と経済性

奈良は京都に遷都する前は律令制度を確立した国家中心都市。いわずもがな東大寺、唐招提寺、法隆寺、斑鳩の里、春日神社、三輪山など史跡名勝に不足はない観光地である。日常の雑踏を抜け出し微笑みをたたえた仏像と相対しリフレッシュする人が増えているようだ。でも宿泊すると京都。ここが奈良の悩みである。京都には史跡名勝寺院の数・歴史の容量は圧倒している外に、重要なことは観光客の胃袋を満足させる「京料理」に独特文化、おもてなしが他とは違うところであろう。魅力パワーが違う。奈良にドリームランドがあったことを奈良の人さえ知らない。歴史建造物だけでなく遊びの要素も必要と為政者が考えたが長続きしなかった。規模・内容が市場とマッチングしなかった。今の関西の遊びは大阪ユニバーサルスタジオジャパン。 アクセスと遊びの規模と種類がポイント。東のデズニーランドと同様。

 横浜はどうか。浜が横に長いだけの漁村が突然の蒸気船。それ以来、開港160年と歴史は短いが日本の夜明けを迎えた都市であり、シルクを中心とする外国貿易拠点として繁栄した。外国船のメンテナンスを要請されてドッグを建設。修理から造船所に変貌し工業都市としても発展した。みなとみらいに停泊している日本丸はNo.1ドッグ。水を抜いたNo2ドッグは隣のランドマークに原型を留めている。 造船所は南に移転して跡地がみなとみらい。

 今は観光アイテムの一つとなっている。ドッグを利用したJazz演奏、ジャグジー活動の場所として人気スポットである。みなとみらい地区はオフィス街であるが、遊園地、大型ショップがあり、連なる赤煉瓦、山下公園も含めるとヨコハマを味わい、住みたい土地として人気が高い。

しかしながら、奈良同様に宿泊となると必ずしも横浜ではなく、特にインバウンド客は欧米の風景と似ているのが影響しているのか、一気に箱根に行ってしまう。観光の要素「非日常を味わう」には箱根の日本建築、温泉、日本食は魅力だ。富士山の近くにいる雰囲気もある。有名な中華街は日本人には人気だが中国からの訪問者はやはり箱根や買い物の東京に直行。 インバウンド客の通過点になっている横浜。

 大型客船ターミナルとして「大桟橋」、大黒桟橋があるが、新しいターミナルとして「ハンマーヘッド」が11月1日にオープン。ダイヤモンドプリンセスが第一号船舶として停泊した。 大黒桟橋は巨大船舶に加え満潮が重なるとベイブリッジを通過できない暫定的なもの。商業船舶用港湾。ハンマーヘッドは客船専用2番目のターミナル。

一般的には船舶が停泊しない時期は閑散としているのが通常であるが、ハンマーヘッドは地域住民が毎日のように買い物や食事ができる設備に変えている。日本初のオシャレなレストランがあるかと思えば、日本全国から人気のラーメン店を集合させるなど、幅広い人を対象としている。ハンマーヘッドは民間経営である点が大いに違うところである。単なる通過点の場所にさせない意気込みはうかがえる。

その見本はなんと、野毛地区が見本ではないかと筆者は思っている。

野毛地区は桜木町駅を夾んでみなとみらいの反対側。戦後闇市の跡で、数年前までは5000円あれば3軒はいけた超庶民的な風景があり、赤鉛筆と競馬新聞を手に昼から酒の臭いにむせぶところだった。

最近では代替わりとなり若者が経営者となると、立ち呑みからカフェテラスに、時々ジャズ演奏と変貌。雑然100%から50%となりオシャレ度が増した。だがチョイワルオヤジの雰囲気も残っている。この渾然たる雰囲気を求めて東京から来る客もいる。銀座・六本木では肩が凝るのであろう。今流行の言葉でいえば「身の丈にあった場所で飲み食いしてリラックス」も必要。

 とすれば、街の賑わい(もとより税金収入が基本だが)には、学びのアイテム、遊びのアイテム、胃袋の愉しみ、そして次はデズニーランドやユニバに相当する大型娯楽があればと考える為政者がいても不思議ではない。大型娯楽として候補に挙がっているのがIR。ギャンブルの弊害を心配する市民の声がある。しかしながら筆者の僅かな経験でいえば、海外研究者を集めての研究発表会をカリフォルニア・リノで開催され参加する機会があった。リノはラスベガスと並んでIRの街である。発表を終えた人々が軽く遊びながら友好を深めるには絶好の場所だったとの印象がある。小銭でも愉しく遊べることができ、その場所では厳めしい学者の顔が子供のように変化し、人柄を知ることができた。若い時の財産になっている。

 伊勢佐木町&本牧ブルース→元町・ハマトラファッション → アンパンマン・ピカチュウ→次のアイテムがIRなのか、それともヨコハマは時代に置いておかれるのか。市長が民間経営経験者だけに舵取りに注目される。

おっと!それならば我々の会社が現状から脱皮して新しい方向に前進していないと同様のことになる。他人ごとではないのだ。

東京モーターショーから

ビックサイト西、南棟および青海地区と別れてのモーターショー。やや不便だけど東京オリンピックの準備でビックサイトの東棟は利用できないので我慢。行った日は雨降りだったが、多くの人を集めていた。ざっくりとした印象では

*軽自動車の充実。

居住空間確保に天井を高くし、ステップが低いのでお年寄りでも乗り込みやすい。国内自動車の40%の分野を占める軽自動車。競争が激化。半自動運転機能など充実。200万円台も。

*超小型車の提案。

現在の道交法では認可外であるが、コミュニティを変える可能性がある。過去・幾度もコンセプトカーとして提案があったが、社会生活パターンが合っていなかった。災害などを契機にコンパクトシティ化になると、実現することを期待。かかる提案が日本メーカーでなくドイツからあるのは意外。

*電子・情報産業の缶詰

半自動運転、視野拡大(画像、ミリ波)、コネクト技術などが主座を占め、自動車メーカーはそのハコモノ生産の立場になった感あり。ドライバー情報(体つき、スケジュールから)乗り込む前からシートの位置や行く先ナビ(半自動)設定、その他コネクト。。。。。

ずっと以前であれば、自動車の売りはゼロヨン何秒などを謳っていたが、今は「カイテキ・楽々・安全」がキイワード。パーツメーカーや情報産業の開発成果の組み立て産業の一つが自動車と性格が変わった。その翌日にホンダ部品メーカーと日立合併が発表された。

*プレゼンテーション変化

完成車を展示+ステージショーの組み合わせは例年通り。だが、おや?と思ったのはトヨタ。トヨタのブースにはクルマ展示がない。ステージのみ。パフォーマンスが圧巻。Fun to drive から Play the futureへ。

パフォーマーのパルクール(アクロバチック、スタントマン的)。三代目J Soule Brothers似の雰囲気。ダンサーのウエアや小道具には音楽に合わせて変化するLEDパターン電飾。トヨタはEVに出遅れているのでは?とのイメージを払拭させているなぁと強い印象をもった。実に上手い。センスがある。ただ、クルマ展示は関係会社ブースで展示。レクサスは別棟でと抜け目がない。

*社会への提案(1) 日野自動車の試み。 バス運転手の体調不良やミスによる事故対策として、運転手の異常を乗客が検知した場合、スイッチを押せば、自動的に安全速度・安全位置に停車させる提案。

トラック配送は喫緊の課題であるが、これも日野から提案。3Dプリンターによるトラック・フラットフォーマーを イスラエル企業と日野チームが発表。 

この応用例として宅配自動ロボを提案した。 配達はドローンやロボットでなく、Face to Faceが嬉しいとして運転は自動だが、 個別配送については商品を配達人の後をロボットが着いていき届けるというもの。配達人がリタイアシニアや主婦の運動+小遣い稼ぎの一石二鳥。 何年後には実現するのだろう。 包装しなくてもトラック内で自動包装する仕掛けもコンセプト。

 

*社会への提案(2) ヤマハ車椅子。 車両乗り込みなど段差があっても移動可能な車椅子があればと思っていた。ヤマハではモーターインホイル+前輪形状工夫していた。実用化可能性あり。今後は乗る人の身体的不自由さなど考慮した装置を狙うとのこと。社会に出る機会が増えることは良い。これに大企業が取り組む姿勢が好ましい。

 

*材料の軽量化

セルロースナノファイバーを樹脂に配合して強度を高め、その結果、薄肉にする試作品が多く展示されていた。環境省の肝いりで補助金政策の結果である。課題はセルロースナノファイバーの価格、及び炭素繊維複合材の強度に比較すると低く、薄肉化の程度に差があること、耐熱性は連続使用温度が多分80℃程度なので高耐熱エンプラが使用される部品には適用できない。 今後の開発に期待。All-CFRPボディ(車重855kg)と勝負できるか。

 

 

 

 

 

*タイヤの軽量化と空力特性

ヨコハマゴムでは10kg/個のタイヤを5kgの試作品を発表。確かにボディの軽量化が進んでいるが、タイヤは残る課題。また、走行による抵抗減少としてタイヤの側面に特有の出っ張りを設け回転すると空気抵抗が小さくなるとの計算と風洞実験で確認。これも実用化すると面白い。

 

 

 

 

 

*配布パンフ変化

今までは豪華印刷のパンフが配布されていた。今回はQRコード印刷の名刺サイズの配布がほとんど。これも時代。

*説明員

質問に対して的確な回答ができる説明員の配置。業界情報からクルマの性能までプロとしての対応が心地良い。そんなブースが多かった。マネキン美人コンパニオンの写真撮影する人は少なくなった。消費者の意識が変化していることは確か。工業系高校から団体で来ている学生に聞いて見た「先生から注目点など指導がありましたか?」。答えは「何も聞いていません~」 なんと勿体ない。 折角のプロの説明員と積極的に関わることで本人も、結果として社会もの作りの 基盤ができるチャンスであるのに。

*海外企業

フランクフルト、上海規模に比べると小さくなった。だが、逆に欧州経済の凋落、中国と米国の関税戦争などから、軸足を日本に向け始めた企業が出たことが注目される。