2024年 11月 の投稿一覧

スピーチ・メールの生成AI判定

このブログでは政治には触れないが、候補者の演説やパンフレット手交の場面によく出くわす。先日は維新の会代表選挙として候補者4名が桜木町駅前で各自10分の持分でスピーチ。桜木町はTV映が良いのか、多くの選挙でNHK、民放のTVカメラの放列がある。

ある候補者は自身でパンフを聴衆の中を掻き分けて配布していた。維新の会には投票したことがないので、暇つぶし的にパンフを見た。公約的な9項目が縦書きで記載されていた。多色刷で凝ったパンフ。しかしながら読む気がしなかった。

まず、公約数が多い。どの公約にも現在状況と目標値を定量的に表現されていないこと、および取り組み作戦など具体性に欠けていた。その前に実績の表示もないのでは議員の力量を図れない。

先の兵庫県知事選挙においてSNSからの情報ソースから選挙民は判断したとあるが、You tubeでも図解のないナレーションだけだとタイパから2倍速かショートを見るのが普通だけに、この候補者は時代に取り残されていると判断した。

最後の演者は大阪府知事。ポイントは2点とあらかじめ話し始め、その過程で具体的な予算額を紹介し、実現するための方策を述べた。中身の妥当性は別として、流石に今時の聴衆の心を把握している。他候補より抜けていると思った

話は変わって

メールを見ると右の帯にスケジューラー、連絡先、To Doリストがあり、本文中に予定が記載されている場合、カレンダーをチェックすると自動的に該当日に登録される。連絡先などもあり、それぞれのアプリを個別に開けなくてもメール上で処理できるようになっている。

今月からさらに生成AIとリンクするようになった。例えばメールが長いと生成A Iが要約例を示してくれる。非常にありがたい。

仲間に非常に丁寧な人がおられ、文章がA4 2〜3枚に及ぶメールを送ってくる。5W2Hで表現すれば長くても5行で済むのだが、長い文章では5W2Hのどれかが落ちていることがある。書いているうちに抜けるのはありうる。かっての会社仲間からは5W2Hの***(名前)と言われていた。そっけないと言えばそっけないが、それでも経営陣からは三行以内にしろと言われていたものだ。

ということで、ここまでの文章を生成AIが要約した。

「この文章は、筆者の日常生活での観察や経験を綴ったブログ記事のようです。大きく分けて3つの話題が書かれています。」

  1. 政治家の演説

筆者は、ある候補者の演説を聞いて、その内容が具体的でなく、時代遅れだと感じました。一方、大阪府知事の演説は具体的で分かりやすく、聴衆の心を掴むのが上手いと評価しています。

  1. メールソフトの新機能

筆者の使っているメールソフトに、生成AIを活用した新機能が追加されました。この機能は、長いメールを要約したり、スケジュールや連絡先を自動的に登録したりするのに役立ちます。

  1. 丁寧すぎるメール

筆者は、非常に丁寧で長いメールを送ってくる人がいることに触れ、5W2Hで表現すれば短く済むことを指摘しています。そして、以前の会社員時代に5W2Hを徹底していた自身の経験を振り返っています。

いやはや 生成AI 恐るべし。わずか2秒で要約された。我ながらこそばゆいところもある。

調子に乗って、今回のブログのタイトルは何が相応しいか?と生成AIに聞いてみたが、いずれも紋切り型で面白くない。

そういえばyou tubeなどで実際の人物ではなくアバターが取り入れられていると、内容がどうあれ興味が削がれる。例えば生成AIの指導により野球をしても勝てないだろう。横浜ベイスターズが勝利したのは情熱底力と団結力。そこには生成AIは1mmも効いていない。生成AI で失職すると恐る人もいるだろうが、恐ることはないのではなかろうか。あくまでも踏み台・参考書程度だと(今は)思う。

玉ねぎの効用 二日酔いに良さそう

玉ねぎに含まれるケルセチンが認知症に良いと農林機構が2018年に発表した。

(https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/senmon/1803_chosa03.html)のも記憶に新しい。植物に含まれるケルセチン同HPから抜粋

当時、ケルセチンは玉ねぎの皮に多く含まれるとあって、玉ねぎの皮を収集する企業があった。粉末にしてお茶として服用する。但し、スーパーで多くの人が触った玉ねぎで試すには躊躇する。企業はおそらく農家出荷選別段階で収集しているのであろう。

今回、岡山大学が「玉ねぎに含まれるポリフェノールの細胞保護作用とその分子機構を解明〜二日酔いの症状軽減やアルコール性疾患の予防効果に期待〜」を発表。(2024.09.26)本文を抜粋すると

「東アジア人特有のALDH2 遺伝子多型依存性アルコール不耐症の肝細胞モデルなどを用いて、玉ねぎなどに多く含まれるポリフェノール(ケルセチン)のアセトアルデヒド毒性に対する保護作用とその分子機構を解明しました。さらに、ケルセチンはアセトアルデヒド代謝酵素とともに、抗酸化物質合成酵素の発現増強作用を介して、細胞をアセトアルデヒド毒性から保護することを明らかにしました。」とある。

エビデンスを列挙すると膨大になるので申し訳ないが割愛する。

A LD H2 が不足している日本人の割合については、このブログでも取り上げたことがある。全くの下戸がALDH2不足はわかるが、顔色が赤くなる人もALDH2不足。鍛えて酒に強くなるわけではないので要注意。特に昭和時代の高齢者は酒が飲めて一人前として強制することがあるので、万一そのような場で出会した時は上手な会話と共に玉ねぎを宴会の前後に摂って肝臓障害を回避するのが好ましい。

さて、玉ねぎといえば淡路島が有名だが、関東のスーパーでは北海道産が多い。皆様はどの様に選びますか? 不揃いだが色艶が良いもの、ネットに入っているもの、農家さんのラベルが貼ってあるもの、やや高級スーパーで売っているもの、など。残念ながらケルセチンを多く含む玉ねぎの見分け方は残念ながら外見だけで判断できないとのこと。 一般的だが

  • 品種: ケルセチン含有量が多い品種を選ぶ。(例:クエルゴールドなど)
  • 産地: 北海道産の玉ねぎは、本州産のものよりもケルセチン含有量が多い傾向がある
  • 色: 玉ねぎの外皮の色が濃いもの、特に赤玉ねぎはケルセチンが多い傾向。黄色玉ねぎも白玉ねぎに比べてケルセチンが多い。
  • 重さ: 重量感のある玉ねぎの方が、ケルセチンが多い傾向。
  • 保存状態: 新鮮な玉ねぎの方が、ケルセチン含有量が多い。

なお白玉ねぎについて

白玉ねぎは、ケルセチン含有量が他の玉ねぎに比べて少ない傾向。これは、白玉ねぎが、日光を遮断して栽培されるため、ケルセチンの生成が抑えられるためとのこと。しかし、白玉ねぎにもケルセチンは含まれているので、全く効果がないわけではないとのこと。

いつものスーパーでは3個196円もあれば3個260円、1個 84円からとまちまち。高級スーパーでは1個460円。玉ねぎの顔つきは立派で貫禄がある。誰が買うのだろうか。当方は縁がなく見るだけ。

ケルセチンは調理方法によっては喪失するので要注意。ケルセチンは水溶性ビタミンであるため、水にさらしたり、茹でたりすると水に溶け出すので生食する場合でも、水にさらす時間は短くすること

  • 生食: サラダなど、生で食べる場合は、水にさらす時間を短くするか、全くさらさないようにしましょう。
  • 電子レンジ: 電子レンジは短時間で加熱できるため、ケルセチンの損失を抑える
  • 炒め物: 強火で短時間炒める
  • 蒸し料理: 蒸し料理は、水に溶け出すことがないので、ケルセチンの損失を抑えることができる
  • 揚げ物: 揚げる場合は、衣を付けて短時間で揚げる。

当方はレンチンで加熱し、バター炒めした後でニンニク+ポン酢で味付けした玉ねぎステーキ。及び 玉ねぎをスライサーで粉砕したのち、蜂蜜少々とりんご酢でつけ置きして冷蔵庫に保管。朝食に納豆にブレンドして食している。人の名前が咄嗟に出てこないので食べる量を増やす必要ありだが効果を見るには相当先になりそうだ。

マイクロプラスチックス

不思議な文献を見た。京大が発表したマイクロプラスチックの海洋生態系に関する文献である。―マイクロプラスチック浸出液がマツバガイの捕食者回避に与える影響― (プレスリリース 掲載日:2024.11.08)

元文献が見つからないので、発表資料のみからの印象を言えば、発表を是とする判断には情報が少ない。

その前に、発表内容ポイントを紹介すると

ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ乳酸のマクロプラスチックを海水水槽に入れ、24時間エアレーションしてマクロプラスチック浸出海水を得る。それを海産巻貝類マツバガイに捕食者であるシマレイシダマシを周囲に設置して海産巻貝類マツバガイが防御態勢を取るか否かを観測。

その結果、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドでは防御態勢とる割合が少なく(10%)、バイオ分解樹脂であるポリ乳酸は40%と比較的高いと報告している。

捕食者の出す酸を検知して防御態勢をとるマツバガイ検知能力がマイクロプラスチックス浸出液により低下しているとのこと。

さて、質問をしたいと思われた人はおられるだろう。正直、小生もその一人。

  • マクロプラスチックとマイクロプラスチックを混同(誤植?)
  • マイクロプラスチックは海・海岸から採取したのか、人工的に作成されたのか不明。同質材料を採取するのは非常に困難。工業製品であるマクロプラスチックスをUV照射で劣化させたモデル品と思われる。
  • ブランク(海水エアレーションのみ)データがない。エアレーションにより海水の成分変化(CO2によるp H酸性を帯びたか)の確認がない。
  • ポリエチレン、ポリプロピレンは疎水性で水には馴染まない。添加剤もポリエチレンは無視できる極微量、ポリプロピレンはグレードによるが、疎水性の樹脂中に存在することから海水による抽出は極めて考えにくい

   ポリアミドも膨潤はするが海水成分と反応することはない。塩素と弱いフ   ァンデルワールス的な結合はあるが、海水全体への影響は考えにくい。

  • ポリ乳酸はドライ状態でもマイナス帯電するように親水性であり、カルボニル基の近傍から分子切断して乳酸が分離することは考えられる。

以上のことから、ポリ乳酸由来の酸成分と捕獲者の酸があれば防御するのは理解できるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドから何成分が析出されたから防御態勢を取れなかったかの、化学物理的な分析とそのモデル化合物による追跡解析が重要だと思われる。現象発見としては面白いが考察が必要だが記載されていない。(元の提出論文で確認は必要)

マイクロプラスチックスに注目した研究は大事であるが、その前に汚染実態の把握に基づいての研究が好ましい。2024年10月号「現代化学」に鈴木剛氏(国立環境研究所)が寄稿されている。

大雑把に言えば

マイクロプラスチックス環境流出量=(プラスチックス生産量)―((製造事業所での分離)+(下水道処理設備))のインフラ能力に強く関係している。(図参照) 

最近、注目されているのはタイヤ摩擦、ブレーキ摩擦、衣類洗濯屑。 比重が水より重いので沈降する分厄介。

展示会視線

10月は各種展示会が目白押し。ビックサイト、横浜パシフィコ、幕張メッセ、その他とこちらの時間見合いで駆けつける。日本企業の他に中国企業が4割を占める展示会もある。以前は日本から吸収するだけの国柄が日本にPRする立場になったこと、また諸事情があるのでしょうか日本市場に攻勢をかける必要性があってのことだと思う。

展示会出展には費用がかかる。コスモサインは昨年秋のデンタルショーに6コマブースをセットした経験があるだけに、展示会の経済的負担におおよその感覚はある。

首から下げた入門証にQRコードが印刷されている。出展者は運営会社からQRコート読み取り装置を借用するが、その費用が1日6万円。それを借りないで名刺交換やノート記載の従来パターン会社もあるのは理解できる。

今回、新富士駅近くの会場「ふじのくにバイオセルロース展」に久々に足を伸ばした。セルロースナノファイバーの開発企業の一つ日本製紙の工場横の展示場。セルロースナノファイバー(CNF)ブームがあり、CNFや樹脂とのコンパウンドなど企業が参加している。

ここで意外な経験をしたので紹介する。展示会は多くの場合、前日にセットして、翌日の10時にオープンする。今回もてっきりそうだろうと出かけた。だが現地に着いてみると、準備を開始したばかり。

一般客は午後からだと言われたものの時間潰しの喫茶店など近くにない。ちょうどその時、顔馴染みの会社から出展者の入門証を頂いたので出展者メンバー一員として会場内に入った。各社の準備段階を見ながらの情報交換などができた。

各出店社の準備は着々と進む中、一向に準備が進まないブースがあった。机一つ、椅子一つがあるだけ。遅刻してくるだろうと思っていたが、オープンになったらご高齢の方一人座っているだけで、机の上にシートが1枚おいてある。説明パネルなし。説明資料パンフもなし。誰も近寄らない様子。何をしに来たのか考えるほどだ。123のブースがあり盛況のなか珍しい。今回は静岡県支援とあってブース参加費用は無料なので、机1つの企業も出展資格はある。

当方は間違って早く到着し、セットアップ中に情報交換も略終わっていたこともあり、その空白ブースが気になって近寄った。説明は「シートにバシャと掛けてね〜。それでOK」のみ。禅問答みたいで、この程度の説明でわからないような人には用事がない・・と言っているような雰囲気さえある。

挑発されたものの、あっと気がついた。そこでその人に「このようにしてみて下さい」とお願いしたら、今度はその人がえっと驚いた。相手もそのような機能があるとは予想外だった。冗談のようだが、本当の話で、それから当方は某テーマに取り入れるかどうか検討することにした。

大企業は大きな展示会に何度も出展し発表することができる。資金規模が違う。ただ、新しい見方・発想ができるか否かは企業サイズとは比例しない。下手をすると大企業は同業他社と同じような発想で開発をしていることも多々ある。レッドオーシャンとわかっていてもだ。奇想天外の発想は開発の対象からどうしても排除されることもある。

机1であっても価値ある発想を受取る企業があれば実用化に結びつけることができる。それなりの企業が出展している展示会は見るが、今回の展示会では、たとえ机1つの企業からネタを掘り起こすのも必要であると感じた。展示会への視線・視野を変えることは面白い。