2024年 12月 の投稿一覧

鼻閉塞の悪影響

いっとき「パーカーおじさん」でSNSが炎上した。正式な服装が必要ならTPOを弁えることができるのも「おじさん」なので余計なお世話。ほっといて欲しい。それより気温が下がってきた今日この頃、気になるのは「首周り露出度が多い女性」。

あれでよく風邪をひかないのか、よそごとながら心配だ。体温が36.5℃であれば喉をウイルスが通る時に死滅させることができるが、マフラーもせずに歩いていると喉付近の温度は35℃あるいはそれ以下となってウイルス活動が活発になる。ちなみに道を行き交う女性の首回り薄着の割合は半分はいる。マフラーをしている人もいるが、コートの外側にファッションとして巻いていることもある。

暮れも押し迫った日曜日に外出する必要があり、気温5℃前後にして寒風吹き荒ぶ中ある行事に参加。夕方には風邪ぎみになってしまった。マフラーをしていても底冷えはこたえた。鼻声・鼻水状態。

鼻水はなぜ出るのか? 誰でも知っているが念の為。 ウイルスが鼻の粘膜に侵入してくる → ウイルスを排除しようと鼻の粘膜で炎症を起こす →炎症によって粘膜にある細胞から鼻水が大量に分泌される。→ ウイルスや細菌を洗い流す。

要するに体がウイルスと戦っている結果として鼻水が出る。鼻が炎症のため詰まることもある。対策は加湿(鼻の粘膜感想防止)、水分を摂る、最後は風邪薬服用。

そういえば鼻呼吸に関して東京科学大(東工大と東京医科歯科大の統合)がプレスリリースした記事があったこと思いだした。 2024.11.13プレスリリース記事。以下論文のタイトルは

「鼻呼吸の重要性を解明:発達期の鼻閉塞が脳に与える影響 2024年11月13日 公開 鼻呼吸障害が運動機能や情緒に及ぼす影響を解明」

但し、元論文のタイトルはNasal obstruction during development leads to defective synapse elimination, hypersynchrony, and impaired cerebellar function 「成長期の鼻閉は、シナプス除去の欠陥、過同期、小脳機能障害を引き起こす。」とやや過激な表現だが読めば納得。

過同期hypersynchronyとは、脳波における異常な同期活動を指す言葉で、具体的には、脳の多くの神経細胞が同時に発火し、通常よりも高い振幅と規則性を持つ脳波が観察される現象。これは、てんかん発作、偏頭痛、アルルハイマ病、パーキンソン病などの神経学的疾患と関連している可能性がある。具体的な事例が紹介されている。(図)

A, B P3由来慢性鼻閉マウスの成体期におけるオープンフィールド評価。

A 生後8~10週目のコントロールマウス(CTL)とP3_UNOマウスについて、15分間のオープンフィールド試験におけるマウスの代表的な移動経路。

B CTLマウスとP3_UNOマウスの移動距離とアリーナ中央での滞在時間。

C 社会性テストの図と移動軌跡の代表的なヒートマップ(中央はCTL、右はP3_UNO)。カラースケールは各ターゲット近傍に滞在した時間を表し、暖かい色ほど滞在時間が長いことを示す(0-32秒)。破線の円はドールとソーシャルのターゲットの位置を示す。

D 社会性指数。見知らぬマウスの周囲で過ごした時間に関する算出。

E CTLマウスとP3_UNOマウスの加速ロータロッド試験。落下までの時間測定

F ある日の落下潜時の前日に対する比。

G 強制水泳試験。遊泳時間、もがき時間、不動時間の評価。

以上のように、特に発達期における鼻呼吸障害は無視できない。ここは両親の鋭い観察が極めて重要であると考えらえる。日本人はティッシュで鼻を噛み即捨てるのが身についているが、外国人はハンカチを何回も使っているのを見ると、衛生観念の違いを見る。たかが鼻閉塞と素人判断は危険。

本年もブログを毎週アップしました。累計372通の拙文ばかりで一向に向上しないところありますが、常に移り変わる情報に出会うと、記憶貯金に入れておかねばと思いながらアップしています。本年ふとした機会で読まれた方に感謝申し上げます。

オメガ3・6不飽和脂肪酸

オメガ3の不飽和脂肪酸(亜麻仁油、胡麻油、リノール酸、大豆油など)は心疾患リスクが低いなど健康に良いのは“常識”になっている。

だが、少々化学を履修したものから言えば、不飽和の二重結合部分は熱によりシス型からトランスに変化することもあり、酸素と反応すれば二重結合部分が劣化開始点となって低分子やカルボニル、カルボン酸などを有する化合物を生成する。だとすれば調理温度だとか保管方法なども説明がある方が親切ではないかと思っていた。

飽和脂肪酸のマーガリンは冷蔵庫に収納していても亜麻仁油は室温で保管されていることがある。実際、我が家でも小瓶であれば冷蔵庫に入れるが、大瓶だと暗所であれば良いだろうと安易に考えていた。サプリのDHA、EPAの保管も室温。定期的に購入していると劣化前に次のオーダーがくるが、時として試供品を手にすると、いずれ服用するだろうとして放置することが多い。(厚労省の見解はサプリが有効であるとは現段階は不明であるとしていることに注意)

一方で、タマネギやニンニクも健康食品として重宝されている。信じて疑わない。ところが、といつものパターンである。名城大学が12月6日に発表した記事を見て考えが浅かったと反省した。タイトルは

「ニンニクやタマネギなどに含まれる成分が、調理過程で トランス脂肪酸の生成を促進する事実とその抑制方法を発見!」とある要約すると

1)影響する成分とは含硫化合物 (ポリスルフィド類)、イソチオシアネート類)

2)ニンニク、タマネギ、ブロッコリースプラウトなど野菜類と青魚

3)加熱調理の過程でシス型がトランス型に(図参照)。

4)防止するには180℃以下、短時間が好ましく、酸化防止剤の添加配合が好ましい。オリーブオイルは比較的耐熱性がある。

ただ、著者によると生成量が少ないのでオーバーなアクションする必要はないとのこと。

名城大学と共同研究しているのはニッスイであり「魚の油焼け」に精通されているのであろう。この魚の油焼けはDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が酸化により魚特有の生臭みや不快な臭いを発生させることがあり、魚の鮮度や品質を低下させる原因となっている。特に鯖、いわしなどの青魚は油焼けしやすい。

なお、東北大学がプレスリリースした
「食品に含まれる共役脂肪酸ががん細胞を死滅させるメカニズムを発見 
-食品中成分を活用した新規がん予防・治療法の開発に期待-」(12月13日)
を参考とするならば、なおさら高温・長時間・繰り返し使用することは賢明ではないと思われる。

男もすなる料理とならば、スーパーで主婦に聞くことがある。ブロッコリーの選び方を教えて下さいなど聞くと親切に教えてくれる。茎根っこが割れているとダメとのこと。先日は魚売り場であれこれ品定めをされている主婦がおられたので選ぶコツはなんですか?と聞いた。

するとエラの色や目の濁り、体の弾力などをチェックして新鮮な魚を選び、それがないと冷凍ものを選ぶとのこと。なるほど、上記の条件と奇しくも一致していた。さすがプロ。

冗談だがバナナ売り場で、選択基準は何ですか?と聞いた。一人の主婦は「本数!」ともう一人は「バナナ同士のあたりで変色しているところ」と実用的なお答え。非常に正直。これが男だったらなんと答えるだろうか。無言か屁理屈を並べるかだろう。

なお、ファミリーレストランの油再生にタッチしたことがある。その時の油の管理基準は酸化度、油の色目などであり油劣化に対して厳しく管理されていることを末尾に添えておきます。

だから野菜なのか

健康診断の季節はほぼ終了したが、集合テナントビルの一角で簡易健康調査が行われていた。特にシニア向けの診断メニューが多く絞って参加。まずは日常生活のヒヤリング。喫煙、酒量、睡眠時間・・・。答えていくうちに項目別点数がついて小計。これで終わりかと思いきや、年齢分を追加の合計点数。老齢年齢と加齢年齢では違うのではないかと意見を言いつつ、次の血管年齢測定へ。そこでも年齢補正係数が掛け算された。幸い実年齢より若い結果とはいえ、腑に落ちない算出方法。

推測するに年齢による分布があり、その分布になるように補正でもしているのか?と思った。喫煙は肺癌になる確率分布は確かにある。だがそれは分布であって、マイナス3σに相当する個人であれば関係がない。だからと言って、マイナス3σの人が喫煙は癌とは関係がないと強調しても受け入れられない。有名人であるほど主張しがちのところはある。

血管年齢の以前の測定装置は今回とは違うが相当若く判定されたので気をよくしていたが、今回の結果はそれから一年でそんなに老けるか?として納得がいかなかった。所詮“簡易測定” パソコン画面を当方に向けていないこともあって尚更エビデンス能力に疑問だった。

前回はトマトジュースメーカーと生命保険会社の協賛開催であり、その模様はこのブログでも記載した。当時は野菜採取やや不足と指摘され、トマトジュースを摂るように気を付けたものの3ヶ月ぐらいで続かなかった。所詮トマト販売の企画マターであることも心理的作用をしていた。しかしながら、これをワガママ・怠惰・言い訳と片付けられてしまうほどのインパクトの高いリサーチ発表があった。 新潟大学(プレス発表:2024.11.28)

「野菜や果物の摂取が少ない慢性腎臓病患者(血液透析患者)は10年後の死亡リスクが高い-食事性酸負荷を指標にした新たな知見-」

 資料から本研究成果のポイントを転載すると

  • 血液透析患者において、食事性酸負荷が高い食事がその死亡リスクを上昇させる可能性が示されました。
  • 食事性酸負荷が高いことには、野菜や果物の摂取量が少ないことが影響していました。

慢性腎臓病に罹病する前からも注意する必要がある。他人事ではない。また野菜だけを摂れば良いと誤解されやすいが、タンパク、脂質、炭水化物を食するのが前提。

食事性酸負荷Potential Renal Acid Load(PRAL)について記載するが、まずは次の図を見ると、野菜・果物を摂らないとショッキングなことになることを知った。

 

 

 

 

ここでPRALとは次の算出式による。

 

 

 

 

過剰なタンパク質とリンは腎臓に弊害であることは知られているが、この式ではカリウム、カルシウム、マグネシウムのアルカリ性は調節剤として機能していることがわかる。

腎臓は沈黙の臓器だけに発症後10年以内の寿命と宣告されると非常に辛いものがある。

タンパクと糖はエネルギーの素なのでこれを十分に摂った前提の野菜・果物なので、そこは勘違しやすいので注意が必要。特に高齢者は肉、魚を多く摂る必要はある。その上で野菜・果物のアルカリ性でバランスをとる。そんなことなのかと理解した。そうではあるが、問題はこのPRAL式の各項目にどのように代入すれば良いのか、専門外の人にはさっぱりわからない。

次善の策は当然のことながらアルカリ性野菜・果物をリストにしてみた。整理上和風・洋風に分類したが今や日本食としてお馴染み。結論、和食はバランスが元々取れていたことに落ち着きそう。と安心してはいけない。副菜に1つでも2つでも加えたい。

先日、ポテサラを作った。人参は色合いで入れる程度なので一本丸ごとは利用しない。そこでポテトを高圧スチームで蒸す際に、残りの人参も同居させたところ、非常に甘い人参で何をつけなくとも食べることができた。トマトは今値上がりが激しい。だが湯むきして低温調理すると、これまた美味しいスープ。瓶トマトジュースではない味だと気がついた。確かに、工業部品でも素材は良くても加工法や仕上げが悪いと機能しない。同様に調理の世界も科学的アプローチがあっても良いのでは?と思う。それが冒頭のシニア層における咀嚼不具合向けにも応用ができるが、何事も継続だと家族のコメント。なるほど。

デジタル・デトックス

先日、v-tubeとの共演を見た。ステージではプロピアニストが演奏。演奏の合間にv-tuberの画面と音楽論を交わす。 v-tuberはアバターでピアノ鍵盤上の指を含め顔もアバター。音声は遅延なく相手方に届く。5G、6Gの通信技術ならばこそ実現するやりとりに新しい時代を感じた。

 

昭和の頃は海外からのリポートでは画像と音声がずれることが一般的だった。ずれるならまだしも、音声の強弱が波のように強くなったり、弱くなったりの時代もあった。得られる情報が少ない分、想像・空想で埋め合わせていた。時にはそれが海外への憧れとなった。

それが今や高速大量通信時代となるとスマホの数の情報発散基地が形成されることで、逆に数の面で少ない地上波放送が揺らぎ始めた。SNSは大量ゴミと揶揄するところはあるが、ゴミの中に時として宝物があるように、ゴミと宝物を選別する力も養生されてきた。

先週 横浜パシフィコで電磁波展示会があり、兵庫県から参加した大学、企業の人と知事選の話題になり、若い人ほど元知事一択だったとのこと。

地上波を見ない若者だからかと言えば、そうでもなく、地元だけに元知事の実績を見ての判断だったとのこと。知人に偏差値74と愛媛県屈指の進学校である愛光学園出身の東京在住の人がいる。地上波の影響を受けて「酷い後輩がいるもんだ」と元知事を非難していた。後で真実を知って、あの愛光に限ってないと思っていたと見事な情弱ぶりを披露。彼に限らず遠い地域のシニア層では共通していた。

偏った情報が怒涛のように押し寄せる時には注意が必要なのは戦時中のマスコミがあった。それが形をかえて残っているのだろうか。 としたら解決にうけ手サイドの「デジタル・デトックス」があるのかも。

電車内で暇つぶしのスマホを見るのは許されるが、降車する時も画面を見ながらゆっくりと降りてくるとなると「いい加減にしろ」と言いたくもなる。道を行き交う時も視線はスマホ画面。その人を避けるのは当方。これも「いい加減にしろ、勉強なら許してもいいけど」的なニュアンス感覚がある。

だが、これは当方の身勝手な思いかもしれないと思い始めた。

自分自身パソコン操作時間が長い。メール、試料作成、その間にX、FB、Lineのチェックして、再びパソコンに戻る始末。YouTubeでバックミュージックを流しながら。これをデジタル中毒と言わずしてなんというか。

この流れを一旦止めて、休憩か全くタッチしない日を設けるのもありとデジタルデトックス提唱者は言う。

一般的に言われているのは、ノーベル賞の約40%、世界の金融を抑えているのはユダヤ人であり、成長の背景には徹底した休息日シャバットがあるからだとの説がある。ガムシャラに働いて成長した日本と、取るべき安息日を守って成長したユダヤ人。面白い比較。

働きバチ対策の国民休日を増やせば良いと考えた日本とは確かに本質的に違うところはあるのだろう。 ここで、スマホもパソコンも家に置いて温泉に浸かることができるのは日本。温泉での休暇は神様が与えた日本民族の次なる発展へのツールかもしれない。行きたいなぁと言ってパソコンで調べるようでは、そう簡単には解毒しない。