2024年 6月 の投稿一覧

皮膚・p H調整細菌侵入バリアー層

梅雨がいつからいつまでか分からないが、気温が上昇してきた。猛暑の夏予感十二分状態。昔なら元気な子供の勲章として夏休み明けには真っ黒を誇ったものだが、今は非常識。子供の熱中症に配慮しない無責任な保護者と見られる。子どもには後部首筋をもカバーする帽子と水筒を持たせての外出風景が一般的になった。なお、水筒の襷掛けは危険と注意が促されているのは知らなかった。なんでも過去の常識を当てはめてはいけない。

一方、特に女性は日傘+UVスキンコートor 袖カバーだが徹底しすぎると60歳を超えた途端に深い皺が現れるとのレポートもある。ビタミンD不足由来とのこと。灼熱光線の日中はさておき、柔らかい日差しの時は日傘をささない方が良さそうだ。

話は変わって、最近見ない風景に「アカスリ」の看板。日本人の肌にあってなかったのであろうか、それともスクラブ・エステに置き換わったのか門外漢なので知らない。表面が粗いミトンで肌を擦れば予想外の量の垢が取れる・・・などのCMが流されていた。でも皮膚科の先生がおっしゃるには「ナイロンタオル」は使わないで、優しく手でボディソープを使ってくださいねと注意される。

樹脂製はなんでもナイロンというのは年配者に限らないのが面白い。

ところで皮膚の垢って何? と問うまでもなく皮膚上層角層からの役目を終えた落屑と埃。なので埃さえ取れれば良いのでゴシゴシ擦るとろくななことにはならい。そこに皮膚構造の秘密があると知ったのはつい最近のこと。

理化研と慶應が発表した「皮膚角層p Hの三層構造の発見 p Hによって恒常性を維持する向上な仕組み」2024/5/16プレスリリース。

文献を要約すると皮膚の層は主に三層からなり、表面層は中性、中間層は酸性(pH5.4)下層は弱酸性(pH6.0)となっており、例えばブドウ球菌が侵入した場合中間層や下層にて死滅させるメカニズムとなっていることが病原体を保有していないマウスでの実験で確認されたとのこと。

表面をアルカリ性にすると酸性は中和されることで最近は深部まで到達することになる。 図参照(VPF specific-pathogen-free 病原菌を余裕していないマウス    S.aueus :黄色ブドウ球菌)

そうなのか。皮膚には大変失礼なことを長くやってきたことを白状する。痒いとなれば気が済むまで、風呂で垢すりしたらスッキリ気持ちがイイ。ボディソープの種類より値段で選びがち。家族は知らないブランド品を利用しているが、試すには気が引けるので使ったことがない。

pHは誰でも知っているが、手洗い石鹸、ボディ、洗顔、シャンプーなどに好適な界面活性剤は経験で判断していたが、この文献を読んだら経験は頼りにならないとして見直しをすることにした。商品名を記載するとされなかったメーカーから問い合わせがあるのでしないが、各自お調べになって下さい。

γ―オリザノールと認知機能

「こぬか雨」。演歌の歌詞にあったような記憶。愛しい人を待てど来ない雰囲気を表現しているイメージがあった。こぬか雨が小糠雨と知ったのは相当の後だった。漢字の歌詞ではイメージが異なるので、ひらがなにしたのだろうか。作詞家の術策にハマった。糠に釘、糠喜び、糠働き、糟糠の妻(今は死語)のように糠を揶揄するような言葉がある。それでいて日本食には糠漬がやはりいいなぁと。

現代より玄米文化が浸透していた時代の方が認知機能は良かったのではないかと思わせる文献があるので紹介する。

琉球大学のプレスリリース(5月31日)は「ナノ粒子化γ―オリザノールによる認知機能改善効果の実証〜玄米機能成分の摂取が加齢に伴う認知機能低下を防止・改善できる〜」

ナノ粒子のポリビニルアルコールに玄米成分であるγ―オリザノールを包摂し、マウスに経口投与実験を実施したところ、記憶を司る海馬における炎症が鎮静化し、神経新生が促進され、低下していたマウスの認知機能が顕著に改善すること確認されたとのこと。(下線引用部)

 

我が家では子供がアトピー出会ったこともあり玄米食だったが、成人になるにつれ欧米化(および京都の一銭洋食由来の牛肉文化)に飲み込まれ、いつか食べにくい玄米から距離を置くようになってしまった。その一方でファミレスで白米ですか?雑穀米ですか?と問われると、一種の見栄で雑穀米を選ぶこともある。

あの時、この文献が早く出ていたら現在の記憶力低下のだらしないことにはならなかった。

顔はわかるが名前が出てこない。アレ、アレ、喉まで出ているが、、、、と苦しい言い訳。幸い相手もアレでわかってくれることもあり、最後は笑って終わる。人生これで終わりでは寂しい。

親類同士で糠床の交換があり食事に季節の漬物が添えられているのは助かる。それ以外の食品でγ―オリザノールが含まれているものを列挙すると、米糠油 米糠クッキー、米糠パン ブラン、酒粕など。

清酒は酒米の表面を削り取りコアの濃度を高めて醸造するので、副産物の酒粕に米の表皮成分のγ―オリザノールが含まれているのは当然。AI検索では「一般的には、100gあたり10mg~30mg程度含まれていると言われている」とのこと。筆者の朝食の味噌汁には酒粕、豆腐orわかめが入る。この文献を頼りに酒粕増量するか。酒の肴(アテ)は糠漬けが理にかなっているのかも。

糠漬けの魚(へしこ;日本海若狭地区名産)も美味しい。アレ・アレの数は減ったが、ソレ、ソレ、あの、あの、あの人・・・もある。アレで優勝した阪神が不調なのは、優勝を逃した球団が対策を立てたことを認知しなかったソレが原因。と無責任なあの人の声(笑)

現金はだめ?

QR決済かPay Payにして下さい。誰でも知っているストアで言われて驚いた。レジ担当の言い分は「精算機で紙幣や硬貨を入れる場合、紙幣が戻ってこないことを確認する手間がかかるのです」 そのような背景があるとは知らなかった。

品物のバーコードを読み取るのは従業員、それを客は指定された精算機で支払う仕組み。経営者なら手数料3%前後を管理会社に取られ、入金は翌月なら、現金支払いの方が好ましいだろうと考えていた。現場の従業員の立場では関係ないらしい。従業員が機械精算に不慣れた客にアドバイスする様子は見るが、紙幣が戻ってくるか否かを確認している風景を見たことがない。

以上が先月、筆者が経験した顛末。精算して他の商品を追加しようと探していたら館内放送があり、先ほどの売り場まで来て下さいと呼び出された。行ってみると精算機に入れた紙幣がその後で戻ってきたとのこと。客が変なことをしなかったのかを知りたいとのこと。そして冒頭の発言が飛び出したのだ。戻ってきた紙幣は折り畳部分なく正常。精算機の不具合を調べるのが先だけどなぁと思いつつ現場検証?に立会い。

政府の目標はデジタル決済の割合を80%とおいている。ビジネスの流れが可視化できるなどメリットはあるのだろう。大きなストアとならずとも小規模商店が連なる戸越銀座は殆どが政府の肝入りでPay Payを導入したのが数年前。だが、現実にお店で聞くと「導入したから客が増えたことはない」と至極まともな声。食堂などは現金を触ってレジした後は丁寧に手洗いをする必要がありデジタル決済の方が良いのはわかるが、それ以外の物品販売では本音は現金が好ましいと推測。

QRは処理中に背後から撮影されないよう注意が必要だし、Pay Payも残高をみようと思えば可能だとしたら、残高が少ないところを見られるは恥ずかしいので使用していない。

NHKクローズアップ現代の中でQRコード詐欺が報じられたが、偽ECでの購入にハマると大変なことになるのもQRコード決済をしない理由。まだまだセキュリティが完璧ではないのでは?と見ている。(もっともイタチごっこで完璧はありえないが)。

最近のレジでは時間がかかっているところが増えた。その理由はスマホでポイントを貯める際に、1回の買い物で2〜3の種類のアプリにポイントが貯まるシステムのためでもある。先日3つのポイントが貯まるとあって、スマホをいじる必要があった。

後ろに並んでいる人に悪いなぁと思いつつ。お店によっては買わなくても入店しただけでポイントが貯まるとのことだが、それをする度胸はない。ポイ活と現金支払い云々とは関係がないが、結論として紙幣は残しておいてほしい。

精巧で偽札が絶対無理な印刷技術で外国紙幣も日本で印刷している程日本紙幣印刷レベルは凄い。7月3日から新紙幣が発行される。3Dホログラム印刷など新技術が織り込まれている。印刷技術は将来の1nm半導体印刷などの基礎技術でもあるので技術(技術者)が継承できるが好ましい。

余計な苦言だがPay Payとなぜ客に2回も命令形で言うのか?奥ゆかしい日本の礼儀に相応しくない表現だと思うのは小生だけかなぁ?

お年玉、賽銭、ご祝儀もデジタルになるのか、読み取り機ですぐに金額が知られるのは気が引ける。また「現金な人」の言葉も若い人から見ると現金派の人と誤解されるだろう。

たまたま、この原稿を書いているときに親戚の幼児が来た。泣き喚く声が止まない。そこでアニメグッズを渡したところ、ニコニコ顔で愛想を振りまいた。現金な子だね〜 となる。

昭和も40年あたりまでは小さな商店ではつけ払いがメインで、現金30〜50%程度。月末になるとつけ払いの請求書を起こし届ける。そして翌月末か2ヶ月後に集金に歩くシステム。だから現金支払いが余程お店としては助かる。現金支払いとなると“ありがとうございましたぁ!”と一段と声が高い対応となる。これを「現金な人」という。知っている人も少なくなったのではなかろうか。

血圧基準変更

4月に厚労省が地方自治体に向けた資料の中に血圧などの基準値確認文書があった。とりわけ血圧はいつでも測定できる身近な健康指標だけに関心が強い。抜粋すると次の表の通りである。

従来の血圧上限は130mmHg以上が高血圧であった。検診で1回目にこれをこすと深呼吸をして再測した。

130mmHgの根拠としては高血圧症の多くの患者の統計的処理によるもので、それ自身を疑うわけではない。ただし、統計には母数の変化や後で追加因子が出てくることもあるので、いつまでも同じ数字ではあり得ない。今回の基準変更の理由を厚労省など資料検索したが現在のところ見つけていない。

 

血圧上限160mmHgと聞いて、なんだか1960年ごろの年齢+90に戻ったような気がしたが、設定の考え方は多分異なるだろう。戦後の人口パターンと現在は違う、高齢者が増加して、意外にも従来基準の血圧であっても健康に過ごしている人を多くみる。母集団の性格の違いにより見直しがなされたのではないかと想像する。

一般的にわかりやすいように、「老化に伴い血管が固くなる、血管にコレステロールが付着して見かけ内径が細くなるので心臓ポンプは昇圧しないといけない」と言われている。定性的にはわかるが、何か定量的な事例をとモデルケースを考えた。

極端なケースにおいてポンプ圧力を計算する。内径が1mmと2mmで長さ10mのパイプに水を1リットル/分の速度で流す時に必要なポンプ圧力を求めた。物理でお馴染みのベルヌーイの定理から計算できる。

結果は 1mm : 34,700Pa,   2mm : 10,900Pa (Pa:パスカル)これを受けて0.8mmを追加計算すると 147,000Pa となる。もちろん、極細パイプに同じ量の水を通すとの前提とするとこれらの圧力が必要になるのであって、逆に圧力が一定であれば、通過する水の量は少ない。

水と血液では粘度、血管と血液の摩擦係数など違いがあるので一概には言えないものの1mmが0.8mmになると尋常な圧力になるので、逆に言えば血液流量は少なくなると言える。

血管の太さをMRIや超音波で測定して個人個人の最適血圧が算出できるならば、ビジネスになるかも知れない。保証はしないが。

内径が太いと低圧力で送り出しできるが、細いと高い圧力が必要。これを体に置き換えると末端の細い血管まで血流を届けるには相当の高圧力が必要。もし血圧が低いとやがて臓器の機能は低下し、末端では壊死も起こりうる。心臓は1つしかない。補助作用する脚の筋肉を送り出し補助材として利用することの重要性がわかる。

ここで血圧が高くても元気なシニアがおられることが気になる。血管は細くなるのであれば高圧に耐えられる血管の補強が必要となる。その補強材がなんとコレステロールであると聞いて驚いた。コレステロールには悪玉、善玉があり悪玉は血管閉塞の原因(動脈硬化)との定説がある。しかしながら和田秀樹先生によるとコレステロール値は下げるべきでない。コレステロール値をあげた方が死亡率は下がるフラミンガム研究結果を紹介している。表参照。

 

血管を頑丈にすることで血圧が高くても破れない。とすると悪玉・善玉の表現を変えないといけない。この説を裏付けるデーターとして1日あたりの脂肪摂取量と死亡率の推移を引用されているので最後にご紹介する。(雑誌プレジデントより抜粋)