2019年 7月 の投稿一覧

イメージ同調バイアス

夏休みになると技術者OBが各地で夏休みの科学講座を開催している。簡単な実験装置やもの作り教室も開催している。継続して行うには、相当の幅広い知識と友人ネットワークをもち、実際に身近な材料で作ることをやってきた人が輝きだす。会食しながら明日の準備は。。なんて70歳を超える博士が子供のようにはしゃぐ様は実に微笑ましい。酒量が進むと光の直進性とブラックホールとの関係を教える方法を言って見ろ!と絡んでくる。だが、これもご愛嬌。相当のエネルギーを消耗するようだが辞められない。

 近くの図書館には夏休みの参考図書や、司書が作成したのであろう食品の甘味料、栄養素など一目で分かるようにパネルを作成。感心したのでパチリ。

このパネルでは食品中の砂糖の量が分かるように代表的食品にシュガースティックの本数で表示。なかなか上手な表現だ。でも同じ甘味でも砂糖とは違うのもあることも言わないと誤解される。ご飯を抜いてダイエットならぬ栄養失調にならないようにパネルも併設してあり、ここの図書館は面白い。(横浜市立図書館)

 

砂糖の取り過ぎもさることながら塩分の取り過ぎが影響が大きい。当然、疑う余地はない。薄味の料理が好ましいイメージがある。当然だ。高い塩分は高血圧、胃がんと病名を挙げるまでもない。

ところがである。嘘かマコトか高塩分食が、癌の免疫において重要な役割をもつ免疫細胞の機能を変化させ、腫瘍の増殖を抑えたとのマウス実験ではあるが報告されている。骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)は外の免疫細胞が癌を攻撃するのを妨害しているのに対して、高濃度塩分はMDSCを変化させることで、妨害しないようになるとの機作を推定している。疫学的見地からは長野県は長寿で塩分摂取量は他の地域より高いことも一因あるのか?とも。 しかし胃がんは実際関係するし、、、と。謎は深まるが、傍証から一歩進んで更なる解明が待たれる。塩分はダメのイメージ一新になるか。 

 過去、珈琲の飲み過ぎは健康に悪いとされてきた。ブラックで飲むと胃に悪そうなイメージがあったが、最近はむしろ5~6杯が好ましいとは。

TVの健康番組でも放送頻度が高い。でも明確な理由を知らない。フィンランドなど北欧ではスカンジナビア淹れ方があって、豆を挽いて煮出汁を飲むため油脂成分が多く抽出される。だからコレステロールが蓄積するのでダメだとの説が珈琲悪玉説とも言われたが、これも世界中の淹れ方でみると、コレステロールとは関係なさそうだ。因みに筆者が購入している豆屋さんの教えによれば、粉砕した粉にお湯を注ぐときは初留は捨てて下さい。少し蒸れた成分が美味しいのでゆっくり抽出して下さいとのこと。本当ならカフェイン濃度やテルペンの量などで決めて欲しいものだ。テルペンは抗菌性があり朝鮮人参にも入っていると聞けば、そりゃぁ健康によさげだとの言う評論家がいそうだ。

 

紙は環境に良い。当然だ。最近はユニクロも紙袋に切り替えた。プラはダメだ。反プラの流れは522日のブログにも書いた。企業イメージは反プラ。でも本当に環境に良いのか?

昔、といっても戦前の朝鮮半島の山の色は赤茶けた土色。教科書で写真を見た。エネルギー源が木材であり、伐採したが植林をせずになすがままの状態だった。日本併合して政府がまずやったのは植林。森がないと雨は直接土を膨潤させ流出させる。森があれば、一旦植物が受け止め、濾過して軟水を提供してくれる。栄養にとんだ水は海に注ぎ海藻や漁場を豊かにさせる。 その森を伐採し、植林したところで、直ぐに回復はしない。その間に土壌は荒れる。その結果がでるころには、今、紙を採用した企業の人は誰もいない。後年、こんな地球にしたのは誰だ!!と騒いでも手遅れ。反プラはイメージの罪つくりなのだ。

 因みに、自動車の体積分率でいえば80%以上はプラスチックス。重量分率では20%。それだけ軽量化を通じて環境に貢献している。プラスチックスなきクルマをイメージすると、ほとんど金属の骨格だけでタイヤすらない。タイヤも石油由来のゴム(架橋処理したプラスチックスの範疇)。骨格を炭素繊維複合材で製造すれば、同じ機械的強度を得るには現状の20%で済む(80%の軽量化)。実際、航空機のボディに応用されている。

クルマを持たない人が増えている。でもスマホは必需品。ではスマホの材料は? もうお分かりのように、これまた基板、パネル、ハウジングなどプラスチックスなのだ。

イメージの前に、現実を見てから知恵を絞る。

単純イメージの付和雷同・同調バイアスは最も危険だ。

電車ホームドアQRコード

電車ドアの両サイドに立っているドアマンはただでさえ邪魔なのに、スマホをのぞき込んでいると、降りる人はそれを避けながら降りるので余計に邪魔。気の利かない人に対して、何故降りる人が気を遣わないといけないのか? 一生懸命にスマホで情報をとって勉強しているのならまだ許せるが、多くはゲーム。 

昨日、スマホを切り替えた。今までの携帯の経歴を踏まえてメニューを選択する段になって店員がややオーバーな表現だが絶句、「あなたはこの1年携帯インターネット使用は毎月ゼロに近い。珍しい!」。 それもそのはず電話、メール、Lineだけ。地図を見ながら目的地に向かって歩くことはしない。大凡の住所が分かれば行き着ける。つい最近までクルマのナビは不要でも不便を感じたことはない。

第一、頭が退化するではないかと世の中に独りで反旗を翻しているようで、みっともないか。家族の反対にあってナビが標準実装されたクルマを購入したものの、反対した家族は運転せず、もっぱら運転者は筆者のアッシー君とあってナビは無用。これもみっともないか。

 面白いスタンプが送られてくると、そのセンスに感心して微笑むのはスタンプだけの理由ではなく、送ろうとしている人の心情に触れて微笑む。分かっているがコミニュケーションは人と人強いては社会における潤滑剤。

 さて、話の前置きが長くなった。電車のドアには「引き込まれない注意書きや、小さな広告が貼り付けてある。ところが、京急電車のドアにはQRコードが貼附されている。まぁ。読み込めばWEBに飛んで多分広告・宣伝だろうと思っていたが、これが大違い。仕組みはホームドアの開閉を制御するためである。(ものづくり7月号に記事あり)

 電車がホームに滑り込んでくるとホームの上部にあるカメラから、車両の種類、6両か10両かの車両編成、ドアの数を読み取り、ホームドアを開閉する仕組みである。 車両の長さに応じて閉じたままのホームドアもでてくる。 京急は3ドアが一般だが、快特は2ドアなので、この車両が到着すると車両中央部のホームドアは作動しない。

 ホームドアと電車のドアは若干の時間差で開閉するが、車掌が電車のドアを開閉すると無線でホームドアが開閉するような仕組みにはなっているものがある外、それぞれを車掌が作動させることもあり、乗降客安全確認第一の車掌にとってはドア作業は負担になっている。

浅草線新橋駅から順次セットアップするとのこと。ただ浅草線新橋には都営地下鉄、京急、京成、北総などは相互乗り入れになっているで、各社対応するようだ。

凄いと思ったのは、電車ドアの前には人混みがあるのでQRコード読み取り不良になるだろうと思いきや、30%~50%程見えれば適用可能とのこと。またスマホでQRコード読み取り時はピントを合わせる必要があるが、電車は多少停車位置がずれる。どんな仕組みなのか面白い。カメラの数は3台あるところがミソか。

 人の話を半分だけ聞いてアクションを起こし失敗することが多々あるだけに、電車のQRコードに感心するのはみっともないか。それとも微笑ましいと思ってくれるのか、それは日頃の可愛さにもよるか。 でも、家族に指摘されたのは、とっくの昔に知っている。You tubeでも見たと。あっ、更にみっともない。

発泡PS利用橋梁と構造弾性体

発泡ポリスチレン。白く、軽くて、断熱があり、食品トレー・家電包装ブロックや魚箱などお馴染みである。カップ麺に熱いお湯を注いでも手に持てるのは発泡(熱伝導が低い空気)の為である。季節がら倉庫から扇風機を箱から取り出すときに発泡ポリスチのブロックを急いで外すが、仕舞う段になるとハテ?と戸惑い、ナルホド!と感心する。作った人の知恵に感心する。

建築の断熱ボードでは大型サイズの発泡体を目にすることがあるが、機械的強度は期待していない。 記憶は定かではないが30年ほど前、BASFが発泡スチロールを道路に敷き詰めることを紹介したことがあった。日本なら山があるから、土砂に不足はないが、平地の欧州では発泡体を考えるのだろうなぁと勝手な解釈をしていた。その後、日本でも急斜面の盛り土に発泡スチロールのブロックを積み上げる工法が取り入れられた。そのブロックサイズは大きくはない。製造装置の問題、ニーズ、空気を運ぶ物流コストなど要因もあり限度があるのだろう。。。。。と考えていた。

今回の用途展開には本当に驚いた。 福岡県で埋め立てたアイランドシティから既設路線まで結ぶ橋に発泡ポリスチレンが埋設型枠として採用された。海の上に橋脚をいくつも設置すると、それだけで費用がかかる。橋脚の数を減らすと橋脚間の距離をが長くなり、中間で撓む。その為に鉄筋や高張力鋼板などを多く使用しないといけない。これも費用がかかる。

 これを発泡スチロールの超大型ブロックの上下に鉄筋をセットしてコンクリートで固めることで軽くて、高剛性、費用のバランスの取れた工法が採用された。断面が野球のホームベースで1.8m高さのブロックを4車線敷き詰めた。(写真参照) これにより橋脚の支店間距離を40mとすることができたとある。従来工法では20m~30m。

あのカップ麺の発泡ポリスチレンが補修が簡単ではない橋に採用されるとは思ってもいなかった。鉄筋接合時にバーナーの火花が飛んでも燃えないように材料には工夫がされているが、工事関係者も相当気を遣ったようである。

 曲げ撓み(たわみ変形)は製品の肉厚と強く関係する。肉厚を2倍にすると製品の剛性は3乗の8倍になる。だが素材そのものの剛性が発泡体のように低い場合は8倍になっても橋に利用できるような強度はない。そこで、表層と下層に弾性率の高い材料をサンドイッチするとどうなるか、サンドイッチされた(この場合発泡ポリスチレン)あんこの厚みが寄与して、見かけ上の弾性率が高くなる。

筆者の別の研究では鉄の高い弾性率は60~170GPaに対して航空機に利用されている炭素繊維複合材は80GPa 比重が鉄より1/8軽いこともあり、炭素繊維複合材料は軽量化のエース材料となっている。筆者は炭素繊維複合材よりは弾性率が20GPaと低いが成形性やコスト的に有意な製品を作るべくある製品に炭素繊維複合材料を僅かサンドイッチの上下にもってくることで40~50GPaを達成することができた。炭素繊維複合剤の肉厚より、厚くはなるが、十分使用可能範囲の素型材である。

数字では分かり難いので普通のプラスチックを紹介すると、ポリエチレンでは1.5GPa 、ポリプロピレン 1.8GPa, ポリカーボネート2.3GPa 程度なので、炭素繊維複合材料の80GPaや筆者の素材40~50GPaはトンデモなく高く、比重を考慮すると金属を超えていることから、金属と同じ剛性を得るための製品重量としては炭素繊維複合材では20%で、筆者の材料においても30%の重量となる。80~70%の重量削減ができる。

 職業柄、お菓子や菓子パン、サンドイッチをみると。省材料で美味いなぁと感じさせる複合体があるとしたらどうだろうなんて考えてしまう食いしん坊の顔が出てしまう。(笑)

コンサルと居住ビル

凄く立派な新オフィスビル、やや年季のあるビルも含めて、フロアを小さい小間に分けてベンチャーが起業するときの登記も可能を謳う賃貸シェアオフィスが目立つ。

有名な駅に近いか、海や空港を望む絶好の土地にあるビルも人気だ。セミナーに利用できる会議室も電子機器はフル装備でクーポン制で利用できる。とにかくカッコがよいのである。ひとりベンチャーならオープンルームで共通のデスクを利用。2人~6人程度なら個室利用。パソコンからのアウトプットも共通の複写機が利用できる。パソコン1台あれば会社らしきものはできる。共通フロアにはアルコールカウンターもあり異業種交流も可能である。24時間オープンなので来客と外で会食したあとで、オフィスに戻って仕事をすることが可能。美人コンシェルジェがオフィスのステージが高い雰囲気を醸し出している。

少し前なら、学区内統合で空いてしまった教室を改造してオフィスや簡易ラボとして利用していたことがあった。アクセスが不便だとか、古色蒼然たるイメージもあるので、いわゆるコンサルは入居しない。

 で、筆者も高層ビルのフロアにあるオフィスを見学した。開店間もないオフィスであるが、小間のほとんどは埋まっており、共通フロアーでは大勢の独り起業とおぼしき人がパソコンを叩いている。決してこのオフィスの賃貸料は安くない。年齢層は若い人が多いと見た。本当に採算が合うのか、入居職種は ①大企業内の新規事業立ち上げまでの間借り②コンサル業。③WEB、インスタなどのデザインクリエーター。不思議な空間である。特にコンサルって実業経験がない若い人が稼げる職種なのか不思議。

 コンサルタントは硬直した顧客の組織を大胆に組み直す大鉈の提案力や市場動向を図表データーで整理して新事業への方向を指し示すことだろうと、その手法として研ぎ澄まされた数学的解析能力と論理が武器になる。若いからこそ論理は得意だ。語学にも堪能でモテるイケてる職業のイメージがある。高学歴学生の就職ランキングは高い。

 一方、筆者が関係している会社のオフィスに2フロアを占める中堅規模のコンサル会社がある。山の手線駅近くにあることはある。だが、社員の年齢層は50~60歳前後のオッサン連中である。失礼ながら服装や仕草から判断するに、若い時から論理に磨きを掛けてきたとか、有名な外資系コンサルに在籍したとの風情は感じられない。

正直な感想を言えば、後者の方が顧客の信頼を得るだろう。コンサルは理屈だけではダメで顧客と下手をすると心中するかも知れない危機感を共有し、下働きもし、汗を流すようなことをしないと、対価を支払う気にはならない。労働力の提供は出来ないのなら、投資をすることで、下手なコンサルは火傷しかねない危機感でフォローするようなことをしないとダメだろうと思う。エエカッコシイ資料が通用するとは限らない。パワーポイントでは動かない。実績がモノを言う世界は外の業種と同じ。

だが、ある時、筆者のところに調査に協力して欲しいとコンサル会社の訪問を受けた。オープンになっている話題を少し切り口を変えて話しをした。図書券を置いて行った。 その後、ある企業を訪問した。あなたが普段言っていることは、有名なコンサル会社も言っています。なので、本当ですね。??????。当方の細い目が大きくなったことは言うまでも無い。ついお幾らで買い求めました?と質問すると、なんと図書券の何千倍。現在もそのコンサル会社は存在している。都内一等地に。

皮肉なことだが、(賃貸シェア)オフィスは実力以上にみせるには一等地にあれば効果が倍増する。 よく似たことに、コンサル業にかかわらず経営陣の学歴・留学経験などプロフィールを掲載しているHPを見ると、何を実業でやったのかを知りたいのであって、勘違いしている気の毒な会社と判断している。世界的建築家安藤忠雄氏は中卒・ボクサー経験者であり、東大教授に招聘された。それが本当の実力。タヨリになる。そうでないのは単なるタカリかも。

小豆(あずき)色

630日は和菓子の水無月をいただく。これが京都の習慣になっている。商売は1日では成立しないので、年中販売しているが、6月になると店頭ではエース格の場所に並べられる。山崎の合戦で有名な水無瀬という地名もあり(水無瀬川と淀川の合流地点)、水が豊富なのに何故か水無の名前がある。辞書によれば「無」は連体助詞「の」とある。田に水を張る月が水無月の由来との解説もある。宮中で氷を食べるのを庶民が模して和菓子にしたとも記載されている。

かき氷に小豆をトッピングするのは人気。和菓子の水無月も小豆の層がある。魔除けの意味がある小豆を利用しているとも言える。小豆はお祝い事に欠かせない赤飯も単なる着色だけではない意味で利用されているのだろう。(筆者の責任もてない勝手な解釈です)。

 

さて、6月になると紫陽花が一斉に目を潤してくれる。淡い色合いが上品さを醸し出している。薄い青、薄いピンク、白も混じっている。色素は同じだが土地のアルカリ性、酸性で色が変わるのだと。青はアルカリ、ピンクは酸性の土地の上に咲くと子供のころ教わった。今はこの色素はアントシアニンと分かっているが、アサガオ、梅干しの紫蘇の葉、赤ワイン、イチゴ、黒豆などもアントシアニン化合物。このように青から黒まで範囲が広い化合物なので、小豆もアントシアニン化合物であると長年信じられてきた。

 無理もない、有機合成による染料化学が化学先進国ドイツを追いかけていた日本において天然染料を研究する研究者はほとんどいなかった。化学は今や医薬や樹脂への広く利用されいるが、戦前に大きく発展したのは染料化学による。東工大、福井大学などは繊維産業と深く関係していた。今は機能性材料研究へと変身している。

だが、化学の分析技術の向上は染料化学が切っ掛けではあるが、進歩してきた、赤外・ラマン分光分析、高速液体薄層クロマト、GPC(ゲル浸透クロマト)、NMR(核磁気共鳴)、MS(質量分析)、TOF-MS,PETなど多くの分析装置を今の研究者は利用できる。

 ここに天然色素にこだわり研究を続けた研究者がいた。雑誌「化学」7月号に黒田チカ氏が1913年東北大で研究を開始し、お茶の水教授として83歳でお亡くなるまで、かなり追い詰めたがあと一歩であったと記されている。小豆の皮の内側にある色素含有膜が水に難溶で高温煮沸してようやく僅かを採取できるほど頑固で、その後分かったことは作業中の変化した化合物をみていたこともあった。 名古屋大学の後藤らは5kgからスタートし60kgもの小豆を水に浸漬して洗濯板(表面凸凹)に夾んでゴリゴリ摩擦することで表皮を剥離し比重差で分離し高速液体薄層クロマトで正確な化合物を解明した。その結果、小豆に含まれるアントシアニンは黒豆の1万分の1しかなく、全く別の化合物であると報告。因みに、アントシアニンがPHより色が変化するのに対して、判明したカテキノピラノシアニジンはアルカリ、酸性、中性によらず色は変化しないことが記されている。 

小豆色を企業や大学のカラーに採用しているのは、関西に多いような気がする。阪急電車のマルーン塗装は高級感を与え、神戸発祥の楽天、サッカーのヴィッセル神戸、立命館大アメフトも小豆色。 これも小豆に魔除けの効能があるからだろうか。 伊勢の赤福はお土産として人気が高い。傾けないでの持ち運びは面倒だが、それでも待っている家族へ買っていく。購入動機はもちろん食欲であるが、赤福の餡の形状は「けがれのない女性が指で餡を掬って餅に被せる」から由来している。勿論今は(けがれのない)ロボット。

 話を戻して、ほとんどの研究者が取り組まないところに興味をもち、長い期間に亘って情熱を傾けたその姿勢を短期間での成果を上げることが求められ、つい、スケールの小さい結果に終始している現在は見習うべきであろう。 それにしても名古屋大・後藤チームの分離技術を開発しながら追求していく姿勢は好感がもてる。