2022年 5月 の投稿一覧

how to 営業 (講演会から)

先日、大崎にあるSHIP(品川産業支援交流施設)主催の“これからの営業”について,2名の講師による講演会及び討論会が開催された。SHIPのインキュベートオフィスに入居していた企業に出入りしていたことがあり、タイトルもさることながら、懐かしさもあって参加した。

結論を先に言えば、講師の一人は新しい視線でビジネスを起業した対象が営業パターン分析・解析であること。二人目は既存のビジネススキームの中で営業成績をどのように高めるかに至った経験談から辿り着いた至言。

講演はまず、このインキュベートオフィスに入居しているコグニティ社代表の河野理愛氏がAIを駆使した営業トーク分析のビジネスを紹介。超要約すると、営業マンと顧客とのトークを録音・録画してこの会社に送信すると、営業成績の良い人の営業トークとの比較が図示解説文付きで送信される仕組み。顧客との挨拶の後での質問の内容も単なるYes,Noで引き出し能力が小さいだとか、ポイントのところでの押し・確認がされていないなど数ページにわたり解析。

既に大手企業との取引が活発で、資本金が5億円に達する規模で国内、海外にサテライト拠点を擁しているとのこと。インキュベートオフィスから卒業と良い意味で言える。このAIを利用しているところが2つの意味で重要で面白いところに目をつけたものだと感心した。

すなわち、OJTは上司や組織を挙げて教育訓練をして一人前の営業マン、社員にするところであるが、それをAIに付託することで組織のスリム化を図っている。また、訓練能力のない?(無ければ上司に本来なり得ないが、往々にして存在するのが実態だ)上司に当たれば、パワハラとして最悪は訴えられ会社の不具合が世間に知れ渡る危険がある。

同じような指摘内容であってもAIから言われると、心理的には納得しやすのではないかと思う。 ただ、AIだけに営業の隠れた要因を引き出してパラメーター化できない。例えば、腹芸の評価。冗談のような会話を伏線としておいて後で浮上させて効果ならしめるケースは評価されないのではなかろうか。欧米スタイルでは交渉時の時だけが営業結果を反映する割合が非常に高いが、日本ではそれ以前に営業の人間性に重点を置いて商品を買うことがある。同じスペック商品でありながら成績が良い理由が人間性にある。

2番目の講演者は宋世羅氏(you tuberで25万人・33歳)。独特の視覚から鋭い見方を発しており、感心して視ている。本物見たさに講演に申し込んだ次第。You tubeでは野村證券に3年、フルコミ保険営業何年と早口で話してからテーマを話し出す独特の話し方。

証券も保険も自分で新商品を開発し営業することではなく、既存商品を売り込む。その時のやり方がポイントになる。当日の参加者は営業を主としている人の割合は30%で若い人が多いことから、実は起業したとして営業をしないと成長どころか維持さえできない、技術志向のベンチャーであっても営業技術が必要として講演会に参加されているのだろう。同氏の幼少期は独特の地域環境もあってサバイバルのための戦術・戦略を考える必要があったこと、大学時代(早大野球部・投手)においては球速では圧倒的に劣るのをカバーするために魔球の開発したエピソードを紹介。You tubeではシナリオ通りの話をされるが、講演会ではあまりにも多い紹介したいエピソードをお持ちで、サービス精神旺盛であることからシナリオ無視に近い人間性前面押し出しの講演だった。それも生だからこそ。さりながら結論はしっかり強調していた。

それは①戦略 ②応援したくなる人物 ③プロ意識(対価を正当に要求できるレベル)だとのこと①③は当然だろうが②の応援したくなる人物 は 誰でもできるようで厄介。それは応援してもらうためにはプロとして応援を先にしないといけない。その際プロならば対価を取って当然であるが、そこは無償の応援にしないといけない。矛盾もある。言うは易く実行するにはできない人が多いのではなかろうか。

先日、生命保険の新担当者から着任の挨拶を受けた。担当者が誰であれ長年継続しており、保険コース変更もなく自動継続している次第。生命保険新人の行動パターンは親・親戚・知人を頼りに確保していく、その結果、当方も複数の生命保険に加入。加えてカード付属の保険、団体保険・・・と整理整頓には程遠い状態で放置。

挨拶をした瞬間に分かったのは、先日の血管・脳年齢測定のロビーでフリーの通行人を催しに誘う係をされていた人だった。(ブログにて内容は掲載。)看護師さん、生命保険の社員さんは各ブースの列整理、書類整理のいわゆるバックヤードを受け持っているのに対して、誘う役割に任じたには理由があると直感で思った。まず笑顔、清潔感があり惹きつける何かがある。当方もその人と測定の間、無駄話を延々と話をしたが、聞き上手であり良い印象を受けた。その人がまさに今回の担当者とわかって驚いた。

当方から、髪を切りました?と聞けば「あの後で切りました」と。それだけ印象があったことを示している。前回はこちらが名乗らなかったので、お互い担当になろうとも知らずに長話を聞いてもらった。これが点の伏線から太い実線として浮上してきた格好になった。

そこで、面倒な性格で保険を整理するにも放置状態なのでプロからアドバイスして欲しいと依頼したところ快諾された。これがこの会社のメリットになるかどうかわからないが受けて貰えたのはこの営業マンのプロ意識(FP2級)と長年継続してきた信頼のなせる結果だろう。ローマ同様営業も1日にはならずだが、毎日の笑顔と聞き上手は心がけたいところだ。やはり人間性が営業には大きなポイントかな。

野菜摂取度

看護の日(5月12日)を前に、とあるビル内で血管年齢、脳年齢測定ブースがあったので散歩の足を止めた。健康志向の中、人気があり 暫しの行列を必要としたが、いずれも実年齢より15歳若い結果でホッと一息。3年前は25歳若かっただけに少し残念。(測定法が全く違うが)3年間で10歳も劣化したのだ。

血管は弾力性ありと判定され問題なくクリヤー。脳年齢も15歳若い結果であったが、どうみても脳活動のうち動体視力を測定しているので本当に脳年齢と一致しているか不思議。脳年齢の測定法は画面に数字が①〜○35まであり、①から②と順番に押し25番目までの時間と探す時間をチェック。二回実施。一回目は数字がばらついてはいるが固定画面。二回目は都度シャッフルしてのトライ。座る位置と画面の距離が近くて画面を俯瞰できないブース構造。離れてみるとわかりやすいが、手が画面に届かない。反射運動神経を競っていることで、理解考察能力・記憶など脳の他の部位の働きを反映しているのか専門の方の意見が欲しいところ。でも結論は15歳若いのだから良いではないかと。

問題は次のコーナー「野菜摂取チェック」では及第点ギリギリの状態で看護師さんから要努力を言われてしまった。皮膚のカロテノイドを光学測定するもので抗酸化レベルがわかるとのこと。カゴメとドイツのBiozoom servicesが共同開発した装置と説明があった。看護の日ブースでは明治安田生命がかごめと協賛の形で測定しておられた。

この装置に手のひらを乗せるとレベルが判定される。レベル8以上が必要に対して緑ゾーンの最下位レベルの結果で「泣の繰り上げ合格」。

トマトジュースを毎日摂っていても足らないとは残念至極。先のブログではこれから目指すはFlexitarianと書いた。「1週間に肉10g程度にするのが地球にも健康にも良い」と記載。興味とブログアップの責任もあるので実行しているつもりだが、実際は付き合い外食、家庭においては、やはりスタミナは肉でしょ!的な雰囲気があり、目標実現は遠いと実感しているところ。

そこを見える化装置で見事に暴かれてしまった。皮膚表面で観察されるには野菜摂取して2〜4週間後だとのこと。ブログアップしてまだ1ヶ月未満なので・・・と見苦しい言い訳せずに目指すは合格安全圏。がんばろう。

ちなみに一日の野菜量は350gとのことで、6ベジ摂って下さいとアドバイスをもらった。1ベジは片手分の野菜でサラダ、野菜炒め、おひたし、野菜ジュース、ミニトマト5個分とのこと。

本当にこれだけ摂っている国民はいるのだろうか?として厚労省「国民健康・栄養調査」 http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/gaiyo/k-eisei.htmlをチェックした。その結果が以下の図である。

総数で見ると国民の30%はクリヤーしている。ただし、平均値でみるといずれの年代層も350gには到達していない。特に、若い層は肉偏重食になっている。 一方、高齢者は比較的摂っている。これは何故だろうか? 年金暮らしになると時に高騰する野菜の量が少なるはず。だが、年配者ならではの工夫があるはずだ。(農家ではご高齢であれば野菜中心になるだろうが、)都会の年金高齢者は特に工夫が必要だ。

さらに超高齢者になれば嚥下障害もあるだろう。少量のゼリー状でも野菜成分を摂る必要がある。そこに新規ビジネスが興る可能性がある。筆者のカテゴリーの一つであるナノテクノロジーが活かせるのではないかと密かに期待している。

激辛二題

(激辛その1)

京都市南部と長岡京の間に向日市がある。 平城京から平安京に遷都する間の10年間に長岡京が置かれていたところが今の向日市。西に丘陵地、東に桂川に挟まれ、JR,阪急が走り国道171号と物集女街道(もずめ街道)が南北に走る町。長らく町の名前が定着しているので向日町と今でもいう人は多い。向日町競輪は今でもこの名称。

向日市から長岡京の一帯は元々乙訓郡。ここの竹は有名で大枝(おおえ)の筍はシーズンになると送られてくる。エジソン発明による電球のフィラメントは乙訓産。長岡京市には長岡天神前に筍で有名な料亭があるが、向日市は筍スイーツや和菓子のお店がある。やわらかい独特の風味はもっと評価されても良いと思うが大化けは難しい情況にある。10年前から突然向日市とは関係がない激辛で町興し活動を開始。商店街の読みは当たり定着した。ファミレス、レストランにはKARA-1グランプリ加盟店の旗があり、入るには一種の覚悟を必要とする。他所の辛さレベルと同じとして注文すると大変なことになる。

さて、これから向日市が世界的に有名になるであろうとは日本電産タウンである。日本や世界中にNidecのビルがあるので、本社がこの向日市だと殆どの人が知らない(筆者だけかも知れないが)。社長(会長)の永守氏の出身地。京都市中の風情とは異なるデザインの本社ビル。現在JR向日町駅の東側の広大な土地に第二本社を建設中であり約5,000人が働くと言われている。JR線路の間際から広がる土地。それに伴う駅前広場改造と一大プロジェクトが進んでいる。永守氏にお目にかかったことはないが、日産から社長含みで招聘した人材には社長就任と同時に株価が下落したことをもって激辛評価即降格。社長に舞い戻る。また亀岡市の京都学園を買収して京都大学と伍して戦える学生を世に送り出すと豪語し、大学名も京都先端科学大と改名しキャンパスを京都市内太秦に開設した。その時に、亀岡市長から亀岡キャンパスからの移動は勘弁してほしいとの要望に対して、市長に向かって安穏として油断するからそうなるのだ!と激辛な発言をしたことを講演会で披露した。教員も学生からの評価を受けて更新しないと生き残れない激辛システムを大学に導入。向日市商店街が激辛町興しを企画する土壌には永守氏と同じような激辛血が流れているのかも知れない。京都市の付録のように思われている土地に対する反骨精神があるのだろう。長岡京市の村田製作所とのツインシティで安穏としている日本の空気を打破して欲しいものだ。

(激辛その2)

日経サイエンス5月号に「辛い!の科学」が掲載されており、辛みは味覚でない痛みであることが明らかになったとある。舌には甘さ、苦味などを感ずる味蕾があってそれぞれのセンサーになる味蕾の場所が教科書に載っていた。今はこの説は間違いとなっており場所によらず舌全面にある味蕾で感ずると変わっている。ここで辛味と言ってもワサビ〜唐辛子・ハバネラに至まで沢山ある。唐辛子辛味成分であるカプサイシンは脂溶解性で舌の表面から下にある感覚神経TRPV1に着き刺激が脳に伝達。脳は痛みや熱さに舌が炎症していると理解し、痛み緩和のためにβエンドロフィンを出すと共に、ドーパミンを放出させる命令をする。このドーパミンが快感をもたらすことは知られている。これで分かった。快感を求めて激辛を食べるのだと。また、舌の表面でなく舌の中の神経にカプサイシンが浸透することで、辛いから水を飲んでも効果がないことが分かった。詳しくは日経サイセンスを買い求めお読み下さい。引用しすぎと日経から叱られるだろうが、ワサビ類と唐辛子では反応する体温で異なることが図示されている。これをもとに色々考えるところがあるので添付する。先の巨人ー阪神戦の前に軽食を水道橋近くのカレー屋さんで摂った。伝統の試合だけに、このお店のカレーの味も年季が入って非常に美味しかった。

いしアウト

ロッテーオリックス戦での球審の行動について多くの意見・ツイッターが出ている。賛否は別として、ツイッターの文章がいずれも優れていることに良く事案を理解してのことだと感心した。球審が何を言ったのか読唇で解説したYou tubeでもあったが、何よりアップされた目つきが全てを語っていた。まさに口より目がものを言うが如くであった。当方のコメントは「あれはイタダケナイ」。審判は舞台監督のように試合をコントロールしなければいけない。ルール上は審判絶対だとしても、観客あってのプロならば極論をいえばショーマンの一員としての意識が必要だろう。それができる名人域に達した審判になって欲しい。

ところで、バスケの試合であのような光景を見ただろうか? 無いと答える人が多いだろう。2名の審判が対角線状から監視することで判断の精度があるからだろう。野球では球数が両軍投手合わせて300前後を一人の球審で判断するのは酷な作業かも知れない。球速は昔より圧倒的に速く150kmはザラ。球種は昔の直球、カーブ、ドロップ、シュートしかなかった時代から、今やフォーク、スライダー 2シーム、4シーム、シンカー、スプリット、カットボール、チェンジアップ、ナックルと多種多様。ホームベース上をどのような軌道を描くかわからないようなこともあるだろう。バッターが危険を感じて避けたボールが鋭く曲がってストライクになる投手もいる。

複数のカメラを駆使すれば球の軌道がどうだったかわかる時代になった。野球の内容が変わったのなら、判断も複数にした方が合理的であろう。選手にとっても信頼ある審判で技を披露することが何よりで、観衆も望むところだ。

そんな中、セピア色の話ではあるが、タイトルにある「いしアウト」とはなんぞや。

これが野球とベースボールの違いである。野球道といえば少し理解されるであろうか。ボテボテのサードゴロで打者は走るケース。1塁でアウトかセーフか極めて微妙な時、草野球では「いしアウト」を宣告する。子供の時はこの“いし”がわからなかった。“石?ではなさそう”。後からわかったのは「意志アウト」。

ボテボテにならざるを得ない打者の力量は既に投手に負けている。たまたま塁に到達するのが守備送球と同時であっても試合では勝っても勝負には負けと同じの意味で「意志アウト」。何やら武士道と同じ扱いなのだ。あくまでも草野球の話で、選手生命をかけてのプロでは呑気なことは言えないが、デジタルで判断すればセーフであってもアウトにして次回はクリーンヒットを打つレベルに精進するように促しても間違いではないと思うがどうだろう。

今回の佐々木投手が投げたコースをこのバッターは過去にヒットを打っていたか、バッターボックスの構えかた、空振りしてもその状況から悠然と見逃した“ボール”なのか。手も足も出なかったのなら“ストライク”と言われてもしょうがない。例えが変だが、高速で走る電車の中から通過する駅の表示が読めるか? 大まかな路線を知っているから次の通過駅名の一部でも読めれば言い当てることはできる。これと同じように0−2(2ストライク)であれば次は外してくる確率が高いから、その付近にきた球をボールと言いがちになるのも審判も人間ならありうる。捕手の配給パターンも関係している。

野球が武士道ならば水に落ちた犬をいつまでも叩くのは良くない。多分この球審は米国での審判留学など研鑽を積んできただけに、注意したいところ気が付くことが多いのだろう。極めることで、そうでない場合に遭遇すると絶対矯正しなければとの義務感に背中を押されてマウンドまで行ってしまったと思う。審判もその後 心に傷を負ったであろう。そんな時の特効薬は多少の緩さと笑いだと思う。名前を思い出さないが、球審が半紙厚み1枚分ボールと言って納得させたことがあった。このように言われたなら、次は毛髪ぐらいのぎりぎりを投げると言って練習する。そんなやりとりがあれば殺伐としたあのシーンを見ることはなかっただろう。

TVやYou tubeでは分からないこともあるとして30日の巨人―阪神戦を観戦した。試合前の審判4人のミーティング風景はどこか緊張が伺えた。微妙な判定もあったがリクストと結果が一致。これには観戦している我々もほっとする。判定1秒後には大型しクリーンに角度が異なる映像が映し出される。今回の試合ではトラブルはなかった。審判のキビキビした態度もショーの一部であると再確認した次第。