how to 営業 (講演会から)

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先日、大崎にあるSHIP(品川産業支援交流施設)主催の“これからの営業”について,2名の講師による講演会及び討論会が開催された。SHIPのインキュベートオフィスに入居していた企業に出入りしていたことがあり、タイトルもさることながら、懐かしさもあって参加した。

結論を先に言えば、講師の一人は新しい視線でビジネスを起業した対象が営業パターン分析・解析であること。二人目は既存のビジネススキームの中で営業成績をどのように高めるかに至った経験談から辿り着いた至言。

講演はまず、このインキュベートオフィスに入居しているコグニティ社代表の河野理愛氏がAIを駆使した営業トーク分析のビジネスを紹介。超要約すると、営業マンと顧客とのトークを録音・録画してこの会社に送信すると、営業成績の良い人の営業トークとの比較が図示解説文付きで送信される仕組み。顧客との挨拶の後での質問の内容も単なるYes,Noで引き出し能力が小さいだとか、ポイントのところでの押し・確認がされていないなど数ページにわたり解析。

既に大手企業との取引が活発で、資本金が5億円に達する規模で国内、海外にサテライト拠点を擁しているとのこと。インキュベートオフィスから卒業と良い意味で言える。このAIを利用しているところが2つの意味で重要で面白いところに目をつけたものだと感心した。

すなわち、OJTは上司や組織を挙げて教育訓練をして一人前の営業マン、社員にするところであるが、それをAIに付託することで組織のスリム化を図っている。また、訓練能力のない?(無ければ上司に本来なり得ないが、往々にして存在するのが実態だ)上司に当たれば、パワハラとして最悪は訴えられ会社の不具合が世間に知れ渡る危険がある。

同じような指摘内容であってもAIから言われると、心理的には納得しやすのではないかと思う。 ただ、AIだけに営業の隠れた要因を引き出してパラメーター化できない。例えば、腹芸の評価。冗談のような会話を伏線としておいて後で浮上させて効果ならしめるケースは評価されないのではなかろうか。欧米スタイルでは交渉時の時だけが営業結果を反映する割合が非常に高いが、日本ではそれ以前に営業の人間性に重点を置いて商品を買うことがある。同じスペック商品でありながら成績が良い理由が人間性にある。

2番目の講演者は宋世羅氏(you tuberで25万人・33歳)。独特の視覚から鋭い見方を発しており、感心して視ている。本物見たさに講演に申し込んだ次第。You tubeでは野村證券に3年、フルコミ保険営業何年と早口で話してからテーマを話し出す独特の話し方。

証券も保険も自分で新商品を開発し営業することではなく、既存商品を売り込む。その時のやり方がポイントになる。当日の参加者は営業を主としている人の割合は30%で若い人が多いことから、実は起業したとして営業をしないと成長どころか維持さえできない、技術志向のベンチャーであっても営業技術が必要として講演会に参加されているのだろう。同氏の幼少期は独特の地域環境もあってサバイバルのための戦術・戦略を考える必要があったこと、大学時代(早大野球部・投手)においては球速では圧倒的に劣るのをカバーするために魔球の開発したエピソードを紹介。You tubeではシナリオ通りの話をされるが、講演会ではあまりにも多い紹介したいエピソードをお持ちで、サービス精神旺盛であることからシナリオ無視に近い人間性前面押し出しの講演だった。それも生だからこそ。さりながら結論はしっかり強調していた。

それは①戦略 ②応援したくなる人物 ③プロ意識(対価を正当に要求できるレベル)だとのこと①③は当然だろうが②の応援したくなる人物 は 誰でもできるようで厄介。それは応援してもらうためにはプロとして応援を先にしないといけない。その際プロならば対価を取って当然であるが、そこは無償の応援にしないといけない。矛盾もある。言うは易く実行するにはできない人が多いのではなかろうか。

先日、生命保険の新担当者から着任の挨拶を受けた。担当者が誰であれ長年継続しており、保険コース変更もなく自動継続している次第。生命保険新人の行動パターンは親・親戚・知人を頼りに確保していく、その結果、当方も複数の生命保険に加入。加えてカード付属の保険、団体保険・・・と整理整頓には程遠い状態で放置。

挨拶をした瞬間に分かったのは、先日の血管・脳年齢測定のロビーでフリーの通行人を催しに誘う係をされていた人だった。(ブログにて内容は掲載。)看護師さん、生命保険の社員さんは各ブースの列整理、書類整理のいわゆるバックヤードを受け持っているのに対して、誘う役割に任じたには理由があると直感で思った。まず笑顔、清潔感があり惹きつける何かがある。当方もその人と測定の間、無駄話を延々と話をしたが、聞き上手であり良い印象を受けた。その人がまさに今回の担当者とわかって驚いた。

当方から、髪を切りました?と聞けば「あの後で切りました」と。それだけ印象があったことを示している。前回はこちらが名乗らなかったので、お互い担当になろうとも知らずに長話を聞いてもらった。これが点の伏線から太い実線として浮上してきた格好になった。

そこで、面倒な性格で保険を整理するにも放置状態なのでプロからアドバイスして欲しいと依頼したところ快諾された。これがこの会社のメリットになるかどうかわからないが受けて貰えたのはこの営業マンのプロ意識(FP2級)と長年継続してきた信頼のなせる結果だろう。ローマ同様営業も1日にはならずだが、毎日の笑顔と聞き上手は心がけたいところだ。やはり人間性が営業には大きなポイントかな。

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