いつも行くコーヒー豆焙煎所ではサラーリマン向けにカレーライスも販売している。骨付き鶏肉が2本制限はあるものの、ご飯と焙煎直淹れのコーヒーを含めて500円。ご飯大盛りで600円。懐が寂しいこともあるが、美味しいので常連だ。
お店の人に“最近の米不足なのに大盛りを止めないのですね”と聞いたところ、えっ?そうなの? 答えたのはバイトで来ている普通の主婦。 スーパーの米が消えたとTVで放映されているけど知らない?と再度聞くと“あ〜ぁ そうね〜” 。なんとも間の抜けた会話。
最近人気のおにぎりも店頭にずら〜と並んでいる。駅弁の販売制限など聞いたことがない。本当の米不足であれば、外食産業などにも影響があるはずだが、マスコミによっては猛暑・水不足、農水省管理ミス、インバウンド、南海トラフ地震・・・に理由をつけてスーパーを撮影し『この通り』。いつかのデジャブ。
上記のように長期契約している場合は収穫量が平年並みであればほとんど影響がない。実際2023年の収穫量は平均値100として101。
先日、羽田方面に用事があって出かけたら精米所を見つけた。店頭には5kgの庶民サイズから重袋の米が積まれていた。佐賀ブランドの新米もあった。
1973年の石油ショックによるトイレットペーパー狂乱のキッカケは新聞報道。そして2024年の米騒動。米騒動のワードは某プロ球団の出来事だけにしてほしい。
とにかく、人間心理につけ込み視聴率稼ぎをする従来のマスコミに対して、SNSの方が冷静に分析している。 マスコミの煽りのように見える。その一端はスーパーならではの購買にあるのかもしれないが、ここでは言及しない。
しかし、庶民が災害に備えて所有したいのはわかるが、生米は長期保存できない(真空保存を除いて)、かつ災害時に停電となれば電気炊飯器は利用できない。多くの人は薪でご飯を炊いた経験はない。
今や調理器具には電気・ガスが必須。電子レンジ、IHIクッキング、ガスオーブン、低温調理器。避難先で口にできるのは加水により食することができるアルファ米。(炊飯後急速乾燥パックしたもの)
非常食としてご飯だけでなく、カレーやパスタまで販売されている。元々は自衛隊など緊急事態、長期行軍活動などで利用されているが、本当に備蓄するならアルファ米だと思うが生米を購入してアルファ米にまで家庭ではできそうにない。
それでも生米から炊き立てが食べたい!と言うなら持ち出す調理器具は圧力鍋。炊く米の量にもよるが5〜10分であとは蒸らしで可能。時間もあるが、災害時には殺菌が必要であり高熱処理が好ましい。圧力鍋では110〜120℃まで昇温することから多くの細菌、ウイルスは死滅する。ただ、常温に戻ると環境から侵入の細菌が増殖するから食べ切るのがポイントかと。
最後に余談
筆者は低温調理器を買うかどうか迷っている。タンパク質効率良い調理、お芋などの糖への変換温度ゾーン領域設定が可能など利点はある。但し、殺菌温度とトレードオフである。調理専門書で美味しい調理温度が示されている。58℃〜63℃前後。
だが厚労省の食中毒防止の食肉加熱条件は高い。温度―時間の関係から低温調理器の時間を長くとる必要がある。例えば豚肉(E型肝炎ウイルス)であれば60℃ 71分 58℃では127分。
但し、この温度ゾーンは米国では禁止。英国では71℃・20分以上が条件。鶏や豚の飼育環境により違うのだろうが、夏バテの体をウイルスから守るには高め温度が安心。