2024年 8月 の投稿一覧

米不足?

いつも行くコーヒー豆焙煎所ではサラーリマン向けにカレーライスも販売している。骨付き鶏肉が2本制限はあるものの、ご飯と焙煎直淹れのコーヒーを含めて500円。ご飯大盛りで600円。懐が寂しいこともあるが、美味しいので常連だ。

お店の人に“最近の米不足なのに大盛りを止めないのですね”と聞いたところ、えっ?そうなの? 答えたのはバイトで来ている普通の主婦。 スーパーの米が消えたとTVで放映されているけど知らない?と再度聞くと“あ〜ぁ そうね〜” 。なんとも間の抜けた会話。

最近人気のおにぎりも店頭にずら〜と並んでいる。駅弁の販売制限など聞いたことがない。本当の米不足であれば、外食産業などにも影響があるはずだが、マスコミによっては猛暑・水不足、農水省管理ミス、インバウンド、南海トラフ地震・・・に理由をつけてスーパーを撮影し『この通り』。いつかのデジャブ。

上記のように長期契約している場合は収穫量が平年並みであればほとんど影響がない。実際2023年の収穫量は平均値100として101。

先日、羽田方面に用事があって出かけたら精米所を見つけた。店頭には5kgの庶民サイズから重袋の米が積まれていた。佐賀ブランドの新米もあった。

1973年の石油ショックによるトイレットペーパー狂乱のキッカケは新聞報道。そして2024年の米騒動。米騒動のワードは某プロ球団の出来事だけにしてほしい。

とにかく、人間心理につけ込み視聴率稼ぎをする従来のマスコミに対して、SNSの方が冷静に分析している。 マスコミの煽りのように見える。その一端はスーパーならではの購買にあるのかもしれないが、ここでは言及しない。

しかし、庶民が災害に備えて所有したいのはわかるが、生米は長期保存できない(真空保存を除いて)、かつ災害時に停電となれば電気炊飯器は利用できない。多くの人は薪でご飯を炊いた経験はない。

今や調理器具には電気・ガスが必須。電子レンジ、IHIクッキング、ガスオーブン、低温調理器。避難先で口にできるのは加水により食することができるアルファ米。(炊飯後急速乾燥パックしたもの)

非常食としてご飯だけでなく、カレーやパスタまで販売されている。元々は自衛隊など緊急事態、長期行軍活動などで利用されているが、本当に備蓄するならアルファ米だと思うが生米を購入してアルファ米にまで家庭ではできそうにない。

それでも生米から炊き立てが食べたい!と言うなら持ち出す調理器具は圧力鍋。炊く米の量にもよるが5〜10分であとは蒸らしで可能。時間もあるが、災害時には殺菌が必要であり高熱処理が好ましい。圧力鍋では110〜120℃まで昇温することから多くの細菌、ウイルスは死滅する。ただ、常温に戻ると環境から侵入の細菌が増殖するから食べ切るのがポイントかと。

最後に余談

筆者は低温調理器を買うかどうか迷っている。タンパク質効率良い調理、お芋などの糖への変換温度ゾーン領域設定が可能など利点はある。但し、殺菌温度とトレードオフである。調理専門書で美味しい調理温度が示されている。58℃〜63℃前後。

だが厚労省の食中毒防止の食肉加熱条件は高い。温度―時間の関係から低温調理器の時間を長くとる必要がある。例えば豚肉(E型肝炎ウイルス)であれば60℃ 71分 58℃では127分。

但し、この温度ゾーンは米国では禁止。英国では71℃・20分以上が条件。鶏や豚の飼育環境により違うのだろうが、夏バテの体をウイルスから守るには高め温度が安心。

今後のオリンピック

パリ開催オリンピックがパラリンピックを残して終わった。直接見たのではないが映像やSNSで見る限りパリは非常に正直なお都市だと思った。「ファッション・フランス料理・シャンソン」の洗練されたおフランス的イメージは30年前にはあった。だが今の現実は庶民レベルではなかったこと、30年間に世界をリードする文化的革新もあったのかも知れないが、勉強不足の身においては知らない。それが尖った演出やキリスト風刺をせざるを得なかった理由だろう。小生の想像外の出来事のシーンで画像をoffした。

気の毒なのは東京大会から3年しか経過していなかったので、前大会の記憶が鮮明なうちの大会となったので、とかく比較された。パリ当局も前の大会を視察していたであろうが、目標スペック変更まではできなかったのであろう。いい意味で世界の人々がパリの基準値を知ったのが良かった。When in Paris, do as the French do.

日本のスペックはそれ自身が高い。100でも実際は120〜150にしないと気が済まない。パリはどうやら自称スペックが100で、それができた運営であれば100点満点。それがパリ流。日本はやりすぎとでも。具合が悪い時はルールやセットポジション(スポーツクライミング)を変更することで生き残りをすれば良い。フランス大会の理念である男女同権、LGTBに基づき、男女同数の審判を揃えた。しかし実際は力量に疑問を呈し誤審が多く発生。次回はAI判定が導入される理由に十分なりうるだろう。

などなど運営については議論が多いが、選手の活躍は感動させたのはもちろん、日頃の努力に頭が下がる。

オリンピックが商業主義に移行した前回ロス大会が次回の開催地でもある。商業主義がさらに拡大するのか注目される。 ただ、今後開催立候補する国・都市があるのだろうか?そこが問題ではなかろうか。 ① GDPが少なくとも1兆億ドル以上で②人口減少が少ない国が長期的に見て開催可能な国と言える。そうなると開催できるのはアメリカ、中国、日本、ドイツ、インド、イギリス、フランス、オーストラリア、イタリア、ブラジル、メキシコ、ロシアあたり。

だが、今回の選手から見た希望する魅力ある国となると、③文化、食事、安全性などの魅力が欲しい。となると経済力を含めた国家ブランドインデックスが参考になる。

1位日本 2位ドイツ、3位カナダ、4位イギリス、5位イタリア 6位アメリカ 因みにフランスは8位で2022年の5位から後退している。要するに開催可能単独の国・都市はサミット国。

https://www.ipsos.com/ja-jp/nation-brands-index-2023

 

 

 

 

 

 

 

因みにGDPと出産率のマップを作成した。日本は出産率1.39と厳しいが、多分AIロボット、量子コンピュータ運営で(自分でも意味不明であるが)乗り切るだろう。

 

なので、単独開催では限界が来る。いくつかの国・都市での共同開催か種目別大会。

例えば、サッカー、ラグビーのようなワールド大会への分散型になるのか。こちらの方が選手オリエンテッドなのかも知れない。

また、その国に固有のスポーツを広く認識するにも有益だろう。例えば狩猟農耕時代を源流とするスポーツが現代人の健康に役立つのなら興味がある。集団競技において各選手のトータル体重を一定にしての綱引き競技などは生活感があって面白い。なるほど自分でも少し取り入れてみるか〜的な参考になる種目があれば庶民レベルにとって利用しがいがある。またナショナリズムを助長するメダル数争いにはならないだろう。また妙な理屈で大事なスポンサーを追い出すような偏狭エコシストではやがて誰からも見捨てられかねない。

今回はパリでの開催。フランス全体とは違うことも注意が必要だ。ずいぶん前だがパリではそっけない態度を受けたが、リヨンはフレンドリーな人々がいたことを思い出した。リヨンに明治時代から日本領事館が置かれて交流があったのが理由だと聞いたことがある。そう交流は1日にしてならず。パリ復活を期待しつつ、今後の共同開催を含めたスポーツの祭典は見たい。

タウリン

夏の朝は早い。4時には明るくなり6時になると熱光線となる。ところが、このブログを書いている8月12の朝5時の青空を見て「おっ! 天高く巻雲(すじぐも)にうろこ雲」。30分ほどで雲は消えたが、秋がそこまで来ていることがわかった。毎日35℃付近の気温で精神的にもやられている時だけに一服の清涼剤となった。

気温35℃。道路上では45℃前後ともなれば外出する気が失せる。必要があって外出することがあっても、徒歩速度と体内発生熱vs. 発散空冷熱のバランスから、徒歩速度を調整せざるを得ない。緊急の理由がない限り多くの人は絶妙な速度で歩いている。筆者の勘ピュータによれば10%は遅い。

歩数と健康のブログを以前アップした。とてもそのレベルを達成するのは無理。そこで空調の効いた部屋内でウオーキング類似の運動でカバーしているが、気分は外出の時に比較すると飽きがくる。サボれば将来はサルコペニア、フレールや心血管疾病がくると覚悟しての義務感が強い。

街に出る。半ズボンだと脚の状態が観察できる。摺り足の弱々しい脚。大腿部(太もも)が太い人、体脂肪5%前後まで絞り込んだ人など様々である。問題は若い時OKでも老齢化で筋力が低下して摺り足になること。

そんな時に思い出すのは渡辺裕之さん出演の長年某製薬メーカーのCMである。脚の鍛えられた筋肉で崖などを踏破するシーンは今でも記憶にある。「ファイトォ! 一発!」。

国立長寿医療研究センターと大正製薬が共同発表「中高年の筋力維持にタウリンの摂取が関連する」と報告があった。鍵はタウリン。多く含む食材として、牡蠣、あさり、しじみ、ほたて、はまぐり、たこ、かに、いか、鯵や鯖などの近海魚、ブリやカツオの血合いなどがある。我が家を見ても確かに食生活が欧米化してきたことにより強く意識しないと摂取量は減少している。旬だから摂る的なところがあり、毎日摂ってはいない。

発表資料を飛ばし読みして結論の図を表示する。

食事からのタウリン摂取量が多いと、8年後の脚の筋力(膝伸展筋力)が維持される傾向にあることを「NILS-LSA(国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究)」の縦断解析により見いだしたとある。 食事から摂取できる職業と言えば漁業関係者。なるほど漁業に携わるシニアの元気の素はこれかとも思う。

因みにタウリンは通称で正式名は2-アミノエタン-1-スルホン酸。

アミノ基とスルホン酸基の両方有しており、アニオン、カチオン両性イオンの化合物で水にも溶解する。魚介類に多く含有されている。何十年前に養殖の餌にタウリンを配合する情報があったように記憶しているが間違っているかも知れないので必要なら確認して下さい。

5月に開催された展示会で三井化学のブースでリポ○タンDを頂いた。大正製薬のお馴染みのボトル。三井化学が何故?と意表を突かれた思いがあり調べると、国内最大のタウリン生産量を誇っていると知った。脱石油化学戦略の一つとして成功している事例だろう。20年前から生産とするとタウリン効果で企業パワーは衰えなく成長続けると見た。同社のHPにタウリンの用途としてエナジードリンク 輸液製剤 点眼液 ボディクリーム 粉ミルク ペットフード 飼料 とあるのでその広がりに驚いた。

研究の着目点(がん細胞識別・スマホ歩き)

“へえ〜! 知らなかった” がここ1ヶ月に2つ出会った。一つは東京都産業技術研究センターで開催されたクロスミーティンで正常細胞と転移ガンを識別するデバイスを紹介。転移ガンは血管内に侵入するには形を柔軟に変形するのに対して正常細胞は変形することなく、血管の微小な空間を通過しない。細胞サイズの微細加工で図にあるデバイスを作成。識別率80%を達成したというもの。目の付け所とそれを可能にする微細加工技術の統合の成果。凄い。やり通した研究者に拍手ものだ。

 

 

 

 

 

次に驚いたのは京都大学の「歩きスマホによる内因性転倒リスク」。

歩きスマホであれば前から来る人と当たるであろう、また段差に気が付かなくて転倒もするだろう、最近では電車からおりる時もスマホを眺めている若者がいてプラットホームの溝に落ちないか、こちらが心配。でもこれらは物理的な原因であるのに対して京大のタイトルは「内因性」とある。

最初に補足説明に目を通した方が理解しやすので引用する。

「歩行運動は自動運動の一種で、随意運動と反射運動の中間に位置する運動です。それにも関わらず、直立二足で歩行する人類の歩行制御には、脊髄・脳幹などの低次神経系のみならず、大脳や小脳、大脳基底核といった高次神経系が重要な役割を果たしていることが知られています。

例えば右脚を基準に考えた場合、ある右足接地(右足が地面に着くこと)イベント発生から反対側(左足)の設置を経て、次の右足接地イベントの発生までの時間間隔を歩行周期と呼びます。一定速度の歩行を心掛けて歩いた場合でも、歩行周期は一定とはならず、サイクル毎に微小に変動します。この歩行周期の変動は、歩行周期ゆらぎ(gait cycle variability)と呼ばれます。」

歩くのは脚の前後繰り返しだと単純なものではなく大脳や小脳の高次神経系が重要な役割だと。これが内因性なのかと理解した上で、実験及び実験結果を見た。

実験は回転ベルトの上をスマホなし通常歩行、スマホは見るが内容を認知しない(非認知課題)、スマホの画面動画や記事を見る(認知課題)の3パターンで歩行の加速度変動、歩行周期、歩行周期変動を測定。

その結果、障害物がない平地を歩行した時でも、スマホを見ながらの歩行は安定性に欠けることが証明された。なお、リュック前抱えでも同様とのこと。

この文献で安定性の評価に1/f ゆらぎを評価。さらに驚いたのは1/fはその前の数千歩の時を引き継いているとのこと。これが「二つ目のヘェ〜だ」

人間の脳ディスクに歩行パターンが記録され、AI学習のように次の歩行も勝手に

指示されるとしたら、危険は続くことになる。どこかでゴミ箱行リセットして、通常歩行バージョンをアップデートしなければならない。

それって歩行だけ? 老害、付和雷同、他人事ではない。旅行、新しい人との出会いなどがスウィッチになるが、いつも時間に追われてなかなかと言っているのは1/fから抜け出せない証拠。反省!