古古米とわかっていれば、炊飯工夫か我慢をする。しかし定期便(銘柄米)として購入した物の袋表示は「ブレンド米」で精米場所のみ記載。おかしいなぁ?と思いつつ、値段は従来並みだったのでまぁ良いかとして開封。ところがそこで目にしたのは白粒の割合がなんと多いことに驚いた。白粒とはなんぞや?早速WEBで調べた。
「白粒は白未熟粒で高温や日照不足などの影響でデンプンが十分に蓄積されず、米粒の中に隙間ができる。お米の品質を低下させ、検査等級を下げる。食味を損なう。」とある。昨年の作付けは例年並みだったはずだが量と質は確かに違う。高温・猛暑の条件では白粒を生産してしまった地域もあったのであろうと同情。定期的に購入している業者は米不足の中、ユーザーへの供給責任から量確保を優先した。納得。
等級ランクで下位ランクされた米袋は保管倉庫の場所的においても一等米とは違った場所に置かれていたはずとあくまでも推定だが思った。
実際、銘柄米がなくなったので、白粒ブレンド米を炊飯した。家族からは総スカンされた。不味い、香りが変、粘りがないと評価。ソーメン、パスタに切り替えるから、あとは炊飯責任者の筆者に対策をするようと厳命された。そこで種々検討した結果 従来と同じ味とは言えないが大幅な改善の判定をされた。
農林機構(2021)の文献によれば、温暖化 コメ収量20%減少|今世紀末!とあり、コメ収量の予想見直しと白未熟粒の割合増加のグラフが示されている。
丁度この記事を書いているときに食品納入業者がきたので質問をしたところ、契約農家からの量が不足したので、全国的に入手できる米をブレンドしたとのことで、そこは納得。
家族に看破された味は脂質の酸化によるもので、トランス脂肪酸が空気中の酸素と反応し、過酸化脂質、アルデヒド、ケトンを生成。参考までに古米において脂質のチオパルビツール酸(TBA)値が酸化進行指標となっている。
一般的にこれらの異臭対策としてはマスキング剤として清酒を浸水時に添加することが知られている。筆者も白粒を見て料理酒を添加。浸水に1時間とって炊飯した。その結果でもマスキング不十分で見破られた。次は清酒銘柄と量、餅米配合、+αなど検討した。
備蓄米放出以来、行きつけのスーパーでは銘柄米山積みの棚の横には「本日の備蓄米は売りきれました。明日も入荷します」の表示。初日には開店前から行列の様を放映していた。銘柄米の値段は若干程度下がったものの、備蓄米の値段の2倍以上。「40年前の米不足時に粒の形が違う輸入米を食べたことから見れば、マシな方だろう」とか「あっても買わない。だって無洗米じゃないもの」と人様々な意見を空っぽの備蓄米の棚の前で聞いた。人の品格が等級別に分類された瞬間だった。
備蓄米放出から1週間後、午後3時にスーパーに行ったら備蓄米コーナーに偶然2袋残っていた。こうなると本物の古古米をいろいろ工夫したく1袋(5kg)購入。もちろん家族には内密。家族に違和感を感じさせない工夫をすることが皮肉にも楽しみになってきた。
後日アップ予定のブログで詳細記載するが、米国は大西洋海流システムに崩壊による洪水・猛暑となると米国米も頼れない。タイや東南アジアは灼熱で白粒が多くなるだろう。英国欧州は極寒となると世界中の食糧の取り争いが予想される。ここは日本人生命保守として減反から増反へ、耐熱品種改良に研究資金を投入することなど期待される。
庶民の対策は食品ロスを絶滅すること。備蓄米100万トンに対して、コンビニおにぎり残り、弁当売れ残り、レストランでの食べ残しなど年間60万トン。 2日前ランチに中華セットをQRコードから注文。ご飯の量を指定するところがない。 隣のテーブルでは食事が終わって席をたった時に見た光景はお椀にご飯が山盛りで残っていた。 そのような僅かな積み上げが60万トンだと思うと、いつから日本人は米を粗末にしているのか?と。お弁当の蓋についたご飯をとっていたら子供に笑われたとの声がある。8月15日に何を思うか貴重な経験は後世に活かしたい。