2019年 12月 の投稿一覧

化石賞・日本

COP25で小泉進次郎環境大臣が日本が「化石賞」をとってドヤ顔でコメントして失笑されたとの記事がどのマスコミも報じていた。しかしながら、日本の内閣の一員として日本政府の立ち位置を明確に論じたその度胸は(本人が意識してなら)エエカッコシイにしては大したものと言える。日本は決して環境を損なうような態度ではなく、環境関連の開発は世界のどの国よりも先頭に立っているのだ。新幹線網、鉄道・地下鉄、公共機関の充実がなかりせば、どのような環境になっていたのか、カリフォルニアや中国の事例を挙げるまでもなく納得するだろう。春のダイヤ改正で「のぞみ」は1時間に12本。ここに「ひかり」「こだま」が挿入される。化石賞を授与した人は日本に来て先進国の姿をみたらと思う。

環境と同時に大前提がある。それは国民が豊かで安全な社会を営むことができることにある。化石利用ぜず、原発も利用せず、太陽光と風力、水力発電でカバーできる訳がなく、恐らくは闇夜に近い生活を送ることになる。エントロピーの法則がある。あの3.11で電力調整を余儀なくされた首都圏では階段を利用し、エスカレーター、エレベーターは利用制限された。エネルギーのありがたさをどの国よりも身に染みた。それが今はどうか、たった5段程度の階段でもエスカレーターがあれば並ぶ。若い人でも年配者を差し置いてエレベータに乗り込み平然としている。それがモラル破壊エントロピー法則?。聲高に非難するつもりはない。一旦消費の味を覚えると戻れないのも事実。とは言っても迫り来る炭酸ガス増加に対して、何らかの対策を打つ必要があるのも先進国の模範としては必要。だが、未熟な技術で慌てて絆創膏貼りをするなら却って無駄な投資になる。異常気象が温暖化によるものか議論がある。災害がやたら多い国柄。大型太陽光発電が台風で火災や架台破損。日本でこれから風力発電をするとなると海上になるが、これも台風がくると破損もしくは運転停止措置としてローターを折り畳むことになる。

火力発電はダメだ。銀行融資をすると銀行が反環境団体とされてしまうのでそれも嫌だ的な動きが出始めている。石炭発電も欧州と日本で開発された発電では性能が異なるので一色単にしてはいけない。液化天然ガス発電についてもダメの動きがある。さすれば天然ガスパイプラインを新設したロシアと欧州は具合が悪いことになり、政治的動きが予想される。そうするとCOPは骨抜きになる事態もありうることになる。

日本の取り得る対策としては

*使用済み核燃料の前処理・埋設を理解の下粛々と進め、現在3割稼働の原電を安全を見極めた上で稼働率を上げる。

*火力発電の効率アップと排出される炭酸ガスの深海、地下蓄積を世界に先駆けお手本とする

*炭酸ガスを吸着反応させる簡単なアタッチメントと反応物の応用利用(小中学校でならった炭酸カルシウムの反応式の効率的反応プロセスの開発)

*水素エネルギーの抜本的開発。

その他あるが、環境省と経済産業省(NEDO)が協調して効率ある方針を立てることが望ましい。

短兵急なその場しのぎ(ポピュリズム的な)対策は一呼吸おいて判断する必要がある。 死んだ鯨のお腹から「生分解」と書いたプラスチックスが分解せずに発見された様に、生分解プラも特定の環境(多くはコンポスターに入れて、必要によっては触媒を振り掛け、長時間、ある温度条件で保存すれば)炭酸ガスと水に分解するというもの。 生分解製品をぽい捨てしたらたちどころに分解する訳ではない。即分解するような材料であれば、製品製造から流通段階で分解してしまう。そこが問題だと気がつく人は少ない。言われてみるとそうですね。となる。いち早く気がついたのが自動車メーカー。生分解材料歓迎!といいつつ、バイオ原料由来のプラスチックスと言い換えた。生分解材料でクルマを作ろうモノなら保障の限りがない。

冒頭、小泉大臣を褒めたが、9月に「2050には炭酸ガス排出はゼロにする」と発言した。 炭酸ガスが存在するので植物は炭酸同化作用する。植物~人間連鎖に大きな影響することに気がつかないのか、それとも。大きな組織を動かすには極端なことを言う必要があると考えたのか、その場のエエカッコシイ発言は遠慮願いたい。

自動車のこれから

知り合いに高齢運転者講習会に行ってきた人がいる。70歳を超えると免許更新を前に受講することが義務付けされている。受講料5100円で視力・動体視力・視野角の測定と教習場コースでの運転技能チェックがある。本人は30歳相当との診断を得て自慢している。75歳を超えると認知症のチェックも入る。その時も自慢するだろうか、いや待てよ、何年後にはこの制度が継続しているか疑問なのだ。

現在はレベル2(前車追随、自動ブレーキ、レーンキープ)それに車庫入れアシストか自動化、死角にある走行車の接近警報機能も利用されている。これは完全自動運転のレベル5には達していないが、そう遠くない時に実現すると予想される。そうしないと自動車メーカーは生き残ることが厳しくなるのが予想されている。パワートレインがガソリンだ、EVだと言う前に自動運転に向けたソフト開発が重要になっている。当然だが運転免許そのものも必要がない。

 行く先を乗車後に口頭で言うか、スマホのスケジュール通りに目的地まで運んでくれる。スタートのボタンを押せば全て終わりとなる。パソコンの原理やスマホの原理を知らなくても利用できるのと同じである。初歩的機械言語のBASICを知らないとパソコンを動かすことができなかった時代があった。それから30年も経過していない。自動車の自動運転も時を経ずにそのようになるだろう。自動運転については既にグーグルがテスト実績で先行しており、自動車メーカーはパソコンや携帯と同じ運命にならないように必死にソフト開発をする必要がある。先日の東京モーターショーでもホワイトボディ(骨格)を自動車メーカーが製造するだけになり、モーター、電池、通信機器などモジュールを組込むだけに見られるようになってきた。これでは自動車メーカーは完全なソフト会社の下請け企業に成り下がる。

 VW(フォルクスワーゲン)はディーゼル燃費不正事件を引き起こした。そこで一気にEV車に切り替えると宣言はしたものの、EVは欧州の走行距離には満足できないユーザー、及び、バッテリーの価格が自動車全体の1/3~1/2を占めるようでは利益が薄いこと、メイン市場の中国がEVからハイブリッド優先に切り替えたことからVWはディーゼルにも戻れず、さりとてEVと宣言したものの、クルマは作れど収益がでない体質になってしまった。VWグループにはポルシェ、アウディが存在するが、車両数が少ない割にそれぞれの利益がグループ全体の30%を占めており、VWは世界一の生産台数を誇るもグループ内の利益割合いは24%に過ぎない。そこでVWが望みを掛けるのはソフトで市場を獲得することとしてソフト関係の技術者を大量に雇用し始めた。ソフトの価格も台数見合いで決まることから、世界一の規模をキープする間に間に合わせようとの試みのようだ。

 半導体の生産で世界を掌握した日本、それをベースに拡大した韓国、だが、実際に利益を出したのはアップルなどソフト業者。日本の地形にあうようなソフトができれば、日本より単純な海外では通用するだろう。是非頑張って欲しい。

ここまで将来を予想するとなると材料マイスターとしては、はてどうしたものか?と頭を抱える。

 現在は半自動なので衝突時の安全性とホワイトボディの軽量化から超高張力鋼板適用率が高くなっている。汎用の曲げ応力が230MPa(価格150円~200円/kg)相当に対して2000MPaの鋼板が小型車にも適用されている。当然のことながら材料の価格及び剛性を高めるためのホットスタンプ、冷間加工も適用されることからホワイトボディの製造価格は高くなる。これが自動運転で衝突回避できるとなると、汎用鋼板やアルミで十分ではないか、場合によっては複合樹脂材料が適用できるのではないかとも考えられる。

ここで言う複合樹脂材料としては高張力鋼板の曲げ応力800MPa(曲げ弾性率100GPa程度は欲しいところであるので、ここは炭素繊維の複合樹脂が最も考えられる。近年、パルプ由来のセルロースナノファイバーの弾性率は鉄のそれより10倍あり、かつ比重が低いとあって自動車軽量化に有用ではないかとして京都プロセスを中心に研究開発が進められている。セルロースナノファイバーは現在は安価版で5000円/kg 一般では10,000円/kgと高価であることから、京大を中心としては原料50円のパルプと樹脂を2軸混練機の中で繊維を開繊して樹脂に分散させるプロセスを開発している。東京モーターショーでもインパネなど試作品を展示していた(ブログ既報)。

 しかしながらベース樹脂の曲げ弾性率(ヤング率)を高めるものの、1.4~1.8倍程度であり、ポリプロピレンの曲げ弾性率(2.54GPa)前後が到達レベルである。炭素繊維強化エンプラ系複合材料の80GPaに比較すると低い。自動車に適用するにはやはり内装材に限定されるのではないだろうか。また隣を走行する車からの電磁波をシールドしないと誤作動を引き起こす危険性は今のクルマより高くなる。その対策としては炭素繊維プラスαの複合材料が好適ではないかと考える。耐熱性もあり、リサイクルも開発が進んでいる。

 一方、3Dプリンターの進歩は製品のトポロジー面においても著しい進歩が予想される。そうなると、金属3Dプリンター、及び炭素繊維強化光重合SLA3Dプリンターによるボディ製造も予想される。無駄な材料を省きながら全体としての機械的強度を維持向上させる形状、及びそれに対する成形法として3Dプリンターが今以上に活躍することが予想される。

 ところで、GPSの機能は凄く進歩している。これからの積雪の季節となると除雪車はGPSで崖などを検知しながら運転することが知られている。さて、宇宙に存在する衛星と地上のクルマでは重力差があることから時間は宇宙が早く、地上が遅い(相対性理論)。なので、正確を期すにはこの時間差を調整する必要がある。クルマ設計はニュートン力学で十分だったはずなのに、アインシュタインの相対性理論までマスターしないとはご苦労なことだが、これもソフトに入れることが可能なところが世界を把握することになるのだろう。

職業も変化する。手近なところでは自動車教習スクールはその時代には姿がない。交通関係警察官も削減と職業も大幅に変わるだろう。

もっとも人口は確実に増加する。メディカル分野は成長産業には間違いない。でも内容はIOT,AIにより変わる。いやはや、常に勉強、勉強、勉強だ。でもこれも愉しまなくては損だ。

「香り」意外な効能

植物は動けない。なので紫外線が強ければ耐紫外線物質を体内で合成してひたすら耐える。酸化防止剤(寿命)も合成する。では、害虫に浸食されたらどうするか、これも知られているように、噛まれてジャスモン酸が生成し、隣の植物に匂いで警告を発する。隣の植物はそれを受け耐害虫防止剤(免疫促進剤)を準備する。そんな仕組みが分かっている。

 東京理科大の有村教授はミントの香り成分が害虫防止効果があることを証明している。ミントを圃場の片一方に植え、その他方に小松菜を植える。そして枯れ具合を調べたところ、ミントに近い小松菜に比較して遠くの場所にある小松菜は枯れが早いことが判明した。

同教授は更に防虫効果がでるようにミントにアミノ酸誘導体バリンを反応させ、より強力な免疫促進能のMent-Valを合成した。実験ではミントの10倍の効果があるとのこと。無農薬であることが何よりの特徴だ。(東京理科大パンフより)

 

確かに、植物工場内では農薬は作業する人の健康問題もあり、回避すべき問題である。ハーブにこのような作用があるのは面白い。人体の抗炎症作用もあるとして特許出願されている。市販の塗り薬でペパーミントの香りがあると、なんとなく効果がありそうに感ずるが、それ自身抗炎症作用があるとは。

 日本独特のハーブはドクダミ、シソ、ヨモギ。子供のころには毒だみ?、梅干しのアレ、、と洋風カブレなのでしょう距離を置いていた。人類の長年の知恵を無視してはいけない。 おりしも今はサフランが咲いている。

サフランは古来イランではアロマオイルの原料として髪につける香水として利用されていた(文献:香料201911月号42頁伝統医学に学ぶ香気生薬の科学)。食いしん坊の筆者はパエリアとしての利用が好きだけど。

 

同文献によれば、香気成分のサフラナールは高い抗酸化活性のフリーラジカル除去活性をまし、GABA受容体のアゴニストとして作用して睡眠作用や鎮静作用を増強することが報告されている。

現在で顕著な効果のある医薬がないのが筋萎縮側素硬化症ALS。ホーキング博士も悩まされ、今なお多くの患者がおられる。そこに何とサフランが一筋の光明となりそうだ。 上記文献を長くなるが引用すると「サフランに含まれる成分が疾患の原因であるスーパーオキシドドディスムターゼ1の突然遺伝子による毒性を抑制すれば、ALSの発症を予防若しく遅延させることができると考えられる」中略「サフラン成分の分画単離し。。。変異遺伝子に起因する死亡に対して有意な生存期間延長作用があることが明らかになった。

以前のブログで白檀の香り成分に薄毛防止・回復効果があることを報告した。また檜葉の香りが乳癌抑制の効果があることを富山大が発表と、医学方面に香りが注目されている。

 

(香料文献から引用)

スポーツにも香りの効果を研究しているのが高砂香料。(同社技報No.184 2019スポーツ飲料はプロテイン成分からなるが、これは香りというより異臭。なので、マスキングとして香り付けが行われている。

市販のスポーツ飲料のマスキング剤の25%はグレープフルーツ、15%がレモン、5%がアセロラだそうだ。 マスキング剤のみならず、上記のハーブとの関連ではそれぞれの目的に利用されている。 この表をみて、コアラが筋肉痛にならないのはナルホドと妙な納得?

 *肉体疲労・・・ジュンパー、ローズマリー、サイプレス、レモン

 *精神疲労・・・ラベンダー、イランイラン、マンダリン

 *筋肉痛・・・・・・ウインダーグリーン、ユーカリ、ラベンダー、ローズマリー

 *集中力・・・・・・ペパーミント、ローズマリー

ワキは脱毛しない方が良い説は個人が体内から発する匂い成分が相性の良いパートナーを探すことができるからだとのことは古来言われている。 昔DuPont研究所におられ、晩年帰国し田舎で研究所をつくり多方面に活動された酒井博士(日本のエジソンと言われた)は越前和紙で有名な土地の中学生に運動させて汗をかかせて、シャツを絞り汗を集めて分離精製して香水を作ったことがある。男女仲良くなりたい人向けとだけ表現しておきます。種の保存に香りは重要な働きがある。

 一方、香りは良いことばかりではない。ケイト・グレンヴィル女史は「香りブームに異議あり」を出版した(緑風出版)。 帯には「香りがあなたの健康を蝕む」とあり、めまい、吐き気などアレルギーを発症する原因に香水を挙げて警鐘を促している。 日本では洗剤や柔軟剤に添加されている香料についての同類のコメントが増えているのを反映して下火の方向に向かっているようだ。香害との言葉もある。だが、香り成分が本当にそうなのか、香料を除去すれば発症しないのか、元々の材料の成分にも注目する必要があるとの見方(横浜国大 中井教授)もあることも確かである。

 

新価値創造展と中小企業不要論

先週ビックサイトで開催された「新価値創造展2019」を見てきた。標語は「変える力、創る力、続ける力」で主催は中小企業基盤整備機構。約350社の中小企業が出展。産業技術(生産技術、新素材、IoT,ロボット)、健康福祉(健康、医療、予防、介護)、環境(環境、防災、地域社会)の3分野。 半日では全部みることは適わないが、約60%以上の企業は標語通りだと総括することができた。 残りの40%についても出展する目的として自社製品、サービスが他社との競合性(位置づけ)を明確にすることにあったと話す経営者もおり、次回の展示までに変える、創ることを意識していることは非常に好ましいと感じた。以下トピックスを挙げると

 【産業技術】 革新的生産技術は巨額の投下資金と人的余力が必要であることから中小企業では限界がある。但し、新素材に関しては少ない資金でありながらアイデアと度胸が差配するところから、刮目すべき素材が出展されていた。ナノポーラスシリカの医療分析用、レアメタル回収素材、高分子改質、撥水・撥油材料、5G狙いの液晶ポリマー/銅箔貼り合わせ技術などは大企業と互角に亘りあえると思われる。歯科技工に応用できる基礎技術は存在している。

 ロボットは対象を中小企業向けに絞り込み、作業の一部だけを半自動化することを狙っており、現場を熟知している企業ならではだと感じた。

IoTではスキャン装置及びソフトが注目される。歯科技工向けには精度が問題で適用できないが、簡単な5万円程度のハンディ装置で例えば全身を10秒程度で読み取り、クラウドを通じてSTLデーターを送信しデーター変換(500円/回)。衣料用など1ミリ程度の精度が許されるなら普及すると思われる。歯科業界からも熱い視線が送られているようだ。

 【健康福祉】 介護・農作業アシスト装置出展企業が目立つ。横並び。今回は出展はしていないが東京理科大ベンチャーが先行し上場を準備中であることを考えると、後発企業は差異化特徴を何に求めるか、これからが勝負になる。それが楽しみだ。

 【環境】プラから紙にの世間の流れをいち早く商品化しているのは逞しい。しかしながら、紙は本当に環境に良いのか? 伐採―輸送―粉砕―パルプ(廃液処理)―漂白ー製紙の長い工程では環境負荷はプラに比較すると大きい。まして水物包装には内面にポリエチなどプラをラミネートする必要があり、結局はリサイクルできずに燃焼処理に頼ることになる。食品包装の長期保存ではプラがあってのことだとすると 紙への熱が冷める時が何れ来ることも横目でみながらの展開になる。 が、中小企業は2面作戦をやる余裕はない。そこが問題だ。

 さて、筆者がなぜ新価値創造展を見に行ったか?

それは日経ビジネス11月12日号に「中小企業は消えていい・今や正論?」の記事があり、違和感を持ったからである。記事は元ゴールドマンサックス銀行マンから中小企業社長に転出した人の著書とインタビューを日経がとりあげている。既にお読みになられた人もおられようが、ポイントは日本経済が1%程度の経済成長(=停滞)している原因は99%を占める中小企業にあり、2060年までに半分にする必要がある。給料が低いので国内消費が伸びない。賃金を上げるべきである。OECDも日本を非難している。云々である。

 元銀行マン・現美術商では本当に日本の中小企業を論ずるだけの資格があるのか? 現場を知らないのではないか。筆者も思うだけではこの著者と同じであるから、展示会で本当の姿を見る必要があると感じたからである。

従来、このような暴論がでると、雇用の受け皿として社会に貢献しているのは中小企業である説が当然出てくる。が、それだけだろうか、中小企業には大企業にない特徴があり、社員はそれに満足している。以下がその理由。

*特にオーナー企業は決断が速い。

*オーナー企業は特に孫の後の世代まで継続繁栄するための手段・ネタを収集することに余念がない。特に重視するのはタイミング。大企業は長期事業計画立案はすれど、計画を綿密に作成するために、その間に世間が変化してしまうことがある。

*AIは過去のデーターからアルゴリズムで計算し、その延長で将来像を描くが、過去延長線にないカタストロフィ的な案件には全く役に立たない。そこは優れたカンピューターがよほど役に立つ。それには、長い経験が必要。短期で社長交代する大企業はできかねるところがある。

*中小企業では高齢者は実力があれば現役続行できる。若手と競争して新技術を習熟する意識が高い人が多い。 

*大企業で勤務した人が再就職で中小企業を選択する理由の一つが、大企業では部分のみの作業・仕事をしたが、全体の流れを視野にいれての仕事ができることを希望する人もおり、もとより実力があるだけに貴重な戦力となっている。大企業は人の使い方が不得意。

 「中小企業は半分消えていい」の著者は結果と手段をはき違えている。賃金アップすることで企業体質が悪化し会社を閉めるのは隣国で立証している。世界トップの低失業率=社会の安定化に繋がっていることを重視することが国体維持の基本。技術やサービスにて遅れをとり結果として半分が消えて行くのはありうるが、初めから半分でいいとの結論は全く筋が通らない。 筆者の結論は「暴論」である。 頑張ろう! 社員・家族・社会そして日本を発展させよう!!