2022年 3月 の投稿一覧

太陽光発電は砂漠or宇宙?

今、東京電力の火力発電2基が地震による影響で停止している。節電の呼びかけに協力している。太陽光発電や風力発電はいざという時のベース電源になり得ないこと、原電を停止したことが問題と明らかになった。夜は除いて常時太陽光を受けている砂漠に設置したらどうかとの考えがあり、太陽光パネル生産の中国もサハラ砂漠に敷き詰めれば地球で消費される電力の4倍は賄えると主張している。

送電ロス、電力を政治的理由で人質にされることから現実ではない。果たして、太陽光発電パネルをサハラ砂漠に敷き詰めたらどうなるのか? 雨が降りやすくなるので砂漠の緑化にも繋がる。とても良いではないか。と思いきやサバクトビバッタにとっても大繁殖環境になると警告している学者がおられる

サバクトビバッタ大発生は2019~2020に中東で発生し農作物を食い尽くしインドまで到達。いずれヒマラヤ越えして中国まで到達するだろうと報道されていた。生物学者の前野浩太郎氏によれば砂漠ではサバクトビバッタは少数が分散して生息しているが、まれに雨がふり植物が生育すると、バッタの生殖(数の増加、生育までの時間短縮)及び天敵がいないことで一気に大発生するとのこと。空を覆い昼なのに暗い空の映像を見た。サバクトビバッタは変温昆虫なので、天候でバッタの体温と同じゾーンを移動するとのこと。それを追いかければ、ある気象変動と紐付けできるのではと考えたのは気象学者でスーパーコンピュータを駆使して気象変動を研究している土井氏。スパコンでの予想とバッタの実際の行動と紐付けすることでスパコンに投入する数値、数式の改良を図っている。

砂漠での太陽光発電がダメとなれば・・・・宇宙での太陽光発電だ!と叫んだかどうか知らないが宇宙での発電は確かに検討されている。

記憶が曖昧であるが、2010年ごろ福井大学の展示ブースにて宇宙で太陽光発電をし、レーザーで地上に送電のプロジェクトをJAXAと共同開発し、敦賀を受電地域として検討していることをお聞きした。うろ覚えなので間違いがあれば訂正願いたい。

昨年末に横浜パシフィコで開催されたマイクロ波利用技術展では京都大学がマイクロ波ワイヤレス電力伝送技術の可能性として、現在は気球から地上への伝送の実験を兵庫で実験をされていることを知った。2015年から本格的プロジェクトを立ち上げたとのこと。やがて宇宙太陽光発電システムを実用化したいとのこと。目処はいつになるかは現段階では言い切れないようだが2050年ごろのようだ。 敦賀も丹後にしても人は生活している。新幹線が通過する地域は特に影響を考慮する必要がある。日本には人が住まない島が多いので、そこにターゲット拠点を置くこともできる

地上が太陽光パネルで覆われ農業食料不足、異常気象に影響するよりは宇宙発電は優れているだろう。太陽は核融合により熱・光を発生している。地上での核融合発電も進んできている。太陽は水素の核融合、地上では太陽のような重力で閉じ込めることはできないので、三重水素、重水素の水素同位体を磁力やレーザーで閉じ込めて1億℃以上を発生させる。宇宙と地上での競争は興味深い。どちらも早くできないか。待ち遠しい。日本はフランスを中心とするEU諸国との共同研究を進めており、頼もしいリーダーである。これにこそ大型予算をお願いしたい。

象・シロツメクサに見る異変

たまには部屋の整理でもするかとして溜め込んだ本のページをめくれば、驚きの記事があった。「密猟がアフリカ象の牙にもたらした遺伝子的変化」nature digest 12月号(2021)。牙は歯の一部だけに見逃せない記事だ。長文だが抜粋。

「モザンビークで1977-1992年に起こった内戦では象牙取引が資金源とあって、ゴロンゴーザ国立公園には2,500頭を上回るアフリカ象が生息していたが密猟に伴い90%以上減少し2000年代前半には約200頭になった。」「牙なしの形質を持つ個体は、成長しても牙が生えないので密猟の標的にはならない。」牙なし雌の割合は内戦前18.5%に対して内戦後に生まれた91頭の雌では33%に増えていた」。「研究チームでのゲノムを解読してX染色体上に見られる差異を調べ、最近働いたと見られる選択の証拠を探し、その結果、候補遺伝子としてAMELXとMEP1aの2つが見出された。AMELXについてはヒトで上顎側切歯の形成不全などのX連鎖性遺伝性疾患と関連付けられている」

人間を含む動物の進化・退化は何万年を経て進むものと教えられていただけに、衝撃の記事だ。牙なし雌から生まれた牙なし、牙ありは50:50だとしても遺伝子も牙なしに傾いているのか。1977年からだとしても僅か45年程度でこの大きな変化。

仲間の像、配偶像が銃弾で倒れ牙を取られる様を見てどれだけの涙を流したであろう。象牙取引はワシントン条約で禁止になった。当時勤務していた樹脂研究センターに印鑑業者やピアノ鍵盤製造業者から象牙代替材料の問い合わせがあった。象牙の構造は非常に複雑であり同一性能は無理だったが近い物性の樹脂複合体を提案した。それを思い出しながら記事を読んだ。

元に戻り、象の牙は土を掘って植物の根を食べ、樹木の皮を剥いで恐らく食用セルロースを摂るためにはえている。牙がないと木の実や地表の草が餌になる。結果として景色が変わる。象の鼻は高いところにある木の実を取るためにキリンに負けまいと長くなるかも知れないと妄想するのは良いが、人間の振る舞いで動物に悪い影響を与えるとブーメランのように人間が困ることはある。困って初めて気が付くのが通常だけに象牙の記事は筆者の鈍感な脳にも響いた。

一方で、北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの内海俊介准教授らは5 大陸・26 ケ国・160 都市で,都市環境と約 11 万個体のシロツメクサを分析した結果を報告。シロツメクサは,植食者への防衛や乾燥ストレス耐性にシアン化水素を放出するのに対して都市でこの性質が喪失していく進化が起きていることを発表(2022 年 3 月 18 日SCIENCE 誌)

シロツメクサという身近で世界中に存在する植物から,人々の暮らす都市が生命の進化のありかたを変える決定的な証拠が得られたと報告している。

この場合のDNAは都会によらず変化していないとのこと。世界の都市化の速度に合わせて、必要でないと体内で防御物質は生産しない。人間にとってシロツメクサの事例は何を暗示しているのだろうか。人工的な舗装道路、街路樹、公園など特定の場所にしか緑がなく、それも一律の同じ種類の樹木。多様性の昆虫からシングル種が生息する。そんな環境ストレス社会に晒されていては、身体の方が変化しない方が不思議だ。

筆者の具体的に困ったことは人の名前が出てこない。パソコンやスマホがある時代だから記憶しておく能力は徐々に減少+加齢による脳細胞の劣化。これがさらに進むと100年後に生まれてくる人間の脳は空っぽでも問題がなく、クラウドからダウンロードすれば良いとなるであろう。複数の業種で天才を発揮したダヴィンチ、将棋天才藤井さんの脳情報も高額だがDLできるかもしれない。外国語は全く問題ない。今のスマホでも通話と同時に文字起こしができ、翻訳もしてくれる。選民主義、ロボットに対して本来ありうる人間性は遠くへ。そんな未来を見たいか? 元カノの家に入り込み家族ごと殲滅するような脳情報はアンインストールしないといけない。などなど考えているといつまで経っても部屋の片付けが終わらない。いいではないか人間だもの?となんだか聞いたことのあるフレーズ。

ロボット展より

3月9日から12日までビックサイトでロボット展が開催。通常展示会は水曜日〜金曜日が定番になっていたが、今回は土曜までの4日間、ビックサイトの東館全部、西館一部と殆どビックサイトフル稼働状態。それだけ日本のお家芸が少なく、頼れるのはロボットだけになってしまったのかも知れない。DXと相まって、多種多様のロボットが展示されていた。

例えば従来のパーツピックアップも3次元ピックアップと変化。バラバラの部品も方向を整えてピックアップするなど人間では手首の回転が無茶でもロボットは自由に動く。今までは人間が勝っていたのは目視作業であったが、これもカメラの進歩で難なくこなしていく。値段を聞いてみた。説明員は躊躇して800万円と答えた。エッ安いですね〜と言えば説明員もエッ?安いですか?高いと言われると思ったと。安い根拠は250日24時間1年間稼働したら時間給1,300円。6年間無修理で働いたら時間給220円。この作業は人間にはできない。

ファミレスでの配膳もロボット化してきたのはご承知の通り。原料や複数の作業工程品の移動に利用されているものの応用に過ぎないが、面白いのはマネキンを外装とし、衣装を着せることで親近感を持たせている。機械でありながら機械と人間の間を埋めようとの方向にきた。TV番組「新婚さんいらっしゃ〜い」のスポンサーであるロマン吉忠(現)吉忠マネキン社がブースを持って他のロボットメーカーと協業しているのは納得した。マネキンの製造も3Dプリンター(FDM)もなるほど。京都梅津の老舗企業であるが、情報はやはり東京と進出を決めたとのこと。でも京都らしさを活かして日本舞踊を妖艶にこなす舞妓ロボットにも少し期待。花代は?と余計な妄想。

川崎重工のブースは圧巻。他を圧倒していた。手術ロボットが2回目の公開とあって人気を博していた。泌尿器科(前立腺癌、膀胱、子宮など)に関わる手術としては先行して米国ダヴィンチが4000台もの実績があり、基本特許が切れたものの関連特許が網の目のようにあって追随を許さなかった。それをクリヤーしての病院での採用が出始めたのは賞賛に値する。医者は患者より距離を置いた画面をみながら操作ステックを動かす。

この作業を見ながら、医術と工学とは似ているところがあるぞと感じた。疾患部の有無、検出は不良品を検出する工程、手術はそれをメンテか部品やソフト置き換え、そしてMR、CTの検査に対して製品品質検査を受け世の中に出す。同じではないか。さすれば将来は・・・・とこれもよからぬ妄想を。最近の医者は患者の様子を見ないで検査データーばかりに見ているとの評がある。いずれ顔の色相変化などロボットが検出して肝臓、腎臓などの疾患を見破ることも出てくるかも知れない。さて医者はどうする?

昨日、とある企業でモーターの巻き線の話を聞いた。それはロボットで巻くとテンションが一定なのはいいが、爪痕?がどうしても残る。平たく巻くばかりでなく、徐々に傾斜をつけて巻くことがある。これがロボットではできない。巻く速度を聞いて驚いた。ロボットより速いのだ。(但し女性が終日ペースを崩さないのに対して、男性は気分のムラがあり事実上ダメ)とのこと。いずれはロボット化するだろうが、特殊分野ではまだ人間の方が勝ることもある。

ビックサイト全館フル展示なのでここに全てを記載することは無理がある。なかには超巨大なロボットが展示。いずれくる建設労働むけだろう。でもいずれに共通していることはハードは得意な日本であるが、いつものことながら制御ソフトは遅れているようだ。

 

生まれながらにしてコンピューターと違和感がないような世代に期待せざるを得ない。そんな中、オモチャロボットながらバク転をしたり、踊ったりするおもちゃロボットを展示。その場合、振り付けするのは手元にあるiPadにバク転の区分、手を上げる区分などのユニットを画面にスクロールして組み合わせてGoボタンを押すと合成されたプログラミングで動く仕組み。これだと幼児から親近感を持ってプログラミング当然の世代が育成されると期待が持てる。

 

 

 

 

 

 

では購買力がありながらロボットに距離感をもつ大人向けにはどうか? それに答えたのがエプソンのブース。カルテットの楽器をプログラミングの図表をロボットが押せば4つの楽器を持った4ロボットがメロディを奏でるもの。

広い会場からこのブースが気になったかと言えば、奏でる和音は不協和音に近いもので、誰だこのヘタッピーはとブースに引き寄せられたのだ。そこで気がついた人間のそれもプロが奏でるには隣のリード・リズム、転調を聞き取り、あわせているのではないだろうか。観客の反応を見ながら変えることもライブではこなしている。上述のロボット日本舞踊然り芸術はロボットでは追いつけない職業の一つだろう。小説家、歌人など文筆家も心情を表現するにはやはり生身の人間。ロボットやAIで可能である現場を見ると逆に、その世界で生き残る職種がわかる。当然と言えばそうだが可視化できる展示会は便利だ。

確定申告

国民三大義務の一つ「納税の義務」。2月16日〜3月15日にかけて確定申告の季節。いつもながら慣れないことをするのは気が重い。サラリーマンは年末調整で保険などの書類を会社に出すだけで還付金をもらう手続きだと思っている人もいるが、毎月会社が納税しているので意識が薄い。精々給与明細書を見て取られているなぁ〜と感嘆するだけで終わり。給与以外の収入、高給取りの人、自営業となると個人での確定申告をする。個人の多くは白色申告だろうが、e-TAXが普及する前は申告書に給与源泉徴収票、医療費、生命介護保険証明書などを貼り付け、封筒が膨らむ状態で郵送もしくは申告場所へ提出していた。筆者はe-TAXが出ても特別な装置が必要とあって敬遠していた。最近ではパソコンやスマホでも可能になってきたので利用するようになった。カードリーダーにマイナンバーカードを挿入して申告や、税務署で発行されたID・パスワードでもe-Taxが可能とあって後者を利用してきた。

今年はカードリーダーからの申告を試してみた。前年データー.date は使えないので新規となる。来年のことを考えるなら、これもアリかと作業を進めた。登録作業を終え、申告書類作成になり所得の項をチェック。ここで?????が発生。期間を記入するところで「令○年」の○の箇所に3を記入したところ平成24年までの期間か令和20年以降を記入と赤い文字の警告。3がダメなら03はどうか、結果は同じ。画面の写メを撮って電話が不通なので最寄りの申告場所に行った。

混雑を整理する役人、受付表を渡す役人、パソコン作成をアシストする人。アシストどころか殆ど代行せざるを得ない状態。高齢者は横に立っているだけ。おそらく50台以上のパソコンで処理をしている。待っている人は百人超。パソコンで不具合が出たので教えていただきたくきたのですがと言っても最後尾に並んで下さいと言われた。これなら昨年同様のやり方でやればよかったと若干の反省と、この際、新システムの方もマスターしておきたいとの思いで、混雑整理の役人に写メを見せた。2人の役人はこの画面見たことがない。一人は消費税の項目なら見たことがある。本当に所得ですか?と疑問を呈された。

みなさん丁寧ではあるが解決できず、パソコンに詳しい若い人を呼び寄せてくれた。では実際にやってみましょうと自分のマイナンバーカードでパソコン操作。結論は写メ通りの画面が再現。対応も教えていただいた。来年は対策が載るであろう。紙時代の申告書作成が年々使いやすくなって行ったことから今後のデジタルではその改善のスピードは速くなるだろうと思われる。

混雑整理されていた中堅〜シニアの役人の方の専門は徴税、調査などであろうが、ことパソコンとなると入省経験が浅い若い人が頼りになることを如実に示した。申告はあっけないほど簡単でe-TAXにて送信にて終了・受付完了。

デジタル庁ができてマイナンバーが浸透し金融機関との紐付けが完全にされているなら、個人の確定申告作業も不要にして欲しいと思う反面、お上からの年貢米のような命令で拠出するのもなんだか嫌だとの気分がある。今風に言えばEBPM(Evidence Based Policy Making証拠に基づく政策立案)。税のみならず政策立案も自動になっていく世界は怖い意味もある。HPで以前見たところが何度も出てくるようなところで既にEBPMの世界に居るのではあるが、なんとなく進歩性が出ないことは人間とは相容れない。(AIの限界でもある)

元に戻って、税を喜んで申告・納付するために、とある妄想が浮かんできた。それはe-TAXで税務署業務の効率化に寄与したとしてe-TAX申告者にはポイント還元として減税還付枠を設けては如何だろうか。

それにしても申告場所の風景は社会の縮図だ。年配者が多いのは単にパソコンができないからではない。年金以外の収入が多岐に渡りかつ金額が多いのであろう。老後を暮らすには現金2,000万円が必要と一時騒がれた。平均値は1,750万円であり若い人から見ると逃げ切れた人々に該当する。3,000万円超は19%居られるとの統計がある。

不動産、株、投資などの安定収入があり申告も慎重にしないと査察で追徴されかねない。一度でもいいからそのような心配をしてみたいものだ。一方で中央値は1,000万円であり2,000万円とは程遠い。人生100年だとすると2,000万円でも不足の事態になるだろう。確定申告は年末調整と同様に無駄な出費はないのかをチェックする節目でもある。医療費控除額は幸か不幸か0円を維持するためにも食事、運動などの習慣を見直すタイミングでもある。ということでできる範囲でウオーキングに努めますか。

AI 時代でも生き残るには

戦後のカストリ酒場と呼ばれた闇市の雰囲気を残す小さなお店の前を通りかかった。屋根の修理だろうか、有に80歳は超えていそうな小柄の作業者が修理の板金製品を持ちながら梯子を登っていく。梯子を支えているのは30歳前後の若者。作業会社の社員だろうが、どうみても梯子を登るのは若い人だろうと思った。

腕がある人なら年齢に関係なく今後も声がかかるだろう。それに引き換えこの若い人は今後のAI時代に果たして職があるのだろうか?余計なお世話だが心配になった。

大型衣料店に入った。レジには人がいない。自動レジを案内する人がいるだけ。品物をレジ横に置いただけで精算表示があり、お金投入するかスマホ決済で終わり。レジ打ちは主婦のパートとして需要があった。それが今や姿を消すことに。指が早いだけではなく、お釣り計算が見事に早いのもパート主婦の特徴だった。でもポイントカードが流通して、例えば1円など小銭分はカードで精算して下さいとお願いすると、パタッと手が止まる人が出始めた。後ろの列に並んでいる人のことを思って、お客さんの方が悪かったと謝る。いつからだろうか。スマホの計算機能を利用すれば事足りるようになってからのことだろうか。多少の不便さのほうが脳の劣化防止には良さそうだ。

AIが発達すると失職するランキング100などの話題は結構ある。子供の教育をどうするか心配な親御さんはチェックするだろう。

ビル・建物の形は一様ではない、メンテナンスする際の足場を作る様子を見ていると、これはロボットではできない。できたとしても人間より時間がかかる。岡林信康の山谷ブルースではないが、「俺たちゃいなきゃビルや道路も出来やしない」。その通り。

小売店販売員が無くなる職業トップらしい。テナントから派遣されている販売員の話によると紳士服売場では1つも売れない日があるとか。並んでいる商品群から最適なアドバイスをしつつ販売するのだが、それだけではE-コマースに負ける。給料が上がらない、懐事情が以前とは違う、そんな経済の中でド派手な服装が流行だとしても来年には着られない。とすると客が買うとすれば・・・と肌感覚で嗅ぎ取り売れる商品を提案することができる販売員ならば生き残れるであろう。難しいのは色調・柄を決めるタイミングは1〜2年前なので当たらないことが多い。販売員とて経済の動き、外国人の流れなど把握する人は残れる。似合う・似合わないのファクターの他に経済傾向も加味して提案するのが必要か。

無くなる職業4位のセールスマンでも同じ。セールスマンの経験から異業種をリンクすることができる企画マンであれば生き残れる。そのためには専門が一つでは成立しない。大学がダメになっている理由はこの専門を深掘りすればいずれ役に立つはずだとの仮説に基づいて研究をしているのが大部分。当たればノーベル賞でよく粘ったと賞賛される。でもほとんどは若い時の業績。隣の研究室とは異なることをするのが仕事とばかり差異化を図る。が、現実に生き残れるのは自分の専門云々を言っている人ではなく、あらゆる面でのエキスパートか異分野をいつの間にか自分のものにしている人材だ。

それには、学校を出て市場で働き、再度戻って違う分野を専攻するなどフレキシブルなシステムが必要だろう。その方が教授も刺激を受けるだろう。因みに大学教授は無くなる職業ランキング67位。歯科技工はどうか。百人百様の患者の状態を最適化するにはAIはまだまだと思うが、考え続けることは必要かも知れない。その時までに他の業態でのAI進捗を学習しておく必要があろう。

固い話になったので、最後は笑い話を。日用品大手のM印の店内をぶらぶら。すると販売員が声をかけてきた。「本部の方ですね」当方「いや、そういうことは言わないことになっていますので」。潜入覆面監査官と誤解されてしまった。それならば、この流れに乗って、広い店内を隈なくみて、靴下を買ってレジへ。セルフレジがあるが、いかにも対面の人をチェックするような視線で精算。ここで先の販売員が近づいてきたので「よかったと言っておくよ」と告げた。この店員がほっとしたところでネタバラシ。その場にいた他の店員一同大笑い。そうか、このような職業もあるのだなと感じた次第。