不幸な煽り運転による犠牲者が発生以後、ドライブレコーダーを取り付ける車が増えた。後方を記録するのもある。 何らかの煽り運転や交通事故に遭遇してしまったときの証拠画像としては有力であることは間違ない。 しかしながら、交通事故の場合の多くはドライバーの死角からいきなりクルマが飛び込んでくる瞬間で、何がなにやら分からない状態で、お互いの責任を巡って言い争うになるか、保険が下りるにしても時間がかかる。
で、筆者は知らなかったが、この事故に対してドライブレコーダーは事故の15秒前から記録されていることと、その時のクルマのGPSデーターから位置情報を特定し、地図上で双方のクルマの位置関係・信号記録などから、事故発生をパソコン上で再現することを東京海上日動火災は発表した。 多くの事故例をAIに取り込んで深層学習の成果だそうだ。実用化は始まっているようだが、もし事故が発生したら20分後には、どちらのクルマに責任があったか、双方にあるとしたら何割かなど算出するとのこと。(Automotive 7月より抜粋)。
カーナビ、スマホによるGPS記録が充実していることに加えて、ドライブレコーダーの普及があって可能になった。 過去、不幸な事故があった。また、事故処理によっては重い責任を冤罪罪的に負ってしまったことも中にはあった。それを解決するならば大いにAI適用に賛成だ。
思うに、
自動車保険会社は自動車保有台数の減少に伴って、契約者が減少していると容易に推察される。一方で、オンライン契約だと割安! とか、乗った距離数で保険料設定! 夜間休日でも交渉可能! とあの手この手で勧誘している。 レンタカーやシェアカーでの事故発生した場合は修理期間短縮などを考えると、なにより事故責任の明確化と保険金支払い期間短縮が望まれる。 格安云々よりはこちらの因子が大きく、このビジネスは伸びるのではないかと思われる。 利用者としてはドライブレコーダー取り付け車向けは、格安にしてもらえないだろうか。 筆者は無事故無違反でゴールド免許を保持しているが、万一事故に巻き込まれた時に責任が10%以下と判定されたら、救済ゴールド制にならないかなぁと横着にも考えたが甘いか。冗談はさておき、AI偏重では問題がある。 それは、事故車がどうしてそのような行動をしたのか?の解析には有効ではないのだ。
自動車機構内トラブルが発生して暴走したのか、急にストップしたのは電気系統や燃料系統にトラブルがあったのか? それともタイヤトレッドが摩耗していたのか。。。など物理的な因子に加え、ドライバーの体調(持病・飲酒・薬物)(借金・家庭内DV・仕事の失敗など心理面)も関係している。そうなると、責任加重は変化する。性善説のドラーバー同士の事故とは限らない。 保険会社でAIの陰でリストラされる調査員がいるとすれば、寧ろ、こちらのプロになる教育を施して強い現場情報を加味されることが好ましいと考える。シニア向き職業である。如何であろうか。