2024年 3月 の投稿一覧

北陸新幹線周遊感想

北陸新幹線が敦賀まで延伸した。一週間遅れだが乗車した。たまたま福井に用事があり利用した。その時の印象を綴る。まずは横浜を出て東京へ、ここから「かがやき」に乗車。停車駅は大宮、長野、富山、金沢、福井と少ない。乗車時間は3時間を切った。時間よりも乗り心地が素晴らしく3時間も乗車した感覚はない。車両の揺れがなく、シート間の距離がのぞみより広くゆったりしている。グリーン車やグランクラスでなくても十分すぎる。

大宮までのノロノロ運転を強いられていた「かがやき」は、それ以後実力発揮の250〜260km/hrで疾走する。

東京を出て1.5時間後の車窓から日本海が見えたのには驚いた。通過駅ではあるが糸魚川付近から西にターンして金沢方面へと向かう。日本海の青さと民家の屋根が漆黒のコントラストは太平洋側の風景と違い一服の絵のようだ。

東京からの乗客はほぼ満席で北陸割の影響かと思ったが、筆者も北陸割を申し込もうとしたが売り切れだったので、満席が全て北陸割を利用はしていない客だと推定。本当に敦賀までの乗客だろうか?と思っているうちに金沢駅に到着すると、約8割の人はここで降車してしまった。

あぁ〜福井や敦賀は金沢に比較するとまだまだ認識されていなことがわかった。空席だらけになったものの、今度は乗車してくる人でほとんど埋まった。主としてインバウンド客。筆者の周りは英語が飛び交う。まさにテキサス新幹線がこうなるだろうと予想される風景。

やがて福井駅に到着。駅の西口、東口ともイベントで盛り上がり恐竜もお接待に忙しく首を振って愛想を振り撒いていた。それらを横目にして用事を済ませて、帰路に向かう。

帰路は折り返しても良かったが、周遊券を利用した。福井から敦賀までは北陸新幹線の「はくたか」を利用したが、その先が問題。 東京方面には米原乗り換え「ひかり」になるが、敦賀から米原までが従来なら金沢からの「しらさぎ」が運行していたが、短距離特急となった「しらさぎ」の運行本数が激減しているので敦賀で1時間待ちが生ずる。JR西日本在来線で普通もしくは快速列車で行く方が便利な組み合わせのケースもあるので、事前の下調べが必要と痛感。若狭出身の社員に聞くと地方はそれが常識と一蹴されてしまった。

乗り換え時間が延伸前には話題になったが、実際は2分であっけないくらい。案内人が多数配置されていたが、フロアーの行き先別色塗りなどで誘導されているのが実態で混乱はなかった。

筆者は時間を潰して「しらさぎ」に乗車したが、敦賀駅でサンダーバードと並行して乗客を待っている姿は、以前ならブイブイ言わせていた車両だが、どことなく格落ち感漂う雰囲気。 正直なところ大阪までの延伸を実態として拒絶している京都府の態度への批判が強くなるだろうと予想する。リニア新幹線は奈良を通過し京都には寄らない。見放されてから気が付くのであろうが、早期着工しないと過去の遺産維持は困難になるだろう。

米原からの「ひかり」は“いつもの”東海道新幹線。先ほど経験した揺れのない車両からいつもの車両揺れ、振動が再現されている。JR東海がリニア新幹線に力を入れる理由の一つがわかったような気がする。現行の東海道新幹線では次世代は通用しないのだ。レールに非接触で振動なく、500km/hrで走行できるリニアへと革新しないとドル箱維持には厳しいのだと。(国際の新幹線建設への参加魅力を失うことも背景にある)

リニアが品川―名古屋が開通した場合、現行の東海道新幹線の本数は徐々に削減されるか貨物併用になる。 何かと開通に抵抗している静岡県案件は政治問題なので言及はしない。だが、その誰かさんの地盤となっている浜松へ行く場合、鉄道ファンとしては品川から名古屋までリニアを選択。どのみち浜松駅から訪問先までは自動車を利用するとなると名古屋から自動車(その時は自動運転レベル3以上)の方が便利になると思われる。

結論は帰路も北陸新幹線の方が便利だと感じた。経済圏も変容するだろう。

(お詫び:先週のブログでタイプミスがありました長井長政→浅井長政の間違いです)

北陸新幹線延伸と歴史探報

歴史好きにはタマラないのは小松の安宅の関?それとも越前福井? 後者の方は560年26代継体天皇の出身地。武烈天皇の後継がないことから急遽即位した。この頃から急変事案があるとこの地から人材が駆り出されたようだ。近年の米国との繊維摩擦交渉や自動車摩擦交渉などを仕切ったのはそれぞれ福井の人。沖縄変換交渉で活躍した若泉氏も鯖江出身。

3月16日に金沢から敦賀まで新幹線が延伸。それを機会に歴史とグルメを求めて観光客が増えることが期待されている。ちなみに記念式前のアパホテルの予約状況は満杯で平日は7,000~10,000の宿泊代が2万円をこえていた。インバウンドには高級ホテルが不足との声を受け外資系ホテルが高層ビルを開業するなど、昔のイメージから相当変化したのではないか。確かめに行きたい。

観光地の候補は永平寺、朝倉城址などがあるが、歴史好きには朝倉城址がお勧めだ。一般的には室町幕府の御三家として足利将軍との関係が深いと知られ、近江の国長井長政と織田信長との戦いには共闘したことが知られている。京文化が醸成された家柄で多くの客人を抱えていた。将軍の逗留の場として、また明智光秀が医薬面で活躍したのも朝倉家。

案外知られていないのが越前は織田家の発祥の地であり、朝倉家と同じく斯波氏の傘下にあった。織田はその後尾張に進出した。ここに出てくる名前がその後に縦糸・緯系で絡んでくるのが面白い。ぜひ朝倉城址をお勧めする。巌流島決闘で宮本武蔵と戦った佐々木小次郎は朝倉城址近くの一乗谷。滝を鋭く切り裂く「ツバメ返し」を編み出した。一見のお勧めする。

時を早回しにして徳川家康の次男が親藩城主として赴任。68万石で加賀の一部も領地だったが、二代目忠直の時に忠直卿狂乱事案から一時32万石まで減縮された。小説や映画で知っている人も多いかと思う。武芸の達人と自刎していたが、相手する部下が忖度していたことがわかり、怒り狂った挙句惨事に及んだ。「忖度」は昔からあったのだ。忖度は会社、国家国力を低下させる。このような歴史を踏まえたのか幕末城主松平春嶽の開国へのアシストはもっと評価されて良いと思う。多くの人材を輩出した。

福井城址跡は県庁となって城はないが、丸岡には日本最古の木材建築丸岡城があるので、時間があれば訪問するのもよし。「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」。日本一短い手紙として町おこしに成功している。 歌人俵万智も高校時代は福井だった。多分最寄り駅が田原町なので、これをヒントにしたのではないだろうか。本人には聞いていないが。

歴史ばかりのブログを書いているとお腹が空いてきた。

冬なら勿論 越前カニ。オールシーズンでは蕎麦とソースカツ丼。蕎麦は「おろし蕎麦」だが蕎麦がそもそも違うことは一口でわかる人にはわかる。次にソースカツ丼。関東にもあるが、肉の厚さが非常に薄く揚げ、それを何枚も重ねている。関東の人は薄い肉なんて論外・食べるにはガッツリでしょとして受け付けない。南青山に福井テナントショップがありソースカツ丼を食べることは可能だが、ここの肉厚は分厚い。マスターに聞くと薄い肉では不満が出るのでしょうがないです。とのこと。 北陸新幹線で行って試してはいかがでしょうか。

森林伐採の影響

DX環境ビジネスと銘打ってビックサイトで展示会があった。太陽光パネル・付随した建築関係・システムなどが相変わらず数多くの展示棟を占めていた。しかしながら集客力に翳りが出ているなぁとの印象を持った。普及するにつれ良いことばかりではなさそうだと明るみにでつつあることもあるのだろう。

それに対して注目されたのが木材チップ。木材チップによる火力発電提案業者の数が多いのには驚いた。木材チップについては安定的原料確保が厄介、木材チップの保管中に発酵熱により燃焼火災が発生するなどマイナスイメージの情報があったので、その展示ブースの熱気に圧倒された。正直に言えば「大丈夫?」。

どこかの国では煮炊き燃料に使い続けた結果、森林が消滅し禿山ばかりになって水害被害などのことを思えば、どこの国のどの森林から伐採してチップ加工されたのか気になった。火力発電所となると煮炊とスケールが違う。間伐材だけではマテバラは合わないと推定される。

このようなネガティブイメージを増殖させたのは、この展示会の前に次の文献を読んだからでもある。上智大学がプレスリリースした図に驚いた。この図が訴えたいことを共有するために、引用転載する。

カンボジアで深刻化している森林伐採が周辺地域の人々に与える影響を調査したもの。

森林伐採により

  • 子供の成長阻害
  • 幼児の出生体重の低下
  • 妊婦のマラリア罹患率が高くなり胎児の健康を悪化させることを実証した

カンボジアに限らず、森林をマネーと交換する経済活動は巡り巡って人類にとってどうなのかを考えさせられる一枚。タイ、インドネシアではパームなどのプランテーションが拡大。ブラジルのメタノール燃料確保のためのアマゾン開拓など地球にとって本当に優しいのか。

 炭酸ガスが多少増えたら子供の成長が森林伐採と比較して遅くなるのなら苦渋の選択をするが、そうではないはず。3月、5月には桃の節句、端午の節句と子供の成長を願う季節も重なって森林伐採ブームがあるとすれば、「ほどほど」を願いたい。森林だけに考える範囲は広くかつ深い。

参考)anemia 貧血 placental 胎盤

子育て時の愛着密度

近くの動物園を時々散策する。もぐもぐタイムになると普通とは違う行動を示すだけに眺めていると面白い。レッサーパンダへは餌場に置かないで簡単には見つからないような場所にそっと置いておく。いつもはのんびりしているレッサーパンダでも餌を探し回る。それが見る人にとってはシャッターチャンス。

チンパンジーのケージには母親と幼児のペアと成長2頭の計4頭いる。行き来はできるが別棟となっている。給餌係が中サイズのバケツから餌を取り出して手渡しする。餌は皮を剥いたニンジン、りんご、バナナ、緑黄野菜と見ているこちらが羨ましい種類。幼児チンパンジーは母親のお腹に身を寄せて給餌係に手を伸ばす。幼児むけにはチーズのようなシートも手渡す。小さなチンパンジーの至福の時なのだ。

一方別棟の成長2頭のチンパンジーはワレ先にと手を伸ばし、一頭は餌を受け取るとお互い距離をとって(ケージの反対側に急いで行って)取られないように背を丸くして食べる。残ったチンパンジーは給餌係にあいつの分まで欲しいとねだる。何だか人間社会と似ているなぁ〜と思っていた。

そんななか、東工大から発表された「子育てと子の愛着の科学 日頃の育児で小ザルも甘え方を変える」がプレスリリースされた。北大、理化研、京大、上智、ダブリン大、慶応と多彩なメンバーでの研究成果である。詳細は下記文献参照

Communications Biology (DOI :10.1038/s42003-024-05875-6

この実験方法と結果を要約した図が分かりやすいので転用。

(A)実験の模式図。家族から引き離した子どもをカゴに入れて右のケージに、家族個体の1頭を左のケージに入れた。金網を取り除いたのち、子どもと家族個体の行動を観察した。

(B)子どもは家族と見知らぬ個体とを区別し、家族が助けに来てくれるとすぐにしがみつく。

(C)子どもの鳴き声のスペクトログラム(上)と鳴き声の種類(下)。幼い子どもはひとりでいると鳴いて助けを呼び、背負われるとすみやかに鳴き止む。

(D)幼い子どもは家族にしがみついて過ごし、自発的に離れることはまれ。

研究発表者らはまとめとして次の図で、「子は家族個体それぞれの子育てスタイルに応じて愛着を柔軟に変化させる」を示している。

 

 

 

人間社会とそっくりではないだろうか。お腹を痛めて産んだ子供を放棄したり、時には殺めたりする人間の方が動物より劣るニュースがある。一方で障害を持って生まれた子供を年老いた親が面倒を見ながら歩く、電車に乗る、楽しくレストランで食事をする様を見ると、これが親だと深く思う。

つい先日 市役所のホールで受刑者の作品即売があったので立ち寄った。パッと見ての印象は作品の色合いが茶〜褐色が多い。忍耐色なのか心理がその色を選ばせたとしたら、その幼児〜子供時代において孤独・頼られる人がいなかったなどの影響を受けていたのかも知れないと思った。筆者の感想ですので異論は多々あるでしょう。赤ちゃんから4歳までの親が注ぐ愛情で将来が決まるとなると個人・家庭・社会にとっては大きな要因かと思う。さて、今日も散歩しながら動物園を巡るとするか。