森林伐採の影響

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DX環境ビジネスと銘打ってビックサイトで展示会があった。太陽光パネル・付随した建築関係・システムなどが相変わらず数多くの展示棟を占めていた。しかしながら集客力に翳りが出ているなぁとの印象を持った。普及するにつれ良いことばかりではなさそうだと明るみにでつつあることもあるのだろう。

それに対して注目されたのが木材チップ。木材チップによる火力発電提案業者の数が多いのには驚いた。木材チップについては安定的原料確保が厄介、木材チップの保管中に発酵熱により燃焼火災が発生するなどマイナスイメージの情報があったので、その展示ブースの熱気に圧倒された。正直に言えば「大丈夫?」。

どこかの国では煮炊き燃料に使い続けた結果、森林が消滅し禿山ばかりになって水害被害などのことを思えば、どこの国のどの森林から伐採してチップ加工されたのか気になった。火力発電所となると煮炊とスケールが違う。間伐材だけではマテバラは合わないと推定される。

このようなネガティブイメージを増殖させたのは、この展示会の前に次の文献を読んだからでもある。上智大学がプレスリリースした図に驚いた。この図が訴えたいことを共有するために、引用転載する。

カンボジアで深刻化している森林伐採が周辺地域の人々に与える影響を調査したもの。

森林伐採により

  • 子供の成長阻害
  • 幼児の出生体重の低下
  • 妊婦のマラリア罹患率が高くなり胎児の健康を悪化させることを実証した

カンボジアに限らず、森林をマネーと交換する経済活動は巡り巡って人類にとってどうなのかを考えさせられる一枚。タイ、インドネシアではパームなどのプランテーションが拡大。ブラジルのメタノール燃料確保のためのアマゾン開拓など地球にとって本当に優しいのか。

 炭酸ガスが多少増えたら子供の成長が森林伐採と比較して遅くなるのなら苦渋の選択をするが、そうではないはず。3月、5月には桃の節句、端午の節句と子供の成長を願う季節も重なって森林伐採ブームがあるとすれば、「ほどほど」を願いたい。森林だけに考える範囲は広くかつ深い。

参考)anemia 貧血 placental 胎盤

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