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保守車両の脱線事故・代替ルート考察

7月22日に発生した東海道新幹線・保守車両脱線事故による終日区間不通トラブル。あたかも南海トラフ地震の想定訓練を見るような光景だった。

東海道新幹線利用者は次の5つの対策を考えた 1)航空機への切り替え→満席 2)高速バス→満席 3)豊橋から在来線で名古屋 4)東京で宿泊し翌日振替 5)北陸新幹線で敦賀まで行き、名古屋方面は特急しらさぎ、京都・大阪にはサンダーバード → これも敦賀駅乗り換えで大混乱。

大阪ではJR西日本が新快速で敦賀まで行き北陸新幹線の利用アナウンスがあったようだ5)の北陸新幹線が敦賀まで延伸していたことが救いとなった。乗り換えで在来線の特急ではなく、敦賀―小浜―京都ー京田辺(松井山手)―新大阪の早期着工を望む声があったと福井新聞は伝えている。

もとより北陸新幹線構想は新大阪まで開通させ経済的価値を高める傍、南海地震への代替輸送の役目とすることだった。ルートが決まっているのに未だ燻っている動きがある。関係府県の首長は敦賀―小浜―京都ルートで一致はしているが、京都が首を振らない。京北地区に新設駅はなく景観問題で進まない。京都駅までの大深度を走行するにしても遺跡がネックになろう。

イライラした石川県の加賀市・野々市町などは米原ルートを復活せよと主張。リニアが開通したら米原―新大阪をJR東海から移管・移譲せよとも主張している。それなりに説得力はある。滋賀県も建設費負担が少ないこと、並行在来線はそのまま維持できるので反対する理由がなくなる。プロ野球のように金銭トレードとするのか西日本ドル箱手持ち路線がないので交換は無理。多分厳しい交渉ごとになる。おおよそ乗り換えが面倒でストレートに行きたい心理からすれば、米原―東海道新幹線―新大阪―大阪は遠慮願いたいと思う利用者。

京都を北から通すのは無理だとすれば、湖西線の利用もある。湖西線の上を跨ぐ形で敷設。比叡下ろしの強風対策は必要。透明太陽光発電(ペロブスカイトフィルム)を装備した透明トンネルのアイデアは如何だろう。琵琶湖西側の町おこしとして近江舞子に駅を作るのも良いだろう。在来線を廃線にしないことがポイントになるが敦賀ー京都間の距離的には一番近い。

小浜市と滋賀県がクレームをつけるだろうが、滋賀県には苦い経験がある。それは栗東に東海道新幹線を誘致する運動が盛り上がりJR東海もOKのサインを出していたのだが、当時の知事が潰した。この後遺症は大きい。

滋賀県にとっては滋賀を通過する新線は勘弁してほしいところと現在の知事に同情する。滋賀県は我田引鉄ではなく我田排鉄。だが滋賀県はダイハツがある竜王は経済力指数が1を超えているが、概ね0.8台が大津市や琵琶湖東側に集中している。西側の高島、マキノ地域振興が必要なのだが、人工降雪マシンでスキー復活などの案にとどまっている。イマドキの政策なのかやや疑問。

なんだかんだ京都まで延伸すると京都駅をどうするか? 現在の小浜ルートでは京都駅で水平方向にすると卍形になって無理。堀川通り、東寺付近も遺跡で無理、とすると桂川が最適だろうと思う。もともと、宝酒造がビールを生産していたが、キリンビール京都工場となり、その後閉鎖。跡地で現在はイオンモールとなっているが、自衛隊駐屯地が大久保に移動すれば大規模な開発が可能。少し歩けば阪急洛西口駅がある。京都大学洛西キャンパスへのアクセスが便利。長岡京市は益々桂川に吸い取られる局所的不都合はあるだろうが。

話が発散したが、東海道新幹線保守車両の砕石車両とダンパー車両の衝突脱線事故に対して多くの人は夜間のメンテナンス作業のご苦労を思いクレームをいう人はいなかったであろうと想像する。また、この機会にスラブ構造についても研究開発が進むことを期待したい。

白紙からの復興デザイン

6月末の金・土に横浜市役所のホールで米沢市・商工会による紅花展が開催されていた。和太鼓に民謡、笹野の一刀彫りや名産品をワゴン販売。米沢置賜地区で美味しい卵かけご飯用のタレがあるので購入した。米沢移住促進コーナーもあった。米沢と言えば、江戸時代の上杉鷹山公による財政破綻状態から脱出させた手腕が有名。ケネディが最も尊敬するのは鷹山だった。米沢織など殖産、税制改革の一方で旧弊システムの城内改革を実践した。

「伝国の辞」はあまりにも有名 35歳で引退した後も後継者の大規模工事など指導。

細々とした改善の蓄積というより「白紙からの大型デザイン」と言うべきスケール。
一、国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして我私すべき物にはこれなく候
一、人民は国家に属したる人民にして我私すべき物にはこれなく候
一、国家人民のために立たる君にし君のために立たる国家人民にはこれなく候

耳の痛い政治屋はいませんか?

それから200年後の現在の米沢といえば米沢牛。米沢ラーメン、板そば。工業製品ではNECがレボノのパソコンを生産。経済力指数0.58 そこそこの公的資金が必要団体。

当方は米沢の山形大学に実験で相当数通っただけに懐かしいと同時に鷹山公が観光資源になっているのは複雑な思いがする。

実はあまり知られていないが、帝人は米沢発企業。だが広島に行ってしまった。帝人がまさか大企業になるとは予想できなかったのか、折角の大飛躍する機会を有効に使えなかった。その理由は 電力不足、労働力不足、脆弱な交通網など挙げられている。がしかし、考えてみるとこれらは卵・鶏の関係。企業が存在すれば他所から人は集まる。最上川上流からの電源開発もある。欠点は鉄道が脆弱で米沢は海に面していない。同じ山形県内の酒田は北前船の拠点で京都との結びつきが強い古い歴史がある。

随分前のことだが研究チームの一人が酒田で結婚式を挙げた。その時、驚いたことに舞妓さんが登場(市役所の女性が京都で修行されたとのこと。)このように酒田と関西は繋がりがあった。だとすれば行政トップが米沢と酒田の組み合わせで企業育成を図ることもできたはず。鷹山公が現在も存在していれば、どのように考えたであろうか。鷹山公就任前は累積20万両の負債があり、毎年5万両の赤字。それが改革により借金返済と毎年黒字変換ができた。経済力指数1.0と凄い成果。まさに英雄。だが、現在の経済力指数0.58と比較すると、英雄の理念と行動を継承するのは難しいとわかる。一人で頑張るにも限界がある。グループでつないでいくことが重要だと展示会を見ながら思った。

先日、仲間内会合で地震についての講演があった。今回は東工大名誉教授による能登地震調査特別報告があった。その際メンバーの多くから能登地震の復興が遅いことが話題になった。理由は多々あるだろうが、地震前に人口流出が激しい状況の中、地震が追い討ちをかけた。前年5月比較で7%も減少。特に若者が流出した。(奥能登:珠洲市、輪島市、穴水町、能登町)高齢社会が一気に進んだ。

輪島の朝市は有名ではあるが、全体の経済力指数は0.25前後と極めて低い。金沢や小松の0.88,0.71に比較すると流出はやむをえない。“復興”は元の姿に戻すとの意味があるが、むしろ、ここでも、鷹山公に習って白紙からデザインする方が良いだろう。

能登強みの漁業・海産物を発展させうる企業の誘致と高齢者を含む家族は金沢や野々市のコンパクトシティに居住してもらい、従業員が通勤できるインフラ(道路・割引)にするのもありかと思う。現況はプロレス技で言えばチョーキングとまんじ固め状態。ここからの脱出は元プロレスラーの馳知事の得意技「裏投」で乗り切ってほしいが、もったいぶらないで早く技を繰り出すことが求められる。後年伝えられる人になれるかどうかの瀬戸際だ。がんばれ!!

小魚摂取と死亡リスク

やや過剰気味な健康情報にまた一つが加わった。タイトルが全てを凝縮している。今回は小魚を摂ると死亡リスクが低下するというもの。

煮干しからの出汁のお吸い物では不十分なのか知りたいところだ。煮干しラーメンの幟も目立つ街風景だが炭水化物の量が気になる。煮干しとナッツがブレンドした商品もあり時々買っている。スーパー鮮魚コーナの隅に小魚干物があり、値段ははるが商品があればついでに買っている。いずれもちょっとした口寂しさを紛らわす程度だが、本来は栄養満点なので積極的に摂るのが良いのだろう。 ししゃも、めざし、しらす・・・・。

めざしを見ると土光元経団連会長の質素な食事放映風景を思い出す。あの体型にして精力的な活動が本当にめざし由来なのか諸説あるが当方は信じることにしている。湘南名物しらす丼も食欲をそそるが値段が高くなった。コウナゴ(小女子)を煮た釘煮は関西の食事には欠かせない。2月ごろ明石で獲れたコウナゴを鍋で煮汁と一緒に煮ると錆びた釘のように曲がることから命名されたが、お裾分けで送られてくると季節を感じる。

前振りは良いから本題を早くとお叱りを頂戴することになるので改めて論文を紹介。

名古屋大と佐賀大の共同調査によるもの。要約の図が最初に記載されている。

 

結果は一目瞭然だ。小魚は頭・内臓・骨を丸ごと食べることからビタミン類、カルシウム、DHA EPAを摂取できる。だが女性に効果的で男性にはそれほど効かないのか?

 

これからの調査に期待したい。ししゃもは酒の肴としては食べるが、アルコール、シメには体が炭水化物を欲するのでラーメンとなるなど効果を打ち消ちする食事内容も影響しているのだろう。

研究者の以下のコメントを拳拳服膺して小魚が全身で我々の健康に奉仕していることを感謝する次第。冒頭の「やや過剰気味」は反省して撤回します。

シシャモ、しらすなどの小魚は「頭・内臓・骨を丸ごと食べることができる」という特徴があり、これらを捨てて身だけを食べる一般的な魚とは異なる食習慣で摂取されます。魚の頭・内臓・骨には、ビタミン A やカルシウムなどの疾病予防に関わる栄養素が多く含まれており、これらを一度に摂取できる小魚は、現代の私たちに不足しがちな栄養素の大切な摂取源と考えられています。小魚に含まれる栄養素の摂取は、血圧を低下させて動脈硬化を防いだり、一部のがんを予防したりすることが報告されており、ヒトの疾病予防における役割があらためて注目されています。

迷うことに意味がある  羽倉論文から

NBPに異変が起きている。巨人、中日、阪神のチーム屋台骨メンバーが1軍登録抹消の状態。スランプというが、ベテランならば脱出法に熟知しているはずだがおかしい。そこで3度も三冠王を取った落合の事例を見ると彼もスランプの経験があるが、脱出法を開示している。原因解析、努力、前向き姿勢と家族、コーチその他の助言を受け入れることとある。

俺流を自他認める人だけに家族、コーチ、周囲の助言を受け入れることとは驚いた。天賦の才能を生かして若い時に頂点に立った人であるほど自己流にこだわる。それで期待されながら成績を残せなくて去った選手は山ほどいる。

メジャーに渡った藤浪は日本球界ではイップスに苦しんだ。メジャーで当初は活躍したが、その後急にイップスを発症。コントロールどころか暴投。見ていて気の毒になる。完璧主義者ほどイップスになるとの説がある。小中高時代に内野手の47%は送球がうまくいくとホッと安心し、送球前には不安が過ぎる経験があるとのこと。監督から叱咤されることが影響するらしい。

スポーツは肉体的に恵まれることだが、優れた心理的管理環境に恵まれることが重要なのだろう。中日の根尾昂選手の育成活用を見ると指導者がプロ野球経験者だけでは不十分で野球人生設計をできる心理面のサポートが必要だろう。両方できる監督はレア。三原脩と仰木彬氏。この流れを汲む栗山英樹だろう。

そんな中、面白い文献を見つけた。

情報通信研究機構の羽倉信宏研究チームが6月13日に発表論文名は迷うことにも意味がある 〜決断の迷いも含めて脳は運動を学習することを発見〜」何に注目したかというと、背景の項目だ。全文引用する。

サッカーのPK戦では、選手はゴールキーパーの左側への動きを見て確信を持って右隅にボールを蹴る場合もあれば、ゴールキーパーが動く方向に確信が持てないまま同じように右隅に蹴ることもあります。どちらも見かけ上は同じ運動であるため、この「右隅に蹴る」という動作について脳から同じ指令が出されていると考えられてきました。

つまり、これまでの意思決定や運動制御の理論では、一度意思決定がなされてしまえば、その決定の確信度合には依存せずに同じ運動が実行されると考えられていました。た。しかし、研究グループは、これまでの考え方を覆し、脳は決断を迷った末の運動と、迷わずに行う運動を区別し、異なる運動として実行していることを明らかにしました。

 実験方法も単純だが面白いので文献をチェック願いたい。 これを読むと練習の為の練習をやるのではなく、相手も押さえてやろうとの意識の戦いの中で実践形式でないと成長もしないし、スランプやイップスは回復しないのとも(文献より外れているであろうが)言えるのではなかろうか。トスバッティングやフリーバッティングの投手の球では快音で気持ちが良くても、勝負すべきところで活躍できるかは別。

ビジネスにおいても修羅場を経験した人の計画と、経験が浅い人の計画が表向き同じような案であってら後者が採用されることは少ない。優秀な若い人はコンサルタントへの希望が強いが、実行する時には計画外のことが頻繁にある。その対応には修羅場の経験がモノをいう。修羅場経験者には独特の安心オーラがあるのだ。これはAIにはできない。

この文献の最後のまとめに次の文章があるので重ねて引用する

「スポーツ場面では、いつでも同じパフォーマンスを発揮するために、「迷うな!」という指示が飛ぶことがあります。しかし、今回の研究結果では、脳は、むしろ迷いを受け入れ、迷いに応じた運動を作り出すことで、パフォーマンス低下を防いでいることが分かりました。つまり、現実場面で安定したパフォーマンスを発揮するためには、ただ単に目的の運動を達成するための練習に注力するのではなく、事前の意思決定状況とセットで運動を学習する必要があることが示唆され、新たなスポーツ等の指導方法につながります。」

なるほど事前の意思決定状況を詳細にPD CAしているであろう大谷は肉体的・心理的に凄い人だと思う。

皮膚・p H調整細菌侵入バリアー層

梅雨がいつからいつまでか分からないが、気温が上昇してきた。猛暑の夏予感十二分状態。昔なら元気な子供の勲章として夏休み明けには真っ黒を誇ったものだが、今は非常識。子供の熱中症に配慮しない無責任な保護者と見られる。子どもには後部首筋をもカバーする帽子と水筒を持たせての外出風景が一般的になった。なお、水筒の襷掛けは危険と注意が促されているのは知らなかった。なんでも過去の常識を当てはめてはいけない。

一方、特に女性は日傘+UVスキンコートor 袖カバーだが徹底しすぎると60歳を超えた途端に深い皺が現れるとのレポートもある。ビタミンD不足由来とのこと。灼熱光線の日中はさておき、柔らかい日差しの時は日傘をささない方が良さそうだ。

話は変わって、最近見ない風景に「アカスリ」の看板。日本人の肌にあってなかったのであろうか、それともスクラブ・エステに置き換わったのか門外漢なので知らない。表面が粗いミトンで肌を擦れば予想外の量の垢が取れる・・・などのCMが流されていた。でも皮膚科の先生がおっしゃるには「ナイロンタオル」は使わないで、優しく手でボディソープを使ってくださいねと注意される。

樹脂製はなんでもナイロンというのは年配者に限らないのが面白い。

ところで皮膚の垢って何? と問うまでもなく皮膚上層角層からの役目を終えた落屑と埃。なので埃さえ取れれば良いのでゴシゴシ擦るとろくななことにはならい。そこに皮膚構造の秘密があると知ったのはつい最近のこと。

理化研と慶應が発表した「皮膚角層p Hの三層構造の発見 p Hによって恒常性を維持する向上な仕組み」2024/5/16プレスリリース。

文献を要約すると皮膚の層は主に三層からなり、表面層は中性、中間層は酸性(pH5.4)下層は弱酸性(pH6.0)となっており、例えばブドウ球菌が侵入した場合中間層や下層にて死滅させるメカニズムとなっていることが病原体を保有していないマウスでの実験で確認されたとのこと。

表面をアルカリ性にすると酸性は中和されることで最近は深部まで到達することになる。 図参照(VPF specific-pathogen-free 病原菌を余裕していないマウス    S.aueus :黄色ブドウ球菌)

そうなのか。皮膚には大変失礼なことを長くやってきたことを白状する。痒いとなれば気が済むまで、風呂で垢すりしたらスッキリ気持ちがイイ。ボディソープの種類より値段で選びがち。家族は知らないブランド品を利用しているが、試すには気が引けるので使ったことがない。

pHは誰でも知っているが、手洗い石鹸、ボディ、洗顔、シャンプーなどに好適な界面活性剤は経験で判断していたが、この文献を読んだら経験は頼りにならないとして見直しをすることにした。商品名を記載するとされなかったメーカーから問い合わせがあるのでしないが、各自お調べになって下さい。

γ―オリザノールと認知機能

「こぬか雨」。演歌の歌詞にあったような記憶。愛しい人を待てど来ない雰囲気を表現しているイメージがあった。こぬか雨が小糠雨と知ったのは相当の後だった。漢字の歌詞ではイメージが異なるので、ひらがなにしたのだろうか。作詞家の術策にハマった。糠に釘、糠喜び、糠働き、糟糠の妻(今は死語)のように糠を揶揄するような言葉がある。それでいて日本食には糠漬がやはりいいなぁと。

現代より玄米文化が浸透していた時代の方が認知機能は良かったのではないかと思わせる文献があるので紹介する。

琉球大学のプレスリリース(5月31日)は「ナノ粒子化γ―オリザノールによる認知機能改善効果の実証〜玄米機能成分の摂取が加齢に伴う認知機能低下を防止・改善できる〜」

ナノ粒子のポリビニルアルコールに玄米成分であるγ―オリザノールを包摂し、マウスに経口投与実験を実施したところ、記憶を司る海馬における炎症が鎮静化し、神経新生が促進され、低下していたマウスの認知機能が顕著に改善すること確認されたとのこと。(下線引用部)

 

我が家では子供がアトピー出会ったこともあり玄米食だったが、成人になるにつれ欧米化(および京都の一銭洋食由来の牛肉文化)に飲み込まれ、いつか食べにくい玄米から距離を置くようになってしまった。その一方でファミレスで白米ですか?雑穀米ですか?と問われると、一種の見栄で雑穀米を選ぶこともある。

あの時、この文献が早く出ていたら現在の記憶力低下のだらしないことにはならなかった。

顔はわかるが名前が出てこない。アレ、アレ、喉まで出ているが、、、、と苦しい言い訳。幸い相手もアレでわかってくれることもあり、最後は笑って終わる。人生これで終わりでは寂しい。

親類同士で糠床の交換があり食事に季節の漬物が添えられているのは助かる。それ以外の食品でγ―オリザノールが含まれているものを列挙すると、米糠油 米糠クッキー、米糠パン ブラン、酒粕など。

清酒は酒米の表面を削り取りコアの濃度を高めて醸造するので、副産物の酒粕に米の表皮成分のγ―オリザノールが含まれているのは当然。AI検索では「一般的には、100gあたり10mg~30mg程度含まれていると言われている」とのこと。筆者の朝食の味噌汁には酒粕、豆腐orわかめが入る。この文献を頼りに酒粕増量するか。酒の肴(アテ)は糠漬けが理にかなっているのかも。

糠漬けの魚(へしこ;日本海若狭地区名産)も美味しい。アレ・アレの数は減ったが、ソレ、ソレ、あの、あの、あの人・・・もある。アレで優勝した阪神が不調なのは、優勝を逃した球団が対策を立てたことを認知しなかったソレが原因。と無責任なあの人の声(笑)

現金はだめ?

QR決済かPay Payにして下さい。誰でも知っているストアで言われて驚いた。レジ担当の言い分は「精算機で紙幣や硬貨を入れる場合、紙幣が戻ってこないことを確認する手間がかかるのです」 そのような背景があるとは知らなかった。

品物のバーコードを読み取るのは従業員、それを客は指定された精算機で支払う仕組み。経営者なら手数料3%前後を管理会社に取られ、入金は翌月なら、現金支払いの方が好ましいだろうと考えていた。現場の従業員の立場では関係ないらしい。従業員が機械精算に不慣れた客にアドバイスする様子は見るが、紙幣が戻ってくるか否かを確認している風景を見たことがない。

以上が先月、筆者が経験した顛末。精算して他の商品を追加しようと探していたら館内放送があり、先ほどの売り場まで来て下さいと呼び出された。行ってみると精算機に入れた紙幣がその後で戻ってきたとのこと。客が変なことをしなかったのかを知りたいとのこと。そして冒頭の発言が飛び出したのだ。戻ってきた紙幣は折り畳部分なく正常。精算機の不具合を調べるのが先だけどなぁと思いつつ現場検証?に立会い。

政府の目標はデジタル決済の割合を80%とおいている。ビジネスの流れが可視化できるなどメリットはあるのだろう。大きなストアとならずとも小規模商店が連なる戸越銀座は殆どが政府の肝入りでPay Payを導入したのが数年前。だが、現実にお店で聞くと「導入したから客が増えたことはない」と至極まともな声。食堂などは現金を触ってレジした後は丁寧に手洗いをする必要がありデジタル決済の方が良いのはわかるが、それ以外の物品販売では本音は現金が好ましいと推測。

QRは処理中に背後から撮影されないよう注意が必要だし、Pay Payも残高をみようと思えば可能だとしたら、残高が少ないところを見られるは恥ずかしいので使用していない。

NHKクローズアップ現代の中でQRコード詐欺が報じられたが、偽ECでの購入にハマると大変なことになるのもQRコード決済をしない理由。まだまだセキュリティが完璧ではないのでは?と見ている。(もっともイタチごっこで完璧はありえないが)。

最近のレジでは時間がかかっているところが増えた。その理由はスマホでポイントを貯める際に、1回の買い物で2〜3の種類のアプリにポイントが貯まるシステムのためでもある。先日3つのポイントが貯まるとあって、スマホをいじる必要があった。

後ろに並んでいる人に悪いなぁと思いつつ。お店によっては買わなくても入店しただけでポイントが貯まるとのことだが、それをする度胸はない。ポイ活と現金支払い云々とは関係がないが、結論として紙幣は残しておいてほしい。

精巧で偽札が絶対無理な印刷技術で外国紙幣も日本で印刷している程日本紙幣印刷レベルは凄い。7月3日から新紙幣が発行される。3Dホログラム印刷など新技術が織り込まれている。印刷技術は将来の1nm半導体印刷などの基礎技術でもあるので技術(技術者)が継承できるが好ましい。

余計な苦言だがPay Payとなぜ客に2回も命令形で言うのか?奥ゆかしい日本の礼儀に相応しくない表現だと思うのは小生だけかなぁ?

お年玉、賽銭、ご祝儀もデジタルになるのか、読み取り機ですぐに金額が知られるのは気が引ける。また「現金な人」の言葉も若い人から見ると現金派の人と誤解されるだろう。

たまたま、この原稿を書いているときに親戚の幼児が来た。泣き喚く声が止まない。そこでアニメグッズを渡したところ、ニコニコ顔で愛想を振りまいた。現金な子だね〜 となる。

昭和も40年あたりまでは小さな商店ではつけ払いがメインで、現金30〜50%程度。月末になるとつけ払いの請求書を起こし届ける。そして翌月末か2ヶ月後に集金に歩くシステム。だから現金支払いが余程お店としては助かる。現金支払いとなると“ありがとうございましたぁ!”と一段と声が高い対応となる。これを「現金な人」という。知っている人も少なくなったのではなかろうか。

血圧基準変更

4月に厚労省が地方自治体に向けた資料の中に血圧などの基準値確認文書があった。とりわけ血圧はいつでも測定できる身近な健康指標だけに関心が強い。抜粋すると次の表の通りである。

従来の血圧上限は130mmHg以上が高血圧であった。検診で1回目にこれをこすと深呼吸をして再測した。

130mmHgの根拠としては高血圧症の多くの患者の統計的処理によるもので、それ自身を疑うわけではない。ただし、統計には母数の変化や後で追加因子が出てくることもあるので、いつまでも同じ数字ではあり得ない。今回の基準変更の理由を厚労省など資料検索したが現在のところ見つけていない。

 

血圧上限160mmHgと聞いて、なんだか1960年ごろの年齢+90に戻ったような気がしたが、設定の考え方は多分異なるだろう。戦後の人口パターンと現在は違う、高齢者が増加して、意外にも従来基準の血圧であっても健康に過ごしている人を多くみる。母集団の性格の違いにより見直しがなされたのではないかと想像する。

一般的にわかりやすいように、「老化に伴い血管が固くなる、血管にコレステロールが付着して見かけ内径が細くなるので心臓ポンプは昇圧しないといけない」と言われている。定性的にはわかるが、何か定量的な事例をとモデルケースを考えた。

極端なケースにおいてポンプ圧力を計算する。内径が1mmと2mmで長さ10mのパイプに水を1リットル/分の速度で流す時に必要なポンプ圧力を求めた。物理でお馴染みのベルヌーイの定理から計算できる。

結果は 1mm : 34,700Pa,   2mm : 10,900Pa (Pa:パスカル)これを受けて0.8mmを追加計算すると 147,000Pa となる。もちろん、極細パイプに同じ量の水を通すとの前提とするとこれらの圧力が必要になるのであって、逆に圧力が一定であれば、通過する水の量は少ない。

水と血液では粘度、血管と血液の摩擦係数など違いがあるので一概には言えないものの1mmが0.8mmになると尋常な圧力になるので、逆に言えば血液流量は少なくなると言える。

血管の太さをMRIや超音波で測定して個人個人の最適血圧が算出できるならば、ビジネスになるかも知れない。保証はしないが。

内径が太いと低圧力で送り出しできるが、細いと高い圧力が必要。これを体に置き換えると末端の細い血管まで血流を届けるには相当の高圧力が必要。もし血圧が低いとやがて臓器の機能は低下し、末端では壊死も起こりうる。心臓は1つしかない。補助作用する脚の筋肉を送り出し補助材として利用することの重要性がわかる。

ここで血圧が高くても元気なシニアがおられることが気になる。血管は細くなるのであれば高圧に耐えられる血管の補強が必要となる。その補強材がなんとコレステロールであると聞いて驚いた。コレステロールには悪玉、善玉があり悪玉は血管閉塞の原因(動脈硬化)との定説がある。しかしながら和田秀樹先生によるとコレステロール値は下げるべきでない。コレステロール値をあげた方が死亡率は下がるフラミンガム研究結果を紹介している。表参照。

 

血管を頑丈にすることで血圧が高くても破れない。とすると悪玉・善玉の表現を変えないといけない。この説を裏付けるデーターとして1日あたりの脂肪摂取量と死亡率の推移を引用されているので最後にご紹介する。(雑誌プレジデントより抜粋)

大相撲ルネッサンス&洗髪シャンプー量

大相撲をTVで見る機会がめっきり減った。時間帯も見ない理由の一つだが、初日から数日経て今場所開催しているのだと気が付く程度が昨年までだった。それが、今年に入り、大の里、尊富士など髷が結えない若手力士の大活躍で記録を次々と塗り替え優勝した。これには驚くと同時に嬉しくなった。小兵の宇良、翔猿が圧倒的に優る力士を技ありで倒す面白さでかろうじて人気を支えていたので尚更の感がする。横綱・大関が休場する中、琴桜が奮闘したが空回りしたと見た。時間になって塩を手にするときの凄みのある形相に、大関として頑張らねばならぬ覚悟を見たが、一方で大鵬の所作は実に冷静であったことと対照的だ。双葉山は黙鶏に至らずの心構えを説いた。形相を作るエネルギーは攻めるには有効だろうが、相手のエネルギーを吸収して攻勢に転ずる「後の先」もあるのだがと思いつつ、ビジネス面でも当てはまるなぁと感じている。

時代を超えて、大の山、尊富士に大相撲ルネッサンスと感じたのは小生だけであろうか。大銀杏が似合う大関、横綱を目指して欲しい。

大銀杏が結えなくなると廃業って本当か知らないが、激しい立会いの緩衝材として髪が必要なのだろう。サッカーではヘディングを抑える動きもある。認知症の原因の一つが頭部の損傷であるとしたら、頭部が薄くなったら帽子を被ることも必須か。筆者は帽子を購入するも、いずれも似合わないのでお蔵入り状態。認知になったら似合う・似合わないどころではないのだが。

大銀杏の形にするには床山さんが椿油で整えるので、洗髪するにはシャンプーを多く使用するだろう。昔のワックス様整髪料でコテコテに髪を整えているシニアの人もいる。埃の吸着量も多いので毎日洗髪するのであろう。洗髪頻度が多いとハゲになる説もあり頭皮及び髪に対するシャンプー最適量が気になっていた。

タイミングよく、洗髪におけるシャンプー量・頻度に関する記事を見たので紹介する。

大学の先生が学生にデーターの面白さに興味を抱くような息抜き記事を連載している。名古屋文理大の落合先生は雑誌「化学」4月号に紙も頭皮も綺麗にするにはシャンプーの量と回数について、計算事例を紹介している。

問題:「髪を洗うときは、多め(5ml)のシャンプーで1回洗うのと、少なめ(3ml)で2回洗う、どちらが効果的か?」計算前提としてシャンプー密度1.1 シャンプーに含まれる洗剤分子量を200、頭皮には0.5mg/cm2 の皮脂が分泌され、頭皮面積580cm2,髪は10万本。」

さて皆様、計算トライして下さい。紙面の制約があるので途中経過と結論を引用する。3mlで十分。 髪の汚れのほとんどが塵・埃なのでお湯洗いをした上で少量シャンプーが有効。

計算過程でフサフサ髪であってもその断面積トータルは頭皮面積には及ばないことがわかったことは意外であった。勿論、髪の長さで表面積は変わる。

この文献の冒頭で先生は進化論で見れば髪は体毛の名残に過ぎないと記載。サザエさんの波平さんは見事に進化した人であったのか???と考えさせるだけに面白いと同時に、いずれ筆者も同様な頭皮となるであろう。

その時は進化のエビデンスだ!と言いたいが、多分、世の中に貢献した進化は何かあるのか?と厳しい声が聞こえるだろう。そう、人間 体毛を失うことで得ることを選んだのだとすれば、それは何かが問われている。

歩数と健康寿命 AI指標

前回のブログで歩数8000説が一般的だがエビデンスがあるのか調べると書いた。巷間言われているのは「万歩計」と名付けたらから1万歩が常識になったが、膝関節を痛めること 及び8000歩以上は健康効果が出ないというもの。

その結論は今までの統計処理による結論だとして、機械的統計AI処理が可能となった現在は見直しがされた。従来の年齢、男女など因子に加え栄養調査、疾病履歴などもを加えた結果が報告された。

京都府立医科大学によると「健康寿命を延伸するための一日歩数の目標値は 9,000 歩/日 自覚的な健康状態を改善するための一日歩数の目標値は 11,000 歩/日」と発表された(2024/05/1プレスリリース)

筆者の平均歩数は12,000歩であり、そろそろ8,000歩にしようとしていた矢先なのでショックな報告。計算過程は複雑で門外漢には理解できそうにないが結論だけ引用するので、興味がある人はオリジナル文献の参照を願いたい。

同大学によれば、以前より健康寿命に大きな影響を与える要因が、うつ病などこころの病気、腰痛や骨折など筋骨格系の問題、脳神経疾患などであることを報告しているが、今回は運動により健康寿命の延長ができるとしてウオーキングの歩数との関係を調べたとのこと。

纏めの表が記載されているので参照して下さい。(補足:心血管病発症抑制には歩数72,00歩、死亡率低下には8,800歩制限されることない活動には9,000歩、自覚的な健康状態維持には11,000歩が目標値となる)

 

 

 

 

 

年齢別、性別の健康寿命HCAL((HCAL:health condition without activity limitations)

 

 

 

 

 

 

 

勝手な解釈をすると 若者は8,000歩でも健康寿命は維持できるが、シニアでは可能ならば12,000歩が必要となる。確かに80歳以上でラグビーやシニアオリンピックで活躍する人がおられる。若い時から現在に至まで維持しつつ歩数を増加してきたのであろう。筆者の場合はやや怪しいので、せめて今後は歩数を低下させるのではなく維持したいが、膝関節を痛めないような姿勢と歩き方、及び靴の最適化をすることにした。自宅で家事やリモートワークをしても精々1,000歩程度。なので、社員の健康寿命のことを考えると、リアルオフィスに出勤し、できるなら手前の駅から徒歩することなど工夫が必要だろう。