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息抜き ジャズ講座に参加してみた

横浜はジャズの街。10月は街全体がジャズ一色となる。街角ではプロ並みの素人バンドや、プロによるコンサートホール、ライブハウスなどで聴くことができる。

地区センターの行事としてジャズ講座を年6回開催している。果たしてどのようなジャズファンが講座に来られるのかの興味がありジャズ素人ながら参加した。募集20人枠に23人参加。年齢層は65歳以上がほとんど。男性7割、女性3割の参加。講師は渋谷でジャズ関係のお仕事(ジャズ評論紙の編集など)をされていた人。ラジオ、テレビを通じて知るジャズ評論家といえば湯川れいこさん、油井正一さん、大橋巨泉さんなどがおられたが、データーベースを作り上げた講師だけに、情報量が凄く圧倒された。

地区センターの一室に真空管アンプとスピーカーがセット。音量は曲にもよるが70〜85デシベルとこれまた圧倒。今回の講座では60年〜70年代の楽曲が選定された。

ルイ・アームストロング、レスター・ヤング、マイルス・デービス、ジョン・コルトレーン、ジョニー・グリフィン、ビル・エバンス、ブルー・ミッチェル、ブッカー・アーヴィンなどでジャズを知らない人でも一度は聞いたことがある曲ばかり。今回かからなかったプレイヤーも多くいたが次回に期待。

サッチモ(ルイ・アームストロング)のon the sunny side of streetの声を聞いて“若い時のサッチモ”との声が部屋に広がる。さすが皆さんジャズ通。かろうじて歌詞の意味が分かるのはありがたい。

聞きながら、3つのことを思った。

1つは、なぜ横浜がジャズの街になったのか、そして現状について

明治維新で海外渡航者が増え、船内で奏でる演奏に触発され、帰国後 大正デモクラシーで開花した。その港が横浜。進駐軍キャンプも横浜、横須賀にありダンスホールやナイトクラブといったジャズ演奏の場を創出し、日本のジャズミュージシャンにとって重要な活動の場となったが、そのダンスホールもナイトクラブも今は消滅したか激減した。ジャズ=黒人解放運動=公民権運動から発達したが、今はそれも一段落した状況ではそれを知らない若い人を中心にジャズがやや下降傾向にあるのではないか。

2つ目はスタバなどのBGMがあれば作業が捗るところから、静かなジャズで十分。それはネットからDLできる。大きな音量のスピーカーはマンションでは制約される。高性能のイヤホンで十分。(難聴の人が増加は要注意)

3つ目はデキシージャズでは音符が読めない奏者が前のメロディーを聞いて即興で自分のメロディーで追いかけた。即興性は民族に特性が出るので、民族外には意味がわからないところがある。だが、今のジャズは全員楽譜が読め、独自の編曲をし指揮リーダーの下で演奏。ソロも予定通りとなると、本当の即興とはテクニカルの部分になるのではないかとも。

(勿論例外あり。数原晋さんのひまわりを聴けば風景と戦争の中での男女物語が浮かんでくる、ナベサダのアフリカ風景と一体化がわかる)

いや待て! ジャズはどちらかといえば共和党支持者サイドだとすれば、トランプの突然の関税政策砲は思いつき即興だ。音量低めの全休符で終わって欲しいと余計な一言。

今、横浜市内には4つの大規模コンサートホールがあり、毎日多くの観衆が団扇や推しの法被を着て開演を待っている風景がある。若い人(案外高齢者の人も)はロックなどにシフトしている。高齢者のジャズは自分史とリンクしている意味があるので、これから年配者になる人はロック、ラップとリンクしていくのだろう。

でも、そこは日本人 神社の雅楽は日本人魂と共鳴し、クリスマスや年末になるとクラシックに親しみ、紅白では演歌もあるなぁとなり、祭りとなると三味線笛太鼓がやっぱり合うなぁ〜と。ストリートミュージックも活躍。フレキシブルに全部飲み込み創造する。そこが日本らしく面白い。

たわいのない話で恐縮ながら面白い講座で息抜きには十分だった。

セルロースナノファイバーで目指す歯の再生医療

九州大学の研究グループは、樹木由来のセルロースナノファイバー(CNF)を表面リン酸化することで、ヒト歯髄幹細胞の培養に成功し、硬組織への分化を達成したというプレスリリースを発表。

この研究は、歯の再生医療において課題であった動物由来成分や自家歯材への依存を解決する可能性を示した。CNFにリン酸基を導入することで、細胞接着・培養特性が向上し、外来の分化誘導因子を加えることなく硬組織分化を誘導できることを発見。

この成果は、歯科治療の可能性を広げ、天然多糖ナノファイバーからのバイオマテリアル開発に役立つと期待されています。研究成果は学術雑誌「Carbohydrate Polymers」に掲載されました。プレスリリース2025.04.18

筆者の研究の一つはCNFの製造技術開発であり、プラント建設まで携わった。用途の一つは医療関係を考えていただけに非常に興味があるリリースであった。

歯科関係者には詳しい説明は不要なので超要約の図を示す。

 

 

 

 

 

 

 

補足説明をすると

ヒト歯髄幹細胞(hDPSC)は、歯の再生治療に有望な細胞源だが従来の培養足場材料は動物由来であることが多く、免疫原性が懸念され、入手可能性に問題があった。CNFはスギノマシン社のNFi-sをベースにリン酸化試薬(リン酸水素二アンモニウム、尿素を濃度を変えて反応しP-CNFを製造。

未改変CNF上で培養した細胞は、接着不良を示し、スフェロイドを形成し、生体適応性が低いことを示す一方、中程度のリン酸塩含有量(0.54〜0.78 mmol g-1)のP-CNFスキャフォールドは、細胞接着を有意に改善。 培養中のP-CNFの形態や結晶性がリン酸含有量でどのように変化するかもCNF研究開発者としては非常に興味がある。その一つの図を引用する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この研究結果の応用は広いと思われる。歯科材料に関わるものとして注目していきたい。

尚、先週のブログでEU自動車関連 非関税障壁として3案件を紹介した。今月開催された「人とクルマのテクノロジー展」において、ブレーキ摩擦粉問題を取り上げた企業があった。従来の金属ブレーキから熱硬化複合材料を適用することで大幅な削減したことを発表。規制をしても日本企業はクリヤーすることで自動車産業を強化してきたが、今回も対応したことは素晴らしい。

EUの自動車をめぐる非関税障壁戦略

トランプ大統領のMake American Great Again戦略の一つに関税がある。一方 EUはカウンター関税で対抗するが、重厚な非関税障害で自国(特に)自動車産業を防衛しようとしている。

既に発行している環境基準はEuro7 ,これから適用されるのがELV、そして俎上に上がっているのが炭素繊維の三本柱。

米国よりも日本および日本車叩き的な要素があるのは確かにある。 次世代環境対策としてのクリーンディーゼル推しが痛恨エラーで頓挫し、ハイブリッドでは日本に勝負にならないと判断しEVに舵を切ったものの、中国車に席巻されそうになると、出てきたのがEVを含めたEuro7

さらに長距離走行可能のEVにはより大型(重量)バッテリー搭載が必要で、車両の重量削減には高強度・低比重の炭素繊維複合材料が出てくると考えて、そこを抑えようとする戦術。炭素繊維では日本3社(東レ、帝人、三菱ケミカル)が50%超のシェアを有していることから、これらを排除したいと考えたのだろう。

まずはEuro7の内容を紹介(2024年5月発行)小型新車は2027年11月適用

1)規制対象物質の拡大: ブレーキダストやタイヤ摩耗による微粒子、バッテリーの耐久性なども規制対象。

2)粒子径の小さい粒子 (SPN10) の規制導入

3)すべての燃料・パワートレインへの適用: ガソリン車、ディーゼル車だけでなく、電気自動車 (EV) を含むすべての車両に対して統一的な基準が適用。

4)その他、耐久性基準の強化、リアル・ドライビング・エミッション (RDE) 試験の拡充、オンボードモニタリング(OBM) の義務化: 車両に搭載されたセンサーで排出ガスの状況を常時監視し、超過が検知された場合にドライバーに警告するシステムが義務化。 ブレーキダストやタイヤ摩耗微粒子については継続審議のようだが、巨大タイヤメーカーや巨大機器メーカーがYesとは言い難いだろう。海洋マイクロプラスチックスが理由。

日本ではトヨタなどは正式にクリヤーしたとの公表はしていない。

次にELV(End-of-Life Vehicles:使用済み自動車)指令というものが存在し、リサイクルに関する目標値が定められている。

現在有効なELV指令における主なリサイクルに関する目標は以下の通り。

1)再利用・リサイクル率: 車両重量の85%以上 再利用・リカバリー率: 車両重量の95%以上 (リカバリーには、マテリアルリサイクルに加えてエネルギー回収も含まれる)これらの目標は、2015年1月1日以降に適用されている。

2)2023年7月には欧州委員会からELV指令を改定する規則案が発表されており、今後さらにリサイクルに関する要求が強化される可能性があり、この規則案では、特に以下の点が注目されている。

新車への再生プラスチックの使用義務: 新車に使用されるプラスチックの25%以上を再生プラスチックとし、そのうち25%は廃車由来+その他由来のものとする。

この規制案は現在欧州議会と理事会で審議されており、今後の動向が注目されている。現在、日本では戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つのテーマとして産官学が協力して推進している。最近YouTubeで活動の一端を紹介されているので参照されたい。

25%配合と簡単に言うが、廃車の材料は数年前当時の技術が適用され、その後の使用により劣化が進行した材料である。これを現在の要求される強度、外観、そしてこれからの寿命を担保させるには、単なるバージン材料との混合ではできない。

そのための新技術開発が必要になる。 法案を作るのは良いが、それを受ける技術面において、本当の当該国の底力が試されるのである。ここでも日本のこれまでの底力が維持されていれば安心できるが、技術の継承、発展するための投資などが課題になるだろう。

次に炭素繊維

EUは炭素繊維を「有害物質」とみなし、使用を制限または禁止する動きがあるその理由として

「リサイクルの困難性: 炭素繊維複合材は、リサイクルが非常に難しいとされています。一般的な熱硬化性樹脂を用いた炭素繊維複合材は、一度硬化すると再溶解が困難であり、リサイクル技術もまだ確立されていません。

環境への懸念: 廃棄された炭素繊維は、自然環境中で分解されにくく、長期間残留する可能性があります。また、焼却処理を行うと、有害な物質が排出される懸念も指摘されています。

健康への潜在的リスク: 炭素繊維の微細な繊維が空気中に飛散した場合、人体に吸入されると呼吸器系の疾患を引き起こす可能性が指摘されています。皮膚に付着した場合も、刺激となる場合があります。」

これらの理由から、欧州連合(EU)を中心に、炭素繊維を「有害物質」とみなし、使用を制限または禁止する動きが出ています。特に自動車産業においては、軽量化のために炭素繊維の使用が広がっていますが、廃車時のリサイクルの問題から規制の対象となる可能性が議論されている。

以上のように視野の狭い審議メンバーならではの理由が述べられているが、日本の炭素繊維複合材およびリサイクルの現状を知らないか、知っていても知らないふりをしているかのどちらかであろう。

反論すると 炭素繊維複合製品は例えば熱硬化材料であるエポキシを炭素繊維に含浸し熱硬化させる。よって硬化後は加熱しても溶融はしない。それは正しい。だが、日本では元の繊維状態でリサイクル技術が完成しており、現在は航空機からの再生繊維として民需用途に利用されている。

さらにナイロン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂と炭素繊維を複合化する技術も福井、石川などの工業技術センターを拠点に実用化されており、リサイクルも可能となっている。

リサイクルの破棄するとき粉砕しか方法がない場合において繊維屑は発生するが、それが人体への影響については想像の範囲であって実態を反映していない。根拠が薄い。

理由としての環境は大事であることは筆者も共感している。がしかし、航空機は炭素繊維による軽量化が燃料排気ガス面でもアルミより優れていること。風力発電のブレード、C/Cコンポジットの工業製品も環境面で必要性がある。身近なところではドローンも炭素繊維による軽量化は懸架物積載量にも関係する。宇宙産業には高熱にさらされても伸縮しない材料が要求されるが、ピッチ系炭素繊維はそれに利用されている。など多面的でバランスの取れた視点で材料をどうするかを考える必要がある。

もし、そうでないなら、全体的に地盤沈下を待つことになる。規制にはカウンターソリューションが必要なのは言うまでもない。マルチパーパスを唱えて成功している事例を見るまでもなく。

ただ炭素繊維問題は俎上段階であり、トレースできるものは対象外との情報もあるので、今後の動向をウオッチしてゆきたい。

高齢者の逆走

逆走が増えている現状の中で、65歳以上の高齢者による逆走が特に問題視されている。認知症が一因とされることが多いが、それ以外にも様々な要因が影響している。筆者は指摘されてはいない高齢者故に事故る原因があるのでははないかの視点を考えた。

一般的なシニア層の特徴として以下の6点が挙げられる。

  • 視力の低下
  • 運動能力の低下
  • 薬の副作用
  • 道路や交通ルールの複雑さに追随できない
  • 心理的要因 慣れない道路では過剰緊張ゆえの要因
  • 道路標識の劣化 シニアがわかる表示方法と言えるか

だが、そのほかに長年の運転経験の過信も原因である可能性はないか。

65歳以上、とりわけ75歳以上の人はモータリゼーションの立ち上がりからの経験者でもある。運転に関しては(体力の衰えを差し引いても)ベテランである。ベテランであるからこそ勘違いをするのではないか?との疑問が筆者は思う。

モータリーゼーションの立ち上がりの道路を考えてみよう。当時は道路幅が狭く国道といえども片側1車線が普通だった。交差点で信号が設備されたが、片側1車線での逆走は多分0に近いだったはず。高度成長の都会では片側2車線、大都会では3車線が敷設されたが、都会の交通量が多いのが幸いして信号停止による停車が見えることから逆走はしない。

これに慣れたベテランドライバーが交通量の少なく複数車線道路の交差点で右折するときに一番左のコースに車両が停止していないと、てっきりそのコースが正常コースと勘違いして走行することになるのでは無いか?と思うのである。そのような事例はコンビナートの道路によく見る。

精油・石油コンビナートには片側3車線が多く、中央分離帯の幅が3車線分ぐらい広いところもある。理由はその下に高速道路が敷設されているようなところがそれに該当する(国道16号京葉コンビナートなど)。交差点の信号は遠いところにあるので、信号機は別の道路に対しているものだと勘違いをしやすい。

筆者もこの道路を右折するには同乗者に確認を都度している次第。同じコンビナートでも国道23号線(名四国道 名古屋―四日市)では都市間交通とあって交通量が非常に多いので、そのような勘違いはない。遠すぎる信号機の場合、道路に方向ペイントを太くしておいた方が良いと思う。

東北道でのIC平面交差を逆走した事例はこれらとは違うものの、料金所で間違って出てしまったのをリカバリーするために再度入ったところで、先ほどと同じ方向に行けば良いと勘違いしたのも、昔からの道路事情(一般道路で渋滞している時は住宅街の中をバイパスをして元の道路と同じ方向に行けば合流できるハズとしたの)と同じ感覚だったのではなかろうか。

片道1車線でのベテラン故にその後経験したこのない新しい道路システムに適合しなかった。あくまでも推定。 最近のカーナビには逆走検知システムがあり、警告音やフラッシュなどで知ることができる。長年乗り続けることが経済的にまたは物を大事にするシニア層の車での最新カーナビ搭載は極めて少ないと思われる。そしてまた、過去にカーナビを信じて妙な道に入ってしまったことがあり、カーナビより自分の感を信ずるようになってしまったのもあると思う。自分の経験から他の人もあるのだろうと思うのが根拠

最後に日本の道路種類と単線・複数車線の割合を参考までに紹介(データー元が複数大量にあるので割合比率は条件加味した仮定数字)

加齢ととともに薄くなる肌をビタミンCが予防

昔のシニア層より今のシニア層は圧倒的に若く見える。デパートで店員が「お若いのでこれがお似合いです」と言うのは単なるビジネス上のお世辞ではない。店員に聞いたところによると、肌と姿勢で判断しているとのこと。TVで「私って幾つに見える?」と大阪の中高年女性は言うシーンが映し出されると、確かに肌に艶があり、弾力性がある。

皮膚の構造などについては、このブログでも記載したが、今回、東京都健康長寿医療センターとロート製薬の研究員が「年齢とともに”薄くなる肌”をビタミンCが防ぐ可能性」を発表した。(2025/4/30リリース)

超要約(下線部引用)

加齢により、表皮は薄くなる

・ビタミンCは、細胞増殖に関連する遺伝子のDNA脱メチル化を介して、表皮角化細胞の増殖を促進する

・DNA脱メチル化は、遺伝子のオン、オフを決定するエピジェネティクス制御の一つ

・皮膚でのビタミンCの役割に「エピジェネティクス制御による細胞増力」が加わり、年齢とともに薄くなる肌への新たなアプローチとなる可能性がある

 

 

 

 

 

 

ヒト培養表皮を用いた研究により、ビタミンCが取り込まれると表皮の厚み、細胞の増殖、およびDNA脱メチル化の指標である5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hmC)が増加することが示されました。また、DNAマイクロアレイおよび全ゲノムバイサルファイトシ-ケンス解析により、細胞増殖に関連する12遺伝子の発現がビタミンCにより増加することが判明とのこと。加齢に伴い表皮が菲薄化するのを防ぐのに、ビタミンCが有用である可能性があることが示唆。

参考までにビタミンCの化学分子構造を示しておく L―アスコルビン酸が通称で正式な名称は(5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-[(R)-1,2-ジヒドロキシエチル]フラン-2(5H)-オン 一度には覚えられないが、野菜・果物は自然と合成することに驚く。

ちなみに野菜ではパプリカ、ブロッコリー、ピーマン、ジャガイモ、サツマイモが果物ではキウイ、レモン、ミカン、イチゴ

などに多く含まれている。 ビタミンCといえばレモンと思いがちだがパプリカはレモンの3倍。意外にもジャガイモにも対レモン30%だが存在していることに驚いた。高温の油で揚げるポテトチップスのビタミンCは分解するか調べてみたら、おおよそ160〜180℃でビタミンCの熱分解温度190℃より低いことがわかって安心。ふりかけ塩の方が心配かも。

とはいえ、過剰摂取は腎臓にとってよくない。尿路結石の原因の一つと言われている。ここでもバランスの取れた食事が肝要といつもの結論。 徐々に夏日になってきた昨今、日傘が目立ってきた。紫外線による皮膚の劣化対策ではあるが、それほど強くない紫外線の日射では日傘を使わない方が賢明と書いた。理由は60歳を超えると一気に皺が増えることが報告されているからである。皮膚の体積が減ると物理的にシワになるのはわかる。信じるか信じないかはお任せする。

最後に化学結合に関する研究でノーベル賞をとったライナス・ポーリング博士は晩年突然にビタミンCが生体内反応に重要な機作をするとの発表をされた。ビタミンCが現在でも100mg/日が基準であるところ、2〜3gを摂ることでスペイン風が抑えられたはずであると主張された。生化学分野から異端児された。常時摂取と必要時の瞬間摂取とは切り分けてみるのもアリかと医薬面の素人ながら思う。

三方よし vs. エゴ 成立するのは

ブログは企業や個人がウェブ上で集客するためのツールとしての役割である。その意味ではコスモサインの材料マイスターブログの内容は本来のブログ目的からほど遠い。関係者一人の独り言、日記であることと都合よく解釈して、今週もこのブログは脈絡なく始まる。

最近の話だが、展示会で名刺交換するとき、〇〇のご出身だろうなぁと思っていると「甲賀なんです。滋賀は伊藤忠、西武の堤家の出でして。。。。と何気ない会話。滋賀県の人は今や商社首位となった伊藤忠商事を自慢に思っていることは確か。西武は池袋・所沢のイメージがあるが琵琶湖東地区の近江鉄道やバスは西武。ライオンズバスが走行しているとエッ?と思うことがある。

伊藤忠の「三方よし」はあまりにも有名。商売は「買い手よし、売り手よし、社会よし」の三条件が基本。ディーリングが得意な某国大統領であれば当然知っているはず。売り手の圧力だけで残りの2条件が揃わないと長い商売はできない。左ハンドルの欧州でも米国車は極めて少ない。環境・エコ・エネルギー不足の欧州の厳しい消費者から見ると購買意欲が出ないのだろう。

前職で、先端材料と新機構を盛り込んだコンセプトカーを試作すべく欧州のデザイナーに依頼したことがあった。その時の第一優先事項は スモールカーであること。理由は欧州の古い街特有の駐車場問題が指摘された。市内に入るにはナンバープレートが奇数・偶数で分ける都市もあったほどだ。提案されたスモールカーは日本の軽自動車サイズだった。既存の駐車場スペース1台分にコンセプトカーなら2台は可能。今、欧州では日本の軽自動車に熱い視線が注がれているのは理にかなっているのだ。三方よしを満たしている。 米国車で売れているものはJEEP その理由はオフロードに適しているからとニーズの条件に満足しているからだと思う。ただし利用者は2〜3台目でありメインユースではない。

欧州では特にトヨタ叩きもあってEVに猪突猛進したものの、冬場問題、社会インフラ問題もあり頓挫した。肝心の環境問題もLCAで見ると怪しいとの(現状レベルでは)情報も浸透しつつあり、ルール変更すればトヨタを叩けるとの考えが一方的な売り手戦略であり「買い手よし」を補助金で釣ったが、補助金が切れると「買い手条件」を満たしていないとわかりまさに混乱状態。

ところで、米国は日本のクルマ事情を全く知らないのだろうか? いや待てよ! フォードは戦前に横浜(今の新子安)で製造工場を持っていた。生産車はT型フォード。関東大地震では東京から特注生産を担ったほどだ。日本は舗装もされず、細い道路で住宅が密集の中、車サイズは大きくできないなと技術者は思っていたはずだ。戦後は経産省の方針もあり撤退を余儀なくされたものの、マツダに資本参加するなど日本情報には熟知していたはず。よく事情を知っているからこそ、拡大することに躊躇したとも言える。

特にクルマは高価であるから、ディーラーが近くにあり、相談に相談を重ねてわかる営業マンの人柄、ほとんど故障しなく、リセール価格、点検も修理体制など諸事情を考えて購入するのが一般的。 クルマという商品はE-コマース的には日本は向いていない。売り手の合理化都合だけの条件は日本では成立しない。

話が飛躍するが(このブログでは通例ですが)発明をして特許申請を特許事務所に依頼すると、やり取りはFAXがメイン。理由は電話通信回線なので情報漏洩面において圧倒的信頼性があるから。今時FAXなんて時代遅れだとか、ニホンパラバゴスの一つと揶揄されるFAX。発明出願日が1時間遅れても無効になる、その間、情報を抜かれることが一番堪える。パソコンデジタル化がFAXを駆逐したように見えるが、2重ロックでも安心はできない。FAXか紙書類持参しての打ち合わせが最も信用性がある。 一種の三方よし なのだ。日本で絶滅危惧種になったFAXだが、いずれ見直しがくるだろう。 新技術、新コンセプトビジネスが出ると注目するのは当然なのだが、隠れているところを見つけるのは困難だ。

総じて、瞬間的には圧力に堪えきれずに妥協しても、長期的には双方及び社会において満足されないものは、やがて変わりゆく。

環境レジリエンシーと細菌叢

いつの頃の話だ!と怒られそうだが 子供の頃の京都・大阪の水道水には独特の臭いがあり閉口した。大阪での食堂ではこれでもかと冷えた水を出された。臭いマスキングのつもりでもppm, ppbの匂い成分は嗅ぎ分けられる。子供頃はこれが高度成長の一つの現象だと理解をしていた。大阪の空は工場排煙によるどんよりの鬱陶しさもあって納得していたが成長ってこれだと今から考えると勘違い。

その後、京都・大阪の水源は琵琶湖と知ったが、TVでは家庭からの排水により琵琶湖湖面に泡立っているのを写し出されていた。もちろん浄水処理はしてはあるが限界はある。その後に琵琶湖に流れ込む工場排水、家庭排水について対策がなされた。なお、京都の料亭や湯葉の製造においては地下水を利用していたが、95%以上の一般家庭は琵琶湖からの水道に頼っていた。

あれから数十年が経過した。水源管理の滋賀県の各市町村の排水基準が厳しいことは湖東地区のペットボトルリサイクル工場建設に少しだけ関与したことで実感した。

そんな時に面白い文献が発表された。「琵琶湖に注がれる河川の水、土に棲息する細菌群衆の活性から当該地区の生態系の壊れにくさを診断する」。近畿大学、龍谷大学、海洋研究開発機構、京都大学が2025年4月4日にリリース。

要旨は次のとおり(原文掲載

  • 微生物は、有害物質の無毒化・植物への栄養供給・カーボンサイクルの維持などの観点で、生態系の土台となっている。
  • 生物多様性の喪失と生態系機能の劣化を独自のシミュレーションモデルによって予測することで、細菌の集団が担う生態系機能がどれだけ壊れにくいか(生態系レジリエンス)を定量的に診断・評価する技術を開発。
  • 自然環境以外に、農地や都市などさまざまな環境に応用可能な技術。生態系レジリエンスの長期モニタリングや自然環境保全地域・自然共生サイトの選定、および土地開発時の環境影響評価、TNFDレポートでのLEAPアプローチへの早期活用が期待される。 

知らなかったのは文中に「細菌は地球上で植物を除いて最も生物量の大きなグループであり、人間も含めた動物すべてを合わせた生物量の30倍近いカーボンを保持しています」の記載があること。この件だけでも元の文献を読む価値がある。

滋賀県には京都からの大学、企業の移転およびアクセスの便利さから京都・大阪への通勤する人の住居など開発が相次いでいる。その余力があるのかを見るにも生態系機能の劣化をチェックする必要はある。

 

 

 

 

 

 

生態系の壊れやすさをどのように診断するのか。

 

レジリエンス指数 [細菌叢内の機能遺伝子数] = c×[単位分類群数(ASV数)]a という式であらされる関数を用いて生物多様性と生態系劣化の程度についてのシミュレーション結果を近似し、指数aが大きいほど壊れやすく、aが小さいほど壊れにくい生態系であると診断(元文献からの引用) 

 

この図に記載の河川が流れている市町村は次のとおり。位置関係おおよそお分かりかと思う。琵琶湖東側の市町村をピックアップしている。図1のシミュレーションで劣化しないとされた地域は琵琶湖の西側で比叡山からの狭い土地であり住居が多い地区でもあるのだろう。

  • 姉川(あねがわ): 長浜市、米原市
  • 愛知川(えちがわ): 東近江市、愛荘町、彦根市
  • 日野川(ひのがわ): 日野町、東近江市、竜王町、近江八幡市、野洲市
  • 野洲川(やすがわ): 甲賀市、湖南市、栗東市、野洲市、守山市、草津市(河口付近)

琵琶湖が壊れやすいのが何故だろうか? それぞれの河川では細菌多様性が琵琶湖より低いのだが。 これが疎水を通じて京都への水道源となるとすると継続して琵琶湖の細菌叢(さいきんそう)維持にお願いしたい。

冗談半分で京都人から滋賀人にクレームを出すと「琵琶湖の水止めたろか」とやり返される。京都は「やれるものならやったらどうですか?」と言う人もいる。実際止めると湖岸周辺地域の床下浸水が予想されている。

でも疎水は京都市が上下水道管理、国が環境管理、発電所は関西電力となっているので、本来は京都・滋賀よりも国がレジレンシーの管理をお願いするのが筋なんだろうだが。 それはさておき、今回の細菌叢に関する文献は足元をよく見ろとの忠告としてありがたい。

食品成分による糖尿病抑制

医薬品ビジネスから撤退(事業売却)をした三菱ケミカルHC。傘下の田辺三菱を事業売却する理由が「医薬品が従来はケミカル合成反応の範疇だったのが、バイオ・遺伝子領域になったことからケミカルとは異なる分野となった」が挙げられていた。特許が存続している間に売却をした。なるほど製薬事業は非常に投下資金見合いの成果割合が非常に薄いので厳しいのは確か。たとえ新薬が線虫やラットに効きそうだと確認されても人への適用までの道のりが長い。かつ巨額と投資が必要。

そんな中、最近の街には漢方薬局が目につく。デパートやSNSでも宣伝活動も活発。子供のころ漢方薬局の前を通ると、薬草の瓶詰風景や独特の香があり、西洋医学に比較して遅れている感を持っていた。お客さんはシニア層で、親戚の家に行くと漢方薬を煎じていて独特の匂いに家中がセピア色に見えた。漢方薬は即効性がない、忙しいビジネスマンからは距離があった。

それが、なぜ最近漢方薬が見直されているのか? コロナワクチンが合わずに不具合のニュースを目にするようになってきたことで西洋医薬に100%頼ることの疑問が生じたこと。漢方薬サイドの説得力あるCMもあるのだろう。

代表的なフレーズは「長い時間の中で劣化した臓器が即効を謳う医薬では対応できない」「表面的に見える疾患は実は内臓疾患であり有効処方は漢方にある」など。これらにNOと言えるには、それ相当の長期間を必要とする。

それを踏まえると、長期にわたって臓器が劣化するかといえば、食事と運動不足であること自明の理。できるならば適切な食物を選択したい。すなわち正解=(食事+東洋医学(漢方)+西洋医学)*運動の単純式。

横道にそれるが、漢方薬は複数の生薬の組み合わせが多く、それぞれ長年使用された実績もあるので、西洋医学の新薬とは薬事事情は違うのではと考えたので一応調べた。薬機法で確かに定められている。面白いのは漢方だからこその項目がある。

「漢方薬特有の審査とは」以下の通り

  • 生薬の品質管理: 生薬の産地、品種、採取時期、加工方法などが品質に影響するため、詳細な規格基準が設けられている。
  • 漢方処方の妥当性: 漢方医学の理論に基づいて、処方の構成や量が適切か評価。
  • 伝統的な使用経験: 長年の使用経験がある漢方薬については、その経験も参考にする

ここでは薬事も必要のない日頃食べている食材由来の成分が糖尿病予防する文献を紹介する。 広島大学 、山口東京理科大学 2025.03.21 発表

機構解明に実に面白い実験をしている。

「アピゲニンはタマネギ、オレンジ、パセリなどの食物に含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用などを示し、かつ小胞体ストレス応答の誘導(GRP78, CHOP)を抑制し、小胞体ストレスによる細胞死を抑制しました。さらにアピゲニンは、小胞体ストレスによるインスリン抵抗性改善効果を示した。」 次の図に集約される。

 

 

 

 

 

 

筆者が面白い実験と表現したのは文献の次のくだり。

「作用機構を明らかにする目的でアピゲニン結合タンパク質を検討しました。アピゲニンとリンカーを介して磁気性ビーズに結合させたビーズを作成し、本ビーズに結合するタンパク質を SDS-PAGE、銀染色、nano LC–MS/MS 解析により同定しました」 僅かな知識しか持ち合わせていないが、なるほど勉強になるなぁと感心。

玉ねぎは酢玉ねぎとして毎朝摂っているが、アピゲニンは玉ねぎの皮に多く含まれているので、本当は表皮を集めて煎じた方が効果大と思われる。ただ、スーパーで万人に触られていると、ためらうところがある。中身を多く摂ることでカバーするか。

参考までに、アピゲニンは玉ねぎ、オレンジ、パセリ以外にも セロリ カモミール グレープフルーツなどフラボノイド系柑橘類に含まれる。

投球時の指滑り観察文献紹介

選抜高校野球が終わり、N PBが開幕。MLBでは大谷が好調。まさに野球シーズン突入。実況中継では子供頃になかった球種「フォーシーム」「ツーシーム」などを聞く。その度、アナウンサーは凄いなぁと冗談半分思う。

投球からキャッチャーに届くまでの0.4秒の間にボールの縫い目の数を数えられるのだから。スライダーの言葉は馴染んできた。子供頃は直球、カーブ、シュート、ドロップが使われたものだ。ちなみに筆者はシュートが得意だったが肘に負担がかかった。

子供の頃の話が続くが、ピッチャーで滑り止めの粉が入った袋を「ドージンバック」と聞き間違えて使っていた。長じてロージンバックをアナウンサーが話すことで、ロジン(松ヤニ)と炭酸カルシウムが配合された粉だったと気がついた。松ヤニとしてはハリマ化成、荒川化学がロジン由来の製品を開発している。繊維や紙産業向けから現在は電子材料まで幅広く利用されている。

以前のMLBではピッチャーの帽子の鍔のところに粘着剤を塗布して指とボールの粘着を高める不正を盛んにやっていた。必要もなく帽子や袖に触る仕草があった。今はマウンドを降りたピッチャーに審判がチェックする仕組み。それでもツバで指を舐めることは今でもあり、キャッチャーが返球の際にボールをこれでもかと捏ねる。

前置きが長くなった、ここはピッチクロックよろしく本題投球開始。

東北大学と宇都宮共和大学が「野球における投球時の指先のすべりを初めて定量化! ~投球パフォーマンスの向上や投手の障害予防などへの貢献に期待~」なる文献を発表した。 2025.03/28 リリース

要旨を転載すると

  • 高速度カメラを用いて、野球において直球を投球する時のボールリリース過程(注 1)における指先とボールのすべり距離を推定する手法を開発しました。
  • 水で指先を濡らした場合に比べてロジン(注 2)などのすべり止めを使用した場合には、ボールリリースまでのすべり距離が 1/2 以下(平均でおよそ 8 mm)ということがわかりました。
  • 摩擦力の低下によってすべり距離が増加すると、球速や回転数が低下し、ボールは狙った位置よりも上方に到達する傾向がみられました。また、特に回転数の低下に大きく影響することがわかりました。

 

実際の指から離れるところを撮影した図が本文にあるので見ていただきたい。

 

投球速度が遅くても「キレがある球」とはこの回転数を指しているらしい。プロ野球のピッチャーであれば平均ボール回転数は2,300rpmとのこ球速が遅くても176勝,奪三振2041の実績を上げた星野伸之さんのような人はどのような指をしているのか知りたいところだ。放送を聴きながら次の球種が区別できるでしょうか。同じような球道だけに素人にはわからない。

シュート/ツーシーム、スライダー/カットボール、シンカー/ドロップ。

わかるのはカーブ、ナックル、チェンジアップ。打撃の神様である川上哲治だったら球種がどうであれ球が止まって見えたそうだから関係がないのか。長嶋は「きた球をカキーンと打つ それだけ」これも球種は関係なさそうだ。

今のピッチャーの160km超える場合はどうなのか架空実験をAIでやってみたら面白い。現在ほどの精度のある高速速度カメラがない時代の豪速球投手、江夏、江川や尾崎行雄、金田さんなどは知りたいと思いませんか? シュートでは稲尾、西本や平松さんを比較したい。エッ知らない人ばかり。それを聞いて落ち込む=それをシンカーというのか。

歩数と健康

「だらか言ないこっちゃない! 過ぎたるは・・・」と言われたOBがいる。なんでも毎日2万歩を数年続けたことで膝を痛めたとのこと。見た目にはスマートな体型だけに歩くことのメリットはあったのだろう。だが、過ぎたるはである。 かく言う自分の歩数は昨年は390万歩を超えた。1日1万歩強。 最近の情報ではでは1万歩を超えても健康効果はない。膝がやられるなど良いことないから8000歩説がもっぱらである。シニアでは6000歩だとも。

一日の歩数内容は自宅内500〜1,000歩、ビジネス6,000歩、散歩・買い物5,000歩。日により割合は変化する。 散歩ではお気に入りのスニーカー(H社製)をここ3年半利用した。それまでのスニーカーより快適だったが、内側に綻びが出てきたので同じメーカーのものに買い替えた。ショップのスタッフと歩行のノウハウなど楽しい情報を交換しながらスニーカーを選択。

値段は安いとは言えないので躊躇したが、これから歩数も1万歩/日とし綻びするまで履くであろうと計算すると1歩が4銭前後の計算。これを高いと見るか安いと見るか。健康で医療の出費がなければ非常に安いことになる。

さて表題の歩数と健康に関して。

ダラダラ歩くのではなく、インターバルに速度アップを入れないと効果がないとも言われている。情報過多のところがあるので、エビデンスが欲しいと思っていた。

愛媛大学から「あらゆる歩数が健康に寄与する」2025.03.17 プレスリリースされたので早速チェックした。

中高年女性の日常生活における歩行活動パターンを特定し、それらのパターンとメタボリックシンドローム発生リスクとの関連を検討した論文である。

確かにダラダラ歩いての1万歩とサッサと高速歩行での1万歩では健康に影響あるのは定性的には理解できる。だが、買い物を例にすると行きはサッサでも帰りは荷物を持ってダラダラになりがちである。

結論はなんと

1)「主に中高強度の歩行時間を蓄積することで1日1万歩程度の歩数に達するパターン」と「主に低強度の歩行時間を蓄積することで1日1万歩程度の歩数に達するパターン」のメタボリックシンドローム発生に対する予防効果は同程度である。

2)6000歩と高速歩行1万歩では効果が少ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダラダラではないが普通でも良いのか。 確かに友人とお喋りしながらゆっくり歩いている女性の方が健康的に見える。横浜は坂の街。坂道を上る運動量はダラダラ1万歩より違うだろと思っていたが、このパターンを見ると単なる言い訳なのかも知れない。

男の場合、歩行速度が速い方が出来るビジネスマンと見られがちである。本当は出来る風情を見せているだけなのかも。ゆっくり歩くことで得られる情報を削除しているのは勿体無い気もする。 建築現場で見る工法の今昔での変化を知るのも楽しい、交通整理している人との雑談の中に意外なことを知ることもたまにある。海外で営業活動の経験を話す人もおられる。先を急ぐことばかりではない。だが、1日の歩行数を決めたからには実行する、その継続意識は人との交流、スポーツ、ビジネスには必要なのだろう。陳腐なワードではあるが、「継続は力なり」か。

ではいつ歩くのか? それを解明した文献があればと期待する。俗説かわからないが食後の散歩は血糖値が上がっても緩やかなので良いとか、朝起きの散歩はやめた方が良いなど諸説ある。エビデンスがあればどなたか教えて頂いたらありがたい。

歩くことで着想することがあれば、筆者には縁遠い哲学の領域を拓く可能性があるとすれば、歩くことは非常に重要。歩くことに関する文献があれば今後も随時紹介していきたい。