COP25で小泉進次郎環境大臣が日本が「化石賞」をとってドヤ顔でコメントして失笑されたとの記事がどのマスコミも報じていた。しかしながら、日本の内閣の一員として日本政府の立ち位置を明確に論じたその度胸は(本人が意識してなら)エエカッコシイにしては大したものと言える。日本は決して環境を損なうような態度ではなく、環境関連の開発は世界のどの国よりも先頭に立っているのだ。新幹線網、鉄道・地下鉄、公共機関の充実がなかりせば、どのような環境になっていたのか、カリフォルニアや中国の事例を挙げるまでもなく納得するだろう。春のダイヤ改正で「のぞみ」は1時間に12本。ここに「ひかり」「こだま」が挿入される。化石賞を授与した人は日本に来て先進国の姿をみたらと思う。
環境と同時に大前提がある。それは国民が豊かで安全な社会を営むことができることにある。化石利用ぜず、原発も利用せず、太陽光と風力、水力発電でカバーできる訳がなく、恐らくは闇夜に近い生活を送ることになる。エントロピーの法則がある。あの3.11で電力調整を余儀なくされた首都圏では階段を利用し、エスカレーター、エレベーターは利用制限された。エネルギーのありがたさをどの国よりも身に染みた。それが今はどうか、たった5段程度の階段でもエスカレーターがあれば並ぶ。若い人でも年配者を差し置いてエレベータに乗り込み平然としている。それがモラル破壊エントロピー法則?。聲高に非難するつもりはない。一旦消費の味を覚えると戻れないのも事実。とは言っても迫り来る炭酸ガス増加に対して、何らかの対策を打つ必要があるのも先進国の模範としては必要。だが、未熟な技術で慌てて絆創膏貼りをするなら却って無駄な投資になる。異常気象が温暖化によるものか議論がある。災害がやたら多い国柄。大型太陽光発電が台風で火災や架台破損。日本でこれから風力発電をするとなると海上になるが、これも台風がくると破損もしくは運転停止措置としてローターを折り畳むことになる。
火力発電はダメだ。銀行融資をすると銀行が反環境団体とされてしまうのでそれも嫌だ的な動きが出始めている。石炭発電も欧州と日本で開発された発電では性能が異なるので一色単にしてはいけない。液化天然ガス発電についてもダメの動きがある。さすれば天然ガスパイプラインを新設したロシアと欧州は具合が悪いことになり、政治的動きが予想される。そうするとCOPは骨抜きになる事態もありうることになる。
日本の取り得る対策としては
*使用済み核燃料の前処理・埋設を理解の下粛々と進め、現在3割稼働の原電を安全を見極めた上で稼働率を上げる。
*火力発電の効率アップと排出される炭酸ガスの深海、地下蓄積を世界に先駆けお手本とする
*炭酸ガスを吸着反応させる簡単なアタッチメントと反応物の応用利用(小中学校でならった炭酸カルシウムの反応式の効率的反応プロセスの開発)
*水素エネルギーの抜本的開発。
その他あるが、環境省と経済産業省(NEDO)が協調して効率ある方針を立てることが望ましい。
短兵急なその場しのぎ(ポピュリズム的な)対策は一呼吸おいて判断する必要がある。 死んだ鯨のお腹から「生分解」と書いたプラスチックスが分解せずに発見された様に、生分解プラも特定の環境(多くはコンポスターに入れて、必要によっては触媒を振り掛け、長時間、ある温度条件で保存すれば)炭酸ガスと水に分解するというもの。 生分解製品をぽい捨てしたらたちどころに分解する訳ではない。即分解するような材料であれば、製品製造から流通段階で分解してしまう。そこが問題だと気がつく人は少ない。言われてみるとそうですね。となる。いち早く気がついたのが自動車メーカー。生分解材料歓迎!といいつつ、バイオ原料由来のプラスチックスと言い換えた。生分解材料でクルマを作ろうモノなら保障の限りがない。
冒頭、小泉大臣を褒めたが、9月に「2050には炭酸ガス排出はゼロにする」と発言した。 炭酸ガスが存在するので植物は炭酸同化作用する。植物~人間連鎖に大きな影響することに気がつかないのか、それとも。大きな組織を動かすには極端なことを言う必要があると考えたのか、その場のエエカッコシイ発言は遠慮願いたい。