抑鬱・笑いの効果

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

女性が男性より長生きする理由の一つに笑いが多い説がある。確かに、何が面白くて笑いこけているのか分からない若年層から、シニアに至るまで仏頂面の男性より遥かに多い。そのシニア層の男性でも地方の村によっては年末に「大笑い」風景が放映されていた。作り笑いから始まり、本格的に大笑いに移行する様は見ていてこちらも気持ちが明るくなる。世の中、辛いことがあっても笑い飛ばして新たな年を迎える準備としては非常に面白い。

医学面でも笑う人は鬱になりにくいとの発表が東北大からリリースされた。日常生活でよく笑う人はうつになりにくい ~毎日笑う人と比べて、ほとんど笑わない人は抑うつ状態に至るリスクが1.5倍~ 2025.09.26

本文と図を引用する

高齢者32,666人を約6年間追跡した結果、日常生活でほぼ毎日笑う人と比べて、ほとんど笑わない人は、追跡中に新たに抑うつ状態に至るリスクが1.5倍高いことがわかりました。(図)

笑いは作り笑いでも効果があるとのこと。 TVに向かって独り笑いでも効果があるが、本当は二人、複数人を笑わせる方が、笑の往復となって効果は大きいことは日常経験する。笑顔の人と話しているうちに話の内容に関わらず、こちらも精神的に笑顔になっている。

笑顔吉が営業マンに適しているのは勿論、職場のリーダーとしても好まれる。昔はコワモテで声の大きな管理者がリーダー像としてあったが、むしろ今は一見おとなしいが笑顔を絶やさない人材が組織の要にいると、組織が活性化されるのは理解される。

組織の毎日は多種多様な化学反応が起こる。その時に一次反応なのか、それとも励起状態にいるだけで、その先の落ち着く先の方向を冷静に考え対策するのかで、組織全体の本当の活性化がなされる。励起状態(興奮、混乱の状態)において余裕で笑いを絶やさず、的確な行動を示すことが理想だ。先日、会社横断で研究会を構成していた人物の数人と会食した。その際、上の条件にぴったりの人が研究管理職だと聞いて、その会社は成長間違いなしと思った。

ならば、笑の大阪、武家作法を受け継ぐ東京では鬱患者は違うのか? 調べてみた。

10万人あたりの鬱患者は厚生労働省の統計に基づくうつ病の総患者数(医療機関を受診した患者数)で見ると、東京都:約14.9万人 大阪府:約13.3万人。大阪がやや少ないが、笑いだけでは鬱の原因とは言えない。

当然のことながら鬱になる要因は以下の通り多くあり相互に絡み合って発症する。

  1. 精神的・身体的ストレス
  • 喪失体験: 大切な人との死別・離別、退職、経済的損失など。
  • 環境変化: 結婚、昇進、配置転換、引越しなど(喜ばしい出来事であってもストレスになる)。
  • 過労・睡眠不足: 心身のエネルギーの枯渇。
  • 身体の病気や内科治療薬が原因となることもあります。
  1. 生物学的要因(脳内の変化)上記のストレスなどが引き金となり、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなど)の機能が低下し、情報伝達がうまくいかなくなることが関与。
  1. 性格的要因(危険因子)メランコリー親和型性格: 生真面目、几帳面、責任感が強い、他人の評価を気にしすぎる。執着性格: 仕事熱心、完璧主義、弱音を吐かず何でも一人で抱え込む

日本人の多くは上記の要因を濃度の程度はあれ有している。頑張りすぎる。完璧主義、仕事に集中、働くことが美徳など誰でも日本人は持っている。そこに業務のロードマップの目標完遂確認で追い込まれると鬱になりやすい。 会社退職代行を利用したとしても、これら要因は継続するはず。 入社した頃に他部署の年配者と開発の進め方で口論になったことがあったが、今に考えると、間接的な原因として、生まれ育った地域の環境があったと思う。

笑いの違いに地域差が代表される。 大阪は事実をやや大袈裟に言って笑いを取るのに対して東京は事実を言えば誹謗中傷、個人情報だとか、無礼な人だとの理由で笑いのネタには絶対しない。大阪では笑いが商売潤滑油になっているのに対して、東京はビジネスライクなので大阪の人から見たら何を面白いのか分からない。本音を言う大阪、言わないのが東京。東京では ばかばかしい架空のコントを設定をして笑っている。話芸よりコントで笑いをとっているのが東京のような気がする。

ここで大阪と京都では同じ関西圏でもやや違う。先日の上記の飲み会で当方が何気ない話をしたら、生粋の京都人から「それ京都人の言い方やん」と指摘された。生粋の京都人は裏の裏の裏を読み取る性格があるので、それが気になったので確認したのだろう。京都では裏読みできないと“どんくさい”と評価されてしまう。時間差で後になって本当の裏がわかって笑うのも一興。時間差が鬱にはならないよう埋めてくれる。京都では笑う前に頭を巡らせる必要がある。

結論は世界共通 「笑う門には福来る」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。