皮膚・p H調整細菌侵入バリアー層

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梅雨がいつからいつまでか分からないが、気温が上昇してきた。猛暑の夏予感十二分状態。昔なら元気な子供の勲章として夏休み明けには真っ黒を誇ったものだが、今は非常識。子供の熱中症に配慮しない無責任な保護者と見られる。子どもには後部首筋をもカバーする帽子と水筒を持たせての外出風景が一般的になった。なお、水筒の襷掛けは危険と注意が促されているのは知らなかった。なんでも過去の常識を当てはめてはいけない。

一方、特に女性は日傘+UVスキンコートor 袖カバーだが徹底しすぎると60歳を超えた途端に深い皺が現れるとのレポートもある。ビタミンD不足由来とのこと。灼熱光線の日中はさておき、柔らかい日差しの時は日傘をささない方が良さそうだ。

話は変わって、最近見ない風景に「アカスリ」の看板。日本人の肌にあってなかったのであろうか、それともスクラブ・エステに置き換わったのか門外漢なので知らない。表面が粗いミトンで肌を擦れば予想外の量の垢が取れる・・・などのCMが流されていた。でも皮膚科の先生がおっしゃるには「ナイロンタオル」は使わないで、優しく手でボディソープを使ってくださいねと注意される。

樹脂製はなんでもナイロンというのは年配者に限らないのが面白い。

ところで皮膚の垢って何? と問うまでもなく皮膚上層角層からの役目を終えた落屑と埃。なので埃さえ取れれば良いのでゴシゴシ擦るとろくななことにはならい。そこに皮膚構造の秘密があると知ったのはつい最近のこと。

理化研と慶應が発表した「皮膚角層p Hの三層構造の発見 p Hによって恒常性を維持する向上な仕組み」2024/5/16プレスリリース。

文献を要約すると皮膚の層は主に三層からなり、表面層は中性、中間層は酸性(pH5.4)下層は弱酸性(pH6.0)となっており、例えばブドウ球菌が侵入した場合中間層や下層にて死滅させるメカニズムとなっていることが病原体を保有していないマウスでの実験で確認されたとのこと。

表面をアルカリ性にすると酸性は中和されることで最近は深部まで到達することになる。 図参照(VPF specific-pathogen-free 病原菌を余裕していないマウス    S.aueus :黄色ブドウ球菌)

そうなのか。皮膚には大変失礼なことを長くやってきたことを白状する。痒いとなれば気が済むまで、風呂で垢すりしたらスッキリ気持ちがイイ。ボディソープの種類より値段で選びがち。家族は知らないブランド品を利用しているが、試すには気が引けるので使ったことがない。

pHは誰でも知っているが、手洗い石鹸、ボディ、洗顔、シャンプーなどに好適な界面活性剤は経験で判断していたが、この文献を読んだら経験は頼りにならないとして見直しをすることにした。商品名を記載するとされなかったメーカーから問い合わせがあるのでしないが、各自お調べになって下さい。

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