確定申告風景と年金

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毎年 2月中旬〜3月中旬は国民義務感が強く漂う季節である。確定申告の時期。サラリーマンは雑収入や相続など給与所得以外の収入があれば申告が必要となるが、ほとんどの人は年末に保険や医療費を経理に出して終わり。最近はふるさと納税やiDeCoを利用する人は確定申告をする。その確定申告でもe-TAXが以前よりチューンアップされてきたので非常に楽になった。

数年前はe-TAXで申告書作成の途中でソフトのバグにより、それより先に進まない事態があった。近くに臨時の申告書提出所があったので相談に行くと、長い行列の後ろに並ぶように指示され、申告にきたのではなく、バグを回避する方法を教えて欲しいとお願いした。国税担当者もバグを見つけたので、急遽紙で提出。それはさておき驚いたのは申告書に必要な書類を手に順番を待つ行列の長さ。 部屋の中ではパソコンを前に職員が書類を見ながら入力されていた。あぁこんな楽な方法があるのなら自分も来年はそうするか? と不謹慎ながら思ったことがあった。

今年、e-TAXをパソコンで申告した後で、買い物ついでに臨時の申告会場風景を見るべく立ち寄ったところ、別の意味で驚いた。 まず、列が非常に短い。従来は国税1管轄分だけだったのが、今年は2つの合同提出所。それにも関わらず列が短い。もう一つ驚いたのはガイドの職員から「スマホをお持ちですね」の確認の声。作業テーブルにはパソコンはない。マイナンバーカードとスマホで申告作業に切り替わった。一旦学習すれば次年度はこの提出所にくる必要は減少する。だから行列が短いのかと思った。一方でスマホのソフトはGAFAMに握られて、その分国家赤字(デジタル赤字)の拡大となっていることを改めて痛感した。日本製ソフトにならないのかと。

行列の長さが減少した大きな理由は「公的年金受給者の確定申告不要制度」だ。 公的年金だけの収入で400万円以下、雑所得が20万円以下の人は申告不要。公的年金で400万円の人がいるにはいるだろうが、非常に少ないと思う。最近のYoutubeで年金額を聞く場面を多く見る。(編集もあるのだろうが)遥かに400万円に届かない。会社生活から定年1年目は申告作業が大変だが、2年目からは申告不要生活になる人が結構多いのではないか。(注:国税は不要でも県民税の申告が必要あるので要確認)

日本の年金は年休受け取り側の生活が回るように年金額を決める給付建ではなく、若い人の拠出額を一定にした拠出型になった。(年金100年安心制度)。足らない分は受け取り側の年金を減らす方式なので、受け取り年金は増えない。年金受け取り側の生活は楽になることはない。

仮に年金が15万円/月だとしたら、大きな貯金がない限り、とても生活できないのでアルバイトなどで食い繋ぐしかない。その雑収入が上限20万円を超えると要申告。ここの見直しは必要だと思うが如何だろうか。ちなみに、G7の申告制度には疎いが、フランスを除いて一定の所得以上に義務がある。フランスは全員所得によらず申告義務と透明性が高い。G7全部が電子媒体申告。スマホを持たない人はどうしているのか。不法難民対策もあるのか。

話は飛躍するが、マイナ保険証が実施された。 不法な背乗りを排除するには好適。 4月からはマイナ運転免許証制度が始まるが心配なのはスマホでチェックしないと有効期限がわからない。気がついた時には失効になるかも。従来通りハガキ通知はあるのか、ないのか。マイナンバーを紛失した場合の再発行と免許復活には2ヶ月ほど必要となると、従来通りの免許にする人が多いと予想する。遅れていますか?

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