日本の研究.comを眺めていると驚くようなタイトルに出くわす。思わず「そう・そう」と相槌を打ったのが今回紹介する文献。
自分はよく勘違いをするのは確かで、しっかり者の家族から都度指摘される。昔の上司のそのまた上司(後に専務まで務められた方)の記憶力は驚嘆したことがある。実に30年前のことを議事録にでも取っていたかのように話されたこともあった。どのような頭脳をしているのか知りたいところではあるが、人より3割は大きい頭だけに、収納能力が高いのだろうと勝手な理屈で納得していた。
メモリーの都合で過去は美化されて記憶に収めるのが普通。ここで美化は嫌なことを消去して良いところだけ残す作業を自分は意識してやっていると思っていた。
しかしである。今回の文献によると「記憶は無意識のうちに変化する。勘違いを生み出す脳の仕組み」を理化学研究所からプレスリリース(2025.02.21)。
超要約すると 「ある出来事の連続(例:Aの後にBが起こる)を記憶すると、その出来事の逆さまの記憶(例:Bの後にAが起こる)も無意識のうちに生まれます。その後、時間が経過すると、本当の記憶と逆さまの記憶が脳内でまとまり、区別ができなくなります。」 実験例が紹介されている。
なぜこのようになるのか脳に核磁気共鳴装置を取り付け観察すると海馬に変化が認められたことが判明した。
ここまで読んで「勘違いするのは脳の自然な成り行きなのだ」と言い訳は50%当たっているだろう。でも30年前のことを正確に言い当てた人の脳はどうなっていたのだろうか、気になる。
50%の言い訳で世間では通用しない。むしろ危険なことに繋がりかねない。
現在、スマホにはメモアプリが標準で入っている。これを利用して音声を文字起こしで暫定的に記録することもできる。スマホ画面に向かってペンもしくは指で記録することもできる。PCに転送して保存することもできる。PCも容量見合いでクラウドを利用することや、最近では格安の家庭内サーバーも人気が出てきた。
一方で現代は情報化社会となって刺激を多く受けないと、それによっての組み合わせができない。あるほど逆に記憶して置いたものとの掛け合わせがクリエーター的でもあるかもしれない。
奇人・変人・妙な人がクリエートすることもあるので、先週のブログ記載の音ハラや何ハラを無くしてはつまらなく、成長がしにくい社会になると予想される。