夏休みになると技術者OBが各地で夏休みの科学講座を開催している。簡単な実験装置やもの作り教室も開催している。継続して行うには、相当の幅広い知識と友人ネットワークをもち、実際に身近な材料で作ることをやってきた人が輝きだす。会食しながら明日の準備は。。なんて70歳を超える博士が子供のようにはしゃぐ様は実に微笑ましい。酒量が進むと光の直進性とブラックホールとの関係を教える方法を言って見ろ!と絡んでくる。だが、これもご愛嬌。相当のエネルギーを消耗するようだが辞められない。
近くの図書館には夏休みの参考図書や、司書が作成したのであろう食品の甘味料、栄養素など一目で分かるようにパネルを作成。感心したのでパチリ。
このパネルでは食品中の砂糖の量が分かるように代表的食品にシュガースティックの本数で表示。なかなか上手な表現だ。でも同じ甘味でも砂糖とは違うのもあることも言わないと誤解される。ご飯を抜いてダイエットならぬ栄養失調にならないようにパネルも併設してあり、ここの図書館は面白い。(横浜市立図書館)
砂糖の取り過ぎもさることながら塩分の取り過ぎが影響が大きい。当然、疑う余地はない。薄味の料理が好ましいイメージがある。当然だ。高い塩分は高血圧、胃がんと病名を挙げるまでもない。
ところがである。嘘かマコトか高塩分食が、癌の免疫において重要な役割をもつ免疫細胞の機能を変化させ、腫瘍の増殖を抑えたとのマウス実験ではあるが報告されている。骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)は外の免疫細胞が癌を攻撃するのを妨害しているのに対して、高濃度塩分はMDSCを変化させることで、妨害しないようになるとの機作を推定している。疫学的見地からは長野県は長寿で塩分摂取量は他の地域より高いことも一因あるのか?とも。 しかし胃がんは実際関係するし、、、と。謎は深まるが、傍証から一歩進んで更なる解明が待たれる。塩分はダメのイメージ一新になるか。
過去、珈琲の飲み過ぎは健康に悪いとされてきた。ブラックで飲むと胃に悪そうなイメージがあったが、最近はむしろ5~6杯が好ましいとは。
TVの健康番組でも放送頻度が高い。でも明確な理由を知らない。フィンランドなど北欧ではスカンジナビア淹れ方があって、豆を挽いて煮出汁を飲むため油脂成分が多く抽出される。だからコレステロールが蓄積するのでダメだとの説が珈琲悪玉説とも言われたが、これも世界中の淹れ方でみると、コレステロールとは関係なさそうだ。因みに筆者が購入している豆屋さんの教えによれば、粉砕した粉にお湯を注ぐときは初留は捨てて下さい。少し蒸れた成分が美味しいのでゆっくり抽出して下さいとのこと。本当ならカフェイン濃度やテルペンの量などで決めて欲しいものだ。テルペンは抗菌性があり朝鮮人参にも入っていると聞けば、そりゃぁ健康によさげだとの言う評論家がいそうだ。
紙は環境に良い。当然だ。最近はユニクロも紙袋に切り替えた。プラはダメだ。反プラの流れは5月22日のブログにも書いた。企業イメージは反プラ。でも本当に環境に良いのか?
昔、といっても戦前の朝鮮半島の山の色は赤茶けた土色。教科書で写真を見た。エネルギー源が木材であり、伐採したが植林をせずになすがままの状態だった。日本併合して政府がまずやったのは植林。森がないと雨は直接土を膨潤させ流出させる。森があれば、一旦植物が受け止め、濾過して軟水を提供してくれる。栄養にとんだ水は海に注ぎ海藻や漁場を豊かにさせる。 その森を伐採し、植林したところで、直ぐに回復はしない。その間に土壌は荒れる。その結果がでるころには、今、紙を採用した企業の人は誰もいない。後年、こんな地球にしたのは誰だ!!と騒いでも手遅れ。反プラはイメージの罪つくりなのだ。
因みに、自動車の体積分率でいえば80%以上はプラスチックス。重量分率では20%。それだけ軽量化を通じて環境に貢献している。プラスチックスなきクルマをイメージすると、ほとんど金属の骨格だけでタイヤすらない。タイヤも石油由来のゴム(架橋処理したプラスチックスの範疇)。骨格を炭素繊維複合材で製造すれば、同じ機械的強度を得るには現状の20%で済む(80%の軽量化)。実際、航空機のボディに応用されている。
クルマを持たない人が増えている。でもスマホは必需品。ではスマホの材料は? もうお分かりのように、これまた基板、パネル、ハウジングなどプラスチックスなのだ。
イメージの前に、現実を見てから知恵を絞る。
単純イメージの付和雷同・同調バイアスは最も危険だ。