かなり強い雨が降っていた。歩道には傘をさして先を急ぐ人々。日常の情景だ。その時、ドサッと前を歩いていたご婦人が倒れ顔面制動した。その時、さっと駆け寄った女性が倒れたご婦人を抱え上げ、もう一人は持ち物を、そして小生ができることは傘を差し出して皆さんが濡れないようにするだけだった。高齢になると段差と言えないようなギャップでも転倒することがある。ましてスマホを見ながらではなおさらである。メインで助けた女性がみんなにご協力ありがとう的な笑顔を投げてきた。なんて素敵な人だろうか。平素から優しく、行動ができる人であろう。思いがけないことが起こっても平静にアクション取れ、何事もないように去って行く。カッコいい。本当に人として持つべき頭脳と精神のバランスが取れた人の所作なのだ。何か助けを求めるような事態になった場合でも、多くの人が無償で助けるだろう。その意味において本人は意識しないだろうが頭が良い人である。
「頭の悪い人、良いように見せる人vs. 頭が良い・見える人」をYou tubeで発信した人がいた。この人の言う「頭が悪い、良いように見せる人」は無愛想、真面目な表情、ジェスチャー使わず、専門用語・横文字を多用 新しい話・皆が知らない話をする。ここまでは何となく解る。特に若い学者に多いような気がする。
「素早く行動する人は頭が悪い」とこの人は断定している。これは間違。経験不足と見た。飛躍する話題であるが、先日も東レが樹脂材料の燃焼試験ULを長年誤魔化してきたことがわかった。東レ全体から見ると些細な話だが、ことは会社全体の信用に関わる。不都合なことは素早く対応しないと会社の命運にも影響するのだ。
さっさとアクションしないと顧客を苛立せるが、全く逆だと好感を持つ。先日、取引実績がない会社のwebの問い合わせ欄にコンタクト希望を入れた。その1時間後に電話がきた。Web経由では早くて3日後が多い。クイックアクションされるところを見ると、相当ユーザーの信頼を得て儲かっているのでは?と開口一番話すと、先方は明るい声で対応してきた。ビジネスではクイックアクションは褒め言葉と受け止められているのだ。この会社では適用しうる製品はなかった。ありそうな他社を紹介してもらったが、迅速対応と他社を紹介するこの会社になんとなく期待感があって、紹介された会社にはコンタクトしなかった。その後、自社開発するからと返信があった。クイックアクションはビジネスでは有力なツールなのだ。
頭が良い悪いのは想定質問を考える余裕の有無、アドバイスする仲間の有無、自分の能力を冷静に分析するかしないか。これらは単独か若しくは複合の結果だ。
頭が良い・見える人は 余裕があり、メリハリが効き、ジェスチャーが多く、楽しそうに話す、聞き取りやすい声で話す。と言った。これは素直に同意だ。身近に見本がいる。6年前のプレゼンテーションを忘れない。原稿を最後まで推敲しストップウオッチ片手にリハーサル。普通はこれで準備万端としてプレゼンの順番を待つところだが、その人は当方から離れた席に移動してアナウンサーがする本番前の滑舌訓練をしているのだ。これには驚いた。そこまで徹底するのかと感心した。プレゼンテーションの相手に伝わって初めてプレゼンと言えるとの理解が徹底しており、見えないところで努力しているのだと知った。これを考え実行できるのが本来は優れた頭脳を持つプロ。プレゼン10分、質疑5分のところ、プレゼンは時間通り、質疑になると、それまでの発表では審査員1〜2名の質問に対して7名全員からの質問が投げられた。理解され共感を得た。
日頃の生活での風景で見る好感がもて頭が良いなぁと思う例は、 1)路上で白杖を持って歩行している人が大丈だろうかとそっと眺め、本当に必要な時はエスコートする 2)食べながら話をしない 3)立ち歩きで物を食べない 4)電車の入り口でガンとして動かないようなことはしない 5)電車では妊婦さんに席をさっと譲る 6)何にでも“ありがとう”と言う。 7)色んな話題をポケットに入れてウイット・冗談の味付けをして会話が楽しめる人 8)電話・メール・Lineへの返事の早い人。結論はマナーの良い人。いつも100%できているとは言えない筆者に対して「思うだけなら誰でもだ!実行しろ!」と天の声。ありがたく頂戴して実行しなくては。