ゴミ出しぐらいで家事を手伝っていると思っていた、そこのアナタ。在宅勤務になって、家事って如何に大変なことか痛感している御仁が多いのではなかろうか。今までの贖罪もあろうか、精をお出しになって頑張って下さい。若い時はイケメン度が高いと、多少割引きされるところがあっても、年齢と共に消失し、役に立つか、立たないのか?で評価がキッチリ定まる。丸く部屋を掃除した後から掃除し直されることがあっても落ち込まないこと。洗ったつもりの食器も乾燥後にムラが発見されてしまうことがあっても落ち込まない。アイロン掛けで複数の折り目ができても笑ってごまかす。それより奥様のブラウスをアイロンを掛けながら、小さい身体なのに活動できることに感謝すべきだなぁ~と想いを馳せることもあろう。言ってみれば男は単純作業しか与えられていない。女性はクリエイティブ担当だ。代表は料理や裁縫。何を作るか、冷蔵庫の中をみて考える。足らないことがあったら最小限買い物に行く。男は余計なモノも買う傾向があるので任せられない。
家事で頭を使うのは女性。旦那の稼ぎが少ないかand/or社会との接点を維持したい女性は自宅でできる仕事を持っている。在宅勤務の旦那とは別の部屋で仕事をしているはずだ。男は集中しても2時間で休憩。フラフラとリビングに出ては休憩する。だが、女性は部屋からでてこない。それを見て、そそくさと仕事部屋に戻ってパソコンと再対峙する。パソコンの画面は「休憩をとって下さい」と勧められてもだ。
結局、旦那は会社オフィスでワークするより、家事は勿論、仕事も家族の視線手前、オーバーワークにならざるを得ない。稼ぎが少ない理由が露呈し能力査定されるからだ。そんなところが標準的なところの風景ではなかろうか。男がそれらしく見せるには確定申告。サラリーマンであれば収入が高いか、副収入があること。それがないなら、男の価値は奥様になりかわり国税が評価する。笑えない。家庭内平和であるにはコミュニケーションが大事と再確認した人は多いのではなかろうか。
でも正直なところストレスは蓄積されていくだろう、そうするとテレワークは長続きしないかもしれない。それでは会社としても損。まだテレワークが定着したと断言できないと思う。
話は転じて
After コロナなのかwith コロナなのか依然不透明だが、株価は巨額の政府の財政出動もあり略元水準に戻っている。だが、実態経済はどん底状態にある。米中冷戦の行方もあり混沌するだろうとの不安感もある。個人収入面でも経験をしたことのないレベルになっている人が多い。会社の離合集散の動きは従来より激しくなるであろう。技術イノベーションを活かした発展的な企業合弁の出現を期待する。
筆者は○年前に社風が異なる3社からなる新会社設立に向けて出向したことがある。 設立の背景には3社の重複する事業を単純合算しても欧米の超巨大会社には到底追いつけない。それどこか、グローバル経済のなか、喰うか喰われるかの背水の陣であった。各社からは凄腕、豪腕の猛者、精査・緻密が得意な人など(筆者を除いては)優秀な人材が集合した異能集団となった。
問題はコミュニケーション。 例えば週報。 あるグループの週報は事細かに記載してある。どうして、そんなに細かく書くのか?と質問すると「日曜日に自宅で読み返して戦略を考えるには必要だから」との返事。なるほど納得。凄いな。別グループの週報は文字ポイントも大きく、頁当たりの文字数も制限している。同じ空気を吸っていれば、黙っていても理解できる環境だったのであろう。暗黙知。経営者には短く報告の徹底。なるほど納得。 当方には月報はあったが、週報はなかったので、さてどうしたモノかと思案。当時の社長は文系出身でありながら週報に目を通すとのこと。 そこで考案した週報が「スポーツ紙スタイル」形式は新聞そっくり。DTP機能を駆使して数段に記事・写真・図表・イラストを添付。なによりもタイトルをインパクト強く表示。文字デザインも工夫した。
週報作成は実は予定通り進展していないと辛い仕事。でもスポーツ紙のような紙面作りは、仕事の進捗に関わらず愉しかった。プロ野球で3割バッターはプロ中のプロ。化学はセンミツ(3/1000)と言われるくらい低い。打率0.03割。年間ヒット1件以上あれば大いに威張ってよい。 打率が低いのは人にあらず、その組織にしたシステムのなせる技であると胸を張って明るく対処してほしい。芸能コーナーのような真偽怪しい記事は御法度であるが、週報には不似合いとされていた飲み会などは載せた。
この効用は2つあった。まず、文系社長のお気に入り週報になったこと。理解度がハンパではなかった。二つ目はグループ内メンバー相互コミュニケーションが進み、あるテーマについて多少勇み足で記事を書いた手前頑張ってなんとか実現しようとの雰囲気になったこと。
現在のプレゼンテーションの主流はパワーポイント。アニメーション、動画の挿入など工夫しているが、色塗り見直しなどで時間をかけているようだ。それが目的化しているところもある。 でも紙資料としてはA4サイズ1~2枚で見やすく印象に残る方が好ましい。ふざけているとのお叱りの責任は負いませんが「スポーツ紙ライク紙面」を試みては如何でしょうか。 会社はその後急成長し世界で存在感を出している。あの当時のコミュニケーションもお役に立っていると信じたい。
ここでブログを終わりにしようかと思っていたところ、スポーツ新聞記者の内面を紹介する記事があった。 サッカー中村俊輔の番記者として活動し自分では中村選手に肉薄したつもりでいたが、俊輔さんからはトップ記者とは大差だと言われた。 トップ記者はしつこいと思われる程アタックしていたが、この記者は遠慮して本音に迫っていなかった。と言うのだ。その後ゴルフ担当となり松山選手の番記者になってもスタイルは同じだった。その時中村選手から電話で「空回りし続けな全力で」とのメッセージを受けて目覚めたとある。中村俊輔さんのキャリアでは華々しい時もあればベンチスタートが続くときもあったが、「空回りし続けな。じゃないといざという時に、全力で回れないから」。今の不透明な時代を生き抜くには貴重な応援メッセージであると思う。あのド派手な紙面つくりの裏面では記者の生き様も反映していることをも知った。 (引用2020/05/28 日経 塩畑大輔)