先日、タイヤ交換をした。領収書には収入印紙。5万円以上だと金額により収集印紙を貼附する決まり。タイヤ4つ交換した金額12万円なので収入印紙は200円。一本毎に購入すれば不要だが、大人げないので一括で払った。5万~100万円未満までは200円。不動産取引などでの1億円では10万円。どのような収入印紙か見てみたいものだが縁が無い。
消費税にすっかり慣れてしまったので、収入印紙の目的は何だったのか、消費税と別にしないと行けない理由はなにか明快な説明資料を見たことが無い。収入印紙税が導入された明治6年には消費税は無かったのだから尚更だ。市民レベルでは頻度は高くないが、企業となると収入印紙の金額は馬鹿にならない。
一方、デジタル署名により契約文書などには収入印紙は不要だ。紙なら必要で、デジタルでは不要。その理屈は理解できない。デジタル署名システムが普及するに従って、紙由来の収入印紙からの国庫収入は規模が小さくなり、発行管理の手間を考えるといずれ消滅するのではないかと想像する。そのデジタル署名だが、取引相互の会社・個人がデジタル署名の証明(鍵など3点セットが事前に準備されいることが条件であり導入には面倒この上ない。ビジネスチャンスとばかり仲介業者が出始めている。そこは有料。庶民レベルではデジタル署名は素通りすることが予想される。
話はわき道にそれるが、ワクチン予約をパソコン、スマホでと投げ掛けても電話に頼らざるを得ない人が多いのも事実。そんな人でも銀行通帳が紙だと収入印紙が必要で、デジタル通帳であれば不要と聞けば、そんな時代かと悟ることになるだろう。以下は言い訳だが見逃せない。パソコンは都度バックアップする必要があり、量子コンピューターでの乱数発行でもない現状レベルではハッカーに破られる危険もある。銀行オンライン取引ではタイムを打ち込むが、暫く使用していないと初期化をしての作業となり、これも便利なようで不便。
このデジタル署名が持ち上がるころ、某社の課長から契約押印の件で当方が迫られたことがあった。契約書類をPDF化してメールを送信された。既に社印は押印してあり、当方でプリントアウトして押印しPDFで送り返すようにと。これがデジタル時代のやり方だと主張された。これは拙いと返答した。それでも粘られて往生したことがあった。その後の顛末は彼の名誉のため記述しないが、今頃は勉強しているはずだ。
さて、このブログの読者はクルマに関心が高いので、何故タイヤを新品に交換しなければならなかったかを紹介する。タイヤの一般的寿命は走行距離5万キロ、5年と言われている。
当方の利用パターンは長距離はクルマ、短距離は電車・徒歩。コロナ渦もあってクルマは車庫(屋外)に置きっぱなし状態。定期的点検でタイヤのサイドウオールにクラックが入っていると指摘された(4年目)。左右のタイヤでは大陽がよく当たる側のタイヤ。専門家によると耐候性劣化とのこと。ゴムに加硫剤とカーボンを配合して架橋体を形成してタイヤは製造する。カーボンは耐光劣化性く電力ケーブルの外皮はカーボン3%配合ポリエチレンである。タイヤにはそれ以上の濃度が配合されているのでマサカと思ったが冷静に考えた。
劣化にはケミカル劣化と物理的なクリープ破壊があるが、今回の事例はタイヤ交換をせずに、かつクルマの荷重が同じ部位に負荷をかけていたことから、この2つの因子が複合して亀裂に至ったものと考えた。クルマを使わない=劣化しないと思い込みが間違っていた。
メーカー装着のタイヤは外国製なので、ここは国産品を買い求めて装着。走行具合を確かめたいが、コロナでは不要不急のドライブは遠慮しないといけないので当面お預けだ。
でも、自動車はデジタル化が進んでいるが、タイヤ劣化も何らかの自動検出装置があってパネルに警告がでるようになると便利だと思うが如何であろうか。無茶な高速ターンや煽りをする度に寿命インジケーターが減って行くようなモノができれば、抑止力になるかも。
デジタルは便利と評価されるから浸透する。さて元に戻って、契約云々で最も時間を要しているのは相互が満足するように調整するところであり非常に重い。書類原案・修正、妥協の工程はTeamsといえど安全ではなく、Face to Faceでないと落としどころから決着(show down)のタイミングも計られない。デジタル署名だけを推進しても仕事量は減らないと思うのが厄介だ。