展示会場・新顔登場

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朝の東京駅日本橋口フロアに最近5〜6社の旅行会社の旗を見る。集合し始めているご高齢の皆さんは和気藹々と出発を待っている。ようやくコロナの長いトンネルから脱出して、本格的旅行を楽しめる時がきた。新幹線でどこに行くのだろうか。秋の京都・金沢・東北もいいなぁ。

そういえば今年は新橋―横浜鉄道開通から150周年。それにちなんだ行事も見る。横浜は今の桜木町駅が当時の横浜駅であった。東神奈川から桜木町までは海の上に鉄橋を敷設していた。そのような工事をしていたことに驚く。東海道線を建設するにあたり戸塚まで伸ばすには一旦・凹路はまずいとして2回の移動をして今の横浜駅となった。みなとみらいを訪れたら桜木町が往時の横浜駅であったことの展示物を見るのも良いだろう。

さて、交通網は人・モノ・情報において重要なのは当然だ。最近、驚いたことに展示会の場所に新顔が出てきたことだ。羽田イノベーションシティだ。イノベーション拠点は日本に多数存在する。羽田イノベーションシティの展示ルームの規模は決して大きくはないが、アクセスに特徴がある。

先日、大田区ものづくり展の案内がきた。いつもの展示会で見る大田区中小企業だとしたら、過去見たことがあるので敢えて行く必要はないと判断していた。だが案内状を見ると展示会社・大学のほとんどがセミナーを開催とあって、ひょっとして通常より違うテイストかも知れないとして訪問。

展示・セミナーの会社や大学は沖縄・鹿児島・徳島・愛媛・・・・と大田区以外から参加も多数。聞いてみれば、目の前の地元空港から羽田まで直ぐに行けるじゃないの?と逆質問され、その通り! 聞いた方が恥ずかしい。羽田イノベーションシティは天空橋の改札に直結しており、空路、京急、モノレールにてアクセスできる。都内・横浜からは品川か蒲田で京急を利用するのが便利だが、渋谷・新宿方面からはやや不便。東急の線路が狭軌に対し京急は広軌なので相互乗り入れができない。過去何年も交渉などあるも進展しなかったが 最近、方向が見えてきたようだ

話が脱線した。今回の展示会はコンパクトだが従来にない参加大学・企業があり収穫があった。鹿児島大の教授から薩摩弁で話しかけられると一度は行かねばと思う。実に単純。でも些細なきっかけが発展することもある。愛媛の企業にはビックサイトや幕張メッセでお会いしていたものの、コンパクトな展示会でゆっくり情報交換ができた。展示会の規模がどうのこうのより、当然ながら中身が重要で参加者同士の人の繋がりができたことが良かった。羽田イノベーションシティにはロボット食堂があり、川崎重工のロボットがカレーを作り、テーブルまで持ってくる様を家族が既に経験している。その実用化前に、ある案件で訪れたとき、ロボットへのデータインプット作業をしている様を見た。単なる完成品を展示するだけでなく、インキュベートも見られる新しい試みだと感じた。

展示会は東京地区では幕張メッセ、ビックサイト、横浜パシフィコ、大阪地区ではインテックス、名古屋地区ではポートメッセ、福岡など多くある。中規模では東京都産業貿易センター(浜松町)が3年前に出現。今回は更なる新顔が出てきた。何を企画するかの勝負になってきた。これはユーザーにとっても非常に興味あるところだ。

以下は筆者のあくまでも個人的な展示場の印象(住居地域により変わるのは当然だが)

幕張メッセ:規模を生かして自動車・機械産業関係展示が得意。だがアクセスやや不便。筆者は東京駅構内での京葉線乗り場まで辿り着くのが面倒なので大井町から臨海線で新木場に出ている。京葉線乗り場は殆ど有楽町の下なので、ここから暫定切符を貰って行く方法もあるが試していない。広い展示会場巡りで疲労しやすい。元気回復になる飲食店などインフラがもっとあればと思うが、展示がない日を考えると無理。その他の客寄せする複合化があると好ましい。

ビックサイト:東京オリンピック終了に伴い東館が利用可能となり東西多種多様の展示。まさに日本の中心・代表的展示場。南棟を加えて更に充実。新橋からの「ゆりかもめ」はしばし観光気分を味わえる。駅からビックサイトまで徒歩が少なく助かる。だが臨海線の国際展示場を利用する人が増えてきた。ゆりかもめを経験すると、のんびりグルグル回るより、さっさと行ける路線を好む人が出てきたのだろう。

横浜パシフィコ;中規模からノースをつけて大規模に模様替え、周囲には豪華ホテル、レストラン、遊興スポットなど多い。足を伸ばせば中華街と交流する場はダントツに存在している。ビックサイトのあるお台場の開発がなんとなく間延びしているのは青島知事の博覧会中止の影響が尾を引いているのだろうが、横浜のみなとみらい地区の開発は当初予定よりは遅れたものの、着実にビジネス・観光の複合化を見せて、訪れたい・住んでみたい人気地域になっている。東急乗り入れのみなとみらい線でダイレクトにアクセスできるのも強い。

さて、あなたが展示するなら、どこを選びますか? 視察は2時間程度が平均だとすると、アクセスが悪く丸1日潰れるのは困るのが本音だろう。さすれば、新顔の羽田イノベーションシティは注目されるのではないだろうか。

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