ついに非常事態宣言が東京周辺、大阪周辺及び福岡に出された。内容はご承知の通り。宣言から1週間経過。潜伏期間14日なので、まだ効果を確認は出来ない。でも押さえ込みに期待したい。
日本より米国の感染者数・死者数は日本を遙かに超えた。では何故なのか?
BCG接種しなかった、マスク文化がない、手洗い励行がない、ティッシュもガサガサで鼻をかむときはハンカチ。なので、ハンカチが汚い。毎日風呂やシャワーを使わない。土足で部屋に入り、その上ベッドにも横になる風習がある。 (日本のホテルでベッド掛け布団の足側に帯がある。あれは土足対策であり、日本人には不要)。 靴に付着した塵埃を部屋に持ち込み、PM2.5汚染度が高く、湿度が低いのでウイルスはPM2.5に付着しエアゾルとして生き延びるなど好適環境にあるのだろう。 また、医療保険制度が充実していないので、多少体調が不良でも病院に行かないので重症化するなど、経済格差も原因として考えられる。
さて、無形資産のブログをアップしてから、先週は読者からの反響事例を取り上げた。果たして、この反響を更に深く掘り下げた人がいる。 「ケイレツ」の言葉に触発されたのであろう、ケイレツが垂直分業とすれば、米国企業(それもエクセレントカンパニー)は「水平分業」になるのは何故だろうと考えて、表を作成した。 実に好対照である。
冒頭の米国はなぜ感染者数と死者が多いのか?について、あれこれ考えらることを列挙して結論としてウイルス生存に都合はよさそうなのが米国だと論ずるのが帰納法的説明である。
これに対して、ウイルスのRNAと分子骨格は**であり、体内に入った場合の増殖のパターンは***であるから、このウイルスは多くの米国人がもっている***と反応しやすい。だから米国の方が感染者数と死者数が多いのだ。 これは演繹法の説明である。
日本は帰納法的論調になりやすい。それは小学校で読書感想文を見れば明らかで、作者の心理・心の襞を読み解く力に重きを置いている。欧米では学習到達度調査として自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発展させ、社会に参加するために、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、取り組む力が読解力の基準としている。 演繹法に子供の頃から習熟しているのとは日本と好対照である。ビジネスとしては米国のやり方が優れている。日本は苦手ではなく訓練を受けていないだけ、そこで組織で対応せざるを得ない。 少人数からスタートするベンチャーはホラクラシーにならざるを得ない。始めはフラットな組織で自由闊達に自分のプロ技量を提供することで成長することを狙う。
初めから組織でないと動かない企業はたちまち資金面で立ち往生する。分かっているので逆説だがベンチャーが起こり難い。 閣僚も日本式で育っているので論理的な答弁ができる人は少ない。 論理的発想に習熟している役人に依存する大臣を幾度も見てきた。野党も論理よりも印象で追い詰めようと貴重な時間を費やしている。予算委員会でプラカードや委員長席にダイビングするなどして体を張っている姿を選挙区に届くように“頑張って”いた。野党が政権を取った時の国会を思いだした。エビデンスを基に論理的な質問を矢継ぎ早に出されて立ち往生していた。 野党といえどもPDCAをしたかったのであろうが、C(選挙チェック)で止ってAまで経験できなかった。健全な野党の存在があって成長できる機会を自ら放棄した。
一見関係なさそうなスポーツ分野においても日本人らしさが見られる。例えばサッカー。日本はゴール前で、玉回しをして自分でゴールネットを揺らすことをなかなかしない。和をもって尊しとする日本人DNAがここでも発揮される? 連帯責任もあり独走できないのであろうか。 陸上競技は個人力量に依存するが、短距離リレーは日本は得意である。100mで10秒を切るランナーは2名のみであるが、バトンタッチを工夫して戦う様はこの表のような民族の特異性が表れている。
話を戻して無形資産にはエクセレントカンパニーが多いの表現は逆であり、無形資産を増やした結果エクセレントカンパニーになったとの言い方があう。 有形資産の代表的機械装置にしてみても、発展途上国は先進国で利用している装置を導入すれば追いつくことが可能である。先行していた企業はレッドゾーンに突入する。 半導体、造船、鉄鋼などは発展途上国が人件費の安さで日本から奪って行った。
ベンチャーはホラクラシーにならざるを得ないが、既存の大企業でも今回の新型コロナウイルス騒動においてテレワーク、(セキュリティ問題も指摘されているが) スカイプ、TEAM会議などで従来の仕事のやり方が変わるチャンスでもある。TV会議では声の大きさイコール画面の大きさにはならない。人数分に画分される。発言は自動的に記録される。 議事録は電子ホワイトボードに纏められるシステムもある。
新型コロナウイルス騒動がもたらす良い面もあると考える。それが何か?を考えるには外出自粛を活かして考えようではないか。