珈琲由来成分と認知症改善

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どちらかといえば日本茶・紅茶派、どちらかといえば珈琲派、その両方派と嗜好だけに人それぞれ。お茶請けも違う。日本茶・紅茶を好む人むけお茶請けに疎いので持参する際に困ることがある。特に京都ではお茶請けに接待する側の意図意味を持たせることがあるので、それを察知しないと無神経だと烙印を押されるのでご注意を。

背景には文化、歴史が大いに関係するが、お茶・紅茶、珈琲の成分にも依存する。因みに緑茶にもカフェインは含まれている。実際の1杯の飲量に換算した場合(量は個人によるが)カフェインは緑茶15mg 紅茶32mg ドリップ珈琲が89-135mg ,エスプレッソ91mg,インスタント42mg となっている。他にコーラは35mg エナジードリンク80mgを見ると少々驚く。この数字を見ているだけでも色々と想像することはできる。

とブログの題材から遠い話題から始まったが、珈琲派に味方する文献を見つけたのでご紹介する。

筑波大学がダイドードリンクとコーヒー由来成分「トリゴネリン」に認知機能改善効果を発見したことを発表した(2023.09.21プレスリリース)。

超要約はコーヒー由来成分の一つ「トリゴネリン」に、老化促進マウスにおける空間学習(空間内での自分の位置の認識)および記憶の改善効果があることを見いだしました。また、この効果は、脳の神経炎症の予防および神経伝達物質レベルの回復によって生じることが示唆されました。」(下線部引用)詳細は本文をお読み下さい。

                       (補註トリゴネリンは通称N-メチルニコチン酸

小生が面白いと感じたのはマウスのモリス水迷路試験は人間のよくある行動と似ていることである。ある部屋に何かを取りに入ったのだが、どこにあったのか忘れてしまった。極端に言えば何故この部屋にきたのかさえ忘れてしまった。そんな経験をしているシニアの方は多いのではないだろうか。このブログを見て膝を叩いた人。おられるかも。かく言う小生も該当する。いつも決まったところに鍵、定期券、文具、書類、衣類などしまうようにしているが、すぐ利用するからとして定位置外におくと、なかなか思い出せないことがある。やたらあちこち探す。まるでモリス水迷路のマウス状態。

小学低学年の頃、町内のお医者様から「夜中停電になっても必要な医療器具は取り出して処置することができる」とやんわりアドバイスをされた。よほど小生の部屋が乱雑で頭脳成長度に反映すると危惧されたのであろう。お医者様の診察が不幸にも当たり現在に至る。

人の名前がすぐに出てこない。デブリのような記憶から徐々に繋いでいき最後に辿り着く。誠に時間がかかる。笑い話で終わるケースがほとんどだが、ビジネスでは困る時もあるので気を付ける必要がある。先日、某展示会で「初めまして」と挨拶されたが、この人には過去にお会いして仕事も出している会社。逆の立場になったら流石にマズイ。

私事はこのへんに止め、この文献のキモとなる機作の図を引用する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直、トリゴネリンは珈琲豆には多く含まれているが、焙煎により分解するので焙煎時間、温度分布などに注意が必要だ。今後、自家焙煎の人がこの記事により増えるかもしれないので参考にされたい。

神奈川県厚木に本拠を置く南蛮屋では生豆からトリゴネリンを抽出して焙煎後に配合する豆も発売している。そのHPに記載されている図を参考に示す。

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、珈琲に凝っている人(認知症とは全く縁のない明晰頭脳の持ち主であるが関係者におられそうな)に評価を依頼した。ですので、このブログを熱心にお読み頂いている人には評価用サンプルが届かないのが正解ですのでご容赦下さい。

そういえば、冬虫夏草(第一工業製薬・天虫夏草)を珈琲にブレンドした京都の薫豆堂もあった。自分が認知症になったら、トリゴネリンや冬虫夏草も思い出せない。家族が治ると信じて淹れてもらうことになる。やはり最後は家族からスポイルされない態度であらねばと妙な落としどころに。

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