野球観戦ボリュメトリックビデオ

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巨人ファンにとって憂鬱な時期が続きそうだ。選手層が高齢化しつつあり配置転換も噂される中、新人が頑張っている。どこかでエネルギー切れがないのか心配になる。

と書くとブーイングの嵐になりそうだが、その一方で東京ドームでの放映には最新技術が織り込まれているのには驚く。技術開発のエネルギーはどこまでも続くのはありがたい。今までも臨場感を出すためにアンパイアにカメラを付け、投球動作を撮影していたが、今話題の最新技術とは「ボリュメトリックビデオ」である。

「ボリュメトリック」の言葉から想像するにボリューム(体積)を撮影するビデオだろうと予想はできる。馴染みのピクセルが2次元(平面)であるのに対して小さな立方体単位からなるボクセルの時間軸連続(3Dスキャニング)記録とでも言い換えができるか。

実際にドームでは98台ものカメラをフィールドに設置して撮影。98台からの情報を即座に合成して立体的に見えるようにしている。東京ドームには時々行くが、本当のところホームランを打っても、打球音と歓声でなんとなくホームランと分かっても、打球の軌道がわからず着地での人の動きでやっとわかるのが実態。大型ディスプレーで再現シーンは出るが、新技術ではボールそのものにも焦点が当たって軌道を遍く追随している。実際にドームで観戦するよりわかりやすい。図は日経クロステックより引用(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07936/

キャノンが開発し、撮影・処理も担当しているとのことだが、3Dデーターを切り取れば3Dプリンターとして立体像が成形できる。記念のシーンについて3Dプリンターとしたいと希望する人はいるだろう。データー販売もビジネスとしてありうるのではないだろうか。観客が映り込むとまずいのでデーター販売も限定的になるだろう。欲しいのは”サッカー三苫選手の3mm” “大谷vs.トラウト対決“

スポーツ選手の体の動きを立体的に解析してオリンピックに備えるなどは筑波大学などで行われてきた。その場合は複数のカメラがある実験室での動きをキャプチャーしていた。しかし本場で再現するのは至難の技ではなかろうか、多分違うところを見破るには凄腕のコーチしかいない。野球で言えばプロの選手はそれなりに実績があり、こだわりがあるので素直に聞かない。ダウンスウィング、アッパー、ドアスイング、神主打法etc. 究極は長嶋さんの「スーッと入ってきた球をカーンと打てばいいんだ」、もっと古くは川上哲治の「止まって見える球を打つ」の極意は言葉で表現できない。とするならば、その時の身体の軸、筋肉の動き、目の動き、バットの軌道、投球動作のタイミングとの時間差において、どのように動きがあるのかを3次元時間スキャンで解析ができるなら、AIコーチの方がよほど頼りになるだろう。

投手の癖も全部丸裸になるのは困るか(笑)。少なくとも妙な審判は不要の時代になる。判定に疑問のリクエストもない。審判侮辱で退場シーンもない。故意死球の時は試合総括責任者が判断して、ウグイス嬢が放送して終わり。乱闘は試合没収とルールも変更。MLBのような投球動作、打者の時間制限を設けるより、はるかに良いと思うが皆さんのご意見はどうだろうか。今までグラウンドにいたはずの審判がいないのは面食らうだろうが、そのうちスコアボードだけで十分なことになりそう。

データー野球の大先輩である三原脩監督、野村克也。WBCで三原マジック(統計データ)を駆使した栗山英樹の成功はデーターに重きを置きつつ心理面での解析応用に優れたからだと思う。今後、このボリュメトリックビデオ技術が織り込まれていくと、どのような采配になるか興味深い。

巨人ファンの皆様。東京ドームで試合を重ねるたびに巨人はAIコーチの指導を受けられます。そのおかげもあり、浮上するでしょう。きっと。どこまでかは“知らんけど”と関西某球団ファンが言いそうだが。

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