明るい話題が徐々に出始めた。その一つが「ダイヤモンドプリンセスで陽性患者を受け入れた神奈川県立足柄病院から快復3例の報告」があり、二つ目は横浜市大が感染評価簡易キッドを発表した。まさに「やるぞニッポン」。 まず一つ目は
COVID-19肺炎初期~中期にシクレソニド吸入を使用し改善した3例
オルベスコ(帝人)気道の炎症を抑え、喘息による咳の発作などを予防する吸入薬を吸引させたところ、快復陰性になって、入院時は歩行はおろか倦怠感、食欲なし状態から歩行まで可能となった高齢者の事例を報告している。 富士フイルム富山化学のアビガンや欧米の2候補の評価と比較して素人には分かりかねるが、最後はサイエンスに期待があるまる。
二つ目の横浜市大の簡易キッドは「ELISA法とイムノクロマト法を用いて、新型コロナウイルス患者血清中に含まれる抗ウイルス抗体(IgG)の検出」法で測定器の外観は妊娠チェックとよく似ている。 原理は大学ジャーナル記事参照。
* ELISA 法(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay): 抗原または抗体を使った免疫学的測定法の 1 つ。試料溶液中に含まれる目的の抗原または抗体を、 特異抗体あるいは抗原で捕捉し、酵素反応を利用して検出および定量を行う。 *イムノクロマト法: 抗原抗体反応と毛細管現象を応用した免疫測定試薬。簡単な操作で病原体などを目視で検出するこ とが可能であり、15分~30分で検出可能とのこと。
写真はSARS-Cov-2検出器 既にインフルエンザウイルスや妊娠診断などで実用化されている。
庶民の現場と医者・歯科医の現場では相当の差がある。歯科医の場合は腔内との接触及び洗浄飛沫との接触があるので、殺菌には更なる注意が必要である。国立感染症研究所と国立国際医療研究センターは3月5日は医療現場における洗浄方法について発表している。アルコール、次亜塩素酸ナトリウムでの洗浄も対象部位ごとに濃度を推奨している。これらは庶民レベルでも役にたつ
一方で、マスコミでは台湾政府のIT活用撲滅策が成功したのに対して日本は国際から非難されている。IT大臣はスマホができる理由で選任されたとかマスコミの口汚さには辟易する。 タレントと化した医師、厚労省OBなどコメントはいつも同じ。 そこで、発表されるデーターを違う視点で眺めたらどうだろうか。日経3月7日時点での世界各国別発症地図が掲載されている。
発症地の中国との交流度合い、距離、人口、人口密度、医療体制など複雑な関係があるので、一概には言えないことを前提にして、とりあえず、発症数と人口、発症数と人口密度のマップを作成した。
その図を眺めると、面白いことに気がつく。
中国、韓国、イラン、イタリアが人口見合いで突出している。次のゾーンが日本、ドイツ、フランス、米国、台湾などである。 えっ?台湾は抜群の対策で発症数が少ないのでは?と思いきや、人口見合いでは同じレベルにある。
人口が多いが発症数が少ないのは中国との関係を政治的に抑制しつつある国か南半球の国々。
次に人口密度見合いでみると、台湾、シンガポール、香港が発症数が低いと分かる。中国系の人口が圧倒的に多いにも関わらずである。台湾はIT活用、シンガポールは不潔案件は罰金制度が効いているのかも、香港はなんといっても中国事情を熟知するだけに対策もできているのかもと推定。あくまでも推定。で、日本であるが、マスコミ大好きな欧州(ドイツ、フランス)と同等・若干低いレベルにある。決して非難されることではないと思うがどうだろう。
この図では中国が人口密度見合いで少ないように見えるが、中国が2段階で発症数の算出を変更したことも影響している。従来の算出法であれば、このゾーンの右にシフトしてほぼ、イラン、イタリア、韓国とよい相関が得られると見ている。 米国は日本との人的交流に制限をしていない。 米国と日本は人口見合い、人口密度見合いで同じゾーンに属している。日本が米国を排除しない理由は米国が日本を排除しないことに通じるのが当然である。
さて、これだけクラスター禁止、在宅勤務、外出抑制で不便極まりないが、愚痴を言ってもダメで、この機会を活かして何をするか? マスクなどは前回取り上げたのでここでは、以前とは変わったなぁと思うところを挙げてみた。
- 読書が増えた。図書館が閉鎖なので、本屋か物流業で購入している。
- 5S 整理・整頓する時間が増えたことと、塵埃にウイルス付着しているのでは?と疑うと掃除をせざるを得ない気分に。 寒くても窓開け頻度が増えた。 考えたら、テーブルや床の掃除はまめな方だが、壁、ドア、天井はあまりやっていないことに気がついた。
壁材、クロス布などは初期は帯電防止剤配合されていても、寿命で効能は消失している。でエアコンなどの風で壁材・クロスの表面は帯電しやすくなっている。ここが掃除のポイント。掃除用具を買ってこよう。
- 出張禁止でTV会議利用が増加。
- ミーティングの人数と時間のカット。 極端には1:1の面談、時間は従来1~2時間から30分程度に圧縮。 やってみると、それで十分であることに気がつく。
でも、短時間で終わらせることにチカラが入り、欧米タイプの結論ありきを冒頭に話す人がいると、厄介なことに、日本人の感情では?がつき、再ミーティングが必要となる。やはり、漫才でも客のこころを「つかみ」が大事なように、日本人の会議では潤滑油が必要だ。
⑤ 歩数が極端に減少。 昨年の筆者の年間平均は7777歩/日。2月~現在では5600歩/日。外出抑制もあるが、移動には電車利用をなるべく避けてクルマに切り替えたこともある。これでは体力維持とはならない。なんとしなくては。
⑥ パン屋で包装されていない陳列品は買わない。 今までも美味しそうなパンがあっても包装していないと見送っており、包装されている定番だけ買っていた。逆にむき身でも購入する人がおり、トングを利用する人の気が分からなかった。先日から横浜の名だたるパン屋さんは個別包装するようになった。 これで安心。
⑦ これが最も大きい変化として、医学分野の文献を読むようになった。コロナウイルスがどのようにして体内に入り込み、コピーを繰り返すのか、その機作を説明した文献を多く目にするようになった。
その他、学校が閉鎖された対策として、理化への関心を高めるためのFB(未来館チャンネル)もあり、これは大人にとっても有益な勉強材料である。 さすが日本だと大いに感心。