ブログの本題とは関係がないが、つい最近の出来事。ドアホンから宅配ボックスに間違って配達したので取り出して欲しいとのアマゾン配達員を名乗る男の声と顔が。在宅か確認せずに直接宅配ボックスに入れるのはアマゾン流なのか、配達員の対人苦手によるものかわからないが、テレワーク会議の途中であったが気の毒なので対応した。真面目な配達人に見えたが、後で考えると、宛名を見る余裕がなかっただけに、はてさて本当に間違ったのか、故意だったのか疑念も出た。厄介な品物のロンダリングだったかも知れない。即渡すのではなく、確認する必要はあったかも知れないと反省。一方でアマゾンデリバリープロバイダーの経営状況は佐川が撤退したように厳しいコスト要求を受け物流の末端まで影響している可能性は否定できないなと(あくまでも)推測した。在室確認し届ける時間は宅配ボックスがあるのなら無駄としているのだろう。物流合理化にはドライバー不足と省エネから長距離トラックの合理化には過去から種々提案があった。古くはピッギー輸送、現在では先頭車両にだけドライバーがおり、あと数台のトラックは無人・数珠繋ぎ運転方式が提案されているが実現に至っていない。
テレワーク会議に戻り、中座のお詫びをしたところ、「誤送金とは違うのか」「食料品であって食べてしまった時の責任はどうなのだろうね」と山口県阿武町の案件と重なり妙な話題提供をしてしまった。
前振りが長くなってしまったが自動車税納付期限になった。自動車税の納付先は普通車では都道府県、軽自動車では市町村になり、地方自治体としては道路に関係なく一般財源として利用できる。そろそろ見直しをしてはどうかと思う。理由としてクルマの自動運転により歩行者もクルマも安全両立するためのレベル4、5を達成しようとすると現在のLidar, カメラ等による自律型自動運転ADASでは限界があると考えるからだ。業界誌によるとV2Xに注目が集まっているとのこと。Vehicle to Everythingの略であり、Everything なので自動車同士(現在の200m程度からロングスパン)、道路からの情報(落下物・事故・工事)、瞬時の気象状況などの変化を反映させる相互通信網とデバイスが必要となる。相当前に、国交省が将来ありうる姿としてスポット試験をしたことがあったが、道路サイドからの通信に費用が重いとの結果だったと記憶している。これが欧州では実用化直前となっている。道路・通信インフラなど巨額の予算を必要とするだけに、自動車税やガソリン税を一般財源にしていることを見直ししないと遅れをとるのではないだろうか。
そんな意識で横浜パシフィコにて開催された人とくるまのテクノロジー展を見たが、ADASの改良バージョンはあった。しかしながらV2Xを思わせる展示は見たかぎりなかった。カイゼンを得意とする日本とも言えるが骨太の将来図を示して、これから背負う若い人が自動車世界を魅力あると感じて欲しい。
モーターショーより技術志向の展示会だけに技術者の参加者が多く、最終日の午前中は豪雨にも関わらず鮨詰め状態の盛況だった。多少皮肉な性格の筆者としては、展示されていない案件を探す癖がある。それで言えば、CFRPの出展が1社だけと一時のボディをはじめ軽量化の切り札としていた割には異様な感じだった。今はEV化、ADASを充実する方が優先されていることと、相変わらずCFRPのコスト問題が解消されていないのだろうと想像する。熱硬化CFRPは大型加熱炉に入れて長時間の硬化反応はコスト的に厳しい、さりとて熱可塑性樹脂CFRTPではナイロン樹脂が圧倒的に不足しているので、今すぐ対応は厳しいのだろう。CFと並んで高強度が謳い文句のセルロースナノファイバー複合材料の製品はなかった。ここもセルロースナノファイバーを自動車に適用するだけのコスト乖離が大きいことと(小生が指摘しているに過ぎないが)複合材料の靭性不足をどのようにカバーするか、実用試験を重ねないと採用しない日本風土では相当の時間と資金を材料メーカーやTiear1は必要とするだろう。
一方で水素タンク関係が4社展示されており、ジワリジワリと波を寄せつつあることを感じた。化学企業の展示は多くはバイオ材料とリサイクルに集中していた。ただ、化学会社としては化学プラントでは水素を多く使用していることもあり、合理的な水素の製造法、バイオ合成燃料の実用化に期待している。石油化学で培った触媒などノウハウは既に有している企業が骨太でやるならと期待しているが、さてどうなのか。