炭酸同化作用vs.火山噴火

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

トンガの海底火山噴火の以前にブログ原稿を仕上げていたが、事情は一変した。

ブログ前半は平穏な時に書いたものである。*印までの少々のお付き合いをお願いする。

炭酸同化作用は小学校で教えられた。植物は空気中の炭酸ガスを気孔から吸収し、水と光により酸素と有機物を生成する。いわゆる光合成である。だから植物、林、森、山林を大事にしましょうと教わった。小学校の高学年になると葉の気孔は裏側にある理由は雨に濡れて塞がらない、炭酸ガスの比重は重いので下にあると聞いた覚えがある。随分、昔のことなので不確かではあるが。

今、温暖化対策として脱炭素(炭酸ガス抑制)に向け一斉に動き出している。植物の言葉・発言を聞く手段を今は持っていない。あるとすれば、順調に育っている。萎びて枯れている。のYes, Noの結果でしか判定できない。

一方、植物工場が登場して20年以上経過した。張り切り過ぎて計画が甘く失敗に終わった事業もあれば、着実に進めている企業がある。“工場”と銘打つからには、品質管理が重要である。効率良い生産性のために、水質、水量、炭酸ガス濃度、風量分布、温度管理、光照射の波長とその分布、病原菌などサイエンス要素が満載で、かつ農業エキスパートの知恵も必要とする。

では、炭酸ガス濃度は植物工場ではどうなのか? ネット検索したところ植物工場建設会社 https://i-m-a.jp/?page_id=966)には工場内の風の分布にもよるが大凡1,000ppmが最適濃度だと記されている。次から次へと炭酸ガスが流れる風であれば700ppmでも生育するとのこと。

今、地球の炭酸ガス濃度は400ppm。植物に発言権があるとすれば、「窒息しそうなので、もう少し増やして欲しい」「野菜や豆も、植物を餌にしている肉も口に入らないぞ。」と優しい囁きから、脅しまであると想像した。

*以下、この調子で書いたが、アップする段階で発生したのがトンガ海底火山噴火である。火山灰は成層圏まで達したことから地球全体を覆うことになるとの解説がなされている。工場の屋根に遮熱塗料を施して工場内の冷房省エネを図ることが20年以上前から施工されているが、この塗料の中には鹿児島・桜島の噴火で採取されたシラスバルーンが含まれている。今回のトンガ火山灰も同様だとするならば地球は遮熱・遮光される。0.5℃は低温化するのではと言われている。過去に事例がある。タイ米を食べたあの時である。1993年の噴煙による凶作でタイ米を輸入したことがあった。

そこで冒頭の植物の光合成である。光量減少、低温化となると植物は成長しない。植物成長に影響するCO2濃度について、従来通りに規制することにストップがかかることも予想される。3〜5年後には元通りになると推定されるのでCO2増加を野放しにすることはないが、その間を活かして、より実効ある技術開発をしたいものである。少なくとも太陽光発電は主役にはならないことは明らかになった。名脇役にするにしてもリサイクル環境を整えてからだ。BEVよりガソリンエンジン延命の方が賢いかもしれない。電力インフラが不十分の食料補給地域が凶作に見舞われたら、BEV推進をしている国に対して素直にはなれない。全ての人が困難な時でも等しく負担する、少なくとも気遣いをすることは当然だろう。

地球は人の頭で考え・対策できるようなシロモノではない。自然を頭では理解しているつもりの人間に噴火は「奢るな人間、本当の自然を正しく見ろ!」との警告だとしたら謙虚に聞き入れて本物の対策をすることだろう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。