お近くのご高齢の人との話「いや〜ぁ大変です」。何かと聞けば、今年から適用された高齢者運転適正テストの申込のこと。免許更新の前に認知機能及び運転技能が合格でないと免許が更新できないシステムになった。(バックアップはある)。
認知・運転技能試験は自動車教習所と免許更新センターで受け付ける。近くの自動車教習所の受付は電話のみで平日の13時〜16時とあって、電話が集中して一向に通じない。その人は46回トライしたが全滅。コロナワクチン1回目の時の申込大混乱と同じだ。それほど横浜の高齢ドライバーは多い。結局は市内から遠いが二俣川の運転免許センターに数回の電話で通じたようで、それも2ヶ月先とのこと。やれやれ。
いつの日か筆者も“お受験”になるだろうとの興味本位からWEBで調べたところ、あるはあるは「認知症検査に関する高得点対策」。簡単な「今日は何日?」のチェックシート(全問正解で回答の20%をとることができる)。 高齢者にとって厳しいのは次のテストが点数の80%を占める。それは1枚に4つの絵が書かれたシートの4枚(合計16の図)を覚えておいて、質問により記憶力をテスト。ヒントなし正解の場合は5点、ヒントがあって正解では2.5点と計算する。16個の図で一組の4パターンあるので合計64の図が用意されている。合計で36点以上取れば合格。
ある図に目が引きつけられた。大砲、機関銃、戦車などの図。戦前・戦中派は嫌な記憶としては強烈であるはずで、その人達にとっては正解稼ぎの問題とみた。ただし後期高齢は今年であれば昭和22年組の戦後世代。これらの形は本ではみたことがあっても、名前を正確に言えない世代。さらにラジオの図はどこの家庭にも今なない。足踏みオルガンも今はない。エレクトーンと書けばバツだろう。
対策としては図の名前を文字って語呂合わせで覚えておく、シナリオを作成して覚えておくなど教えている。問題の図が公開されているので、語呂合わせ、シナリオ記憶が通用するようだ。でも無理矢理なところがあり、逆にそれさえ覚えていられないのではないだろうか。
過去の記憶力テストが本当に運転する際の認知テストと言えるのだろうか? 心理学や脳科学を知らないので無責任な発言だろうが本当は不思議だ。
咄嗟の判断が必要な時の認知機能とは例えば、横断歩道を渡ろうとしているのか、人待ちしており渡らないのか確認をする、サイドミラーやバックミラーに映る物体がどのような速度で移動しているか、そしてその後どうなりそうなのか?を正確に予測することにあると思われる。
運転シミュレーション検査があれば可能だが、この装置がない場合はどうするか?
- 運転席から見える光景を覚えさせる。建物の影に人がいそうか、追越車線に車がいたか、暗い画面でライトを点灯していたか、標識は何だったか?
また速度メーターは○km/hrであったか など。SAから逆走コースに入る高齢者が間違いやすい図を見せて、どちらに行きますか?の質問などが考えられる。
- フロアーに高齢者に並んでもらい、前でインストラクターがダンスの一部をする。それを真似て体を動かす。右手を上げて、左上げない の例の旗あげでも良い。これができると5点。次にステップを追加する。インストラクターが右足を前方に出したら左手を上げる。これができたら5点。次にこの速度を3段階に変化して最後まで追随するか。。。。など目と体の認知と反射機能を同時に評価するのは如何だろうか。ブレーキとアクセルを踏み間違える高齢者はこのテストでは厳しい点数となるだろうし、また改良点も見つかるのではないだろうか。
- 煽りにあって余裕で冷静な態度が取れるか否かのアンガーマン診断
人ごとではない。ちなみに若かりし頃の高橋真理子のバンドメンバー(ヘンリーバンド)は独特のステップや回転を入れながら演奏していることが多いが、あのステップを1回みただけではできない。足がもつれるようでは先が思いやられると自戒。それこそ下駄履かせの問題もあるかも、冒頭の戦車やラジオのように、ある昔の歌手の真似なら大丈夫。東海林太郎、藤原一郎、菅原洋一は直立不動。それに近い五木ひろしの真似もできるか。
幸いなことに更新不適合となった場合(免許返納した方を含め)歩道も走れる電動スクーターが発売開始とのこと。時速6km, 33kmの走行性能。WHILL社があるので落胆することはない。それを利用するのも良いではないか。