アルツハイマー治療薬ニュース

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今週のbreaking newsはエーザイによるアルツハイマー病に対する治療薬レカネマブがFDAより迅速承認を得たことだった。脳内ゴミであるアミロイドβプラークの減少を示した臨床試験に基づいたもので、軽度の症状に効果があるとのこと。

あれ?と思った人も多いのではないだろうか、筆者もその一人。確か3年前にアデュカヌマブがアミロイドβ減少に効果があると発表されたのを記憶している。当時は臨床試験など条件付きであったが、(今回の発表の後追いで調べると)申請取り下げがなされていた。アデュカヌマブの発表当時の株価は4000円前後から一気に1万円を突破したことを覚えており、アルツハイマー病に対する期待は大きいと思った。1月6日FDA発表を前に株が売られ、ひょっとしたらFDAの結果は思わしくないのかな? それとも値上がり前の利益確定の売りなのか?と当方株を所有していないのに余計なことを考えていた。

それにしても医薬品の名前はスッと覚えられない。LEQEMBI™(レカネマブ) スペルの何処が『ネ』なんだ。と言っているうちはアルツハイマー病ではないとしておくことにする。(まるで一人漫才的ではあるが)

人の名前が思い出せないことが多くなった。同年輩の人との会話がそれこそ漫才的であり「あぁ あの人、あれが・・」「そこ、それが問題、で・・」これで相互には話が通じているが、お互い「あの人の名前」が出てこない症状。言い訳をすると行動範囲が昭和のころより格段に広く、記憶すべき人の数は多く、悪いことにパソコン、スマホに頼ることができることも一因であろう。

そこで人の名前が出ない症状と認知症とは何処が違うか元資料(慈恵医科大・繁田氏)を引用した。名前が出ないのは加齢による脳の劣化で、ヒントがあれば思いだすことができる。とのことでひとまず安心。だが、軽度・及び認知の症状について記載があるのでご家族・周囲に方に該当する人がおられるか参考にして下さい。

 

65歳以上では7人に1人はこの範疇に属するとあるので油断はできない。75歳以上の後期高齢者が25%を占める時が迫っている。90歳になると女性は9割、男性は4割が認知。この差がなんなのか気になる。男性で90歳まで生存の母集団が小さいので明確に原因は言えないが、女性より肉体を駆使した労働に従事したとか、逆に女性は朝早くから夜遅くまで家事労働で睡眠時間が少なかったのが悪影響しているのかなどヒントはあるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そのような時に実に面白い研究発表があったので紹介する。群馬大学が1月6日にリリース。タイトルは

「低糖質・高タンパク質食生活で作業記憶能が低下-海馬の健康と食生活の関係を示唆」

低糖質・高タンパク質の食事は肥満・糖尿病患者に検討されたものであるが、健康な人にとってはどうなのかを調べた。詳細は日本の研究.comを参照願いたい。ネズミの作業記憶による評価であり人にとって同一か否かまでは言及していないが、健康な人にとっては警鐘になるのではなかろうか。文献では脳の海馬におけるDcx mRNA量やIgf-1r mRNA量との関連付けがなされているので参照されることをお勧めします。「このLC-HP食摂取は、作業記憶に関わる海馬においてDcx mRNAやIgf-1r mRNA の発現を低下させることがわかりました。これらのことから、LC-HP食摂取による作業記憶の低下は、海馬の神経可塑性の低下により生じる可能性が示唆されました。」

 

 

 

 

 

と要約が記載されています。スーパーのコーナーにプロティン食品がデカデカと陳列されているのを見る。シックスパックを夢見る人ならありうるが、その摂取には要注意かも知れない文献だ。我が身の腹は6どころか見事なワンパック。それもヨシとするか。

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