コロナ渦の陰に食中毒ありご注意を!

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コロナ第三波襲来の年末となった。大正7年のスペイン風邪も三波まであったが、第一波における患者数は2,116万人、第二波 241万人 第三波22万人。死者/患者比=1.22 , 5.29, 1.65 となっている。大正7年の日本の総人口5,667万人の約50%が罹患した。お亡くなりになった人が合計38万人。(平凡社・東洋文庫 流行性感冒 内務省統計より)。 手洗い・マスク・ソーシャルディスタンスが当時も奨励されていての数字だが、家族構成が違い大家族での看病や、喫煙もうもうのエアロゾルを通じての感染、まして隔離するホテルもなかった。食事栄養状態も今とは違う。医療設備・知識も違う。 人口増加、三密であっても100年後の今コロナ患者数が少ない背景にこのような経済的成長に伴う社会成熟度と深い関係がある。でも家族で看病風景はどこかに精神的なモノを忘れている今をあぶりだしているとも言える。

さて、本題

100年前の食材は国内産品だったが、グローバルの現在では驚くような遠い海外産地から珍しい食材も手にするようになった。産品=産地の水や環境と関係する。そこがポイントとなる食中毒のニュースが専門雑誌に記載されていたので紹介する。アメリカ・シアトル在住で食品産業コンサルをされている吉田隆夫氏が食品の開発 vol.55 No.11に投稿された資料によれば。アメリカで食中毒が増加しているとのこと。野菜・葉物による中毒患者(CDC疾病貿易センター)によると毎年4,800万人が罹病して、12,800人が入院。3,000人が死亡と報告されている。 具体的には

もやし、グリーンハウス 大腸菌 O103

エノキダケ(記事には具体的国が記載) リステリア菌

サラダ、赤オニオン、寄生虫サイクロポラ

ピーチ サルモネラ、エンティディディス菌

何れも汚染水や農産物収穫~輸送工程中の汚染が原因である。生鮮野菜・果物の栽培、収穫、包装、保管について「農業での食品安全規則」FSMAが知られている。

赤オニオンはミックスサラダとしてサイドメニューには彩りがよく、健康によさそうのイメージもあり普通に摂る。 家庭で料理する場合包装袋表示で、どこの産地で保管法はを知ることができる。因みに料理番組で もやしを袋から直接フライパンに投入している画面をみることがあると違和感を覚える。加熱するから良いだろうだが、我が家では、もやしは面倒だが根と頭は手で取り除き、次亜塩素酸ソーダーが辛うじて残留している水道水に浸漬し水切りをして使う。

葉物は包装形態に配慮する。処理は同じ。外食では不潔そうなお店は敬遠するか、怪しい原料を使用したと話題になった店には当分避けた。包装していないパンを買うには躊躇する。それぐらいしか対策はないが本音を言えば

対策として高価にはなるが葉物は植物工場が好ましい。スーパーの空き地にプラントを作って提供していたことがあった。デフレと外国産でも問題ない状態の継続もあり、植物プラントは拡大していない。競争力ある生産性にするために、農業以外の産業からの知恵(資本)が必要だろう。植物工場では同じ種類の葉物ばかりでバラエティ化していないのも消費者に向き合っていなかった。某大学が実業まで進出した意欲は買うものの、民間の知恵と組み合わせが必要だった。倒産したが再起を期待したい。

その2 熱を通すこと。殺菌処理だ。

関東では「おばんざい」ありますと銘をうってのお店がある。でも京都では「おばんざい」とは言わない。普通の“おかず”だから言いようがない。

九条ネギ、賀茂なす、堀川牛蒡、京筍、聖護院蕪、えび芋、金時にんじん、万頭とうがらし、丹波栗や黒大豆に湯葉。薄味ながらそれぞれの味が融合して実に美味しい。暖かいおかず、冷めても美味しいおかず。堀川牛蒡は太いが柔らかく甘い。別々に煮るなり、炊いたり、ゆがいたりして小鉢に盛る。それだけで風景になる。

「おあげさんのたいたん めっちゃ美味しいねん」。子供から言われてほっこりします。京都ではこれらの野菜ばかり食べている訳ではない。牛肉消費量、パンの購入量が多い土地でもある。関東ではトンカツ、京都では牛カツなのだ。

余計なことを書きすぎた。素材のみならず調理法が注目される。即ちレトルト食品の殺菌温度120℃、4分処理と同じ条件か近い条件で調理することが本来良いと考える。

具体的には圧力鍋(110℃前後)、過熱水蒸気加熱がお手軽で好ましい。圧力鍋では調理時間が短縮でき、かつ無水鍋のように素材の水分で煮込むことから美味しさがある。過熱水蒸気加熱は大量にハンバーグを製造する工場では一般的でパッケージに包装された肉を連続過熱水蒸気加熱炉に通すと焼き上がりとなって製品化される。この家庭版を最初に製造したのがシャープのヘルシオ。工業用過熱水蒸気加熱は1000℃まで加熱することができるが、家庭用でも300℃までは対応可能で、その後家電メーカーから販売されている。食品工業、素材産業にも注目される装置の一つだ。

食べ物の話は長くなるのでこの辺で。コロナ渦・在宅・運動不足・健康体力低下の中、良い食材を食べて元気に年越をしましょう。

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