パーセント泣き笑い

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嘘のようなホントの話。量販店の入り口で5割引きのチケットをもらった人が、ある売り場で「あっ!ひゃぁ~」と大きな声をあげた。一緒に行っていた知人が「どうした!?」と声掛けしたら「ただやッ!」と。賢明な諸氏は既にお分かりのとおり、この人は商品には5割引きと表示されていたのを見たのだ。5割と5割チケットで合計10割=無料 の式が成立したのだ。念のためこの人は大卒。数学が嫌いで数学を扱わない文系の道を究めた??にしても、小学校で算数は勉強しただろうに。で知人は面白がって、「では塩濃度10%の水がコップにあるとして、この半分を外のコップに注いだら、残りのコップの塩は何%になった?」と聞いてみた。結果は首をかしげるだけだったと。もはや、落語の熊さん八っさんと同じ。落語が成立するには、それをバカにして笑うだけの学力ベースが庶民にあってのことなので、嘘のようなホントの人は江戸時代の庶民より学力が低いことになる。大卒でありながら。
文系を馬鹿にしてはいけない。就職率が高いことで有名な工学系私大がある。入学してくる学生に小学校の分数から教え直しをしている。入学当時は1/3+1/2=2/5を回答する学生も珍しくないようだ。分子同士、分母同士の足し算をしている。分数の本当の意味が教えられていなくて、形式で答えをだすような訓練をしてきた結果なのだろう。この大学の名誉のために付言すれば、卒業性は企業から引っ張りだこなのだ。指導教官のご苦労がよく分かる。

昨年12月10日日経に%が分からない大学生の記事があった。記事になるからには相当の事例があるのだろう。引用する。

「%」って何でしたっけ?
日本人の数的思考力に関しては、20年にさらに危機的状況に陥る可能性がある。そう訴えるのは桜美林大学教授の芳沢光雄氏(数学・数学教育)だ。19年4月に『%が分からない大学生』(光文社新書)を出版。大学や中高の多くの教員と接する芳沢氏が、実際に学生らから「%って何でしたっけ?」と問いかけられる事例を聞く機会が増えたことに、危機感を示したものだ。」

どうりで、消費税10%に変更になったときに、計算できないのか、意図的なのか正しい数字とは言えない商品やお店があった。スーパーでは夕方になると5%~20%引きの商品がある。主婦は計算が速い。割引き後の値段を頭に入れながら、かごに食品を入れていく。予定していたより余りそうだとわかる自分へのご褒美のアイスを余計に買うこともできる。女性は財布が膨らむことや重いのは嫌う、そこでレジでは小銭分を上乗せして区切りのよい100円玉でおつりを貰うようにしているのが普通というか、今までの風景だった。レジが間違うことなく精算するのも凄いなぁと感心していた。大きなお札を出しているのは、申し訳ないが相当のお年を召して計算できないand買い物を経験が少ない男に決まっていた。
それが、いまでは①○○ぺいのスマホ頼りか ②レジ係はバーコードを読むだけでお金は隣の支払機にて客が操作することに変わってきた。因みに客が自動支払いさせるショップで、バーコードだけ読み取るだけの従業員に、これで働き方改革はできるねと聞いてみたところ、「いや大変なんです。自動支払いの方法を教えるに時間を取られるのです。。。」と何じゃこりゃ状態。

でも、偏微分や量子力学を毎日苦も無く駆使していた工学系の人が会社に就職し、専門職からジェネラリストに変わると、途端に算数ができなくなる。勿論加減乗除の算数はできて当たり前だが、ビジネスで最も重要なのが限界利益率の中身が分からない。職種によって一律ではない。そこも理解できない。初歩の簿記程度で商業高校ならおそらく初年度でマスタ-するのであろうが、まず、商業用語・簿記用語で躓く。資産の箱と負債の箱も分からないので、これは経理・財務のお仕事。第一経理ソフトが豊富だから処理は任せておけばよい。
なんて、考えているようでは勢いで起業しても潰れる。技術士になるには国家試験があり合格率は低い。それだけ専門性を求められるが、起業して繁盛しているのは少ない。現役当時に人脈と考えていた人は会社人脈であり、個人由来ではないことが大きな理由であるが、一方で、経理に疎く特に限界利益率を理解できない人が多いようだ。長期テーマで戦略的に当面は低くても耐えられるように、短期で限界利益率の高い商材をミックスさせて長期テーマのクライアントにも信頼をおいてもらうことを考えることが重要である。
その前に変動費、固定費など内容を精査しておき、バランスをとりながら成長させることの胆力が経営者にとってのイロハなのだろう。そこから課題抽出とアクションプランが見えてくるはずだ。

今週のブログは笑い話に終始した。しかしながら頭よい人はこれを上手く利用している。超ハイレベルの人材が集中している霞ヶ関の省から「日本財政は破綻している、負債は赤ん坊でも800万円を抱えている」などの説明をすり込むのが上手い。さすがである。でもそれではBS(バランスシート)の左側の資産は?となると言わない。右側の数字は間違いがない。嘘ではない。でも算数程度の話なので、我々庶民もついて行き意見をもつことは重要だ。愚民政治とは言われないように。

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