川柳・俳句・プロ魂

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サラリーマン川柳100選が紹介された。そこで私的にも作ってみた。

「ヤバイの語源調べてマジ・ヤバイ」。 若い人の言葉は「悪い意味」なのか「良い意味」なのか区別がつかないことがある。「ヤバイ」とはその筋の業界用語だったはずなので、普通の人は口にするのも憚れる言葉だったはず。

「怖~、こわっ!」も驚いているのか、凄いと言っているのか分からない。TVで芸人コメンテーターが盛んに発している様をみると、正鵠を射た言葉を使って欲しいと思う。歯科技工の方が心をこめて作られた作品を患者が装填した結果「ヤバイです」と言われたら、ウ~ン??。この人には日本語よりGJor NG?と聞いた方がよいのかと歯科医。それとも本当に怖い「鬼のような怖~い歯」を作りましょうか?と突っ込みたくなるでしょう。

♪ちょっと前なら覚えているが、、、的な意味不明言葉に「シャレにならない」があった。上司の指示に対して意見が言えないで自分を無理やり納得させつつ上司にも一矢報いるために利用していたように思うが、「洒落」という言葉に失礼だといつも感じていた。もう聞くことはない。だからヤバイやマジも何れ消滅するだろう。

 川柳は人にまつわる悲喜こもごもを詠むのに対して俳句は風景、季節が人の心をどのように感動し行動したのかを詠嘆する。同じ五七五であるが内容が全く異なる。TVでの夏井先生とタレントの掛け合いが俳句人気を底上げしている。完璧な俳句よりも凡人の句を先生が詠み人の本音を聞いて句を因数分解のうえ加筆する。その工程の鮮やかさと、そのような発想があるのかと驚く。風景や心情を浮かび挙がらせる様は3Dプリンターの作品と同じだ。無駄がない。また無理にこじつけ感の言い方で恐縮であるが、拙作な文章を見事な切削で修正し本来の姿を表現しているとも言える。いつもながら感心する。キリに「や」なのか「に」なのかで俳句の趣が変化する。まさにプロフェッショナルの称号に値する。

 先日の豪州オープンテニスで優勝した大坂なおみ選手。プレーはまさにプロフェッショナルは言うまでもない。ランキング1位!。でも驚いたのはチャレンジ精度。審判・線審の判断が違うのでは?と再審査を要求する。その精度に驚いた。チャレンジは12回可能。肝心なところ(点においても、相手への心理作戦面)で使う。滅多矢鱈使っていいものではない。審判への尊敬と試合コントロールで決まっている。大坂選手のチャレンジは当たっていた。目で判断しているよりも、何千回、何万回もの体で覚えたストロークがアウトであるはずがないとのプロ意識がさせていると思う。

 これらのプロ意識は業種は異なるが参考にすべきだろうと思う。スポーツは元々dis port が語源と見たことがある。文字通り、port その場をdis 離れることが転じて運動になった。なにも運動だけでなく、お客様の場所に立って、もの作りの方々への場所に立って、技術開発の立場に立って、上司になったつもりの場所に立って、、、、いろんな角度からリフレッシュ感を現業に活用していくことは重要だと考える。

筆者もそうありたいと願うが、、、で句会に勤しむ家族に向かって、下手な川柳を最後に。

「句会の部屋、会食準備は俳句無縁のこのワタシ」

「あの人俳句のセンスあると先生言い」対句で「が・と・はの意味知り傷つくワタシ」

 

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