以前は山形大学(米沢)に1回/月 行くことがあった。ほとんどは横浜からの日帰り往復(クルマ移動)。昼どきになると「じゃあ行きますか?」と山形名物「山形ラーメン屋」の暖簾を仲間とくぐる。上杉鷹山が殖産奨励したウコギ入りラーメンも食したことがある。独特の苦味は癖になる人もいるだろう。夜になれば懐見合いで「米沢牛」もあるだろうが、数多く訪れてもその機会はとんとなかった。牛肉米沢どまんなか弁当をお土産に買って帰る程度。
ラーメンは現在1000円超えが多い、1500円もある。副菜で餃子をつけると2000円。いつの時代の話と笑われるだろうが、175円時代を知っている身から見ると1000円超えは堪える。ラーメン以外に考えるようになってもバーガーはあれやこれやで1000円超え、かつ土地特有の特徴はない。いかに山形の人はラーメンが好きなのか。いや山形に限らずラーメンには依存症的なものが潜んでいるからであろう。
それに水を刺すような論文を地元の山形大学および県立栄養大学が「ラーメンの過剰摂取が一部の人々の死亡リスクを高める可能性」を発表 2025.08.18
超要約は以下の通り 方法:40歳6,725名を対象としその後を追跡調査
結果: 摂取頻度 死亡率
月1回未満 18.9% 統計的優位差なし
月1~3回 46,7% 統計的優位差なし
週1~2回 27.0% 統計的優位差なし
週3回. 7,4% 1.5倍
サブグループ解析では、「週3回」群は、男性、70歳未満、および麺類のスープとアルコールの50%を摂取した群で死亡リスクの上昇を示した。(具体的なデータ表をコピペするには鮮明性に劣るので元論文を参照されたい。)
原因の一つとして著者らは食塩の過剰摂取を挙げている。米沢は工学部があるところなので、米沢ラーメンの塩分・脂質・タンパク質など分析をしてもよかったのでは?と思う。学生の懐事情からカップ麺では栄養不足は認識しているので、豚骨にしろ脂質・タンパク質がより満足であろうラーメンにある意味頼っているところはないだろうか。本論文は典型的な文系のコホート調査であるが、対策を知りたかった。
自宅から駅に向かう徒歩1000歩の間にラーメン店が7店舗ある。路地にはもっとあるかも。全国チェーン系、家系が1店舗。残りは特徴を前面に訴えて頑張っている。和風スープを強調したもの。ラーメンとは思えないモダンな店舗など工夫を凝らしている。1000円超えでも納得させる方法であろう。原料価格・水・光熱費高騰、人件費など圧迫で廃業が続く業界にあって採算取れるレベルが1000円どころかそれ以上の価格が本音ではあろう。人材募集の張り紙時給1200円がいつまでも窓に貼ったまま。時給1500円にならないと人は来ないのだろうか。労働環境が察しされる。
オープン時間を22時としている店もある。飲み会あとの締めにラーメンを欲しがる癖を利用している。アルコールにより糖質が消費され血糖値対策として炭水化物を摂らざるを得ないとの理由をつけてだろう。
当方が思うには麺とスープの量は減量にして、チャーシュー、卵、モヤシをマシマシが(料金見合いで)栄養バランスが摂れる配合ではなかろうか。店の方も汁なしが助かるし、常連客はそれもわかっていて汁なしラーメンを注目する風景を見る。
50年前当時の話だが、京都北白川のラーメン店は標準メニューがチャーシュー盛り盛りトッピングで麺や汁が見えないほど。割り箸を入れ麺を引き上げようとしたら箸が折れたことがあって驚いた。今は懐かしい。辞書によると「拉」ラーとは引き延ばす意味だそうで、文字通り麺(メン)を引き上げ伸ばした本来のラーメン。今は客離れしないかドキドキしながらラ価格引き上げが課題。頑張ってほしい。 ラーメンには一家言(いっかげん)ある人が多くおられようが、摂取頻度を減少する方が寿命は拉びる(延びる)としませんか。