環境対策の短期・中長期テーマ

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皆様、明けましておめでとうございます。旧年中はコスモサインをご愛顧頂きありがとうございます。本年も何卒宜しくお願いいたします。

日本海側のお客様におかれては除雪作業をしつつのお正月だったのではないでしょうか。関越道でトラックが豪雪で動けないことが年末の話題になった。同じ光景が2018年の北陸道であった。東京では降雪5センチで交通網がズタズタになるような脆弱さを露呈する。日本海側の降雪量は豪雪となると一夜で90センチ積雪になることもあるが都市生活は大きな影響はなくなっている。昭和38年(サンパチ豪雪)以来融雪設備(散水)の拡充や雪下ろし頻度が少なくなるような建築の推進などインフラ拡充により格段に住みやすくなっている。新潟大の親子二代に亘る教授のカーボン利用による道路や屋根ヒーターの息の長い研究も地方に根ざしているテーマだ。

一方道路となると、一台でもストップし渋滞発生中に豪雪が来ればクルマは閉じ込められる。燃料メーター、バッテリーメーターを睨みながら救援を待つことになる。ガソリン車やHEVには給油支援は可能でもEV車は厳しい。ホッカイロ、寝袋とスコップを持参することをお勧めする。スコップは何故かと言えば車内にいるとエコノミー症候群になるので車外で体を動かし救援自衛隊の方々と一緒にワークする為。食料と蔵書を積み込み読書三昧でその時を待つのもありか。給油問題はEVもFCVも同じなので、そこは道路側での改善が求められる。

2050年排出ゼロ宣言があってから環境ニュースが俄然多くなった。暮れの12月28日の日経によると社長100人のアンケートでは自社で達成可能9割との記事が紹介された。その手法として(1)次世代再エネ発電 (2)水素の活用技術 (3)電池の高効率化 (4)デジタル技術を活用した電力ネットワーク (5)電動モビリティとある。 普通ならこの記事を素直に読み、「非常に心強い回答である。それを達成する蓄積技術や手順を保有しているからこそ言い切ることができるはずだ。」と反応をしたであろう。だが、日本の半分は降雪の気象条件下にあることを考えると、違うソリューションも用意しないと不完全ではないかと考えられる。それとも社長は記者が用意したアンケートの中で選択するとの条件で回答したのかも知れない。本当の社長なら「これらの項目にはない重要な要開発の技術がある」と答えたと思う。質問した記者のレベルが問われるものと思われる。

次世代再生エネルギー発電の主力が太陽光発電だとしたら日本海側の冬期は発電量が低下する。電動モビリティも降雪には弱い。太陽光発電の蓄電・電池の高効率化がリチウム電池(固体も含め)に依存するならば、現在の40ドル/KWHを政府目標の20ドルにしてても尚高い、かつ全世界とのリチウム取り合いになると資源枯渇問題が懸念される。

揚水発電やフライホールに加えて圧縮空気によるエネルギー保存&再生電力に注目されると予想する。雪国秋田出身の首相ならでは指示を省庁にされてはどうかと思う。新潟出身の田中角栄は列島改造論と唱えた。その発想の背景は雪国であっても経済発展するにはどうしたら良いのかを考えたことも含まれている。

小生がもし首相なら2050年と2100年の計画を出しなさいと指示するだろう。恐らく2050で達成したインフラは2100年では通用しない事態になることは予想される。バズワードに駆られて走りだすと落とし穴に落ちる危険がある。長期的な視点が必要だと考える。

列島改造によって新産業都市ができたものの、グローバル化で地盤沈下したのと同じ道を歩みかねない。寧ろ日本への逆の流れを起こさせたい。折角の正月においては視点を遠いところに馳せるのもよいのだろう。

今の技術の延長の2050には日本海の荒波を利用した潮流発電や暴風でも稼働する風力発電や温泉地区での地熱発電もあるだろう。抜本的な技術で2100年を迎えるには、例えばプルサーマル、核融合、マントル発電などが思いつく。過去検討したが技術未達でペンディングになっているテーマもある。再度取り上げるには覚悟が必要だが、それこそ民間企業ではなく国のお仕事だ。大学が官民提携しないと研究室が維持できないような今の独立法人大学システムではなく、長期的な視点で大学に取り組ませる予算措置と人材の態勢を敷くことが官に求められる。

今後の歯科・歯科技工の世界も例外ではない。どのようになるのかと受動態で待つのか・どのようにするのかと能動的に動くのかエキサイティングなテーマであり考え提案し実行できればと考えている。

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