EU2026 エンジン生産停止に思う

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2026年 エンジン車製造廃止を打ち出す メーカーが特にEUで続いている。EV車への切り替えだ。ハイブリッド車もダメとは裏にはトヨタ潰しという人がいる。その通りだろう。EVの電源はどうかにもよるが、水力発電が 90%以上を占める スウェーデン、原子力発電のフランスは良いとしても、 不安定なエコ発電を補完する火力発電に頼る国では トータルのCO2削減できるか見ものである。

“見もの”と無責任な表現をした。太陽光発電、風力発電の余剰電力を蓄電し電力平準化する技術とインフラ規模でカバーできることに自信があると思われる。

古色蒼然たる火力発電を見ると、一気にこの際、火力発電不要を唱えるのもわかる気がするが、日本のように技術の選択肢が豊富でないだけに、二者択一的なやり方はやや焦りに近いものがあるような気がする。

筆者の愛用車は 当該国で生産されたエンジン車であり、次回は生産しないと報じられているので、次回買い替えることがあっても、このメーカーを選択することはない。実際国内のドイツ車のディーラーでの営業マンは頭を抱えている。都会ではマンションが圧倒的であり、マンションでの充電設備設置の費用捻出や運営方法については相当難航する。早々と見切りをつけて他の業界に転出したディーラー営業マンもいる。後述のe-fuelが入手できることや、水素エンジン、アンモニアエンジンの実用化を期待して現在のクルマを乗り続けることになろう。

基本的にEV車は

(1)電池コストが高い (2) リチウムバッテリーイオン電池は リチウム資源に限界がある。ニッケル水素電池でもバイポーラ電極(ミルフィーユのような積層電極)で従来の2倍のパワーがトヨタで開発されており、リチウムに頼らないことができる。(3) 現在のリチウム電池EV車は補助金がないと販売は厳しい。 中国はEV車による乗合タクシーを増やしたが、補助金廃止に伴い、HEVに切り替えられ、EV車は下取りでも人気なく、まるでEV墓場と揶揄する写真が公開された (4) マンションなどでは 充電設備がない 。戸建てでも200ボルトの電源が必要であるなどだ。

日本では一気のEV車比率アップにはなかなか結びつかないようだ。テスラは高速道路のSAには充電インフラが揃っているので、なに不自由なく長距離走行が可能とのYou tubeがあり見た。なるほど、課金も自動で対応できるなど便利だ。ただ、ドライバーは優雅なランチ、ディナーを採る必要がありそうだ。充電時間1.5hrを甘受できるユーザーはそうは多くはないだろう。走行しながら充電するe-Power方式(発電用エクステンションエンジン)に慣れているユーザーは、何故100%EVの必要性あるの?と思う。

このブログで幾度かエネルギーの多様化と将来について言及してきたので 重ねて言うことはないが、そういえば10年前に京都の市バス燃料として 家庭用の天ぷら廃油利用が奨励され 町内会で特定の日に集合場所へ持ってくる運動をしていたことがあった 現在 57万キロリットル集め これをメタノールと反応させてバイオディーゼルとして ゴミ収集車燃料として利用されている 京都がその後拡大しているかどうか 実家の周辺でもあまり聞かない メタノールとケミカル反応するには業者の規模が合わないと推測する。

2013年の資料ではあるが、それぞれの位置付けが一眼でわかる図を紹介する。やはり液体燃料系が優れている。京都の事例は小スケールであるが、これを大規模に植物油から石油化学の原料のナフサを製造すれば、これから誘導される従来の石油化学プラントでプラスチックス、繊維、タイヤなどがバイオ材料となる。そのような動きが出てきた。これば別の機会にレポートする。

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