タバコの煙にもppmの魂?

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ポリフェノール・ポリフェノール健康にはポリフェノール含有食品。 TVやネットで見聞きしないことはない。健康の内容についてポリフェノール効果を文献にした数を調べた文献がある。

ポリフェノールに関して45,382件も発表されている。何に効くのか調査資料から抜粋した。癌8,738  糖尿病3,103  アルツハイマー1163 高血圧807  パーキンソン502 動脈硬化448  鬱病359  他に目の病気、歯周病等なんでもあり状態。ウコンのクルクミンも取り上げられており全部で17,162  朝鮮人参(ジンセン)10,927 とこれも多く癌、糖尿病に関する文献数が多い。(抜粋文献 石浦章一 現代化学9月号「食べ物の有効を調べる」から)

石浦氏は医薬品と食物と混同してはいけないとコメントしている。想像するに医薬品の代わりになるにはポリフェノール含有食品で賄えば満腹以上の摂取になるだろう、ワインであると酔い潰れて副作用も出るだろう。ポリフェノールと言えば無条件に良いイメージがある。あくまでも定量的な判断が求められる。

一方、圧倒的に悪いイメージの筆頭はタバコ。最近コロナ禍の中で緩み勝ちになり路上喫煙を見る。紫煙を燻らすなんて上品とは誰も思わないどころか蔑みの視線を投げかける。あの煙と一緒にウイルスが伝播すると思うとゾッとするとの危険予知もあり遠ざける。電子タバコでも同じで同情は誰もしない。

ところが! タバコの煙物質がコロナウイルス感染抑制 ニュースがある。

意味は違うが一寸の虫にも五分の魂なのか? 文献を紹介する。

関西医科大 広島大学  掲載Scientific Reports論文タイトル: Inhibiting SARS-CoV-2 infection in vitro by suppressing its receptor, angiotensin-converting enzyme 2, via aryl-hydrocarbon receptor signal.著者名: Keiji Tanimoto*, Kiichi Hirota, Takahiro Fukazawa, Yoshiyuki Matsuo, Toshihito Nomura, Nazmul Tanuza, Nobuyuki Hirohashi, Hidemasa Bono, Takemasa Sakaguchi

(要旨を転載)新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)がヒトに感染する際に利用する受容体の構成蛋白質の一つACE2量が芳香族炭化水容体(AHR)を介して低下する機構を明らかにしました。

AHRを活性化する様々な化合物(薬)によるACE2発現抑制を確認しました。それら化合物の中で、食物などに含まれるトリプトファン代謝物や既存の胃潰瘍治療薬による細胞への新型コロナウイルス感染抑制効果を確認しました。

一般的にタバコ煙成分は新型コロナウイルス感染症の病態悪化を促進すると考えられますが、ウイルス受容体の構成蛋白質の一つACE2発現量にどのような影響を及ぼすか不明でした。そこで最初に、タバコ煙成分をヒト細胞に処理して、ACE2遺伝子発現量の変化を観察しました。その結果、驚いたことにタバコ煙成分はその濃度依存的にACE2発現を抑制することが明らかとなりました。

 

安直にタバコを吸っていいのだと短絡してはいけません。あくまで抽出物の話。一寸の虫にも五分の魂とはいうが、煙では五分では多すぎるのでppmの魂とした。

また、トリプトファン含有食材としてwebには主に、「豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。 その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。」と記載があるが、それも冒頭に記載したことを考慮にしての話だと考える。

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