街を歩けばティッシュ配りが相変わらずいる。寒い時期なのでつい手を出してしまう。タダで配る訳がない。クーポンなどの印刷物が少なくとも1枚入っている。それが今までの普通。ところが、今日もらったティッシュにはクジが入っていた。当たりくじであれば、クーポンのお店に行って何か物との交換になるはずだ。当方のティッシュは3等だったのでお店に行くことはやめた。もしお店に行けば、交換物を渡す際にお店の目的商品を説明・誘導するだろう。相当に強い宣伝効果がある。
一方で、ほとんどの人がスマホを所有しており、頻繁に商品紹介のニュースが入ってくるが、抽選ボタンを押しても殆どが“残念”なので、ほとんど無視しているのが実態ではなかろうか。少なくとも自分は余程の強い興味があるニュースがあれば別だが実際はない。
新聞購読者数が減少する中、新聞の厚みは極めて薄くなっているが、折り込み広告は減少していない印象がある。今時 電車内で新聞を広げる人は高齢者。先日目の前の老人が週刊誌を広げたのには驚いた。だが、その新聞、週刊誌の裏側の記事を自然と目が追っている自分がいることがわかった。スマホのデジタル媒体より目に止める“認知作業力”が大きいとも言える。
そこで思い出したのが上智・早稲田・神奈川大・東京国際大が富士フイルム協力のもと「印刷版クーポンの有効性を大規模実験で検証~デジタル化が進む販促戦略に一石を投じる結果~」を2025.01.23にプレスリリース 要点は
- 印刷版クーポンとオンライン・クーポンが消費者の行動反応に与える影響の違いについて大規模実験を実施。
- 印刷版クーポンの方が5倍以上高いクーポン償還率。
- 特にブランド・アタッチメント(ブランドへの愛着)が低い顧客において印刷版の有用性は高い。
文献らしい表現に理解し難いところあるが、次の図を見れば納得
一回でもオフライン(印刷物)で受け取ると二回ともオンラインで情報を受けとるより5倍以上の効果があるとのこと。この具体的な結果に、ティシュ配りは印刷コストや、配るアルバイト費用があるものの、効果があるからこそ継続する理由があるのだと理解した。これは販促担当としては十分頭に入れておく必要があると思われる。
顔出しリアル面談、電話、faxがデジタル社会になっても重要だと。
個人的ではあるが、年賀状仕舞いが増加した。また自分もそうだがデジタル年賀の割合が50%となった。出す方は便利だが受け手の印象はどうかと、この結果から思う。皆様はいかがお考えでしょうか。