池上線・戸越銀座

コスモサインは8月に川崎から品川荏原にオフィスを移転した。アクセスは東急目黒線不動前、池上線戸越銀座駅。健脚の人であれば五反田や武蔵小山、夏場は厳しいが目黒駅からも歩ける距離にある。
今回取り上げるのは東急池上線。五反田―蒲田間を走行。歴史的には池上本門への参拝客狙いで開設したものが東急と合体した。池上線の旗の台で大井町線に乗り換え、さらに東工大のある大岡山で目黒線に接続して洗足、田園調布や東横線の自由が丘に行くことができる。うっかり寝過ごすと横浜元町中華街まで繋がっている。

電車の種類がそれぞれ異なるので鉄道マニアには面白いのだろう。池上線は緑を基調で先頭のノーズ部が丸みをおび車両巾がやや狭い。今から24年程前に歌手西島三重子が「池上線」をヒットさせたことがあるが、その歌詞が「古い電車のドアのそば、二人は黙って立っていた。話す言葉を探しながら隙間風に震えて。。。。池上線が走る町にあなたは二度とこないのね。。。」。この歌詞にあるようにややマイナスイメージがあった。乗客数も他路線に比較すると少なかった。数年前だと記憶しているが、「もっと池上線に乗ろうキャンペーン」が始まった。それに合わせて新車両の投入、駅舎のリフォームが行われてイメージ一新。写真(旗の台)のように木材を利用した斬新なデザインとなっている。現在も工事中の駅があり以前の駅の雰囲気をみることができる。(写真:池上駅)

 

 

 

 

 

 

オフィスに来られる方にアクセスは?と伺えばかなりの割合で戸越銀座からと答えられる。その理由の一つがTVなどで有名になった戸越銀座を覗いてみることもあるのだろう、長さ1300mに及ぶ商店街は滅多にない。そぞろ歩きは結構愉しめる。外の商店街ではシャッターになった八百屋、果物屋、魚屋、肉屋さんが店舗を構えている。
地元の人が言うには、以前は今の繁栄は考えられなかったとのことだが、品川区支援による電車内ディスプレーに「どぶろっく」の路線紹介などもあり活気がある。五反田から2駅目が戸越銀座。 名前の由来は江戸を越えて相模国への境界にあるところからだそうだ。銀座は関東大地震で崩壊した銀座のレンガブロックをリユースしたところから命名したとのこと。

【消費税の影響】
この戸越銀座には鯛焼き、たこ焼き、串焼き、揚げもの屋さんが結構ある。鯛焼きの種類も多くて実に美味しい。以前は狭い店内にも椅子があり、そこで食べることができた。消費税導入後は椅子は焼き上がるまでの待ち時間のためで、持ち帰りとなった。店舗の規模によっては10%、8%を区別する経理処理のメリットがないのも分かる。現金決済が主流の街だったが、つい最近は安倍首相が視察に訪れたときからキャッシュレス化のハードが急速に整備されつつあるが、ハード・ソフト側の企業合併・淘汰も予想されることから究極の会社を待っている商店主も存在するのも事実あり、還元キャンペーン終了後にお客様に迷惑がかかることを懸念している。マーケットの現実をみるには良い商店街だ。
冷めた鯛焼きでは味気ない。なので歩きながら食べる。大の大人が歩きながらでは道徳面で後ろめたい気持ちになりサマにならない。一方、子供にとっては仲間と椅子に座ってのワイワイガヤガヤ愉しみが少なくなった。本当は小さな公園があるともっと面白い街になりそうだが。

【新しい息吹】
*アンテナショップ的店舗。初めて知ったのは品川区と姉妹都市の坂井市のテナントショップ。坂井市??ってどこ?でも越前カニや東尋坊の三国、芦原温泉と言えばああそうかと納得する人もおられよう。東尋坊はサスペンスドラマで犯人が絶壁を背に白状する場所としても有名。これから越前ガニが店頭に並ぶだろう。五木ひろしCMの「いちほまれ」も購入することができる。コシヒカリ誕生の土地でもあるが、それに拘らないで次世代米の開発する心意気に乾杯(いや?お代わり!)。

*和歌山の梅干し。スーパーでも高価になった梅干し。この商店街では多種類でかつ安価で求められる専門店がある。これも嬉しい。ポスターにインフルエンザ、生活習慣病予防を謳っている。ただ、和食に拘らず洋食・パスタなどへの展開も考えらるので若い人に期待。

*本格珈琲店
この商店街にもチェーン店珈琲ショップもあるが、昭和レトロ感のある喫茶店も結構健闘している。サイドメニューや年齢層が高い層にマッチングするように室内に工夫を凝らしている。
一方、青山が似合いそうな喫茶店が開店した。道路から全面ガラスを通じて焙煎機が稼働しているのを見ることができる。

一方、内装はオフホワイトウオールと木材の組み合わせ、木材は特徴ある木目をカウンター下の袖板に配置、客席側には別の種類を配置する緻密なデザインとなっている。

肝心の珈琲は極端に言えば「自分は珈琲なるものを何千・万杯を飲んできたが、一体分かって飲んでいたのか?」と自問させるに十分なレベルで正直驚いた。
まず、珈琲豆の味・香りなどコーヒーチャートとして特徴が整理がされている。横軸に「あっさり、爽やか」と対極に「コク・厚み」、縦軸に「華やか・フルーテイ」と対極に「ビター」をとり四面にどの豆が位置するか図で分かるようにしてある。客が指定すると店頭にある大型焙煎装置と粉砕器で粉末を調整。ブレンドの場合はどれを混合するのか、その割合いもアドバイスされる。

ミル直後にお湯を注げば“もわ~っ”として泡粒が浮上。香りが漂うのは勿論である。
戸越らしい会話もあり、贅沢な味と下町の良さがミックスした雰囲気。おもてなし部長は人なつこいわんちゃんの「杏」。とてもお利口でお客に寄り添ってくれる。 近くに星薬科大学など文教機関もあり海外からの教授も顔をだされ会話を愉しむこともできる。チーズケーキもオススメ。

火災予防と不燃化技術

気がつけば湿度計が40%を切る乾燥の季節となった。今年の火災予防週間の標語は「ひとつずつ いいね!で確認 火の用心」。 身近な家庭内やオフィスでもでコンセントが十分に差し込んでいない、たこ足配線、定格にあわない延長コードなどを見てぞっとすることはある。コードが長い場合に束ねて使用していることもある。熱をもっているケーブルを握ってギョッとしたこともある。

電気配線・設計・施工・メンテのプロによりなされたはずの首里城全焼の原因は電気系統のショートとのこと。 プロのはずなのでホント?と疑いは残るが、原因解析は専門家の方々にお任せして、判明しだい我々レベルで利用できる注意喚起をお願いしたい。

ここで、

材料屋からみれば、建造物の難燃化や不燃化処理してあれば、あれほどの規模に延焼することはなかったと考える。現在では木造の不燃化処理は可能である。製材をオートクレーブ(巨大が圧力窯)に入れてホウ酸化合物を圧入することが行われている。 金沢工大の露本研究室ではポリホウ酸ナトリウムを木材やポリスチレン、紙に塗布・圧入することで不燃化を達成しベンチャー起業している。そのほか、福井工大も類似開発、京都の企業は仏像の汚れ落とし業から木造建築の不燃処理に京大と組み不燃化処理をビジネスとしている。しかしながら、建築現場でカンナで削る作業が入ると厚み方向に不燃材が浸透しているのかが問題になる。

そこで表面加飾の漆自体の難燃・不燃化が必要となる。

漆の難燃化は電線ケーブルの難燃剤である水酸化アルミの粉末を配合する試みがあるようだが、恐らく40~60%配合する必要があるだろうから、あの光沢を出すのは厳しいのではないだろうか。この際、短時間で検討可能なハロゲン系難燃剤の適用を提案するのもありだと思われる。研究開発の時間が許されればリン酸エステル難燃剤、ポリリン酸アンモニウムのイットメッセンツ難燃処方が考えられる。これらは難燃剤。延焼時間稼ぎはできる。長期に亘って建築物が維持されるためには高分子量の難燃剤を漆と反応させることも考えられる。考えられる難燃剤として図の分子構造がある。この材料は単独でも透明で耐熱性があり、コーティイングなど種々の樹脂加工法が適用でき肉厚によっては不燃材ともなる面白い材料である。商品名は「SNOWIN」雪のように着火しないところから命名されている。なにか面白そう。

 

 

最後は何ごとも「地球温暖化説」を面白おかしく言う人がいるので、その人になりきり、無理を承知で珍説をあげると「電線ケーブルをかじる生物が温暖化で移動説」。筆者は若いころ通信ケーブルの材料開発に従事したことがある。通信ケーブルは国内だけでなく、海外にも敷設される。この海外での条件が、温度による劣化、紫外線による劣化などなど通常考えられる条件による劣化があり、当然のことながら材料に適用される。驚いたのは「ケーブル被覆材料のポリエチレンを喰う虫がいる!」 ゴキブリは日本のそれと違い巨大で集団で飛ぶと空が暗くなる程だと。蟻もアリンコなど可愛いものではなく、これもポリエチレン製ケーブル被覆に歯形を残す程の頑丈な歯をもっている。そこで、東南アジアへの輸出ケーブルには忌避剤が材料にコンパウンドしてある。実際に東南アジアの各種昆虫類による浸食テスト設備を電線・通信ケーブル製造会社は所有している。 首里城の延長コードに複数のショート痕が従来沖縄に棲息しない動物によるものだとしたら、設計基準を変更する必要がある。あくまでも珍説であるのでご注意。

少しありうる仮説は美徳節電。毎日ブレーカーを落として閉館し、毎日ブレーカーを入れて開館するとある。個別のスイッチをオフにして、最後にブレーカーを落とすのだろうが、そうでない場合は入れる度の起電は回路の疲労と関係しないのか?(衝撃電圧(サージ電圧)による絶縁破壊)。 ケーブル材料開発で寿命を規定するのは、n回テストした時の平均寿命ではなく、1回目で破壊するときの耐久時間を採用するというもの。確かに火災や通信事故は1回目が勝負になる。竣工以来1万回程度なので平均寿命としては考えられないが、n=1となると少しはチェックすることもあろうかと。

最近のスマホを充電すると「あなたの充電パターンから充電率80%にしておきます。」「明日の5時までに充電するようにします」の表示がでる。いずれ絶縁破壊センサーが開発されると建築・電力ケーブル寿命においてAI制御が可能になるかもしれない。

最後は標語のとおり、「ひとつずつ」には初期消火用のスプリンクラーや電気用消火剤(ハロゲンガス、炭酸ガス)などを砦として設備することは言うまでもない。家庭にある消火器の使用期限の確認はしよう。

都市魅力と経済性

奈良は京都に遷都する前は律令制度を確立した国家中心都市。いわずもがな東大寺、唐招提寺、法隆寺、斑鳩の里、春日神社、三輪山など史跡名勝に不足はない観光地である。日常の雑踏を抜け出し微笑みをたたえた仏像と相対しリフレッシュする人が増えているようだ。でも宿泊すると京都。ここが奈良の悩みである。京都には史跡名勝寺院の数・歴史の容量は圧倒している外に、重要なことは観光客の胃袋を満足させる「京料理」に独特文化、おもてなしが他とは違うところであろう。魅力パワーが違う。奈良にドリームランドがあったことを奈良の人さえ知らない。歴史建造物だけでなく遊びの要素も必要と為政者が考えたが長続きしなかった。規模・内容が市場とマッチングしなかった。今の関西の遊びは大阪ユニバーサルスタジオジャパン。 アクセスと遊びの規模と種類がポイント。東のデズニーランドと同様。

 横浜はどうか。浜が横に長いだけの漁村が突然の蒸気船。それ以来、開港160年と歴史は短いが日本の夜明けを迎えた都市であり、シルクを中心とする外国貿易拠点として繁栄した。外国船のメンテナンスを要請されてドッグを建設。修理から造船所に変貌し工業都市としても発展した。みなとみらいに停泊している日本丸はNo.1ドッグ。水を抜いたNo2ドッグは隣のランドマークに原型を留めている。 造船所は南に移転して跡地がみなとみらい。

 今は観光アイテムの一つとなっている。ドッグを利用したJazz演奏、ジャグジー活動の場所として人気スポットである。みなとみらい地区はオフィス街であるが、遊園地、大型ショップがあり、連なる赤煉瓦、山下公園も含めるとヨコハマを味わい、住みたい土地として人気が高い。

しかしながら、奈良同様に宿泊となると必ずしも横浜ではなく、特にインバウンド客は欧米の風景と似ているのが影響しているのか、一気に箱根に行ってしまう。観光の要素「非日常を味わう」には箱根の日本建築、温泉、日本食は魅力だ。富士山の近くにいる雰囲気もある。有名な中華街は日本人には人気だが中国からの訪問者はやはり箱根や買い物の東京に直行。 インバウンド客の通過点になっている横浜。

 大型客船ターミナルとして「大桟橋」、大黒桟橋があるが、新しいターミナルとして「ハンマーヘッド」が11月1日にオープン。ダイヤモンドプリンセスが第一号船舶として停泊した。 大黒桟橋は巨大船舶に加え満潮が重なるとベイブリッジを通過できない暫定的なもの。商業船舶用港湾。ハンマーヘッドは客船専用2番目のターミナル。

一般的には船舶が停泊しない時期は閑散としているのが通常であるが、ハンマーヘッドは地域住民が毎日のように買い物や食事ができる設備に変えている。日本初のオシャレなレストランがあるかと思えば、日本全国から人気のラーメン店を集合させるなど、幅広い人を対象としている。ハンマーヘッドは民間経営である点が大いに違うところである。単なる通過点の場所にさせない意気込みはうかがえる。

その見本はなんと、野毛地区が見本ではないかと筆者は思っている。

野毛地区は桜木町駅を夾んでみなとみらいの反対側。戦後闇市の跡で、数年前までは5000円あれば3軒はいけた超庶民的な風景があり、赤鉛筆と競馬新聞を手に昼から酒の臭いにむせぶところだった。

最近では代替わりとなり若者が経営者となると、立ち呑みからカフェテラスに、時々ジャズ演奏と変貌。雑然100%から50%となりオシャレ度が増した。だがチョイワルオヤジの雰囲気も残っている。この渾然たる雰囲気を求めて東京から来る客もいる。銀座・六本木では肩が凝るのであろう。今流行の言葉でいえば「身の丈にあった場所で飲み食いしてリラックス」も必要。

 とすれば、街の賑わい(もとより税金収入が基本だが)には、学びのアイテム、遊びのアイテム、胃袋の愉しみ、そして次はデズニーランドやユニバに相当する大型娯楽があればと考える為政者がいても不思議ではない。大型娯楽として候補に挙がっているのがIR。ギャンブルの弊害を心配する市民の声がある。しかしながら筆者の僅かな経験でいえば、海外研究者を集めての研究発表会をカリフォルニア・リノで開催され参加する機会があった。リノはラスベガスと並んでIRの街である。発表を終えた人々が軽く遊びながら友好を深めるには絶好の場所だったとの印象がある。小銭でも愉しく遊べることができ、その場所では厳めしい学者の顔が子供のように変化し、人柄を知ることができた。若い時の財産になっている。

 伊勢佐木町&本牧ブルース→元町・ハマトラファッション → アンパンマン・ピカチュウ→次のアイテムがIRなのか、それともヨコハマは時代に置いておかれるのか。市長が民間経営経験者だけに舵取りに注目される。

おっと!それならば我々の会社が現状から脱皮して新しい方向に前進していないと同様のことになる。他人ごとではないのだ。

東京モーターショーから

ビックサイト西、南棟および青海地区と別れてのモーターショー。やや不便だけど東京オリンピックの準備でビックサイトの東棟は利用できないので我慢。行った日は雨降りだったが、多くの人を集めていた。ざっくりとした印象では

*軽自動車の充実。

居住空間確保に天井を高くし、ステップが低いのでお年寄りでも乗り込みやすい。国内自動車の40%の分野を占める軽自動車。競争が激化。半自動運転機能など充実。200万円台も。

*超小型車の提案。

現在の道交法では認可外であるが、コミュニティを変える可能性がある。過去・幾度もコンセプトカーとして提案があったが、社会生活パターンが合っていなかった。災害などを契機にコンパクトシティ化になると、実現することを期待。かかる提案が日本メーカーでなくドイツからあるのは意外。

*電子・情報産業の缶詰

半自動運転、視野拡大(画像、ミリ波)、コネクト技術などが主座を占め、自動車メーカーはそのハコモノ生産の立場になった感あり。ドライバー情報(体つき、スケジュールから)乗り込む前からシートの位置や行く先ナビ(半自動)設定、その他コネクト。。。。。

ずっと以前であれば、自動車の売りはゼロヨン何秒などを謳っていたが、今は「カイテキ・楽々・安全」がキイワード。パーツメーカーや情報産業の開発成果の組み立て産業の一つが自動車と性格が変わった。その翌日にホンダ部品メーカーと日立合併が発表された。

*プレゼンテーション変化

完成車を展示+ステージショーの組み合わせは例年通り。だが、おや?と思ったのはトヨタ。トヨタのブースにはクルマ展示がない。ステージのみ。パフォーマンスが圧巻。Fun to drive から Play the futureへ。

パフォーマーのパルクール(アクロバチック、スタントマン的)。三代目J Soule Brothers似の雰囲気。ダンサーのウエアや小道具には音楽に合わせて変化するLEDパターン電飾。トヨタはEVに出遅れているのでは?とのイメージを払拭させているなぁと強い印象をもった。実に上手い。センスがある。ただ、クルマ展示は関係会社ブースで展示。レクサスは別棟でと抜け目がない。

*社会への提案(1) 日野自動車の試み。 バス運転手の体調不良やミスによる事故対策として、運転手の異常を乗客が検知した場合、スイッチを押せば、自動的に安全速度・安全位置に停車させる提案。

トラック配送は喫緊の課題であるが、これも日野から提案。3Dプリンターによるトラック・フラットフォーマーを イスラエル企業と日野チームが発表。 

この応用例として宅配自動ロボを提案した。 配達はドローンやロボットでなく、Face to Faceが嬉しいとして運転は自動だが、 個別配送については商品を配達人の後をロボットが着いていき届けるというもの。配達人がリタイアシニアや主婦の運動+小遣い稼ぎの一石二鳥。 何年後には実現するのだろう。 包装しなくてもトラック内で自動包装する仕掛けもコンセプト。

 

*社会への提案(2) ヤマハ車椅子。 車両乗り込みなど段差があっても移動可能な車椅子があればと思っていた。ヤマハではモーターインホイル+前輪形状工夫していた。実用化可能性あり。今後は乗る人の身体的不自由さなど考慮した装置を狙うとのこと。社会に出る機会が増えることは良い。これに大企業が取り組む姿勢が好ましい。

 

*材料の軽量化

セルロースナノファイバーを樹脂に配合して強度を高め、その結果、薄肉にする試作品が多く展示されていた。環境省の肝いりで補助金政策の結果である。課題はセルロースナノファイバーの価格、及び炭素繊維複合材の強度に比較すると低く、薄肉化の程度に差があること、耐熱性は連続使用温度が多分80℃程度なので高耐熱エンプラが使用される部品には適用できない。 今後の開発に期待。All-CFRPボディ(車重855kg)と勝負できるか。

 

 

 

 

 

*タイヤの軽量化と空力特性

ヨコハマゴムでは10kg/個のタイヤを5kgの試作品を発表。確かにボディの軽量化が進んでいるが、タイヤは残る課題。また、走行による抵抗減少としてタイヤの側面に特有の出っ張りを設け回転すると空気抵抗が小さくなるとの計算と風洞実験で確認。これも実用化すると面白い。

 

 

 

 

 

*配布パンフ変化

今までは豪華印刷のパンフが配布されていた。今回はQRコード印刷の名刺サイズの配布がほとんど。これも時代。

*説明員

質問に対して的確な回答ができる説明員の配置。業界情報からクルマの性能までプロとしての対応が心地良い。そんなブースが多かった。マネキン美人コンパニオンの写真撮影する人は少なくなった。消費者の意識が変化していることは確か。工業系高校から団体で来ている学生に聞いて見た「先生から注目点など指導がありましたか?」。答えは「何も聞いていません~」 なんと勿体ない。 折角のプロの説明員と積極的に関わることで本人も、結果として社会もの作りの 基盤ができるチャンスであるのに。

*海外企業

フランクフルト、上海規模に比べると小さくなった。だが、逆に欧州経済の凋落、中国と米国の関税戦争などから、軸足を日本に向け始めた企業が出たことが注目される。

糖尿病&腸内フローラ話題

医者と弁護士を友人にもつとなにかと便利とか。高校の同期会が東京であり京都から医者の同窓生が駆けつけてくれた。司会の粋な計らいで折角だから講演をお願いしたところ、堅い話題ではなく、簡単なクイズ形式で○×をつけて解説するパターンで約30分。○×とはいえ学生時代の試験雰囲気をチョッピリ味わいながら和気藹々。高齢になると25%は罹病する糖尿病について13問。学生時代に先生の一ひねりした問題に往生したことを反映して、設問も一ひねり。うっかり引っかかるような設問に思わず笑い。さて折角だから著作権は同期のよしみで勘弁してもらい幾つか紹介する。

  • A男:糖尿病って遺伝だよね。B子;それは小さいときに発症する1型糖尿病だね
  • A男:やせと肥満で糖尿病に違いある?。B子:インスリンが出なくなるから同じ
  • A男:治療は同じようなものか? B子:インスリン分泌促進薬を使うのじゃない?
  • B子:肥満の人が治療したら痩せるのか? A男:血糖値が下がるので体重は減る

答えは××××

がイントロで、食事や運動に関する情報、腸内フローラの重要性など講演。とりあえずの乾杯をしてからの講演であったが、参加者から活発な質問があり盛り上がり。それを見越して講演者は補習のための資料を用意。最近では話題になり始めたフレイル、サルコペニアなども資料で紹介、日頃の生活習慣に関するアドバイスがあった。

ここで、糖尿病から一旦離れて、腸内フローラについて先月東京農工大の木村教授を中心とする研究チームが食用油と腸内細菌作用について有意義な研究成果を発表していた。食事に利用する食用油だけに気になってメモをしておいた。

テレビや医薬・健康食品メーカーのCMなどでお馴染みのオメガ不飽和脂肪酸。ω3は末端から炭素数を数えて3番目に不飽和結合(二重結合)を有する不飽和脂肪酸でナッツ油、リノレイン酸、DHAなど。ω6は炭素数6番目に二重結合の不飽和脂肪酸で菜種油(キャノラー油)、サラダ油(菜種・大豆など混合油)で日頃の食生活では圧倒的にω6を摂ることが多い。 ω3とω6の摂取バランスが崩れω6リッチになると組織炎症が起こることをマウス実験で確認されたとのこと。

文献のタイトルは「腸内細菌は食用油に含まれる多価不飽和脂肪酸を代謝することにより宿主の肥満を防ぐことを解明」 (日本の研究.com)(Nature Communication9月号掲載予定)

論文 Gut microbiota confers host resistance to obesity by metabolizing dietary polyunsaturated fatty acids

【要旨抜粋転載;腸内細菌が代謝により多価不飽和脂肪酸を(HYA:10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid)など新たな脂肪酸に変化させることで宿主のエネルギー代謝調節に関与し、食事によって誘導さえる肥満を改善する。】

腸内細菌が減少すると、この作用も制限され組織炎症が発症するとのことで、腸内細菌の量を調べると炎症すると減少することが認められるとのこと。

我々はお通じ改善意識でヨーグルトを摂ることが多いが、このメカニズムがマウスから人間に適用されるとそれ以上の価値になるだろう。今までの腸内フローラについて一般向けには善玉菌だの、悪玉菌だの、日和見菌だの分かったような、わからないような曖昧な説明ではなく、専門研究者からの明確にして簡潔な説明を期待したい。知識が曖昧だと過剰反応してしてあらぬ方向に引っ張られることは、最近の環境レジ袋有料化でもみるように木をみて森を見ず的な危険性がある。

腸内フローラの作用について、今回の発表のようなナルホドと納得する基礎研究は重要である。我々は理解した上で毎日の食生活で腸内フローラの栄養源にまで配慮しているかどうかを考え、またそれが食物繊維だとしたら最適化につながるために何ができるか。ナノテクノロジーが専門の化学者としても出番があるのではないかと考える。

この段階まで書いてきて、ふと、気がついたことがある。それはフレイルだとかサルコペニアだとか身体の劣化について定義して老人化の判断としている。でも、法人という「人」にもあてはまるのではないかと。そこでフレイルの5条件(3つ以上あればフレイル判定)を記載すると

(かっこ内は企業法人への読み替え)

  • 体重減少     (現業ビジネスがピークを越えて下り坂)
  • 主観的疲労感  (経営層の改善意識が現場と合わず空回りしての徒労感)
  • 活動量の減少  (営業の活動がルーチン。拡大のための活動をしていない)
  • 身体能力の減弱 (キャッシュフローが回らない))
  • 筋力(握力)の低下 (リストラなどカンフル剤は長期的に会社体力が減退する)

因みにサルコペニアの条件では歩行速度が≦80cm/秒であるが、スピード経営しないと市場から見放される。

まして小判やお仕立て券を貰って平気でいられるような会社は人工透析が必要だ。

台風19号と河川工事

台風19号の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。千曲川といえば穏やかな風景を思いますが、荒れ狂う濁流が堤防を破壊し氾濫するとは予想外のことでした。千葉、福島、宮城におかれては15号による被害の後片付けや修理も適わぬうちのダブルパンチには体力・気力の限界であろうと思います。

その一方で東京では地下神殿と称する巨大貯水構造体が機能したのであろうか水害の報告がなかった。例えば板橋区と和光市の境界を流れる白子川は過去何回も水害を出していたが、成増に3カ所の地下貯水構造体(トータル48万m3)を建設してあるから以前より安心だとの声があった。 東京には地下鉄が階層構造のクロス状態で走行している、最下層のホームから5階~6階で地上にでる駅もある。これらが冠水したら長期の都市機能が麻痺する。石原都政において地下神殿建設した。(トータル200万m3)、田中長野知事はダム無し宣言した。行政は結果責任であるだけに答えは明らかである。

ダムの必要性で議論があった八ッ場ダム(利根川流域)。貯水試験の準備中にたちまち豪雨で設定水位になったとの報道を受け、ダムが有効だったとの歓迎の声が多い。一方、ダムが無くても利根川では僅か17cmしか水位が上がらない筈だから不要だとの声もある。どのような計算か詳細知らないが、下流流域の居住者の精神的圧迫度は圧倒的に違うと思われる。

平成27年の鬼怒川氾濫を思い出す。盛岡を夕刻に出発して東京に戻る予定で東北自動車を走行していると、小雨から強雨に変わり、栃木インターから先は崖崩れで通行止め。高速を降りたものの国道も通行止め。夜間で視界不良の中、消防・地元自警団の方々が辻々で「この道は危ない」と教えてくれた。結局、ナビにない農道を“脳内ジャイロ”で地図を頭に描いて、この方向に行けば館林の筈だ!と複数の農道選びながら走行した。抜けて東京に戻ったとき鬼怒川が氾濫し常総市が浸水したことを知った。多分走行中の河川の水位は越水するほどではなかったが、精神的な圧迫を経験した。ダムは警戒警報、避難勧告に対して余裕をもって対応できることでも重要である。机の上の計算ではなく、住民の声を吸い上げることも必要であろう。ビジネスも同じである。

新横浜の日産スタジアムでは日本―スコットランドのラグビーの試合開催が台風で懸念された。試合が行われないと引き分けで自動的にスコットランドは敗退するとあって、スコットランドとして日程や場所を変更してでも開催を要望した。要望すること自体がルール違反ではあるが、スコットランドの関係者も経験をしたことのない豪雨となれば、試合開催は無理と判断したのにも同情する。自動で予選通過できる日本ですら喜んではいなかった。実際は見事に会場が整備され、ラグビーを楽しむことができた。

筆者は正直なところ心配半分・半分できるだろうと思っていた。心配というのは日産スタジアムのある新横浜・小机地区は暴れ川の鶴見川により水害を度々だしていた地域である。 (図:日産スタジアム付近のハザードマップ)

隣を流れる多摩川について今回も氾濫・堤防決壊が放映されている。その鶴見川なので暴れても不思議ではない。が、しかし安心材料として日産スタジアムを含む地区は巨大な遊水池設備ができており、日産スタジアムの地下及び1階は巨大貯水構造になっている。即ち、芝生で覆われたグラウンドは2階の屋上にあたる。ラグビー選手が足下を取られることなくプレーでき、観衆は凄い試合展開に興奮に沸いた。地下に溜まっているであろう水もその観衆の歓喜の声で振動し祝福していたであろう。勿論、グラウンド整備に携わった方々の努力にも感謝。

日本は台風銀座にあたり、急峻な山から海までの距離が短い地形を踏まえるとダムの設置や河川改修工事費が高くなることは仕方がないが、安心・命との引き換えならば納得だ。景観に拘るあまり大迷惑をかけた事例が今回もあった。

堤防の材質としては土砂盛土は容易に崩される。さりとてコンクリートも案外多孔質で長時間の圧力がかかると水は浸透する。もとよりコンクリートを混和するときに界面活性剤を配合することがある。生コンの流動性改良である。このことも水と馴染みが良いので水は浸透し易くなる。なので、コストは高くなるが、撥水性のある樹脂をセメントの親和性のある改質処理をして配合するのもありだと思われる。コンクリート建造物にはポリビニルアルコール繊維やポリプロピレン繊維がコンクリートの靱性を高めるために配合する事例があるが、河川護岸に利用することもあろうかと思う。

また堤防の形状は越水した濁流は恐らく反対側で渦巻き流により堤防の足下から中盤を崩す作用をするので、スーパー堤防が提案されているが裾が長いので適用は容易でない。当然ながら航空機、車両などの航空力学をも参考に計算された形状だろうが、魚・鳥や虫の自然生物の形状にヒントがあるのかも知れない。新幹線の先頭車両をカモノハシを参考にしたが、それも近々引退し、次の形に移行しているように常に見直しがあるように。

治水は文字通り河川をおさめる意であるが、「治」には「先」の意味もあると見たことがある。(素人解釈だが)先憂後楽にも通じるのだろう。

ぶらりバイオ展&すずかけ台

忙中閑ありならまだしも、知恵がなくて困っているミッションに対して遅々状況のなか、分野が全く違う世界を覗く好奇心だけはあるので、横浜パシフィコで開催のバイオ・再生医療展、及び長津田すずかけ台にある東工大科学技術創成研究院に行ってみた。

 バイオはまさに花盛りで熱を帯びていた。ユーグレナからジェット燃料をANAに搭載すると発表あれば、他の企業は別の種でJALにと競争意識が高い。お馴染みの糖からの誘導体から最終的に合成樹脂を製造するプロセスの紹介など。説明員の話をきいた。だが、誰一人として、この製品を得るためのトータルエネルギーについて説明できる人はいなかった。

(無理してジェット機にしなくてもプロペラ機なら80%削減でき、各駅停車も可能でエコ割引きゆっくり観光巡りも悪くないと思いつつ)

 製造過程とは例えば、鉱山でマイニングや植物を栽培するための野生林を伐採するエネルギー、水を利用するためのエネルギ、運搬するエネルギー、前処理するエネルギー、そして最後の合成反応に使用するエネルギー、廃棄処分エネルギーなどの累積エネルギーが計算できていない。その計算だけでも学問になる程ではあるが、現在では環境を語るには必須ワード要項となっている。

 最近ではEV車よりエンジンが速攻環境改善に貢献するとあって、エンジン改善に回帰している原因は油田から車輪までのトータルLCA(ライフサイクルアセスメント)にある。勿論EVもリチウム電池の進歩によりLCAが改善されると様子は転換することはある。但し、現在ではガソリン、HEVあたりが環境に好適である。そこはEVのブームもありながら、地道にエンジン効率アップを追求してきた日本自動車メーカーの底力が発揮できるはずであり実績もある。

 政府系研究センターからは医薬向け植物工場の提案があり、投資額と変動費などを聞けば、そんなこと考えたことありません。考える必要が組織上ないのです。。。。と答えられて口があんぐり。千葉大が大型投資した植物工場が倒産したことを知っていたなら採算性は考慮するだろうに。 

次に向かったのが東工大すずかけキャンパス。大隅教授がノーベル賞を受賞されたキャンパスである。今もG棟の入り口には「ノーベル賞お祝い」パネルがある。研究組織が再編され、科学技術創成研究院となって、成果の一部を講演、セミナー、パネルで紹介、さらに研究室見学が許されている。3回目の参加。すずかけ台はとにかく広いキャンパス。それも山を崩していないので、アップダウンがあり、トンネルありで、研究棟間の移動がままならない。

例年は案内が出ていたが、今回はない。そんな不親切なぁ?と思いきや、なんとスマホにアクセスすれば、現在地から次に知りたい会場、研究室へのルートが示される仕組みになっている。Z世代ならサッサと気がついて、サクサク指を動かすところだが、中高年はパンフのキャンパス図をじぃ~っと眺め、意を決して歩き始める。冗談ではなく、延々と階段を上って、会場でない場合は悲劇なのだ。

講演では本村教授のAIチップの研究動向と東工大の戦略について、及び大場教授の先進計算機科学とマテリアルズインフォマティクスがもたらす無機材料研究の新展開の2講演。

前者は全くの門外漢であるが、最近のAI翻訳に見られるようなAIチップの性能アップの限界をいかにブレークスルーするのか。について45分のご講演。講演を聞く前のイメージとは違って、ぼんやり脳にも少しだけ理解することができた。また、海外は政府丸抱えで巨額の資金で開発競争をしているのに対し、日本では東工大を中心としたグループが少ない予算で強豪と戦っていることが分かった。これを育てればノーベル賞級だと感じた。

次の講演は超大型計算機を利用して結晶格子の中に異種元素を挿入を計算上行った場合の半導体が成立するか否かの計算と実際の半導体を合成することの発表があった。当方は有機化合物での計算機科学には少しの理解と利用したことがあるので、素直に学ぶことができた。この計算における工夫と合成を実験で確認した院生・学生のレベルが高いことは勿論である。

研究室訪問では最も身近に感じたのは先進メカノデバイス。金属、セラミックの精密切削、ナノオーダーでの位置決めなど、機械加工、歯科医療など我々の関係する分野だけに親しみを感じた。

さて、東工大の講演会や研究室訪問で気がついたことは、プレゼンの仕方が上手い。洗練されていることである。比較としてJSTでの各大学での技術連絡会でのプレゼンに比べるとコアの聴衆が聴きたいことを明確にかつ、分からない人向けにでも丁寧に説明していることである。比較にあげられたJSTは発表が20分と圧倒的に短いが、それでも上手い先生がおられる。JSTでは講演の後で名刺交換と個別相談がセットになっている。上手い先生なら引き出しが多くありそうだから、直接講演された案件以外でも可能性ありそうだ。。。と考えて個別相談するケースがある。何のための講演なのかを良くわかっている先生若しくは事務局のセンスの違いだろうと思われる。 だが、パワーポイントに頼り過ぎ感があり、飽きられているのも事実。そうなると、別のタレント性が要求される。いやはや大変だ。

ネーミングとの乖離

近くの小学校校庭で保育園の運動会が開かれた。親戚の2歳の子が運動会デビューするとあって見に行った。開会は年長さんグループのマーチングバンドからスタート。三歳からピアノなど楽器を習っていることもあるのだろう、ピアニカもなかなかのレベル。次の体操では米津玄帥のパプリカに合わせたダンスが披露。おやおや保育園の音楽も随分J-POP化したものだ。先生の趣味なのか、このリズムでないと退屈して乗ってこない子供の日頃の音楽環境なのか??と時代隔世の感ありだなあと眺めてた。組み立て体操。今の小学校では避ける種目だが、ピラミッド4基完成。観衆の大きな拍手を受けた。さて、次は親子ダンス。音楽はなんだろうと思っていたら、誰でも一回は聴いたことがあるマリーゴールド。「麦わらの帽子の君が揺れたマリーゴールドに似ている。あれは空がまだ青い夏のこと、懐かしいと笑えたあの日の恋、、、」作詞作曲はあいみょん。正直なところ曲は知っていても作者の名前までは知らなかった。アニメ歌手だろう?と思っていた。

FBにズバリ、J-POPを聴いたオッサンの脳内はあいみょんはアニメの主人公をイメージしていると図星な指摘。はい、その通りですと。ついでに言えばLemonが有名で曲はオッサンでも知っているが、米津玄帥の名前とは脳内でイメージと一致しない。なんとなく江戸時代の漢学者か杉田玄白か浪曲師のような古色蒼然としたイメージ。この人がLemonやパプリカとは!。横浜関内地下街にフリーで弾けるピアノがあり、このLemonが流れると中高生が素直に反応している。その姿を見て、こちらが驚く。このブログをご愛読して頂いている方々の中にも同様な思いをされているのではないかと思いますが、如何でしょうか。

 徒競走に順番をつけないものと聞いていたが、シッカリ1~4位まで順位をつけてメダルを授与。それよりも先生は慣れているのだが、スタートラインに子供の名前を呼んで並ばせるが、よその親が聞いて、さてどんな漢字なのだろうと考える命名された子供がいた。子供に選択権はないが。

 さて、運動会だけの紹介が長すぎた。レールチェンジして二酸化炭素の名前と効用について。

人に覚えて貰うには簡単な短い名前が良いとあって、政治家の名前は短い。麻生太郎、河野太郎、中山太郎、山田太郎、山本太郎。。。太郎だけでも結構政治家がいる。政治信条は違うのは当然。正反対のもこの中に存在する。

一方、不幸な名前をつけられたのもある。温暖化ガス。温暖化ガスイコール二酸化炭素と多くの人が認識している。環境の諸悪の根源のように言われている。これだけ悪者扱いされると少しは二酸化炭素の味方もしたくなる。前のブログにも記載したが、二酸化炭素があればこそ、地球の防寒着として、大陽からの強烈な低波長UV照射も遮蔽し、放射能物資自然発生の抑制の役目をしている。それどころか、植物の餌となって炭素を固定化する重要な役名を果たしている。温暖化に関連しそうだが、二酸化炭素よりメタンガスが温暖化に影響が大きいと言われているが、それは情報として伝わらない。二酸化炭素は海中に溶解するが、メタンは溶解しないので、空気中に存在する。二酸化炭素だけを悪者扱いするのは可愛そうだ。 One issue One solutionはその他に歪みを生みやすい。 せめて、バイオ(植物)の素程度には認識しても良さそうだ。

 一般的に知られていない二酸化炭素の利用の仕方に「熱可塑性樹脂の射出成形におけるヒケ防止、ウエルド部外観改良、成形流動性の改良による樹脂溶融温度の低下による省エネルギー成形がある」「超臨界射出成形」である。米国ベンチャーの発明であるが、たちまち世界に広がった技術である。ポリスチレンなど芳香族環を有する樹脂は二酸化炭素を、ポリプロなどは窒素ガスを射出成形のシリンダーから僅かに注入することで、上記の品質改良がなされている。(日本製鋼所Mucell)。技術紹介はDJK 資料https://www.djklab.com/parts/support/pdf/mucell-3.pdfを参照願いたい

 図1は相図。

温度と圧力により固体・液体・蒸気・気体と形を変えるが、ある臨界点から上の領域では液体でも気体でもない状態となる。例えば二酸化炭素がポリスチレンの溶融体に容易にあたかも液体のように浸透し(実際は気体の性質もあるので)粘度が低下する。その状態で金型に注入されると流動性が高いことから製品末端まで流動し、金型内では臨界点以下の気体となって発泡する。これにより、微発泡成形体となるか、and/or 溶融から固化するときの体積収縮をカバーすることでヒケが防止される仕組みである。

日本ではCAEの技術及び金型設計・製造の技術が進んでいることから、超臨界射出成形に頼らなくても目的を達することは可能であるが、逆にそれが裏目となって、それらの技術がない国ではサッサと導入したのが実態である。

クリエーティブ創出・働き方改革・ラグビー活躍

日本が成長するにはも二番煎じの灯台主義は成立しない。先行会社が成功している、ならば後から人・金でもって絨毯爆撃で市場を奪う方式(今の中国)は日本では通用しない。残念ながら今の日本で開発と称しているのは一部の例外は除いて、安全運転。やることは先輩の築いた技術の詰めと製造法の合理化。規模が大きい程、当面の金銭的効果は大きい。だから、下手に明日を担うには新開発だとして挑戦した人物がいたとしたら成功率は1%程度なので、出世街道から置いてきぼりを食う。合理化で具体的な成果を出す方が会社に見かけ上貢献している。合理化なら、どのセクションでも共通するから、人事異動でいろんな職場を経験した上で、部長・役員への登用となる。自己資本率をクリヤーすることが会社への投資対象となると、何が何でも手っ取り早い合理化に集中した。でも、それもネタが尽きた。さてどうするか? 落ち穂拾い的小さな改善的テーマをするしか手がない会社が相当あるのが現実だ。

何も技術・製造に限った話ではない。過去の取り次ぎ系列を重視しておれば、商品は捌けた。決して、市場の本音が伝わらなくても、当面のビジネスには、維持がまず求められる。下手に敵側に商社が回すようなことはできない。ゴルフ、夜の付き合いは営業部門にとっては重要である。

でも、今になってみれば何れも滑稽である。会社ができて3年目なのにECで営業規模が急成長しているのは多い。ただ、EC業者の中には金儲けした途端、会社を放棄し社員を大事にしないワガママなトップは経営者とは言わない。

さて、日本を救うのはクリエーティブな人材登用の重視。言葉を換えればプロフェッショナル。

急に態勢を切り替えるには、相当の覚悟が必要だ。まずクリエーティブ性が高い新規ビジネスが成功する割合が低い。成功率が低いなら、最低以下の開発費で実施するなら認めるとの意識がどうしても抜けない。手足を縛って、新規ビジネスの分野で泳ぐように命令しているようなものだ。本当のプロならアマ、セミプロとは破格の予算をつけてやらせるトップの力量が試される。

ではプロと認定された人材は自由に活動できるか?と言えば、これも最近ややこしい問題が出てきた。働き方改革である。部下をもってチームで新規開発に取り組んでも、勤務時間の制約で帰宅させねばならぬ。その穴埋めはチームリーダーの負担になる。さらに、部下のパソコンは会社で休日はブロックされ、アクセスできない。部下に限らず、ユーザーとのメール返信も月曜日と暢気なことで、効率が高いことを目的に働き方改革を実施したものの、それでも実績を維持しているとしたら、どこかに歪みを蓄積しているはずだ。

では、仕事を外注にだすと、どうなるか。その会社も当然だが働き方改革。従来なら1日で仕事が出来たが、2日必要。一日の単価は従来と同じなので、外注費は2倍となる。以前なら2時間の残業で処理していたものが、就業時間にキッチリ決められると2日を要す。

この会社のプロは仕事中に発見があると、これは面白い現象だから予定にはないが追求しましょうと相談があり、当方もその反応が嬉しかったものだ。それが今は、、、、、。

これは両社にとって不幸なことに、ついで大袈裟かも知れないが日本の損失になると思われる。

これと対極にあるのが学生(卒論・修論)での実験。成果が求められるよりは、サイエンスの深遠さを学ぶことで、その後の学者や企業の重要な技術者への育成に目的にある。

化学実験は装置の自製にはじまり、反応が1日どころか3日に亘ることもある。会社ならシフトを組み分担するところだが、学生はそうはいかない。研究室に寝袋・生活用品を持ち込み、只ひたすら、観察と処理を行う。暇な時は文献を読むことを余儀なくされる。あの時の情熱が会社でも出来たら良いがなぁ。。と思うことがしばしばある。

いろいろな意見があると思いますが、会社でプロと認められる人は雇用延長の枠ではなく、勤務時間の制約なくプロの仕事とはこのようなモノだと若い人を納得させるようなシステムがあればと思う。技術も営業もプロならば年齢に関係なく給与体系にするのは勿論だ。

メザシの土光(元経団連会長)さんは閉塞日本を突き破った型破りの経営者だった。彼の残した言葉は今見直しても良いと思う。なぜなら、それと同じようなことを外国人コーチに教えられ、愚直にその指導に従い、更にチームとして工夫を加えたジャパン・ラグビーの大活躍である。言うまでも無く、働き方改革で果たしてなしえたか? 説明を待たない。

ず~っと集中させてはブラック企業になるが、どこかの時点で集中て突き抜けた経験をした人は強い。オーラを感ずるものだ。

土光さんの言葉で筆者が唯一付け加えた言葉がある。

「知恵なきもの汗を出せ、それも無ければ愛嬌でカバーしろ」

成功する人は「知恵があり、汗もかき、愛嬌もある」の条件を満たしていることになる。その人を身近に知っているだけでも大いに幸せになるものだ。

土光敏夫の言葉http://www.g-rexjapan.co.jp/ishikawahironobu/archives/2476

「知恵出せ、出ないものは汗をかけ、それができなければ去れ!」

「これから期待される社員は変化に挑戦しうる人だ」

「成功は次の成功の呼び水に、失敗は次の成功の足がかりに」

「仕事に節あり。朝行ったときに一日やるべきことが決まっている、それを全てやりきって帰宅することだ」

「あるべき姿をみて日々真剣にどうしたら近づくか」

「経済は経世済民でしょう。それからはずれたらいかん」

「ぐずぐずしちゃいかん。60点ですぐ進めるんだ!」

「スピードは命だ!忘れるな」

「毎日、一生懸命やってみる、僕はこれしかできない」

 

ガラスは液体?。樹脂高速切削とガラス転移点

いきなり、ガラスは固体ですか?それとも液体ですか? と問われると「硬いので固体」「いや、そのような質問されるからには逆の液体だろう」と両方の返事が返ってくる。

 以前なら、ガラスは液体!これが正解だった。ガラスは酸化ケイ素が結合した化合物であり、溶融状態から冷却されてガラス板やガラス瓶になる。冷却過程で溶融ガラスの粘度が極端に高くなって分子がちょっとやそっとでは動かない状態になって“留まっているような状態”。

 酸化ケイ素自身が剛直で、そのネットワークなので液体といえども剛直で透明な性質を利用して、製品として利用している。 ガラス本人にとっては何万年の間にジワジワと流動を継続するつもりなので、その意味ではガラスは液体である。 

ガラスに限らず、金属や樹脂にも溶融状態から冷却によりあたかもガラスのように分子の動きが制約されて硬くなる温度領域があり、その温度をガラス転移点と言う。PET容器に熱水を注がないように注意書きがあるが、一般的にガラス転移温度が65℃付近にあり、この温度以上のPET分子はあたかも液体のような動きになる(ゴム領域)ので容器として形状維持ができないことを示している。 

ポリカーボネート樹脂は自動車ヘッドライトやDVDなど寸法精度がよく透明性があるが、それもガラス転移点温度が145℃と高く、通常の温度領域ではガラスのように硬く、透明性が維持できることを利用している。

因みに、ポリカーボネートの成形温度は280~300℃近傍であるが、極端に380~400℃で長期間溶融状態をキープすると、分子が規則正しい結晶構造をとり、白色となることが知られている。

本来は結晶性樹脂であるが、分子鎖が剛直なために、結晶のような規則性折り畳みが出来ないので、通常の成形では分子はランダムになった状態で冷却されてガラス状態になる。 通常の成形温度、冷却条件では結晶化しない“非晶性樹脂”として、ポリスチレンや歯科材料に採用されているPMMA(ポリメチルメタアクリレート)がある。PMMAのガラス転移温度が90℃近傍なので、体温や熱い食事をしたとしても歯と利用するに十分な剛性を維持できる。

 一方、ガラス転移点温度以下の温度(普通は室温)でかかる製品を切削しようとすると、射出成形、金型内での流動ムラなどの履歴があり、製品中に残留応力があるために、極めて低速で長時間をかけて切削することを余儀なくされる。

今後、フルデンチャー入れ歯を樹脂化するには、口腔サイズをLL,L M Sのニアネットシェイプでモデル型を成形し、そこから切削するアイデアがある。ニアネットとすることで、顎と接触する凹部は切削する必要がない。しかしながら、成形の残留応力と切削時に発生する応力で樹脂は応力解放すべく、クラックを生ずる。これが厄介である。 筆者は材料の分子運動、流動パターン、型内配向、残留応力発生を解析して、高速切削可能なソリューションを提供している。(特許登録済み)

 話を戻して、最近、ガラスは液体にあらず、固体にあらず説が出てきた。(文献:池田昌司氏現代化学2019年10月号P52) 詳細はチェックされたい。

液体にしてはランダムと思われている形態に、やや規則的に凝集しているドメインの存在が確認され、コンピューターで変位を与えることで、本来は液体であれば応力が伝搬しないはずだが、そのドメインからある距離のところに伝搬することが示唆されている。(同紙・図参照)

 

著書らはマヨネーズやシェービングクリープ中の空気泡の構造との関連にメスを入れて追求するとのこと大いに期待しましょう。 

 

 

 

 

 

筆者は最近大ブームのナタデココはデンプンの水和凝集体であるが、これはゲルなのか液体なのか、秋ともなれば栗と白玉のぜんざいの白玉もゲルなのか液体なのか、そちらの方が食いしん坊の筆者として興味がある。