自動運転バス・タクシー

バス運行停止距離が国内全部で4万キロだとか、バスが来ても1日2便だけ。これが過疎地の風景かと思いきや、都会でも珍しくないとのニュースに驚いた。

タクシーも同様で運転手確保がネックになっているようだ。近くの交差点にデカデカと運転手募集の看板があり、年収600万円!と謳っているが本当だろうか? 看板がいつの間にか撤去されたのは、募集が成功したのか、それでも集まらなかったのか。タクシー運転手の平均年収が300〜350万円だとするとトータルではこの業界が魅力あるとは言えない。

でも書くからには証拠の一つもないといけないので、普段は利用しないタクシーに乗った。行く先を告げる →  えっ?→ 耳が遠い運転手→大きな声でもう一度→ そこはどこ?→ ナビはあるが使えない→ 結構有名なところだが知らない。結局当方がナビする羽目に。74歳のドライバー。体が動けば年齢は問われないとのこと。大都会の街だがいくら頑張っても230万円が平均だとか。耳が遠いのでは運転免許更新できるのか?やや心配になったが、あと20m走行してメーターが上がることは知っていた。頼りにならない運転手だが、最後はプロ意識?を見せた。

筆者の希望的観測を入れると「自動運転バス、自動運転タクシー」はなんだかんだ言いつつ実現するだろう。「動力はHEV,ガソリン車、超進歩バッテリー駆動のEV」が好ましい。同時に重要なのは歩行者、自転車など自動運転に協力するための視認対策と走行分離システムだろう。

動力源にガソリン車を入れた理由は山間部・農作業においてはガソリン車が便利であること、高齢者は運転免許返納が好ましいとして返納した途端、認知症を発症するケースもあることから、外出、体を動かすことに慣れているガソリン車は残すべきであろう。歩行者としては横断歩道の手前で自動運転バス・タクシーに信号が届き、歩行者の存在を視認できれば停止する仕組みになるはずが、横断歩道以外を横断してトラブルになりそうな事例が博覧会であった。その時は安全管理者が同乗していて人がストップ作業をした。完全な自動運転はそれができないだけに歩行者、自転車にも共同意識が必要となる。

自動運転バスの運行テストを2年前の人とクルマのテクノロジー展で三菱電機が発表していた。福井県永平寺町で有料運行サービスを実施。自動運転制御システム開発は三菱電機、遠隔監視システムはソリトンシステムズ、バス運行業務はZENコネクトの協働体制。確かバスは小型でヤマハ製だった。その後に自転車と接触する事故があり運行停止していた。トライ・実験には失敗はつきものであるが人身事故にならなかったのは良かった。原因は学習データ不足とのことで、禅寺・永平寺にふさわしく表現すれば、学習をさらに広く・深くすることで悟り=自動運転可能になることを期待したい。北陸新幹線延伸ができたので、お参り兼ねて乗車したい。

自動運転タクシーでは都内でも自動運転タクシーのトライアルが昨年4月から開始されている。塩尻市では地方版MaaSが成功すべく市をあげて挑戦中。是非成功して欲しい。

現在のレベルでは ①視認性の劣る夜間・悪天候での自動運転が可能か ② 雪道走行など通常とは異なる道路事情に対応できるのか ③タクシーを呼ぶにはスマホなどで情報を伝えるだろうが、現在のナビでもとんでもないルートを指示することがあり、客は修正可能だろうか ④ その時に事故を起こした時の責任は客なのかシステムにあるのか ⑤実現する時期のクルマがEVである時、規定の電池容量リミットでチャージ基地への行くことが優先され、客の目的地があと少しのところで足止めされかねない などは想像できる。

日本では物販の積み下ろしのための駐車で走行するには障害が多い中でどのように制御するのか、これまた興味ある。興味はあるが最初に乗るか?と言われれば信頼度が99.999%確保できるまでは利用しそうにもないが。

それまで「相乗りシステム」になりそうだが、コミュニティが成立している地域であれば成立する。現に富山県高岡市では運行実績がある。運転者の手取りは決して高くはないが、ボランタリー的活動を通じて社会貢献をしているとの思いを対価に加えることは決して損ではない。

学歴と実力

今は海外企業の人が日本にて会議をする際に、日本スタイルに準じて名刺交換から入る。筆者が若い頃は、海外出張に行くと日本式の名刺交換はなかった。

この違いはどこから来るのか? 相手は当方の実力を会議や発表内容により判断して、関係を深くすべきかどうかを決めている。お眼鏡にかなえば名刺交換となる。こちらも同様。名刺交換は会議の後だった。

会社での肩書きDirector や Dr. は極端に言えば信用していない。当方の名刺は国内では課長であっても、海外に行くときには最低Director に格上げにしておくことがあった。先方から見ればDirectorが合意したのなら約束が実行されると解釈する。ところが、国に持ち帰り返事しますと言わざるを得ないことに遭遇すると先方から「決定者は誰だ!」とイライラさせる。

つい最近、どこかの首長が学歴詐称問題を蒸し返されている。上記の海外の常識から言えば学歴より実力で判断するので、首長としての大いなる実績を強調して、何を騒いでるの? 海外では実力・実績が第一だから文句ありますか? と言えば収まるはずなんだが。

マスコミが逆に学歴を意図的に高等小学校卒として持て囃した首相がいた。田中角栄である。仕事バリバリ実行、東大卒の役人を心酔させる手腕に今太公と称した。コンピューター付きブルトーザーの別名もあった。仕事ができ国民のために獅子奮迅活躍すれば問題がない。その前に池田首相がいた。貧乏人は麦を食え発言は炎上したが、公約の所得倍増はお釣りが来るくらい成功した。

選挙公報に嘘を記載したから選挙民はそれを信じて投票した人はいるだろう。だが、選挙公約を実行しない方が大嘘つきと追求すればよろしいが何故か日本人は甘い。 公約の実行は所詮できないと見抜いて諦めている人が圧倒的に多いので、学歴ぐらいしか広報に載せる価値なのかもしれないが。

日本人との面談では卒業大学を聞くのも話題の一つと来日前に言われたドイツ大手化学会社の人から筆者に海外留学先大学はどこですか?と聞かれたことがあった。いや日本を一歩も出ていないと答えると先方は妙な顔をしていたことを思い出した。今思うと英語を褒めたのではなく、ひどい訛り英語にどこの地域なのかと確認したかったのだろう。(笑)それにしても、日本の会社は人の実力を見抜くことができず、大学で選別しているのでは、某首長を非難する資格はない。その前に世界にから取り残される。

マニフェストの言葉は一時流行った。元三重県知事の北川さんが提唱して、各政党は選挙となるとマニフェストを発表した。美辞麗句、庶民派にウケが良いような「約束」。 パーティバックマージン問題よりマニフェストを実行しない方が大きな問題だが、大きくなればなるほど縁がないとして無視されがち。

民間の方が約束と実行は即会社の命運を左右するだけ厳しく問われる。トヨタはEVもいいが全てのユーザーが満足するクルマを提供すると約束して実行。EV狂乱の国においてハイブリッドの販売が急増と見通しが評価された。

エネルギーの一つとして水素があるとして、川崎重工は水素エンジン搭載バイクと四輪車でラリー完走。着々と実績を上げている。次世代ロボットも然り。実力がなければ成立しない。その実力の中に学歴(学問をした歴史)を組み込むことは当然ある。だが、〜27歳まで(日本では特に)教授のお手伝い的な学習で得た資格は通用する場面は少ないのだ。

実力は本人単独もあれば、社員、協力企業、知人なども含めたグループが組み合わせた形が実現可能たらしめる本物の実力。その意味で「嘘はこの関係を崩す」。そこがポイントなのだとつくづく思う

社会人機械学習の必要性

久々に東京ドームに長男一家と親戚の子供と一緒に行った。巨人―DeNA戦。 2人とも少年野球、高校野球の選手とあって開始前2時間に集合して練習風景からの観戦。二人は硬球のバッティング音にさすがプロは違うなぁと感想。だが、試合が始まると野球というより応援、チアガールなどショウー的な割合が多くなり、プロの技術を味合うにはほど遠い状態。ピリッとしない先発投手。カッコイイ捕球とスローイングを見せるべくしてエラーを重ねる巨人。つられて押し出し連発の2級投手陣。老害解説者の走り込み不足発言に日頃は眉を顰めていた小生でも「キャンプ不足ではないのか?」と言いたくなった試合内容。眠っていたDeNAの主砲を目覚めさせて、今後のペナントレースを面白くするに貢献した試合と理解して7回終了したところで球場を後にした。

プロ野球のスキルを見たいならM L Bに限る。筆者の長男がまだ小学校の頃、ML Bを観戦に行った。野茂が登場する日だった。入場するときにスタッフから呼び止められて、なんのことか分からずにいたら、なんと「始球式」に。その時の感激は今も残っている。

それにしても観戦中のスナック・アルコールの類は昔より少なくなった感はあるが、いかにも健康に良いとは言えないものが多い特徴は今も変わらない。話は転じて食事と高血圧について面白いコホート研究報告がある。この類の情報はyou tubeで過剰に出てくるのでいつものことなのかと文献を眺めていた。結果は至極真っ当で誰でもわかる。だが、その結果に持ってくるには機械学習処理を駆使している。そこに文献を読む意味があると気がついた。 要旨を引用する(下線部が引用部分 文献タイトル:高血圧発症と関連する日本人成人男性の食事パターン:コホート研究への機械学習の適用 東北大学)

協同組合仙台卸商センター組合員男性 447 名を 2008 年から 2010 年まで 2年間追跡したコホート研究データから AI による食事パターンの分類を試み、高血圧発症リスクとの関連を検討しました。BDHQ に含まれる 58 の食品の一週間の摂取頻度、12 の食行動、9 つの調理方法のデータを次元削減(注 5)・可視化法の一つである UMAP(Uniform Manifold Approximation and Projection)で処理したのちに教師なし機械学習(注 6)による非階層的クラスタリング法(注 7)であるk-means 法で分類を行いました。食事パターンはそれぞれの摂取頻度の高い食品から「海産物とアルコール飲料」「低タンパク・低食物繊維・高炭水化物」「乳製品・野菜」「肉」の 4 種類に分類されました。2 年間の追跡期間中の高血圧症の発症は、「海産物とアルコール飲料」に比べて「乳製品・野菜」および「肉」パターンは、いずれも高血圧の発症リスク(オッズ比(注 8) 6 割以上小さくなることがわかりました。

いかがでしたか? UMAPとは? そのアルゴリズムは? トポロジカルとは? 多分次から次へ調べる必要がある。そして、その結果は複雑系を整理することが次世代技術開発の肝であり、時代に取り残されないよう勉強する必要があると痛感した。

勉強しないでいると、2級技術者扱いにされそう。長い期間何をやっていたのか?と呆れられ、誰も見てくれない時代に来た。野球と同じだ。最後に文献の結論図をご参考までに。アルコールを摂りながら贔屓の球団が負けると高血圧になることは間違いがなさそうだ。

ギャンブル依存症

「やめられない とまらない・・」かっぱえびせんなら可愛いが、行きすぎたアルコール、パチンコ、競輪、競馬、ボート、まして麻薬類となると個人、家庭、社会にとって厄介なことになることもある。リスク管理できず、ドーパミンの赴くままのめり込む。パチンコ漬けになる因子の一つは確変。確率変更では玉と同時にドーパミンが溢れ出る。その快感記憶を再現したくて、のめり込む。

投機リターンが最も低い宝くじは少額だから当選発表までのお楽しみ代として処理はできるが、100億円以上をカジノで溶かした井川意高(元大王製紙)に言わせると途中で23億円儲かっている時に、ここで止めろと羽交い締めされても、「23億を獲得するような人間だからこそもっと大きく稼げるのだ」として最終的には全部パーになる。

幸いなことに庶民ではそこまでに溺れないので安心と言えるだろうか。パチンコ人口は約200万人で毎年14兆円を動かしている業界とか。割り算すると毎年平均70万円の損失を出してでも継続。中にはパチプロが存在して、多分サラリーマンより収益?を出しているであろうから負け組の平均的損失額は年100万円をゆうに超えるものと思われる。性格ではなく、一旦手を染めたらやめられない。

面白い実験をしたのが京大の田岡氏。学生65人を2グループに分けて、一方には容易に勝ち続けることを経験させる。片方には負け続けることを経験させてから、両方に同じレベルの賭けをさせた。

その結果 事前に勝ちを多く経験するとその後の賭けは無謀になりがちになり、負けが多いと最後にはトータルの負けを解消すべく極端な無謀な賭けをする。普通言われていることと一致したとのこと。性格の影響が強い印象がある。

だが、ここで「ギャンブル依存症」と症の名前がついていることが気になる。病気?なのか。これも京大の髙橋氏だが、fMRIを使用して脳のギャンブル脳?を調べた。fMRIの装置の中にギャンブルができる画面を持ち込み、ギャンブル依存性の人21名と健常者29名に対してハイリスク・ハイリターン、と低リスク・低リターンの2つのギャンブルが提示する。参加者は好みの一つを選択。

超要約して結果のみ引用すると「ギャンブル依存症患者の場合は背外側前頭前野の活動が低下していること、背外側前頭前野と内側前頭前野の結合が弱い患者ほど、ギャンブルを絶っている期間が短く、また、ハイリスク・ハイリターンのギャンブルを選択することがわかった」 とのこと

この論文は2017年発表なので、その後、対策がなされていればと期待する。

 

水原一平さんのギャンブル損失の埋め合わせのため、大谷口座から胴元に振り込み解雇された。この行動が今回紹介した2つの文献のどちらに強く関係しているのかはわからないが、後者であれば治療としてギャンブル環境から近づかない措置が必要だ。 パチンコの店が減少しているらしいが、駅前、郊外どこでもアクセスできる風景は異常としか見えない

電車から降りる人がスマホゲームの途中らしく、なかなか降りない。横断歩道でもスマホのながら歩き(生命より大事らしい)。スマホを見ないで歩く人の方が気を遣って避ける。礼儀の域を超えて、脳の一部が損傷しているのかも・・・と考える今日この頃。

北陸新幹線周遊感想

北陸新幹線が敦賀まで延伸した。一週間遅れだが乗車した。たまたま福井に用事があり利用した。その時の印象を綴る。まずは横浜を出て東京へ、ここから「かがやき」に乗車。停車駅は大宮、長野、富山、金沢、福井と少ない。乗車時間は3時間を切った。時間よりも乗り心地が素晴らしく3時間も乗車した感覚はない。車両の揺れがなく、シート間の距離がのぞみより広くゆったりしている。グリーン車やグランクラスでなくても十分すぎる。

大宮までのノロノロ運転を強いられていた「かがやき」は、それ以後実力発揮の250〜260km/hrで疾走する。

東京を出て1.5時間後の車窓から日本海が見えたのには驚いた。通過駅ではあるが糸魚川付近から西にターンして金沢方面へと向かう。日本海の青さと民家の屋根が漆黒のコントラストは太平洋側の風景と違い一服の絵のようだ。

東京からの乗客はほぼ満席で北陸割の影響かと思ったが、筆者も北陸割を申し込もうとしたが売り切れだったので、満席が全て北陸割を利用はしていない客だと推定。本当に敦賀までの乗客だろうか?と思っているうちに金沢駅に到着すると、約8割の人はここで降車してしまった。

あぁ〜福井や敦賀は金沢に比較するとまだまだ認識されていなことがわかった。空席だらけになったものの、今度は乗車してくる人でほとんど埋まった。主としてインバウンド客。筆者の周りは英語が飛び交う。まさにテキサス新幹線がこうなるだろうと予想される風景。

やがて福井駅に到着。駅の西口、東口ともイベントで盛り上がり恐竜もお接待に忙しく首を振って愛想を振り撒いていた。それらを横目にして用事を済ませて、帰路に向かう。

帰路は折り返しても良かったが、周遊券を利用した。福井から敦賀までは北陸新幹線の「はくたか」を利用したが、その先が問題。 東京方面には米原乗り換え「ひかり」になるが、敦賀から米原までが従来なら金沢からの「しらさぎ」が運行していたが、短距離特急となった「しらさぎ」の運行本数が激減しているので敦賀で1時間待ちが生ずる。JR西日本在来線で普通もしくは快速列車で行く方が便利な組み合わせのケースもあるので、事前の下調べが必要と痛感。若狭出身の社員に聞くと地方はそれが常識と一蹴されてしまった。

乗り換え時間が延伸前には話題になったが、実際は2分であっけないくらい。案内人が多数配置されていたが、フロアーの行き先別色塗りなどで誘導されているのが実態で混乱はなかった。

筆者は時間を潰して「しらさぎ」に乗車したが、敦賀駅でサンダーバードと並行して乗客を待っている姿は、以前ならブイブイ言わせていた車両だが、どことなく格落ち感漂う雰囲気。 正直なところ大阪までの延伸を実態として拒絶している京都府の態度への批判が強くなるだろうと予想する。リニア新幹線は奈良を通過し京都には寄らない。見放されてから気が付くのであろうが、早期着工しないと過去の遺産維持は困難になるだろう。

米原からの「ひかり」は“いつもの”東海道新幹線。先ほど経験した揺れのない車両からいつもの車両揺れ、振動が再現されている。JR東海がリニア新幹線に力を入れる理由の一つがわかったような気がする。現行の東海道新幹線では次世代は通用しないのだ。レールに非接触で振動なく、500km/hrで走行できるリニアへと革新しないとドル箱維持には厳しいのだと。(国際の新幹線建設への参加魅力を失うことも背景にある)

リニアが品川―名古屋が開通した場合、現行の東海道新幹線の本数は徐々に削減されるか貨物併用になる。 何かと開通に抵抗している静岡県案件は政治問題なので言及はしない。だが、その誰かさんの地盤となっている浜松へ行く場合、鉄道ファンとしては品川から名古屋までリニアを選択。どのみち浜松駅から訪問先までは自動車を利用するとなると名古屋から自動車(その時は自動運転レベル3以上)の方が便利になると思われる。

結論は帰路も北陸新幹線の方が便利だと感じた。経済圏も変容するだろう。

(お詫び:先週のブログでタイプミスがありました長井長政→浅井長政の間違いです)

北陸新幹線延伸と歴史探報

歴史好きにはタマラないのは小松の安宅の関?それとも越前福井? 後者の方は560年26代継体天皇の出身地。武烈天皇の後継がないことから急遽即位した。この頃から急変事案があるとこの地から人材が駆り出されたようだ。近年の米国との繊維摩擦交渉や自動車摩擦交渉などを仕切ったのはそれぞれ福井の人。沖縄変換交渉で活躍した若泉氏も鯖江出身。

3月16日に金沢から敦賀まで新幹線が延伸。それを機会に歴史とグルメを求めて観光客が増えることが期待されている。ちなみに記念式前のアパホテルの予約状況は満杯で平日は7,000~10,000の宿泊代が2万円をこえていた。インバウンドには高級ホテルが不足との声を受け外資系ホテルが高層ビルを開業するなど、昔のイメージから相当変化したのではないか。確かめに行きたい。

観光地の候補は永平寺、朝倉城址などがあるが、歴史好きには朝倉城址がお勧めだ。一般的には室町幕府の御三家として足利将軍との関係が深いと知られ、近江の国長井長政と織田信長との戦いには共闘したことが知られている。京文化が醸成された家柄で多くの客人を抱えていた。将軍の逗留の場として、また明智光秀が医薬面で活躍したのも朝倉家。

案外知られていないのが越前は織田家の発祥の地であり、朝倉家と同じく斯波氏の傘下にあった。織田はその後尾張に進出した。ここに出てくる名前がその後に縦糸・緯系で絡んでくるのが面白い。ぜひ朝倉城址をお勧めする。巌流島決闘で宮本武蔵と戦った佐々木小次郎は朝倉城址近くの一乗谷。滝を鋭く切り裂く「ツバメ返し」を編み出した。一見のお勧めする。

時を早回しにして徳川家康の次男が親藩城主として赴任。68万石で加賀の一部も領地だったが、二代目忠直の時に忠直卿狂乱事案から一時32万石まで減縮された。小説や映画で知っている人も多いかと思う。武芸の達人と自刎していたが、相手する部下が忖度していたことがわかり、怒り狂った挙句惨事に及んだ。「忖度」は昔からあったのだ。忖度は会社、国家国力を低下させる。このような歴史を踏まえたのか幕末城主松平春嶽の開国へのアシストはもっと評価されて良いと思う。多くの人材を輩出した。

福井城址跡は県庁となって城はないが、丸岡には日本最古の木材建築丸岡城があるので、時間があれば訪問するのもよし。「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」。日本一短い手紙として町おこしに成功している。 歌人俵万智も高校時代は福井だった。多分最寄り駅が田原町なので、これをヒントにしたのではないだろうか。本人には聞いていないが。

歴史ばかりのブログを書いているとお腹が空いてきた。

冬なら勿論 越前カニ。オールシーズンでは蕎麦とソースカツ丼。蕎麦は「おろし蕎麦」だが蕎麦がそもそも違うことは一口でわかる人にはわかる。次にソースカツ丼。関東にもあるが、肉の厚さが非常に薄く揚げ、それを何枚も重ねている。関東の人は薄い肉なんて論外・食べるにはガッツリでしょとして受け付けない。南青山に福井テナントショップがありソースカツ丼を食べることは可能だが、ここの肉厚は分厚い。マスターに聞くと薄い肉では不満が出るのでしょうがないです。とのこと。 北陸新幹線で行って試してはいかがでしょうか。

森林伐採の影響

DX環境ビジネスと銘打ってビックサイトで展示会があった。太陽光パネル・付随した建築関係・システムなどが相変わらず数多くの展示棟を占めていた。しかしながら集客力に翳りが出ているなぁとの印象を持った。普及するにつれ良いことばかりではなさそうだと明るみにでつつあることもあるのだろう。

それに対して注目されたのが木材チップ。木材チップによる火力発電提案業者の数が多いのには驚いた。木材チップについては安定的原料確保が厄介、木材チップの保管中に発酵熱により燃焼火災が発生するなどマイナスイメージの情報があったので、その展示ブースの熱気に圧倒された。正直に言えば「大丈夫?」。

どこかの国では煮炊き燃料に使い続けた結果、森林が消滅し禿山ばかりになって水害被害などのことを思えば、どこの国のどの森林から伐採してチップ加工されたのか気になった。火力発電所となると煮炊とスケールが違う。間伐材だけではマテバラは合わないと推定される。

このようなネガティブイメージを増殖させたのは、この展示会の前に次の文献を読んだからでもある。上智大学がプレスリリースした図に驚いた。この図が訴えたいことを共有するために、引用転載する。

カンボジアで深刻化している森林伐採が周辺地域の人々に与える影響を調査したもの。

森林伐採により

  • 子供の成長阻害
  • 幼児の出生体重の低下
  • 妊婦のマラリア罹患率が高くなり胎児の健康を悪化させることを実証した

カンボジアに限らず、森林をマネーと交換する経済活動は巡り巡って人類にとってどうなのかを考えさせられる一枚。タイ、インドネシアではパームなどのプランテーションが拡大。ブラジルのメタノール燃料確保のためのアマゾン開拓など地球にとって本当に優しいのか。

 炭酸ガスが多少増えたら子供の成長が森林伐採と比較して遅くなるのなら苦渋の選択をするが、そうではないはず。3月、5月には桃の節句、端午の節句と子供の成長を願う季節も重なって森林伐採ブームがあるとすれば、「ほどほど」を願いたい。森林だけに考える範囲は広くかつ深い。

参考)anemia 貧血 placental 胎盤

子育て時の愛着密度

近くの動物園を時々散策する。もぐもぐタイムになると普通とは違う行動を示すだけに眺めていると面白い。レッサーパンダへは餌場に置かないで簡単には見つからないような場所にそっと置いておく。いつもはのんびりしているレッサーパンダでも餌を探し回る。それが見る人にとってはシャッターチャンス。

チンパンジーのケージには母親と幼児のペアと成長2頭の計4頭いる。行き来はできるが別棟となっている。給餌係が中サイズのバケツから餌を取り出して手渡しする。餌は皮を剥いたニンジン、りんご、バナナ、緑黄野菜と見ているこちらが羨ましい種類。幼児チンパンジーは母親のお腹に身を寄せて給餌係に手を伸ばす。幼児むけにはチーズのようなシートも手渡す。小さなチンパンジーの至福の時なのだ。

一方別棟の成長2頭のチンパンジーはワレ先にと手を伸ばし、一頭は餌を受け取るとお互い距離をとって(ケージの反対側に急いで行って)取られないように背を丸くして食べる。残ったチンパンジーは給餌係にあいつの分まで欲しいとねだる。何だか人間社会と似ているなぁ〜と思っていた。

そんななか、東工大から発表された「子育てと子の愛着の科学 日頃の育児で小ザルも甘え方を変える」がプレスリリースされた。北大、理化研、京大、上智、ダブリン大、慶応と多彩なメンバーでの研究成果である。詳細は下記文献参照

Communications Biology (DOI :10.1038/s42003-024-05875-6

この実験方法と結果を要約した図が分かりやすいので転用。

(A)実験の模式図。家族から引き離した子どもをカゴに入れて右のケージに、家族個体の1頭を左のケージに入れた。金網を取り除いたのち、子どもと家族個体の行動を観察した。

(B)子どもは家族と見知らぬ個体とを区別し、家族が助けに来てくれるとすぐにしがみつく。

(C)子どもの鳴き声のスペクトログラム(上)と鳴き声の種類(下)。幼い子どもはひとりでいると鳴いて助けを呼び、背負われるとすみやかに鳴き止む。

(D)幼い子どもは家族にしがみついて過ごし、自発的に離れることはまれ。

研究発表者らはまとめとして次の図で、「子は家族個体それぞれの子育てスタイルに応じて愛着を柔軟に変化させる」を示している。

 

 

 

人間社会とそっくりではないだろうか。お腹を痛めて産んだ子供を放棄したり、時には殺めたりする人間の方が動物より劣るニュースがある。一方で障害を持って生まれた子供を年老いた親が面倒を見ながら歩く、電車に乗る、楽しくレストランで食事をする様を見ると、これが親だと深く思う。

つい先日 市役所のホールで受刑者の作品即売があったので立ち寄った。パッと見ての印象は作品の色合いが茶〜褐色が多い。忍耐色なのか心理がその色を選ばせたとしたら、その幼児〜子供時代において孤独・頼られる人がいなかったなどの影響を受けていたのかも知れないと思った。筆者の感想ですので異論は多々あるでしょう。赤ちゃんから4歳までの親が注ぐ愛情で将来が決まるとなると個人・家庭・社会にとっては大きな要因かと思う。さて、今日も散歩しながら動物園を巡るとするか。

うがいで糖尿病改善

日本株価がようやく上昇。マネーの行く先は米国と日本に限られているのが現状ではこの傾向は当分継続するのではないかと想像する。GPNが3位になったドイツにもマネーが回っても良いはずだが、2022年の底値よりは38%回復したが力強さはない。ウクライナ情勢、極端な環境政策による混乱、EV暫時休止状態などマイナスイメージが付きまとう。

筆者は株には全く縁がないので無責任をお許しいただくとして、半導体、AI情報処理、医療関係は伸びるのだろう。半導体関連エヌディビアの極端な急伸は目を見張るものがある一方で、ジワジワと伸ばしているのがインスリン制御GLP-1関連の医薬。年配者を交えた会食の時に部屋を外れて腹部に注射をしていた人を思い出す。

もちろん糖尿病を罹病されている人であるが、今の米国ではこれをダイエットに利用しているらしい。注射方式から飲み薬も発売されている。日頃の食生活で肥満の人は「自分も管理できないダメ人間」と採用時に跳ねられるとのことで、 GLP-1関連の医薬が売れに売れているとか。

筆者はBMI23なので肥満ではないが、ご飯や甘いものが好物だっただけに糖尿病は油断できない。痩せていても、酒を飲まない人も発症する記事も目にする。

日本の研究.comニュースに冒頭タイトルを見つけた。要約を全文引用すると

『2型糖尿病患者がクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いてうがいを行うことで、口腔内に存在する悪性度の高い歯周病菌が減少するとともに、血糖コントロール状態が改善することを発見

糖尿病の合併症の1つである歯周病は歯周病菌によって引き起こされる疾患であり、クロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいにより歯周病菌が減少することが知られていた。しかし、2型糖尿病患者がうがいを行うことによる口腔及び全身への影響は明らかにされていなかった

2型糖尿病患者がクロルヘキシジン配合マウスウォッシュを用いたうがいによる口腔ケアを行うことで、口腔内の環境改善だけでなく、歯周病によって惹起される血糖値上昇の改善にも繋がることが期待される』

実験は非常に簡単。大阪府内の2型糖尿病患者に対して6ヶ月水だけのうがいをしてもらい、後の6ヶ月をマウスウオッシュでうがいをして歯周病菌種と血糖コントロール値を測定したものである。 図を参照。

この図を見れば明らかにマウスウオッシュの効果は大きい。市販品も多く販売されていることを近くのドラックストアで見た。注意書きには頻繁に使用すると口腔内が荒れるので1日3回程度が好ましいとのこと。

食事の後の日本茶をいただくが(シニアにありがちな予備口内洗浄的行動も兼ねる)、その後マウスウオッシュをすることで効果が高くなるのでは?と考えれば 多少のマナー云々より理解してあげた方が良さそうだ。

今、シニアを蔑んだような目で眺める若い人のジャンクフードに頼った食事履歴は自分がシニアになった時には今より糖尿病は深刻になると予想する。さすれば・・・どの銘柄の株が・・・と株に無縁の筆者がいっても意味がない。それこそ水に流してください。

冬場の乾燥肌と帯電列

2月20日は気温23℃。半袖で散歩する人も見られた。 この調子で春になると思いきや水曜日(今日)から厳冬に戻るとのこと。朝からどんより曇り空で今にも雨が振り出しそう。暖かくなってきたのでコートのインナーを外したところだったのだが、再度取り付けた次第。被災地のご苦労に比べれば甘いと言わざるを得ない。

電気代の高騰、所得が先行き不透明であることを考えると、庶民の対策は重ね着が手っ取り早い。ところが、日本人の肌は敏感であることから重ね着をすると「痒み」「肌荒れ」に悩まされる季節でもある。

小学生の頃、セルロイド(酢酸セルロース)や塩化ビニールの下敷きを擦り合わせて頭の上に持ってくると髪が静電気で立ち上がることをやったものだ。擦り合わせで静電気がなぜ起こるかは考えたこともなかった。

今であれば「陽子の周りに電子が循環しているだけでは静電気は発生しないが、異種原子の物質とこすり合わせると、電子が飛び出して相手方に移行する。飛び出した元の原子がプラスに、電子が入った方がマイナスになる。(図:石塚HP引用)

これが静電気の仕組みだといえば今の小学生では容易に理解できるであろう。学校や家では電子のやり取りである半導体満載のガゼットを利用しての学習スタイルだから。

人体の70%は水(含む血液など)でできているので本来は裸でじーっとしていれば静電気は発生しない。そうはいかないので肌着+シャツ+セーター+上着+アルファ と積層された衣服で動く(層間摩擦)と静電気が発生する。人肌とシルクは類似分子であるから静電気を生じても僅かである、高価だが医療機関にかかる場合と比較すれば案外コスパは良いのかも。どなたかのご意見を聞きたいところだ。

木綿の帯電列はシルクに準ずるが、縫製が悪いと縫製部分があたかもブラシで擦っていることで静電気が起こり痒みを生ずる。肌着にポリエステル100%はなく、多くは木綿との混紡であるが、ポリエステルと人肌の帯電列差が大きいだけに、購入する時は混紡比率を見ることをお勧めする。うっかり縫製の悪い肌着を買った場合は、裏返しにきている人もいる。シャツの裏返し着は無理だ。ノンアイロンシャツは便利だが乾燥冬場はコットンでしょう。セーターが問題。アクリル混紡は帯電列が大きい。カシミヤ(ウール)もナイロンとほぼ同じ。

ではどうすれば良いのか。

*筆者は電力ケーブルの樹脂開発を少しだが経験したことがある。そこでは絶縁材料のポリエチレンと被覆材料から構成されているのだが、ケーブル断面方向の2/3のところに半導電層を有する形態となっていた。これと同じ理屈で重ね着の間に静電気緩衝を設ける。具体的には木綿100%からなるシャツを着る

*室内湿度の調整 加湿50〜65% とし空気の静電量を下げる

*シルク由来のセリシン配合クリームを肌に塗布

ここで、ちょっと寄り道 セリシンって何?ですが、繭の糸は2本のフィブロインと、
その周囲を取り囲んで1本の繭糸に束ねている乗り状のタンパク質セリシンからなる。
セリシンは繭の湿度調整と紫外線防止の働きをしていると京丹後織物組合HPから引用。
(近々水とシルクに関する講演を依頼中)

*ヘパリン類似化合物、ヒアルロン酸配合などの保湿剤の利用

*タモリさんのお風呂では垢擦りはしないで、じーっと浸かっているだけとのこと

 角質層など皮膚ガード物質を無理に剥離しないとのことは確かに良いのだろう。

*その他、部屋のこまめな掃除 埃フリー環境維持

この最後の項目が一番筆者にとっては苦手。だが、本当かどうか確かめていないが静電気が溜まると血液酸化にも影響するとか?の記事があるとなるとやらざるを得ない。