バス運行停止距離が国内全部で4万キロだとか、バスが来ても1日2便だけ。これが過疎地の風景かと思いきや、都会でも珍しくないとのニュースに驚いた。
タクシーも同様で運転手確保がネックになっているようだ。近くの交差点にデカデカと運転手募集の看板があり、年収600万円!と謳っているが本当だろうか? 看板がいつの間にか撤去されたのは、募集が成功したのか、それでも集まらなかったのか。タクシー運転手の平均年収が300〜350万円だとするとトータルではこの業界が魅力あるとは言えない。
でも書くからには証拠の一つもないといけないので、普段は利用しないタクシーに乗った。行く先を告げる → えっ?→ 耳が遠い運転手→大きな声でもう一度→ そこはどこ?→ ナビはあるが使えない→ 結構有名なところだが知らない。結局当方がナビする羽目に。74歳のドライバー。体が動けば年齢は問われないとのこと。大都会の街だがいくら頑張っても230万円が平均だとか。耳が遠いのでは運転免許更新できるのか?やや心配になったが、あと20m走行してメーターが上がることは知っていた。頼りにならない運転手だが、最後はプロ意識?を見せた。
筆者の希望的観測を入れると「自動運転バス、自動運転タクシー」はなんだかんだ言いつつ実現するだろう。「動力はHEV,ガソリン車、超進歩バッテリー駆動のEV」が好ましい。同時に重要なのは歩行者、自転車など自動運転に協力するための視認対策と走行分離システムだろう。
動力源にガソリン車を入れた理由は山間部・農作業においてはガソリン車が便利であること、高齢者は運転免許返納が好ましいとして返納した途端、認知症を発症するケースもあることから、外出、体を動かすことに慣れているガソリン車は残すべきであろう。歩行者としては横断歩道の手前で自動運転バス・タクシーに信号が届き、歩行者の存在を視認できれば停止する仕組みになるはずが、横断歩道以外を横断してトラブルになりそうな事例が博覧会であった。その時は安全管理者が同乗していて人がストップ作業をした。完全な自動運転はそれができないだけに歩行者、自転車にも共同意識が必要となる。
自動運転バスの運行テストを2年前の人とクルマのテクノロジー展で三菱電機が発表していた。福井県永平寺町で有料運行サービスを実施。自動運転制御システム開発は三菱電機、遠隔監視システムはソリトンシステムズ、バス運行業務はZENコネクトの協働体制。確かバスは小型でヤマハ製だった。その後に自転車と接触する事故があり運行停止していた。トライ・実験には失敗はつきものであるが人身事故にならなかったのは良かった。原因は学習データ不足とのことで、禅寺・永平寺にふさわしく表現すれば、学習をさらに広く・深くすることで悟り=自動運転可能になることを期待したい。北陸新幹線延伸ができたので、お参り兼ねて乗車したい。
自動運転タクシーでは都内でも自動運転タクシーのトライアルが昨年4月から開始されている。塩尻市では地方版MaaSが成功すべく市をあげて挑戦中。是非成功して欲しい。
現在のレベルでは ①視認性の劣る夜間・悪天候での自動運転が可能か ② 雪道走行など通常とは異なる道路事情に対応できるのか ③タクシーを呼ぶにはスマホなどで情報を伝えるだろうが、現在のナビでもとんでもないルートを指示することがあり、客は修正可能だろうか ④ その時に事故を起こした時の責任は客なのかシステムにあるのか ⑤実現する時期のクルマがEVである時、規定の電池容量リミットでチャージ基地への行くことが優先され、客の目的地があと少しのところで足止めされかねない などは想像できる。
日本では物販の積み下ろしのための駐車で走行するには障害が多い中でどのように制御するのか、これまた興味ある。興味はあるが最初に乗るか?と言われれば信頼度が99.999%確保できるまでは利用しそうにもないが。
それまで「相乗りシステム」になりそうだが、コミュニティが成立している地域であれば成立する。現に富山県高岡市では運行実績がある。運転者の手取りは決して高くはないが、ボランタリー的活動を通じて社会貢献をしているとの思いを対価に加えることは決して損ではない。