確定申告

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国民三大義務の一つ「納税の義務」。2月16日〜3月15日にかけて確定申告の季節。いつもながら慣れないことをするのは気が重い。サラリーマンは年末調整で保険などの書類を会社に出すだけで還付金をもらう手続きだと思っている人もいるが、毎月会社が納税しているので意識が薄い。精々給与明細書を見て取られているなぁ〜と感嘆するだけで終わり。給与以外の収入、高給取りの人、自営業となると個人での確定申告をする。個人の多くは白色申告だろうが、e-TAXが普及する前は申告書に給与源泉徴収票、医療費、生命介護保険証明書などを貼り付け、封筒が膨らむ状態で郵送もしくは申告場所へ提出していた。筆者はe-TAXが出ても特別な装置が必要とあって敬遠していた。最近ではパソコンやスマホでも可能になってきたので利用するようになった。カードリーダーにマイナンバーカードを挿入して申告や、税務署で発行されたID・パスワードでもe-Taxが可能とあって後者を利用してきた。

今年はカードリーダーからの申告を試してみた。前年データー.date は使えないので新規となる。来年のことを考えるなら、これもアリかと作業を進めた。登録作業を終え、申告書類作成になり所得の項をチェック。ここで?????が発生。期間を記入するところで「令○年」の○の箇所に3を記入したところ平成24年までの期間か令和20年以降を記入と赤い文字の警告。3がダメなら03はどうか、結果は同じ。画面の写メを撮って電話が不通なので最寄りの申告場所に行った。

混雑を整理する役人、受付表を渡す役人、パソコン作成をアシストする人。アシストどころか殆ど代行せざるを得ない状態。高齢者は横に立っているだけ。おそらく50台以上のパソコンで処理をしている。待っている人は百人超。パソコンで不具合が出たので教えていただきたくきたのですがと言っても最後尾に並んで下さいと言われた。これなら昨年同様のやり方でやればよかったと若干の反省と、この際、新システムの方もマスターしておきたいとの思いで、混雑整理の役人に写メを見せた。2人の役人はこの画面見たことがない。一人は消費税の項目なら見たことがある。本当に所得ですか?と疑問を呈された。

みなさん丁寧ではあるが解決できず、パソコンに詳しい若い人を呼び寄せてくれた。では実際にやってみましょうと自分のマイナンバーカードでパソコン操作。結論は写メ通りの画面が再現。対応も教えていただいた。来年は対策が載るであろう。紙時代の申告書作成が年々使いやすくなって行ったことから今後のデジタルではその改善のスピードは速くなるだろうと思われる。

混雑整理されていた中堅〜シニアの役人の方の専門は徴税、調査などであろうが、ことパソコンとなると入省経験が浅い若い人が頼りになることを如実に示した。申告はあっけないほど簡単でe-TAXにて送信にて終了・受付完了。

デジタル庁ができてマイナンバーが浸透し金融機関との紐付けが完全にされているなら、個人の確定申告作業も不要にして欲しいと思う反面、お上からの年貢米のような命令で拠出するのもなんだか嫌だとの気分がある。今風に言えばEBPM(Evidence Based Policy Making証拠に基づく政策立案)。税のみならず政策立案も自動になっていく世界は怖い意味もある。HPで以前見たところが何度も出てくるようなところで既にEBPMの世界に居るのではあるが、なんとなく進歩性が出ないことは人間とは相容れない。(AIの限界でもある)

元に戻って、税を喜んで申告・納付するために、とある妄想が浮かんできた。それはe-TAXで税務署業務の効率化に寄与したとしてe-TAX申告者にはポイント還元として減税還付枠を設けては如何だろうか。

それにしても申告場所の風景は社会の縮図だ。年配者が多いのは単にパソコンができないからではない。年金以外の収入が多岐に渡りかつ金額が多いのであろう。老後を暮らすには現金2,000万円が必要と一時騒がれた。平均値は1,750万円であり若い人から見ると逃げ切れた人々に該当する。3,000万円超は19%居られるとの統計がある。

不動産、株、投資などの安定収入があり申告も慎重にしないと査察で追徴されかねない。一度でもいいからそのような心配をしてみたいものだ。一方で中央値は1,000万円であり2,000万円とは程遠い。人生100年だとすると2,000万円でも不足の事態になるだろう。確定申告は年末調整と同様に無駄な出費はないのかをチェックする節目でもある。医療費控除額は幸か不幸か0円を維持するためにも食事、運動などの習慣を見直すタイミングでもある。ということでできる範囲でウオーキングに努めますか。

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