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街頭インタビュー

カメラとマイクを持った二人の男が閑散とした広場を歩いていた筆者との距離を縮めてきた。

「○○TVです。金利についてどう思いますか?」とマイクを口元に。どのような答えを待っているかは自明の理。いきなりの質問に対しては日頃感じていることを口にするのが普通。

「いや〜物価の値上がりに加えてのローン金利のダブルパンチでは生活できない。厳しいです。実際にスーパーの値引き時間に行くとか、それでも副菜が減ってきた。暖房費も始末しないといけないので最終的に健康も心配」と言えばTVマンは満足するのだろう。

しかし捕まえられた男は(カメラに撮られるのを避けることもあり)彼らから見て的外れの返答をした。米国の深刻なインフレ、欧州のドタバタなどグローバルな事情から話を起こして、次に国としてのあるべき姿、企業として、そして国民の生活についての各ケースについて話を始めたのである。短い放映尺の中で入りそうもない。まして内容もTVが採用するはずがない。

しかしながら、マイナス情報をいくら集めてもプラスにはならない。情報には分布があって然るべきである。情報の質・内容における分布を整理することで、まずは中心ゾーン1シグマに対する対策を提示する。そんなマスメディアであって欲しい。国民は金利に加えての増税に関心があるはずで、トータルでの意見集約が好ましいと思った。あのデフレの原因を作った金利+増税=成長しない唯一の国と揶揄された30年には癖壁しているのが実態ではなかろうか。

話を戻して金利0.5%ぐらいは調整幅として捉え、世界が混乱している間に日本らしさを活かした技術開発を推進し、過ぎてみれば日本の一人勝ちになるようにすべきである。そのための政府がやるべきことは大きいし、企業も従業員の給与アップをしつつも耐えて新規ドメイン開拓をすべきであるとは強調しておいた。TV編集では残らないだろう。

年末に読んだ橘玲さんのベストセラー「バカと無知」に照らし合わせて見ると、放映の中で自分よりも悲惨だなぁ〜と溜飲を下げることで暫定幸せを感じさせるようなものかも知れない。

筆者のコメントが放映されたとしても恐らく視聴者は見抜くであろう。「あのような発言は本音の裏返しである。本当は冒頭の用意された答えと同じなんだろう」と。一見きらびやかに振る舞う人々がいる。だが実態は違うだろうと読み取るものだ。つい最近の東京地検ガサ入れ事例もこのケースにあたるだろう

実は今は大きなチャンスだと思う。

COP25のパリ協定では地球の温度上昇範囲を1.5℃以下と決めた。だが、ウクライナ侵攻によりロシアからの天然ガスがストップするや火力発電・原電廃止の声だかの国はやむを得ないとして古い火力発電を稼働させ、ついにCOP27では1.5℃は再確認されなかった。開発途上国の先進国から金よこせの交渉の場に変説した。他国は2050カーボンニュートラルゼロができもしないのに宣言し、つられて日本もした。しかし日本の取り組みは真面目である。ファンタメンタル技術が揃っているから達成できる可能性があると思われる。

新聞社、TVの街頭インタビューは3年間に3回。コロナワクチン、東京オリンピック、そして今回の金利。風貌・体型から生活感が“並” “少なくとも1σ(68%)内”だからだろう。知り合いから、以前ブログに道をよく尋ねられることを書いていましたね。あれと同じでは?と言われた。この指摘は鋭い。一本取られた。(笑)

レアメタルから見たBEV vs.エンジン

岡田真澄という容姿端麗なフランス生まれの俳優がいた。駐車場がなかなか見つからない時に子供に言った。「あの歩いている人は駐車場が見つかった人なんだよ」と。クルマ保有率が今ほどでない時代の話。何を言わんとするかはお分かりの通り。

これを現在に置き換えてみると「EVに乗っているのは、戸建で自動車を2台所有している人なんだよ」となる。遠出や降雪時にはガソリン車かハイブリッド車とし、近くの買い物など近距離にはBEV(バッテリー電気自動車)と2台を持つことでBEVが巷間言われる充電設備不足、充電時間が長い、運転距離が短いなど指摘されるような短所とは関係がないクルマの使い方となる。(全個体電池の充電時間は1/3の見込みで開発中)。

遠出は滅多にないのでガソリン燃焼によるCO2は無視できるほどであり使用頻度の多い近距離ではBEV使用で(運転時の)環境に貢献だ。となる。筆者には2台おけるスペースも200V電源がないが、散歩がてらに近くの日産のショールームで話題のサクラを見た。受注再開のお知らせとともにリチウム値上げによる価格改定がなされていた。軽自動車のサクラ(上級クラス)は300万円越え。隣に展示してあるリーフは100万円値上げで580万円。

驚くか驚かないかは読者の懐事情にあるので、ここでは言及しない。EV先駆の日産のみならず後発BEVメーカーは押し並べてそうなのだろう。先の定義に付け加えるなら「経済的に余裕があるか、補助金を地方より多く出せる東京都の住人」であることになる。

リチウムの場合は灌水から 塩化カリウムを生産する際の副産物として生産される場合と, リチア輝石から主産物として生産される。前者がチリ、後者が中国である。携帯などのリチウム電池対応には200年の埋蔵量があると言われていたが、さて爆食いのBEVとなるとどうなるかわからない。 理由の一つが埋蔵地=生産地とはならない。図参照(表面技術 東大・野瀬、阿部 2012)。政治的、環境意識レベルによりサプライチェーン及び量は変わることに留意する必要がある

リチウムより一緒に使用されるコバルトの方が先に枯渇するかも知れない。だったら両方とも市中鉱山(携帯やBEV)からリサイクル回収すれば良いではないかと思われるが、電池の使用量増加率がリサイクル率を圧倒している場合は、それも寄与しない。

それで思い出したのがインジウム(In)である。スマホの表面を指でなぞらえると画面が動いたり、拡大するのはスマホの画面に導電性のインジウムが塗布されているからである。

液晶TV画面が大きくなるにつれ、このインジウムは枯渇するのではないかとして、業界がざわついたことがあった。対策としてCNT(カーボンナノチューブ)を配合した導電フィルムで代替できるとして新規ビジネスを謳った企業があった。目には見えないナノサイズなので透視できる。でもインジウムに比較するとやや暗い印象はあった。

やがてインジウムは鉱石として亜鉛と一緒に採掘されるので、亜鉛を精錬すると副産物として得られるとわかって、価格も一段落したことがあった。鉱山に精通していないと少しの情報で右往左往するのが実体経済だと筆者もCNTの分散に少し関係しただけに、思い知った次第。

 

極めて楽天的に言えばリチウム埋蔵量の多くは海水にあるので、そこから取る技術・経済的に成立すれば安泰であるが現実は遠い先の話。

イーロンマスクはテスラを大幅に値下げしたのは、まさか海水をあてにしてはいない。利益が出過ぎている段階で雨後の筍のように輩出するBEVメーカーを脱落させ、逆にリチウムを独占できることを狙ったのではないかと筆者は推定している。どの業界でも3位までは利益確保できるが、4番目は踊り場、5番目以下は余程の技術的優位がないと厳しい。技術がなければ地獄。モーターと電池さえつければBEV的なメーカーはいずれ姿を消すであろう。

BEV反対派の人は採掘からバッテリー製造時までのCO2発生はガソリン車より多い説を言われるが、その採掘における環境破壊分を算入できているかどうか公開されていない。更に上回ることもあり得る。なんとなくBEVが環境に良さそう的なオーラを振り撒きながら補助金政策でEVを(本音は別にありそうだが)推進してきた欧州メーカー。

その一方で最近は欧州のユーザーはハイブリッド購入比率が高くなり、日本ではなんとなく水素エンジンが良さそう的な動きが出てきた。このブログでも掲載したが、トヨタの水素エンジン搭載カローラ(ヤリスエンジン)のレーシング走行や、川重、ホンダ、ヤマハ、スズキのバイクメーカーも水素利用の共同研究歩調を取り始めたことも大きい。話は飛躍するが製鉄におけるコークス+水素で実質CO2ゼロの製法を開発した神戸製鋼はスゥエーデンから受注。いずれ火力発電にも水素が利用されると、石炭+水素発電→送電→BEV となり火力発電の電力使用のBEVは少し負担が少なくなる。だが、水素直噴エンジンがトータルのエネルギー効率は高いので有利には変わらない。

今回はレアメタルの面から眺めているので、BEV,HEV,エンジン車に利用されているレアメタルを超アバウトで纏めると以下の通り。

 

 

 

 

 

冒頭の岡田真澄は何かのTV番組でアイロン掛けを披露したことがあった。霧吹きが良いのか、腕が良いのかわからないが、見事な出来栄えだった。あの手順は非常に参考になり筆者も真似をしているが、イケメンだからサマになるが、当方は全く当てはまらない。フランス時代の家族経済事情の経験からモノを楽しく大事にされていることだとは思う。日本のエンジンであれば20年楽勝〜40年は稼働する。水素エンジン車が普及した時を想像すると40年モノビンテージ車をカッコ良く乗りこなす、モノと環境を大事にする日本。それが美しいとは思いませんか。

アルツハイマー治療薬ニュース

今週のbreaking newsはエーザイによるアルツハイマー病に対する治療薬レカネマブがFDAより迅速承認を得たことだった。脳内ゴミであるアミロイドβプラークの減少を示した臨床試験に基づいたもので、軽度の症状に効果があるとのこと。

あれ?と思った人も多いのではないだろうか、筆者もその一人。確か3年前にアデュカヌマブがアミロイドβ減少に効果があると発表されたのを記憶している。当時は臨床試験など条件付きであったが、(今回の発表の後追いで調べると)申請取り下げがなされていた。アデュカヌマブの発表当時の株価は4000円前後から一気に1万円を突破したことを覚えており、アルツハイマー病に対する期待は大きいと思った。1月6日FDA発表を前に株が売られ、ひょっとしたらFDAの結果は思わしくないのかな? それとも値上がり前の利益確定の売りなのか?と当方株を所有していないのに余計なことを考えていた。

それにしても医薬品の名前はスッと覚えられない。LEQEMBI™(レカネマブ) スペルの何処が『ネ』なんだ。と言っているうちはアルツハイマー病ではないとしておくことにする。(まるで一人漫才的ではあるが)

人の名前が思い出せないことが多くなった。同年輩の人との会話がそれこそ漫才的であり「あぁ あの人、あれが・・」「そこ、それが問題、で・・」これで相互には話が通じているが、お互い「あの人の名前」が出てこない症状。言い訳をすると行動範囲が昭和のころより格段に広く、記憶すべき人の数は多く、悪いことにパソコン、スマホに頼ることができることも一因であろう。

そこで人の名前が出ない症状と認知症とは何処が違うか元資料(慈恵医科大・繁田氏)を引用した。名前が出ないのは加齢による脳の劣化で、ヒントがあれば思いだすことができる。とのことでひとまず安心。だが、軽度・及び認知の症状について記載があるのでご家族・周囲に方に該当する人がおられるか参考にして下さい。

 

65歳以上では7人に1人はこの範疇に属するとあるので油断はできない。75歳以上の後期高齢者が25%を占める時が迫っている。90歳になると女性は9割、男性は4割が認知。この差がなんなのか気になる。男性で90歳まで生存の母集団が小さいので明確に原因は言えないが、女性より肉体を駆使した労働に従事したとか、逆に女性は朝早くから夜遅くまで家事労働で睡眠時間が少なかったのが悪影響しているのかなどヒントはあるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そのような時に実に面白い研究発表があったので紹介する。群馬大学が1月6日にリリース。タイトルは

「低糖質・高タンパク質食生活で作業記憶能が低下-海馬の健康と食生活の関係を示唆」

低糖質・高タンパク質の食事は肥満・糖尿病患者に検討されたものであるが、健康な人にとってはどうなのかを調べた。詳細は日本の研究.comを参照願いたい。ネズミの作業記憶による評価であり人にとって同一か否かまでは言及していないが、健康な人にとっては警鐘になるのではなかろうか。文献では脳の海馬におけるDcx mRNA量やIgf-1r mRNA量との関連付けがなされているので参照されることをお勧めします。「このLC-HP食摂取は、作業記憶に関わる海馬においてDcx mRNAやIgf-1r mRNA の発現を低下させることがわかりました。これらのことから、LC-HP食摂取による作業記憶の低下は、海馬の神経可塑性の低下により生じる可能性が示唆されました。」

 

 

 

 

 

と要約が記載されています。スーパーのコーナーにプロティン食品がデカデカと陳列されているのを見る。シックスパックを夢見る人ならありうるが、その摂取には要注意かも知れない文献だ。我が身の腹は6どころか見事なワンパック。それもヨシとするか。

豪雪(報道)に思う

2023年明けましておめでとうございます。日本海側の皆様には豪雪により心身共に疲労するなかビジネスに勉学にスタートする今日は1月4日。ハンデを負いながらの故郷愛。頭が下がります。

サイエンスや工学はそれに応える必要がある。例年通りの降雪パターンであれば散水道路、面状発熱体の敷設工事など対策がなされてきた。今回は線上豪雪。ボクシング12ラウンドを例に挙げると、各ラウンドで1発食らっても立ち直れるが、1ラウンドに12発の連打を受ければノックアウトになる。今回の豪雪はそんなイメージだと思う。

豪雪地帯に存在する国立大学において豪雪に正面から取り組んだ例は少ない。筆者が覚えているのは新潟大学で(坪川教授親子)がグラフトカーボンを利用した面状発熱体を開発し道路に敷設し雪国救済だとして頑張っておられた。その新潟大学も2012年の特許1件で以後ない。

ついでに日本海に一部でも面している国立大学で融雪に関して特許出願を見ると

4件 福井大学、3件 北海道大学 1件 新潟大 以下0件 弘前大学 秋田大学、山形大学、富山大学 金沢大学 京都大 神戸大学 鳥取大学、島根大学

大学を責めるつもりはない、責められるべきは予算配分が極めて少なく、科研費を申請しても深い理解をしない文科省であろう。科研費を獲得できないと1講座平均年間7〜10万程度で何かやれという方が無理筋である。出願の事例を見ても大学単独での出願より企業とのコワークの結果としての共同出願である。豪雪を取り上げない政治家は何をしているのかと。冬という喉元過ぎれば豪雪はなかったような大局観のない政治家は要らない。むしろこれは経済成長の大きな要因であるとして議員立法を目指すべきであろう。コロナ患者が豪雪で病院に移送できないなど事例がでないと動かないのかも知れないが。

昔のことなので名前を出しても問題はないとして紹介すると、河野一郎大臣(今の河野太郎さんの祖父)が自衛隊の火炎放射器ですぐに豪雪は消えるとして派遣したことがあった。

少なくとも雪害を意識されての発言であり行動だった。これは良い意味で理解される。ただ実際火炎放射したが10分後に隊員はスコップを握りしめていた。現場感のない役人が情報を入れなかったのだろう。年中好天気湘南の代議士が日本海豪雪を想像するのは難しい。今も報道姿勢は大変大変と言うだけに終わっている。

これは実際のビジネスでも笑えない。相手の事情を熟知した上で説明資料を用意しないと一方通行で終わる。リモートよりリアル面談の価値があると感じたビジネスマンは多いはず。何より相手の顔の様子、話すリズムの振動と共振することで、良い面談になることに改めて気がついた。

さて、個人の積雪対策はこまめな雪かき作業。だが子供〜10代に経験した人は長じて(それも老齢になって)体力があり、肉体的年齢は若いのではなかろうか。それが雪の精のプレゼントだと受け取って頑張ってください。

社窓からみる高齢者認知・技能

スーパーの3列離れたレジから店員の大きな声が聞こえた。「銀行にお金を入れてますかぁ?」。相手は見た目90歳のお爺さん。カードで精算しようとしたが断られた。お爺さんは耳が遠く店員が何を言っているのか理解していない。繰り返しているうちにフロア責任者がきた。この高齢者がもしクルマを運転するとしたらと考えたらゾッとした。

両手で杖をつかないと歩行がおぼつかない老人が母子を跳ね死亡させた池袋事件。最近でも登校児童の列に自動車が飛び込んだ悲惨な事故が発生した。池袋事件の裁判ではペダルの踏み間違いではなくプリウスに欠陥があったと言い張っている。本当に思い込んでいるのか、裁判戦術で主張しているのか分からない。深層心理には民間より技術を高いレベルで熟知していたとの意識が化石のようになっているとも思われる。だが冒頭のカード案件と似たところがあるのではないだろうか。65歳以上になると少数の人を除いて、大なり小なり頑固な思い込みがあるのは否定できない。

70歳までの雇用システムをとる会社が増えているが、正直に言えば経営面にかって口出しできた立場の人材の思考停止状態頑固一徹は“会社命”と頑張っているつもりでも、邪魔になっていることを本人は自覚していない。その人が引き起こす社内・社外でのトラブル事案を見ると、クルマの場合は後期高齢になると認知・技能テストにより老化度を検出する方法があるだけマシと言える。会社の場合に適用するなら雇用自動延長ではなく再雇用のための柔軟性・職務能力の公平な試験があった方が会社も個人も適正配置ができることでよろしいのではと思われる。プロ野球のように育成選手扱いは無理だが(笑)

日本の会社では代表取締役社長、代表取締役会長、以下 専務取締役・・と続くが取締られ役の実行経営責任者と同一人物であるのが普通でオカシイとは思わない。アクセルとブレーキ一体型。社外取締役が本来はその立場にあるべきだが任命者が代表取締役社長では、厳しいことは言えないのだろう。あくまでも想像であり具体的な会社で経験していることではないが、あの巨大企業のGEの凋落を見ると日本でもありうる。

さて、話が途中のクランクに入ったところで、元に戻して後期高齢者の運転免許更新の前に認知・技能テストが実施されるが遅すぎた。交通事故分析データーITARDAには色んな角度からの事故分析があるので、一度見てみるのもありだと思う。https://www.itarda.or.jp/contents/9350/info139.pdf

最初の図は高齢者に限らず若者の事故も多いことを示している。原因は運転未熟か過信してブイブイいわしての運転ミスによる。最近の若者はレンタル・シェアカーの利用が多く初めて乗車するクルマに慣れていないことも原因として挙げられている。

 

次の図は、高齢者はお店に飛び込む、最初の事故で慌ててペダル操作を間違いブレーキのところをアクセルに足が行って事故になるケースが多いことを示している。また脚力が弱っているのでブレーキを踏む力が弱っていることにもある。

原因をさらに分析したデーターが紹介されている

事故はほんの些細なきっかけとなっていることが多いと聞く。駐車場の出入り、横断歩道右左折時の一時停止からのリスタートなどである。

筆者は事故には至らなかったがヒヤリはつい最近あった。横断歩道で停止。全ての人が渡り終え歩行者信号は赤に切り替わったので徐行を始めた瞬間死角から100mダッシュのランニング中年が飛び出してきた。これで接触でもしたら良くて50:50、悪くて90:10の重い責任を果たすことになる。

全方位センサーをつけないと安心できない。

 

そんな中、軽自動車の販売が87%と落ち込んでいるものの、それでも健闘している。ホンダでは軽自動車の踏み間違い対策として、従来の事故事例を解析してCPUに対策を織り込んだ。時速30kmから急にアクセルを踏んでもジワジワとしか動かない。バックも同様。ただ、ブレーキから足を外してアクセルに乗せたら通常通り、坂道はこの対象外だとかの例外がある。後期高齢になってもクルマが必要な条件は地方になるほどあるだけに、今回の措置は歓迎できる。だが商売でホンダが上手なのは新車に搭載。欲しかったら新車購入へと誘導している。

本年もブログをお読みいただき誠にありがとうございました。来年はコロナ完全脱却 日本経済復活、世界平和な年になることを皆様のご健康と共に祈念します。

来年もよろしくお願い致します。

 

Googleの引力

実はこのブログは5月に作成を始めた。が、次から次へとバージョンアップするので期間をおいていたらキリがないことになり年末を理由にアップする。誠にだらしない。

乗り換え案内などはジョルダンやNAVITIMEなどを利用する人が多い。新顔はGoogle Calendar。カレンダーの日付に案件を記入する。それだけだと普通の手帳的カレンダー。ところが、訪問時間を記入すると、その時間に間に合うための交通ルートが記載され、地図を含めてカレンダーに記入される仕組み。便利だが冒頭の会社のお株を根こそぎ取った形。

単なるカレンダーではなく、Google Meetの招待予約や、会議などで使用するファイルも添付しておいて抜かりなくことが進むようにしてある。To Doリストも過去から持ち越して未実施だといつまでも消えない。その上、最後には週単位、月単位の個人の業務内容の分析までついてくる。共有している人の分析もお見通しとなる。会議X時間、資料作成Y時間、出張Z時間。。。。今週はまだ○時間は働けるなどメッセージが出てくる。

これを適用した背景には米国は日本より働き蜂ではないかと邪推さえする。それとも、自分はこれだけ働いているのだ!と自己満足(自己顕示欲)なのかもしれない。いやはや。嫌いなら利用しなければ良いだけだが。つい新しい物好きで利用している。

筆者のPCはMacだが資料作成・データ処理はMacでも利用できるwindowsを利用している。テレワークにおいて招待されるときはZoom, Team, Skypeに対応している。しかし自分から招待する時はGoogle Meetがメイン。相手によってはZoomやTeamsなどソフトを入れていないこともある。インストールしていても習熟していないと会議の初めにドタバタとして時間ロスする。そのような経験はありませんか?

Google Meetではソフトの必要がなく招待者から送付されるURLからアクセスできる。IDやパスワードは不要。利用時間はフリーであれば1時間と短いが、有料レベルを活用すれば24時間連続使用。また100〜150人まで対応と便利である。ただ良いことばかりではなく、共有資料の表示の方法は3種類があるが、映像の場合音声も出るタグからの共有表示では資料がGoogle Drive仕様からになるのがやや面倒と言える。フォントや位置が若干元資料から変るので手直しを必要とする。

資料作成には慣れているwindowsを使っている。パワーポイント、エクセルはその最たるもの。だが、パワーポイントもやや昭和的雰囲気が出てきたと感じていた時に、Google データーポータルに出会う。サイエンスで使うグラフ機能はないが、それ以外のデーターを棒グラフ、折線グラフ、地図に合わせて図示すると見栄えが良くなる。

また検索にはGoogleはよく利用していたが、文献に特化したGoogle Scholarは古い文献を探す場合は有益だ。関心あるテーマをアラートしておくと自動的にピックアップしてくれる。Gmailでのアラート機能と並んで便利だ。今までの巨人の上に構築しているとGoogleは表現しているが、既存の巨人はなぜしなかったのか不思議だ。Google Meetするにはカレンダーからが便利となり、大人数を招待するには連絡先を一人一人送信欄に記入するのではなくグループ別のラベルで記入する方が便利。メールでは注目しているテーマをアラートしておけば、ネットだけに限定されるが自動検索をしてリストアップしてくれる機能など、あれよあれよの間にGoogleの引力に負けそうな雰囲気になってきた。

Windowsでの添付資料をDLすると上記のようにフォントなどGoogle仕様となるが、しないで返信する方法もあるので、文字化けすることないなどはありがたい。(windowsにGoogle Driveをセットすれば問題がないが有料版に限定)。Macメールではwidowsでhtml 書式で添付されると添付資料がdat.表示となり開けられないことがあるが、その問題も無さそうだ。

iPhoneで撮影した文章はjpegだがこれをドライブに転送しドキュメントとして、翻訳機能を利用すると、わずかな時間で十分通じる翻訳ができる。図表こみの資料などは特に便利。Google機能の多分2%程度しか利用していないが、徐々に引き込まれそうになっている。

とはいえ、まだまだPC利用者の多くはwindowsがメインなのでGoogle共有カレンダーを利用しての日程調整(アポ取り)機能はあっても活用されないのが実態ではなかろうか。

Googleにはその他に機能が多くあるので使いこなしまで至ってなく、相変わらずエクセル、ワード、パワポでの一次資料作成するのが慣れもあるだろうが、ユーザーとの資料交換に便利もあって利用している。だが、Google chrome のソフト数と相互リンクの魅力と実力が評価されると徐々に浸透していくものと思う。

そこにビジネスにおけるヒントを見る。シェアが60%を超えていたブランドが過去にあった。シェア60%を超えると、例えば資材調達の責任者としては、見積もりの候補会社に入れておかないと、後で上司から何故入れなかったのか?と理由の説明を求められる。結果として自動的にリストに入る。後発もしくは先発でもシェアの小さい会社はどうするか。まず、シェアの大きな会社の製品と同程度品質製品を製造する。次にこの製品の合理化(物流も含め)徹底した上で開発資金を蓄積し集中開発を実施し、あっと驚く新商品とCMを張る。ターゲット年齢層も絞り込みジワジワとトップに迫る。これで成功したビール会社がある。

一般的に言われているのは、3年後には全体の販売量の3割を常に維持するように開発に集中することが成長企業。問題は今、開発に何をしたら良いのか面白いネタがない状態だと言われる。内部蓄積した資金は潤沢にある、しかし開発ネタがない。悲しいことに、ネットで出ている情報ネタは開発ネタにはならない。さらに千三つと言われる開発に耐えられる経営者の胆力、実行する開発者のセンス(特に)異常点を大事にする姿勢が必要だろう。

歯科材料ジルコニアのインプラントは浸透してきた。だが、色調の多様性は日本でも要望に変わるだろうとしてBiomicの導入をコスモサインは実施した。薬事申請において粘り強く活動し、日本初の認可を得た。小さな試みであるが意識はバリエーションとの相互リンクだ。徐々に美麗にして顔の雰囲気にマッチした歯が浸透することを期待している。

最近のGoogle のドキュメント(wordに相当)を開けると、Meetも同時にできるようになっている。お互いの顔の表情をも汲み取って作成した書類(記録)ができる。この時にBiomic Zirconiaは素敵に写るだろう。と ちゃっかりコスモサインのCMもいれてみた。これも先人・先発の巨大な肩に乗って眺めた結果だと理解して頂きたく。

時代ギャップ

つい最近、笑っていいのか嗤えないのか。 着払いで宅急便が届いた。ずしりと重い。直ぐに送付先に別の資料を同じ段ボールに入れて宅急便屋さんに持参。軽いこともあってウオーキングも兼ねて徒歩にてお店に到着。

そこで言われた料金はなんと着払いより200円高い。従業員曰く「お届け先が地方ですから」。 ???ハテナマーク。 意地悪い質問をした「上り、下りで値段が違うのですか?」 従業員は「同じです。箱が大きいので値段は違います」。箱に貼ってある着払いの伝票を指差して「同じだけど」。店員の顔が真っ赤。そばにいたベテラン社員が聞きつけて対応してくれた。原因は巻尺の使い方に慣れていないとのこと。箱の各辺の長さを小さな巻尺で測定して足し算を暗算ですることは、この仕事をするまでにしてこなかったのだろう。スマホで距離がデジタルで表示される時代に育ってくればアナログの世界は別世界。

一週間後、同じ宅急便屋さんに行った。別の社員が対応してくれたが、筆者がブラックリストに上がっているかどうかわからないが、ヤケに慎重に品物と伝票をチェック。約8分間の異常さ。さては前回の仇討ちをされたか。その後、領収書を伝票の裏に貼り付けようとした。現在は経理帳簿のデジタル化により領収書も写真・pdf処理する時代になっているので、表・裏の両方を撮影して後で合成する手間が生ずる。今回の社員はアナログどっぷりの流れで仕事をされてきたのであろう。両方の事例は社員の教育システムに時間をとることが厳しい物流の世界を垣間見た。

良いことも記載しないとバランスがとれない。別の日に荷物を作り、パソコンにログインし伝票作成。 店頭で「お客様、こちらの箱に入れた方がお安いですよ。伝票は手書きで今作成する必要がありますが。」とアドバイスを受けた。次も同じようなことが予想されたので予備に購入。今回はこの業者が一枚上手だった。

次の時代ギャップはドローンによる宅配であろうか。

必要性が高い医療・薬などの離島への配達は早期に実現するだろう。だがポツンと一軒家のような土地柄では飛翔に問題はないが、ユーザーが少ないので採算面では問題になるだろう。都会では障害が多いので実現性は低いが、ドローン活用案に挙がっている2つを紹介する。コンビニから弁当を届けるだとか、 ゴルフ場へクラブを届けるのだそうだ。そのようなアイテムに電気エネルギーを使うことに理解が得られるとは到底思えない。ついでに言えばゴルフはクロスカントリーしながらホールにボールを入れるスポーツ。カートに乗らずに移動するのがスポーツの主旨にあい、健康によろしいかと。Sportとはdesportから派生と聞く。Port(場所)を離れる意味のdesのdが省略されているのであって、気分転換に体を動かすことなのでholeではなくhaul(運ぶ)が相応しい。宅配とゴルフを無理やりリンクさせてしまった。ゴルフは情報交換の場だから厄介なことを言うなとのお叱りを受けそうだが、厄介のついでにe-Sportって元の意味からは馴染まないと思うのは多くの方がおられるのではなかろうか。

人家の上から撮影しながらゴールへ飛翔する過程で取得されることは個人情報云々で抵抗のあるマイナンバーより強い反発があるだろう。飛翔過程で得られる情報が犯罪に使われることにも留意する必要がある。

軽自動車での配達車に大きく損傷して修理せずにボコボコ状態で走行しているのを街でよく見かける。クルマを安全運転できないドライバーが繊細なドローンを制御することができるであろうか。 11月13日は和光市の市民祭りがあり、定例の3Dプリンター研究会として出展は見送りしたが、研究会参加企業の1社が次世代ドローンを開発しているとあって、小さなドローンの操縦を子供達に楽しんでもらった。80名の応募があり大人気だった。当日は強風の気象条件の中で、安定操縦は困難であった。搭載ドローンにはカメラが搭載されており、見守る家族には画像を送れる仕組み。男子、女子ほぼ同数がトライ。操縦が上手だったのは圧倒的に女子。男子は墜落、ネットに引っ掛けるケースが多く、天井のネットに引っ掛けるとスタッフは大変。クルマの運転は男が上手だと自慢していても、ことドローンとなると女性が適しているのでは? との印象。昔から女性の方が翔んでいるから当然か。このブログの最後にオチがない。だってドローンは落ちないように設計しているからと苦しい言い訳。

伝える難しさ

コーヒーは毎日飲む。平均3.5杯/日。ケーキがあれば紅茶。和菓子があれば緑茶もいただく典型的な日本人。近年では日本人はお茶よりコーヒーが常態化しているが、本当のところコーヒーが美味しいと思って飲んでいるのか分からない。自分がそうだから。

豆の産地・種類、焙煎程度、粉砕機、フィルター、お湯温度、注ぐパターン、速度などにこだわってみての試行錯誤がいつまでも続いても解にたどり着いてはいない。実験計画法の手順により最適解を求める工学的アプローチは馴染まない。その年の天候により生豆の生育状態が変わるなど変動要因がある。近くの地区センターの広報にコーヒーの淹れ方教室のお知らせがあったので応募した。抽選に外れたが、なんと競争率は100倍。平日の開催なので応募する人も時間に余裕がある人々。逆に言えば試行錯誤をしている人々がなんと多いこことか。

抽選に漏れたこともありネット動画をあれこれチェックしたが、個人の立場や器具メーカーとして動画がアップされている。個人の趣向や器具メーカーの思惑が混在しているのはあるが、結局、味については“美味い、酸味、苦味”の超個人的定性的感想しかない。動画の批判ではないが、伝えることの難しさが極端に表れていることの例として取り上げたに過ぎない。

コロナ禍が日本を襲った初期のころ、リモートワークにコミュニケーションは頼らざるを得なかった。知人とコロナ明けはどうなるかについて話をしたことがある。両者の意見は『もとに戻る』だった。だが世間ではソロキャンプでも仕事はできる、移住先でも仕事はできるとして、もて囃されたのはご承知の通り。従来通りの仕事はインフラ基幹関係や医療従事などに絞られていた。量販家電では、時折立ち上がって作業をするための上下する机や長時間のデスクワークでも疲れないe-sport用の椅子、カメラ、ヘッドセットが大きな売り場を閉めていた。

つい最近、twitter社を買収したイーロンマスクは週40時間通勤してワークすることを命令したとニュースになった。週40時間とはなんと短いとは思うが、出勤命令に従わない場合は即クビには流石に驚いた。筆者は知人と「やっぱりね」と。

欧米のオフィスは大部屋でなく、個人ごとに区切られた空間にいて、一種のリモートワークのような作業形態ではあるが情報を共有伝達する仕組みはある。日本のそれは大部屋方式(最近では個人の机がなく島が点在する共通机方式)になっており、雑談も含め情報の伝達は優れていた。昔は内外との伝達手段は電話であり、他人の仕事も自然に把握することができた。今は静かにパソコンタッチをするだけで極端には隣の人にもメールをする始末。(電話ができない人が増加の背景もある)また、メールなら途中で修正できるが、電話だと口に出した瞬間から後戻りは大変だが、その人の味であり考え方を理解するに有用なのだ。

日本の「和の強さ」は時として弱者の戦術と揶揄する風潮なきにしもあらずの最近だが、先日の対ドイツ戦のサッカーは適材適所、臨機応変、変幻自在の戦術が結果論としてハマった。しかし、ベンチ、スタッフの「和の一体感」無くして、なり得なかったのは誰しも感じたはずだ。

リモートワークに適している職種と人材がいることも事実であるが、job to do が明確になっている場合に限られる。日本のサラリーマンでは5〜10%程度ではないかと推定している。普通は上司の仕事の仕方などを参考に自分の業務以外に自分なら何ができるか考えながら成長するのが普通なのだ。長期的戦略を企画する場合においては社内の垂直・水平および社外との切れ目のないコミュニケーションが必要となる。時々に会うだけでは「絵そら事」「お遊び」として受け取られ、いつまでも実現しない。そのうちストレスが溜まる状態になる。

冗談半分で言えば、大阪のおばちゃん井戸端会議的な伝達方式がよほど適している。展示会では若いイケメンが説明員として立っていることが多い。ところが、肝心のところに客を誘導する前段階の会話が念なことが多い。遠いところから時間と費用を使って視察に来た人に「あう価値、会社を気に留めてくれる」を醸し出すことが求められる。そのためには顔のシワにそれらを染み込ませたシニアや気さくな女性の方が効果ある。展示品だけで釣り上げることも、展示品を餌に大鯛を釣ることも展示会では求められるが、それが可能なのは、言語的にブツン・ブツンと切れがちで繋ぎが少ない標準語よりは、繋ぎに繋いで最後はほっこりするように落とし込む関西的言語が好ましいのではないか。もちろん偏った見方ではあるが、首都圏出身者でありながら、赴任経験などでそのポイントを把握している人もいる。その意味でDXを営業に持ちこむことの限界はある。単なる注文とりで営業マンと呼ばれても良いのなら別だが、それでは人間をしているには勿体無い。そうは思いませんか?

クルマ自動走行に思う

「やっちゃえNISSAN」 手放し&アクセル踏まなくても自動走行するクルマのキャンペーン。キムタクはドライバーではなく単なる乗員の一人。随分思い切ったCMだ。法律改正により、主として高速道路で合流や緊急事態でない限りの条件付きの自動走行ができる。条件なしのレベル3より一歩手前の2.5レベルとのこと。

ここで“思い切った”と表現したのは、最近身近で起こったことを考えたからだ。一人は赤信号の交差点の先頭にいた時に省エネモード・アイドルストップ状態で待機。さて青信号になったのでアクセルを踏んだが、セルが稼働せずエンジン動かない。後続のクルマから遠慮気味のフォーンが徐々に強い音量に変化し本人は焦りまくった。一旦リセットしたところエンジンが動いて地獄状態から脱出したと話してくれた。整備工場へ直行し判明したことは、業界では有名な話だそうで、早速セルの交換。その費用6万円であり省エネと採算が合わないとこぼしていた。

もう一人は筆者自身がつい最近経験した。午前7時ごろの高速湾岸線は工場地帯に沿っていることもあり、流入ポイントの数や車両も多く、いつも大渋滞。渋滞時の速度は3〜5km/hr。まさに高速道路というより拘束道路。非渋滞ゾーンでは前車追随モードで運転しているが渋滞ゾーンでそのままにしておき、ストップ・微走行を繰り返したところ急にエンジンが停止。パーキングブレーキが自動で作動して赤い文字で「マニュアル運転に切り替えて下さい」の警告。徐行に楽なのが車間追随システムのはずが、度を過ぎるON-OFF頻発にクルマが悲鳴を上げたのだ。赤い警告文字に驚き、追突されないか後方を見た。

マニュアルにはその警告記載がない。営業マンから徐行の時は便利ですヨと言われて、確かにそうだと納得していた。後から考えるに自動追随走行では「ある一定の間隔が開かないと稼働しない」。その間隔は日本独特の大渋滞においては横のレーンから割り込まれたり、後続車から煽りを受けることになるので、回避するための裏技がある。その裏技を駆使したところで車は停止したのだ。何事も裏技には限度がある。

この2例だけで結論を言うのはできない。前者は部品が徐々に劣化し閾値を超えるとする警告があれば対応もできたはず。後者は想定外の交通事情を反映しないシステムに原因がある。

「やっちゃえ」の場合の警告が充実しているか、事故になった場合の責任の所在と任意保険の関係は整理できているのだろうかと不安になるのだ。そこは発売するからには保険との調整は済みのはずだが、購入する際には念入りに確認しよう。多分メーカーとしての製造物責任が今以上に厳しく求められる。冗長性(万一のトラブルに備えて重複して装置を用意)対応のために複数のバックアップ装置を搭載することになるであろうが、そこを解って運転したい。 おそらく快適すぎて運転のために身体を使わないとなると単独運転では睡魔が怖い。確か20年ほど前に日産の研究者がドライバーの目の動きをカメラで捉えて警告するシステム作りに着手していたことを覚えている。日頃の地道な活動が「やっちゃえ」に繋がっているとすると、ヤンチャな言葉ではあるが、研究陣の自信も伺える。

余談だが我が家のガス調理器具が使い古して見栄えが悪くなったので更新することにした。ガス会社の人が普通は10年寿命ですが、こんなに長く使用するとは珍しいと驚いて、次に何を言うかと思えば「最近の製品は以前より寿命が非常に短いです。その理由は半導体の使用箇所が増加したことにある」と説明され一瞬クルマの案件とリンクした。

車に搭載されている半導体の数は知らないが、部品点数が1万個を超えることを考えるとそれの何十倍はあるのだろう。自動運転にはソフト製作者、インテグレートした責任など複雑に絡むだけに技術進展以上に運用面での詰めに時間を要したのだろうと推察できる。逆に購入する立場からすれば部品の劣化におけるメンテ及び期限を管理することが求められ、そこを怠ると自動だから運転者の責任は軽減されるとは限らない。また、今後 一般道で適用されるにおいて、歩行者、自転車との事故において責任の割合が逆転することもありうる。

妙なことを言わせてもらうなら、通信障害や隣に走行するクルマからの(意図的でないにしても)妨害電波で不安定になりはしないか? 電磁波シールドまで説明を受けないと納得しない。パトカーは速度、信号などの違反取り締まり中心から、これからは通信に関する情報管理記録の役目も負われそうだ。

今週のブログは文脈がノロノロと歯切れが悪いく、脇道に入りがち。それもこれも渋滞のせいとしてご勘弁下されば幸いです。

高齢者運転認知症テスト

お近くのご高齢の人との話「いや〜ぁ大変です」。何かと聞けば、今年から適用された高齢者運転適正テストの申込のこと。免許更新の前に認知機能及び運転技能が合格でないと免許が更新できないシステムになった。(バックアップはある)。

認知・運転技能試験は自動車教習所と免許更新センターで受け付ける。近くの自動車教習所の受付は電話のみで平日の13時〜16時とあって、電話が集中して一向に通じない。その人は46回トライしたが全滅。コロナワクチン1回目の時の申込大混乱と同じだ。それほど横浜の高齢ドライバーは多い。結局は市内から遠いが二俣川の運転免許センターに数回の電話で通じたようで、それも2ヶ月先とのこと。やれやれ。

いつの日か筆者も“お受験”になるだろうとの興味本位からWEBで調べたところ、あるはあるは「認知症検査に関する高得点対策」。簡単な「今日は何日?」のチェックシート(全問正解で回答の20%をとることができる)。 高齢者にとって厳しいのは次のテストが点数の80%を占める。それは1枚に4つの絵が書かれたシートの4枚(合計16の図)を覚えておいて、質問により記憶力をテスト。ヒントなし正解の場合は5点、ヒントがあって正解では2.5点と計算する。16個の図で一組の4パターンあるので合計64の図が用意されている。合計で36点以上取れば合格。

ある図に目が引きつけられた。大砲、機関銃、戦車などの図。戦前・戦中派は嫌な記憶としては強烈であるはずで、その人達にとっては正解稼ぎの問題とみた。ただし後期高齢は今年であれば昭和22年組の戦後世代。これらの形は本ではみたことがあっても、名前を正確に言えない世代。さらにラジオの図はどこの家庭にも今なない。足踏みオルガンも今はない。エレクトーンと書けばバツだろう。

対策としては図の名前を文字って語呂合わせで覚えておく、シナリオを作成して覚えておくなど教えている。問題の図が公開されているので、語呂合わせ、シナリオ記憶が通用するようだ。でも無理矢理なところがあり、逆にそれさえ覚えていられないのではないだろうか。

過去の記憶力テストが本当に運転する際の認知テストと言えるのだろうか? 心理学や脳科学を知らないので無責任な発言だろうが本当は不思議だ。

咄嗟の判断が必要な時の認知機能とは例えば、横断歩道を渡ろうとしているのか、人待ちしており渡らないのか確認をする、サイドミラーやバックミラーに映る物体がどのような速度で移動しているか、そしてその後どうなりそうなのか?を正確に予測することにあると思われる。

運転シミュレーション検査があれば可能だが、この装置がない場合はどうするか?

  • 運転席から見える光景を覚えさせる。建物の影に人がいそうか、追越車線に車がいたか、暗い画面でライトを点灯していたか、標識は何だったか?

また速度メーターは○km/hrであったか など。SAから逆走コースに入る高齢者が間違いやすい図を見せて、どちらに行きますか?の質問などが考えられる。

  • フロアーに高齢者に並んでもらい、前でインストラクターがダンスの一部をする。それを真似て体を動かす。右手を上げて、左上げない の例の旗あげでも良い。これができると5点。次にステップを追加する。インストラクターが右足を前方に出したら左手を上げる。これができたら5点。次にこの速度を3段階に変化して最後まで追随するか。。。。など目と体の認知と反射機能を同時に評価するのは如何だろうか。ブレーキとアクセルを踏み間違える高齢者はこのテストでは厳しい点数となるだろうし、また改良点も見つかるのではないだろうか。
  • 煽りにあって余裕で冷静な態度が取れるか否かのアンガーマン診断

人ごとではない。ちなみに若かりし頃の高橋真理子のバンドメンバー(ヘンリーバンド)は独特のステップや回転を入れながら演奏していることが多いが、あのステップを1回みただけではできない。足がもつれるようでは先が思いやられると自戒。それこそ下駄履かせの問題もあるかも、冒頭の戦車やラジオのように、ある昔の歌手の真似なら大丈夫。東海林太郎、藤原一郎、菅原洋一は直立不動。それに近い五木ひろしの真似もできるか。

幸いなことに更新不適合となった場合(免許返納した方を含め)歩道も走れる電動スクーターが発売開始とのこと。時速6km, 33kmの走行性能。WHILL社があるので落胆することはない。それを利用するのも良いではないか。