今時、PDCAを社員教育で使っている会社は少ないだろうがPlan,Do,Check,Actionだ。気象変動予測においては、予測した結果を踏まえ次は精度のある予測をするには必要だ。
1970年ごろ世界の賢者と称するローマクラブは世界の原油は持って30年と発表。実際のActionは資源調査技術と発掘技術で増産した。岩石の間にあるシェールオイルの掘削技術により、米国は世界最大の原油産出国になった。バイデンが生産するかどうかは別として。
さて、タイトルの気象変動に関する予測。 海面が60cm上昇するのでツバル諸島の多くは海の中。もちろん経済破綻する。北極の氷が溶ける。北極クマは氷がなくなり絶滅する。氷河もなくなる。など。北極の温度が氷点以上になれば、そうなるだろうと肌感覚では分かり易い。
実際はどうか、地球全体の温度は平均0.5℃上昇で実際はプラス・マイナスの中で変動しており、北極・氷河の氷は一部氷点を超えた年があっても、次の年には極寒マイナスの世界。南極と違い北極の氷は海の上にあるので、アルキメデスの原理により水面は変化しない。
先のCOP26でツバルの首相が海水に浸かりながら惨状を訴えていた、役者としては評価するが、実際は経済発展をさらに進めたいので支援を求めるものであっただろう。小泉進次郎もこの役者を真似たら良かったのに、セクシーだとか朧げに浮かんだ数字が46%とかPlanのレベルとしては如何なるものか。環境省のスタッフの方が驚いたであろう。菅首相はどこの国も立てた数値は目標だからと(言ったかどうかは不明だが)46%発言を庇った。
その一方で、ローマクラブでも外した予想なので気象はもっと外れると思う人がいても当然だ。だが生真面目な日本人は本当に46%を、2050炭素ZERO にするには・・・・と考える。トヨタの豊田社長は国内の自動車6000万台が全部BEVになったら、電力不足になり、カバーするには原発10基か火力発電20基新設となると発表している。その時はクルマやめるからと言っている人も太陽光発電の賦課金を負担することになるので蚊帳の外ではない。試算によると家庭の平均電力使用料金12万円/年の数倍(三人家族で50万円)に上るとのこと。まして北海道や東北・北陸あたりの冬は電気に加え灯油も利用するので炭素税がかかるかも。(キャノングローバル杉山氏)そうなると、お先真っ暗だ。せっかくテレワークできるので地方へと移住した人が逆流することもありそうだ。
冬になり、暖房装置・グッズを利用し始めた。灯油缶がない家庭が多い。形は違えども電気に依存しているのがほとんど。 そんな中、朗報が一つ入って来た。日立―GE連合体が小型の原子力発電プラントを米国に輸出するとの新聞記事。 安全面などの情報が今後開示されるであろうが、将来のグリーン・ソリューションの一つだろう。
“将来”なんて呑気なことは言えない業種がある。電力コストの高い業界は衰退か海外にシフトせざるを得ない。日本の存在そのものが怪しくなるのだ。 ここで電力消費量の多い業界を見てみよう。次のグラフによると2次産業より3次産業が圧倒的に電力消費している。2次産業は合理化and/or海外シフトして残りは3次産業がメインとなっている。圧倒的に電力を消費しているのは飲食料小売業、飲食店、食料品製造業、学校教育、医療業と続く、確かに、スーパー、コンビニなど光源はLEDに変わったとしても煌々たる照明、24時間営業、冷凍・冷蔵保管などは電力を食う。飲食も最後まで粘る客には電力費負担を上乗せするのも良かろう。(冗談だが) (単位10^6kWh 資源エネ庁)
学校教育が意外に多いのは不思議だ。昔のような教室ではなく、広いスペースを必要によりパーティションで仕切る方式に変わってきた。子供の数が減少する中、将来の介護や老人ホームに模様替えできる構造になっている。北千束の小学校では建屋が古くなったので、隣接に新学舎を建設開始した。でも面白いのは地下に介護関係が入居するとのこと。品川区でもこの状況。1学年2組で1組35人前後。これが現実。医療関係も電力消費量が多い。こちらはCT,PET ,MR、放射線治療など大量電力消費の医療装置は今後拡充が必要である。また、将来期待の量子コンピューターは超電力消費。しかし極めて重要なインフラである。マスクなど国内生産のない品目で緊急時には大変な思いをした。賢い日本人ならばトータルバランスを考え、納得して行動に移すであろう。それが本来のPDCAなら嬉しい。