病は気から・サイエンス裏付け

昔から「病は気から」と諺や言い伝えがあり実例は山ほどある。ところで気になりませんか? 「気の存在場所とその証明は?」。 夏休みのラジオこども相談室に質問してみたらどうでしょう。ハートマークを両手で作るなど“気”は心臓にある・・・と今や信ずる人はいない。心臓の器官が気分をコントロールしてはいない。愛しい人に出会ったときに心拍数が高くなるのは結果であって、どこの器官が心臓に激しいビートをするように命令しているのか?

先日、図書館でNature ダイジェスト版を手に取った。タイトル「病を制し、健康を手にいれるカギは脳?」 How the brain control sickness and health  vol 614 2023.2.23  Diana Kwon タイトルの終わりに?があるので確定ではないにしてもn数を重ねた実験結果を紹介しているのだろうと記事を読んだ。ダイジェスト版なのでエビデンスは記載されていない。

ポイントを引用する

1)病原体に感染していなくても脳の視床下部にあるニューロンを活性化させることで疾患症状を呈することを実証。(Catherin Dulac ハーバード大)

2)視床下部の上に、感情や身体感覚の処理に関わる島皮質があり、ここのニューロンが過去の腸炎に関する記憶を保存していて、脳のこの細胞を刺激すると免疫反応が再活性化(Tamar Koren 2021) 。(下線部は筆者の注目点)

図は免疫系の細胞(緑)と連携する脳の神経細胞(赤)

これだけでも「エ〜?」だ。続けて癌がどうなっているか文献中探した。

3)肺癌と皮膚癌のマウスを使ってVTA(腹側被蓋野)のニューロンを活性化すると癌は縮小した。VTAが活性化することで、通常は免疫の活動を抑制している骨髄の細胞を抑え込み、免疫系が癌と戦えるようにしている。とのこと。 (ふくそくひがいや:wikpedia)      

 

ぜひ 今回判明した機作をベースにヒトでの細胞を操作して腫瘍の増殖をコントロールすることを期待。

臨床への応用が待たれるが、すでに研究者Ben-MosheとRollsらは

磁気パルス(径頭蓋磁気刺激)、音波を使う集束超音波治療法などの既存の脳刺激技術を利用して癌や自己免疫疾患などの免疫調整を考えているとある。

この文献では多くの事例が詳しく紹介されているので一読をお勧めする。ただし、3〜4回読み直ししないと、厚い頭蓋の小生には理解ができなかった。磁気パルスや超音波にしても個人によって刺激を受ける波長・振幅など差があるのだろう。最後の治療・臨床に落とし込むには忍耐作業が必要だ。伴侶を選ぶに当たって、(イケメンとか身長が・・収入が・・学歴が・・等あれこれ理由をつけるものの)、子孫繁栄できうる免疫力を持った相手と結ばれたいと自動的に選別している説もあり、面白い研究分野である。

ここで面白いと思ったのは、都市の設計、工場事業所の設計など広範囲に関係するのでは?と思いついたのである。いわゆる今はDX、AI 。製造工場では整然と装置が並び、ロボットが原料搬入・取り出し自動倉庫へ保管と合理化が進んでいる。だが、システムと管理は人間である限り、“健全な気”でないと製品は不具合(疾患)を生じる。手作業なら尚更だ。巷間マイナンバーの紐付け記入ミスに対する監査のニュースがある。あるのは仕方がないが、まずは殆どの%は正常であるとして、それまでの労を労った上で、緊張させていた雰囲気の“気”に対して気づかなかったと正直に言えばほとんどの人は納得するだろう。叱責・罵倒は逆効果。「組織の罹患も気から」なのかな?

肌の老化防止 有酸素運動と筋トレ

「私って幾つに見える〜?」と聞くのは大阪では普通の会話。実年齢より若い年齢を言わないと失礼だし、わざわざ聞くのはきっと何かをやっており自慢をしたいに違いない。そこで判断する根拠に挙げるのは「お肌の艶が非常に良いので・・・おそらく・・・○歳ですね」と答える。実年齢より10歳若いと言われた方は満面の笑み。回答した方はホッとする。ズバリ当てられると気色を失う。そんな風景は幾度となく経験する。東京ではあまり経験しない。年齢当てはたり聞いたりすることは礼を欠いているのであろう。大阪では会話のきっかけの一つに過ぎないのだが。コミュニケーション能力は大阪の方があり楽しい。ちなみに小生の答えはいつも「昨日、学校を出られたんやから・・・」ほとんどの人が笑顔になる。

加齢に伴い皮膚は劣化するので年齢の目安にはなる。シワ、シミをはじめ血色、疲労感漂う肌で判断する。「え〜っ!」と驚いたあと、何か秘密があるのですか?と聞くと待ってましたとばかりに話を始める。ためになることもあるだけに面白い。ウオーキング、ジョギング、エクササイズ、睡眠時間、食事やサプリメントなどもある。もちろん肌に合う化粧品も関係するのだろう。

そんな中、化粧品メーカーのポーラ化成工業が立命館大学とのコワークで面白い研究を実施し発表があった。我が社の化粧品には肌を若返る○○○成分に着目して若返り肌化粧品を開発したとの発表だと思いきや、思いっきり内容が違うレポート。逆にポーラは凄い会社だと思った。(日本の研究.com)

ポイントをまとめると

日頃、座って仕事をしがちな40〜50代の女性60人に対して、週2回*4ヶ月にわたって、有酸素運動グループ、筋トレグループに分けて血液成分変化、皮膚の弾力性、真皮構造変化、真皮厚み変化をチェック。その結果を図示した。原文にはないが理解のため日本語で注釈をつけた。

有酸素運動はアンチエイジングには良い効果をもたらすことは従来わかっていたが、筋トレの効果は確認されていなかったとのこと。それが筋力トレーニングは加齢により薄くなる真皮の厚さが改善されることがわかった。文献では詳細分析が行われているので元文献を参照されたし。有酸素運動と筋トレは、サイトカイン、血清中のホルモン、代謝物などの因子の循環レベルに異なる影響を及ぼし、筋トレは真皮ビッグリカン(BGN)を増加させた。皮膚の老化に対するATとRTの異なる影響を示し、RT誘発性の皮膚の若返りに関与する重要な要因を特定。

 

これによると 有酸素性運動と筋力トレ―ニング(レジスタンス運動)は、どちらも皮膚老化を改善するが筋トレの方がBGNの効果により真皮厚みが増加(改善)することがわかる。

 

 

有酸素運動も筋トレも同時にやれる方法を考えてみた。 筋トレ=ジム通い? それは費用面、スケジュール面がある。特に年金暮らしのシニアは厳しいだろう。テナントビル、地下街にカイロプラックテックお店やジムがやたら目立つ。 ショップ店員が配るビラに“本日なら片側500円” とあったので、入会せずに遠目で眺めたところ、片方の肩こり、片方の脚マッサージ的なもので本当に片側なんだと笑いつつ納得。でも筋トレとは違う。しかしながら 神戸、横浜、長崎、東京(山手)にお住まいの方なら、有酸素運動と筋トレは幸か不幸か同時に行なっているのだ。その地域は坂が多い、それも相当な急坂。京浜東北線・東海道線は断崖が海に落ちるわずかな土地に敷設されているので、大森駅を降りると海岸段丘の坂・坂が待っている。

横浜には“尻こすり坂”なんて名前の坂もある。上品な横浜山手には乙女坂・アメリカ坂があり、駅伝で有名な権太坂は尻こすり坂に比べれば平地。初めて尻こすり坂を目にするドライバーは大丈夫かなぁと覚悟が必要。それにしても坂の名前で大凡のイメージができるのも面白い。

(参考)有酸素運動強度の目安として心拍数変化があり、心拍数から運動強度を求める方法としカルボーネンの式:運動強度(%)=(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100。最大心拍数は、「最大心拍数=220-年齢」高齢者の場合は、「最大心拍数=207-(年齢×0.7)」を採用。 終日パソコンをしていたら運動強度0%の計算になる。説得力ある指標だ。坂を登った時の心拍数を計算してみると80%。実際は積分値になりスマートウオッチが代用できる。

今回は運動と肌についての論文をベースに記載したが、その他にもっと重要なのは、明るく笑顔を絶やさないで、人と交流するのが大好きな性格の人は若く見える。 眉間に皺を寄せて難しいことを考える人も社会には大事だが、一方で会話が楽しく、仲間とつい今日は2万歩も歩いちゃったわ〜と明るく語るシニアが好ましいと思うがいかがでしょうか。

バイアス情報と沈静化

インボイス制度は法人・個人営業を問わず取引に伴う消費税取扱を明確にするための制度で10月1日からスタートする。登録にあたりマイナンバーを記入。現在、世間を賑わせているマイナンバーである。筆者はマイナンバーに不信感はなく、どちらかと言えば毎年の確定申告も無しになってほしいのが本音。むしろインボイス登録をe-TAXでパソコンから申請した場合のセキュリティの方を心配した。パソコンを開けると昨日は○件を駆除したと表示されるからである。

マイナンバーカードが騒がれる発端は紙の健康保険証が廃止されることに気がついた時からであろう。意図的か又は単なる不安かのどちらかで反対している。不安は情報過疎から来るもので、明確な説明があったかどうか記憶にない。分かりやすい広報活動がなされていないところに問題があると思う。マイナンバー登録におけるトラブルの多くの内容は家族が同じ銀行通帳で登録したとかで、件数も7000件程度とマイナンバー登録者数から見れば0.1%未満。他人家族通帳紐付けはあってはならないが、その対策作業を透明化することで沈静化すると思われる。

問題は意図的インフルエンサーによるバイアス情報の拡散。某新聞で大きく記事で取り上げられている。進学校の名前をつけた芸能人がマイナンバーカードを返納したことなどtwitterで賑わっている。その高校出身の同僚がいたが、芸名変更してくれないかなぁと言っていたのを思い出した。

マイナンバーそのものはカードを返納しても個人番号として存在する。出生や帰化届と同時につく。カードなしで例えば医療機関を利用する際にはそれ専用の職員を用意することで全体コストを押し上げることは取り上げられていない。紙の保険証では年間500万件のトラブルがあると甘利氏の発言が本当だとしたら「そんな無駄は排除せよ!」と声が出るはずだ。マイナーカードのメリット・デメリットを表にして政府・マスコミが分かりやすく世間に浸透させればIQが高く、教育を受けた日本人であれば“案外どころかやはり”の判定をするだろう。バイアスに罹患するのは帰納法的考察が苦手(要するに直感で判断と他人任せ)の人に多い。

意図的バイアスの一つがBEV一択戦略。

環境にはBEVとの掛け声にオールパスウエイを言う企業を“遅れている”としていた風潮。それがどうやらバイアス雲がちぎれ違うシーンが見え始めた。EV一強路線のVWがEV車の生産調整に入った。30%以上の削減を発表したのだ。不確実情報ではあるが上海VWの責任者は過当競争BEVでは収益が得られないとしてエンジン回帰の発言をしたようだ。EV生産調整の発表でもエンジン搭載工場の稼働率は維持するとあったので、ざっくりエンジン、PHEV, FCVで会社存続=収益確保。要するに売れる車を製造するとの結論。トヨタに周回遅れでついていく社員の気持ちを察すると気の毒。あの時の経営トップのバイアスがなければ・・・と。

筆者は過去VW車を2代利用したが、ディーゼル排気ガス不正が発覚した時(2015年)に他メーカーに切り替えた。繰り返しになるが、約15年前までは環境に良いのはディーゼルであると称してドイツを中心にディーゼルエンジンの排気ガス競争を繰り広げていた。ガソリンに比べ安価な軽油であることもあってトラックに限らず乗用車にも搭載されていた。当時の日本車はSUVのラインナップは少ないこともあり、欧州勢が日本車叩き攻勢をかけるところにもなっていた。石原知事のディーゼルトラックPM問題が一気に焦点化するとトラックでは排気ガス燃焼の触媒搭載とアンモニア水注入方式でクリヤーしたが、乗用車のトヨタはHEVを中心に移動していった。タイミング的にはドイツでは不具合が発生。ディーゼルエンジンの排気ガス不正問題が明るみになったのだ。HEVを追随したのはホンダ。日本勢のHEVは燃費にも環境に優れていることもあって急伸長し消費者に信頼されていった。余計なことを言えば、車が停止状態から動き始める時の速度はエンジンにとって苦手なところがあり、モーター駆動であれば一気にそれが解消される。スタートダッシュによく、トルクが必要なときはエンジンが駆動する実に便利なハイブリッドなのだ。HEVはモータースポーツ車に適しているクルマ。シニアが本来乗る車ではないのかも知れない。プリウスのギヤチェンジシフト表現が違うことを暴走事故の理由にあげる人はいる。だが、スピード感覚が若い時のエンジンに慣れ親しんだノロノロ起動とは違うことの認識が甘い所為ではないかと筆者は思っている。

ドイツVWのようにその場凌ぎの手法で乗り切るようなことに対して、トヨタの全個体電池を利用してBEVでも1400km走行は可能とか、FCV, 水素エンジンもありの環境に良いための手法追求はすると予め発表しておくことが、耐久消費財を購入する側にとって「開発は時間がかかるものだ、それまで期待して待っていよう」となるのが普通。筆者の推しは半固体電池APB(all plastic battery)。

サイエンスは嘘をつかない。バイアス同調圧力に屈しやすいのが人間。コロナ明け以来展示会などでの交流が盛んになっている。バイアス排除には情報化社会だからこそface to faceが従来以上に重要になっていると思う。

温室効果25倍のメタンをどうする?

このブログで温暖化にはCO2と同時にメタンに注目する必要があると書いた。スポット的にはシベリア永久凍土が温暖化で沼地になると大量のメタンが排出されるだとか、牛の反芻ゲップに課金する国など限定的ニュースはあったが、全体を捉えた情報が少なかった。ところが、さすが日本。国立環境研究所  海洋研究開発機構はアジアの地域を緯度・経度で25kmに区切りそれぞれの地域のメタン発生を1970年から2021年にわたって調査。この度

「ボトムアップ手法によるアジア地域のメタン収支評価 ―地表データの積み上げによりメタンの放出・吸収源を詳細に分析―」が報告された。詳細は同報告書をご覧ください。

結論は以下の図が詳細を語っているのでチェック願いたい。湿原や野外火災など自然起源に加えて化石燃料採掘や廃棄物埋立など人為的起源による各因子を具に評価している。

 

 

 

 

 

アジア全体を総括すると

1)「自然起源」(湿原 28.5 Tg,シロアリ放出 2.4 ,野外火災 3.0 火山など6.8 土壌の酸化吸収-6.3Tgで合計34.3 .「人為起源」農業 40.7 家畜32.9 化石燃料採掘 46.4、都市交通9.4 廃棄物放出 33.1 合計162.6 であり自然起源より人為的起源が約5倍メタンを発生していることがわかる。(Tg [テラグラム] = 1012 g)

2)地域別特徴

東南アジア、東アジア、南アジアは桁違いに人為的排出が多く、西アジアは石油掘削における排出が特徴となっている。アジアの中では日本は水田減少と廃棄物処理が優れていることから低い排出量となっている。

図2 (右図)ボトムアップ手法で開発されたアジア地域のCH4収支マップ。(a) 合計収支、(b) 総放出に対する人為起源放出の割合、(c) 自然起源放出の2000年から2021年までの変化、(d) 人為起源放出の2000年から2021年までの変化。

廃棄物とメタンはどのような関係があるのか気になったので考えてみた。メタンガスは、有機物が酸素のない状態で分解される際に発生するもので、嫌気性消化として知られている。これは埋立地や家畜の糞尿、その他の廃棄物で発生する可能性がある。廃棄物が増えると、嫌気性消化に利用できる有機物の量も増える。これがメタン生成の増加につながる。さらに、廃棄物中のアンモニア濃度が高ければ高いほど、メタン生成の割合も高くなる。これは、アンモニアがメタン生成バクテリアの基質となるためである。

繰り返しになるが、廃棄物が増えるとメタン発生量が多くなる理由をいくつか挙げると

*嫌気性消化に利用できる有機物が増える。廃棄物が増えると、嫌気性消化に利用できる有機物の量も増える。有機物は、メタンを生成するメタン生成菌の主な基質だからである。

*廃棄物中のアンモニア濃度は増加する。アンモニアはメタン生成バクテリアの基質となるため、廃棄物中のアンモニア濃度が高ければ高いほど、メタン生成速度が速くなる。

*廃棄物の温度が上昇する。廃棄物の温度が上昇すると、メタン生成率は上昇する。メタン生成菌は温度が高いほど活発になるためである。

*廃棄物の含水率が高くなる。廃棄物の含水率もメタン生成速度に影響する。メタン生成バクテリアは生存するために水分を必要とするからである。

如何ですか? ここまで読まれた人は日本で気をつけるべきは“食品廃棄物”だ!と気が付かれたであろう。 不法投棄は決して許さず、分別して腐食菌の餌にならないうちに焼却処分にするか、家庭での堆肥化にすることが好ましい。家庭でも調理ごみの減容化を目的として処理装置が出始めたが、狭いキッチンでは置き場所に問題があるようで普及はイマイチのようだ。だが、意識の高い日本人。このような几帳面な調査分析をする国柄らしく、地味なようだが価値ある環境プライドで各国をリードできればと考える。

高齢者運転テスト風景・目立つ老害

75歳以上の運転免許更新認知テストについて先輩から聞いたことをブログで取り上げた。今回は実際に受験をした先輩の話を聞くことができた。その場に皆さんが同席したら笑いを堪え、やがてこれが現実かと痛感するだろうとのこと。

参加者の中には腰が90度曲げて常にお辞儀スタイルの人、耳が非常に遠いので指導員の言うことが分からない人、補聴器を家に忘れてきたとか。糖尿病バッグなのか知らないが点滴管が繋がったキャリアを引いている人、試験中の携帯電話を切れずに係員に操作してもらう人、解答用紙を指舐めして注意される人、認知テストの16枚の絵を思い出せず唸る声・声・声。運転技能を自覚するための運転操作テストでは、段差乗り上げ停止すべきところオーバーラン。見通しの悪い交差点を模擬的に作った個所では一旦停止をせずに走行を継続し、指導員から注意されると、見通しがよく車が来ない状況で何故止まる必要がある?と逆ギレする人などまさに人間老害パラダイス。

これで運転免許申請提出用の認知合格証書をもらって帰ったとのこと。運転免許を返上できない事情があるにしても道路には彼らが運転する車が15〜20%程度は混じっていることを覚悟する必要がある。

他人事のように言っているが、自分も仲間に入る時が来る。認知は大丈夫とは言えない。人の名前が出ない頻度が多く、酷くなってきた。貰い物の第一工業製薬の冬虫夏草は人にあげて手持ちなし。エーザイの薬は普及するのは先だ。となるとどうするか。 このどうするか?がビジネスにとっての開発ネタになる。自分がクルマを購入したとき、スタイル、性能云々より重要視したのは運転サポートがどこまであるのか、不足している場合オプション追加できるかであった。今では標準実装になっているが、後方からの車接近表示やレーンキープ、自動停止、前のクルマとの車間距離アラーム、駐車アシストなど。あれば頼るのは問題かも知れないが、一つの安心である。今の段階ではレベル2である。テスラはレベル2でも自動運転だと誤解させて事故を起こした。メカの前にイーロンマスクの頭脳が問題だ。

それだけにレベル運転3以上には何故か躊躇する。先日、湾岸線からアクアラインを通り木更津まで行った時のこと。往きのETCは何事もなく作動。帰路も同じルートでETCを通過したが、その直後に読み取れのエラー表示。カードを再挿入して運転したが出口でまた表示。読み取れずにゲート通過できる不思議さもあり早速履歴をチェックしたところ、正規の料金が記録されていた。無料で通過かな?と1/1000秒不謹慎ながら思った。これがETC装置だから良かったものの、将来は衛星からの通信で自動運転が可能とか、BEVが走行時に道路から充電できる技術が実用化した場合、素人ながらクルマでの対応はまた変わってくるのだろうと思う。

パナソニックは高齢運転者に対してインパネの上にマスコットを置いて運転者に寄り添うソフト面での対応を継続研究している。それによると、一人暮らしの運転者には「今日は天気が良いですね」と話しかける。エンジンが既に掛かっているのに気がつかなくエンジン始動ボタンを押すような時には「エンジン掛かってます」と声掛け。歩行者・自転車が横切ります」など警告を発する仕組み。視野角の狭い高齢者にとっては物凄い補助者ではないだろうか。早く実現して欲しい。

全仏OPでポイント、賞金没収の憂き目に合わせた審判は見るからに高齢者で一旦言い出したらテコでも動じない頑固者。世界中を敵に回しての立ち振る舞いは高齢者の反面教師には最適な人かも知れない。テニスではライン上のボール判定は再現できるが、見てもいないプレーを悪意で判断するには無力。そこでパナソニックのマスコットに試合の前に「ルールを遵守し公平な判定をしましょうね」「マスコットの広視野角では***でした」

「今の判断にはルール外ですが大丈夫ですか?」と的確な補助を出すようなことをしてはどうか。フランス語や英語が苦手でも即刻通訳するので選手にとっても安心。審判やボールキッズが不要では大会の華がない。選手もつまらないだろう。そこではAIはあくまで頼れる補助者に徹すること。

今回の出来事をきっかけにパナソニックの製品がテニス4大会に登場しては面白いだろう。最後に「老いては子に従えからAIに従え」になるのかも。

Euro7 ルール(続)

全仏OPで加藤未唯さんがサーブボール出しのボールキッズに向けて返したボールが顔に当たったので、失格と保持していたポイントが没収される事件があった。相手ペア選手の執拗な審判への抗議活動により決定したとあってテニス業界は大騒ぎ。近づいてスマッシュのような豪速球を故意に当てたなら別だがとんでもない判定。別の混合ダブルスで優勝したから、少しは安堵したものの、間違っていても白を黒と言い張り通すのが正と考える文化?のなせるところだろう。日本人は「お天道さんが見ている」「恥の精神」があるのでまさかと思うところがある。

スキージャンプで日の丸が独占すると、途端のルール変更は日常茶飯事。スキーの長さのほかに、ウエアに難癖をつけて失格させるなど、マネーが強く絡むようになってスポーツ精神は堕落した。最近でもルマン24耐久レースにおいてトヨタ潰し策として、直前にBOP(バランスof パワー)を持ち出した。トヨタに37kgの重石を載せ、フェラーリには24kgと差別。トヨタの7連勝を止めるためなら何でもあり。ホンダが強すぎる時にはターボチャージャーを直前に禁止したり無茶苦茶。

ルールを作り、ルールを都度変更するのは、決まって欧州とカリフォルニア。

そのクルマバージョンがEuro7。 タイヤやブレーキからのマイクロプラスチックスや摩擦粉塵問題は前のブログで取り上げた。驚いたのは、Euro7ではEVも規制対象になっている。従来のLi問題や発電所及び製造時のCO2ではなく、バッテリー寿命そのものに焦点が当てられている。BEVはもとよりPHVEもバッテリー搭載のパワートレインは対象となる。

提案は 5年後(又は10万km走行後)のバッテリ寿命が80%あること

    8年後(又は15万km走行後)のバッテリ寿命が70%あること

筆者はBEVを所有していないので厳しいのか甘いのか分からない。比較にならないがスマホで充電を普通の頻度ですると2年で80%を切る。バッテリーとモーターさえあればBEVは製造できるとしているメーカーは厳しいことになりそうだ。(あくまで想像だが)。

購入者としては中古車市場でBEV価値がエンジン車に比較して大きく劣るのは問題で、資源節約の面からも、ある程度の制約はありうる。それに乗じて何らか別の意図があると思われる。その一つは競合BEVメーカの排除。他の一つはルールが本当になったらとメーカーは開発費をかけて準備をせざるを得ない。開発費イコール経営体力消耗であるだけに競争相手を潰せる。できもしない目標を努力目標として掲げて、できないとなると自分が対応可能な目標に変更することもありうる。油断できない。

日本は米国との自動車摩擦交渉をはじめ、種々のルール変更を味わってきた。業界が壊滅するのでは?と思われるルールにも対応し、可能ならしめたのは日本の企業だけだった。何やら今回の案件も日本の底力がものを言いそうだ。期待しよう。

口の悪い友人が言うには「バッテリー寿命延長策としてBEVが雨露に濡れないように温度湿度調整密閉ガレージ対策補助金を出すことになるかも知れないので、一回だけ購入するか」。あながちバカにできないかも知れない。ルート案内には時間と高速料金が表示される現在から、高低差を計算に入れて使用電力と寿命表示が追加されるかも・・・無責任な妄想なので何卒ご容赦。

バッテリーは勿論、ブレーキ(制動システムを含む)技術、タイヤの素材・形状も含めて総合的な知的財産を手にするか、否かで企業運命は決まる。タイヤがないドローンに移行しても航空法がさらに強化されるだろうから自由になりそうにない。その一方で水素は対象外に今のところなっている。ルールを持ち出さないといけないほどの脅威規模になっていないからだろう。これがメインとなると、いろんなルールを言い出しかねない。その他、排気ガスにアンモニアが追加、トラックと乗用車の基準が同一など本当に短期間に可能か不明。何か急ぐ理由でもあるのだろうか、そこを本当は知りたい。

日本は後手後手の対応がいつまでするのか。悪いが政府省庁に欧州のようなルール作りとロビー活動できるプロがいないのが最大の問題。スキアラバ競合相手を弱体化するかの戦略を常に考えている国柄と、和を持っての国柄とは異なるのかも知れない。日本の政治家は常在戦場と言いつつ睡魔と戦っているようでは失格。明治時代の遺訓を学んでほしいものだ。 英語がたとえ苦手でもそれが問題ではない。本当の国のための戦略を構築し行動できる人材育成が最も重要だ。そのために小学生から英語学習をするための時間消費が勿体無い。

AI同時通訳のレベルは日に日に進歩している。AI通訳はニュアンスが伝わらないと御仁は言う。AI自身も今は言っている。だが字幕映画を見たら理解するだろう。字幕映画で感動するのは言語が違っても表情が何より深いニュアンスを表現しているのだから。

話の筋が違う方向に行ってしまった。思い出すのは捕鯨。国際捕鯨委員会(IWS)は調査捕鯨から捕鯨反対行動とルール改定が暴走した結果、海の生態系が荒れてしまったように、その時の思惑・感情に流されて策定されるのではなく、全体を俯瞰して共有することが重要であろう。地球温暖化を思うならCO2一辺倒ではなくメタンを何とかするのが筋だろうが、自動車メーカー消耗作戦にその声は届かない。

舗装材料とタイヤのこれから

首都高横羽線工事で耳目を集めたのが橋の付け替え工事。既存の橋の横に新しい橋を用意して、横へ移動して置き換える方式。凄い発想と実行する技術があることに感心。

この工事により横羽線は交通止めの煽りを受けて、筆者はお台場にある東京都産業技術研究センターに実験で数日通う際に迂回路の渋滞にまき込まれた。普段目にしないコンテナヤードの景観の中40フィートコンテナ牽引車に挟まれるように走行。なんとなくのフィーリングだが、その道路は高速道より頑丈に作られているような気がした。2つの海底トンネル然り、湾岸線のトンネルとは違うように感じた。20〜23トンのコンテナ車が行き交う道路と2~4トン車両では舗装の分厚さは違うのだろうか。多分同じ基準だろうがタイヤに感ずるグリップ力が違うような気がする。グリップには道路表面の凹凸や素材によって変化する。

渋滞中、舗装がこれからどうなるのだろうと考えた。レジ袋有料化・プラスチックスを使わない、石油化学製品はバイオ材料への転換・・・と環境を理由に脱石油・化学の結果として、アスファルトが不足することは容易に予想ができるからである。ご承知のように原油から熱と触媒により比重の軽いナフサ・ガソリン、ついで軽油が、最後に重油が分留される。アスファルトはこの重油の中でも比重が重い粘着性のある分子量の高い物質。ガソリン精製量が少ないと自動的にアスファルトは減少する。

アスファルト減少対策として痛んだ表面層だけを削り取り舗装することが現在は行われている。相当前からアスファルトを輸入しているのだが、アジア各国もいずれ日本の石油精製と同じパターンとなるであろうから、いつまで持つかわからない状況にある。答えは簡単。コンクリート。と言いたいところだが、長年の砂利不足問題がある。つまりは脱石油でありながらアスファルト類似性能材料の出現が待たれるのが本音。今のアスファルトがいわば副生物で価格が安いことが特徴だけに、代替材料はそれがネックになる。それでも誰か研究して欲しいものだ。

一方、昨年11月欧州委員会(EC)がタイヤと舗装の摩擦摩耗により発生するマイクロプラスチックス量を制限するEuro7 が提案され注目された。2023年3月に技術報告書が発表されている。それによると摩耗粉からの粒子状物質とカーボン排出量は80%削減できるとある。2025年達成とのこと。米国でも一部の州では動きがあるようだ。但し上記のように筆者の見方では舗装の質が変化すれば時期も技術的内容は見直しがあるのではると思う。具体的にはタイヤメーカーが検討中なので外野からはわからないが、タイヤ設計面では: 素材に柔らかいコンパウンド、耐久性の高いトレッド、より低い空気圧を使用するらしい。筆者の想像ではこの際エアレスタイヤが出現するのではないだろうか。(写真はトーヨータイヤHPより)

より低い空気圧及び柔軟なコンパウンドの理由とエアレスタイヤの特性と合うように思えるからだ。このタイヤが実用化されたなら道路からの走行音が静寂化すると仮定すると、ボディの材料・構造設計にまで関係するので、実に面白いことになりそうだ。それともう一つ。米国ほどではないがSUVの車重量は2.5~3トン。米国では4トンを超える車がある。重量と摩耗量は概ね次の式で整理される。

タイヤ摩耗=f(クルマ重量の2乗*タイヤ空気圧の2乗*道路の凸凹 )

極端なことを言えば、軽自動車、それもタイヤが1つ少ないオート三輪が好ましいか。 これから地球に優しい人と見られるには軽自動車に乗ろう!と軽のメーカーが言いそうだが。

北陸初の産総研の背景を考える

AbemaTVで5年連続幸福度1位として紹介された福井。そこに産総研が設置のニュースがあり、絡めて背景などを考えた。

福井ってどこ? 東尋坊・越前カニ・永平寺は知っているが地図で正しく示せる人は少ない。最近ではボストンレッドソックスの吉田正尚、WBC内助の功労者ヤクルト中村悠平の出身地としてヘェ〜そうなんだ的な認識。北陸新幹線のターミナルになる敦賀を境に西が若狭地区、東が越前地区。阪神オールドファンに懐かしい川藤幸三が若狭と聞けば決して地味ではなさそうだ。若狭は京都への鯖街道の出発地でもあり、話し言葉は準関西弁。越前は石川、富山と同じイントネーション。余計なことながら京都に近いところが越前、中間が越中(富山)、そして越後(新潟)。

吉田正尚は体型こそ大きくないが、マッチョパワーと確実性はMBLを驚かせている。中村のキャッチングスキルとリードは超一流。大谷翔平のスイーパーをMBLのキャッチャーがよく捕逸するのに対して、ピッチャーに安心して投げさせる技術は大したもので裏方としては最高だ。この両者に象徴されるように県のイメージは地味に見えるが実は世界1、日本1〜3位の企業が多い特徴がある。県のホームページをチェックすると列挙されている。http://info.pref.fukui.jp/tisan/sangakukan/jitsuwafukui/menu/index-scene.html

戦後のガチャマン景気が日米繊維交渉で福井・石川の繊維産業は没落したと思いきや、炭素繊維で自動車・航空機の先端分野に、体調センサー機能衣料などで復活するなど今風に言えば差異化企業へと変貌していることがわかる。(ガチャマンとは織機が一回ガッチャと動けば1万円儲かるの意味=当時の大量生産を象徴)

同県及び同県出身者では社長の数が1位(人口10万人あたり)は何を意味するのか。同県人の性格を見ることができる。すなわち、他人と同じことをしては生き残れないとの意識が非常に強い。「遅いことは誰でもできる、さっさとしないとダメ」とも烙印を押されてしまう。大阪ライク。別の言い方だと、会社の方針が気に食わないのなら起業する方を選ぶ。そのためか、女性の就業割合が80%超と旦那の仕事をサポートする。

先の世界1、日本1の企業はそんな雰囲気もあってできたのであろうか。ベースに教育の充実はあろう。学力テストでは秋田、長野と長い間トップ争いを続けている。福井県の就職率はほぼ100%。失業率と経済成長は強い相関関係がある法則があることから、この先も成長軌道を描くのであろう。先端テクノロジーの開発をするに相応しい地域である。

そんな福井に産業総合研究所が開設された。つくばを本部に北海道、東北、中部、関西、中国、四国、九州など11箇所があるが全て太平洋側にあり、日本海側にはなかった。特にデジタル産業を重点にするとの方向が示されている。金属3Dプリンターと切削を組み合わせたマシンの製造開発では既にトップを走っている。これほど福井をヨイショしたからには来年の新幹線開業にはなんらかあるかも。(笑)

それはさておき、このブログに登場した長野も取り上げる。優秀な人材を輩出している県であるが、単独企業でいくつもの世界1を獲得しているのが信越化学。長野の水力発電と新潟の石灰石をもとにできた会社である。塩ビ、半導体シリコンウエハ、シリコーンに加えファインケミカルを拡充して収益ダントツ。塩ビはダイオキシン発生源説の中、他者が撤退・合併の流れに対して、インフラ拡充は成長に必須として逆に海外を中心に伸ばした。その結果は見事1強となった。近視眼的な流れではないのは、BEVにおける猫も杓子とは違うようだ。

昔の縁日では電球の代わりにアセチレンバーナーが利用されており、独特の匂いがしたものだ。懐かしいと思うご高齢の方もおられよう。石油化学の出現によりナフサ(エチレン等)を主体とする業態に変遷したが、信越(現在の日信化学・福井越前市)はその時アセチレン等の蓄積技術を利用して、独特の製品を開発している。今、大手化学企業は脱石化として機能性ファインケミカルに注力しているが、開発成功するには失敗の数に比例する。失敗事例は文書化され公開はしない。ChatGPT, Google BARDがいくら進化してもそこまではタッチできないのだ。

なお、コスモサイン合同会社オフィスの近くの戸越銀座に福井の坂井市のテナントショップがリニューアルオープンした。庶民的な街にマッチしている。県全体のテナントは南青山にあり知人に言わせると県のイメージとは違って派手なのね。と。極めて庶民派の筆者は南青山で名物ソースカツ丼を食す。肉厚は東京仕様の厚めになっているのも東京という大リーグ仕様で勝つようにしているのか。薄い方が品は良さげだが。ちなみに品のある高島屋を創出した飯田家も福井出身とは驚いた。

Google BARDで遊んでみた

先のブログではChatGPTで遊んでみたとして雑文をアップした。Google はどのような手を打ってくるだろうか?としてお手並み拝見で待っていた。

今回、試用版が発表されたので、今回も不謹慎ながら遊んでみた。詳細は多くのYou tubeで見ることができるので、ここはあくまでも興味あるところをつまみ食いした。尚、6月になればドキュメントやスライドなどと順次リンク。画像リンクについて今は英語版に限られるが、(日本語は年末) ChatGPTやその他AIとの死闘が続くようだ。

質問(1)最初に自分が熟知している会社について。

回答(1)日本語での質問は間違いが非常に多い。○○と名前がつく会社は○○の子会社であり・・・・と、あり得ないがもっともらしいシナリオを作って返してくる。呆れを通り越して苦笑い。一方、英語で質問すると間違いは少ない。

てっきり、日本語情報→英語翻訳→英語回答→日本語変換と思っていたが、仕組みは違うのかもしれない。情報発信は英語並列が好ましい。

他の***会社の人に聞いたところ、肝心のところが取り上げていない、間違いが多い、よく似た名前の会社の情報が入っていて、当該会社の問題点も入れて総合評価は伸びないとされたとして怒っていた。試しにこの会社の英語名で質問すると「アメニティが充実していて評判が良い・・・・」あれ?ホテルの説明だ。

この場合は英語内検索→類似名前会社と混同して英語回答。そこで***Co.Ltdをつけて再検索すると、すっきりした回答となった。調べる側に注意が必要と分かった。

機関投資家はこの情報で動くことはないだろうが、日本の個人の投資家は信用するとなると、自己責任とはいえ厄介だ。会社は現在よりもさらに英語情報発信が求められる。今は海外の投資家の資金は消去法で日本に集中している。投資先選択の一つにAI検索するだろう。ひょっとすると自動売り買いの時代になるのかもと考えたら苦笑いでは済まない。

(質問2)脱炭素について。小学生の夏休みの宿題はお寺ですることが多かった。他人の目があるとサボることができず、おやつタイムには庫裡から冷えたお茶とお菓子が運ばれてくると、お寺での宿題を断ることができなかった。第一涼しいのだ。床が地面から1〜1.5m離れており、その下に風が通ることで快適な空間となっている。その時、あっと思ったのは、教科書の貴族の屋敷の絵も同様なデザイン。奈良時代〜平安時代の日本は暑かったのだろう。正倉院の畦倉作りも高床。それが教科書のページが江戸時代になると冷夏による飢饉が何度か発生し幕府が揺さぶられた。いわゆる小氷期である。

そこでGoogle BARDに「小氷期のサイクルと次の時期は?」と聞いた。

(回答2)「1300~1900年が小氷期であった。1000年サイクルだとしたら次は2300年から。」多くの要因があるので断定はできないがとの注意がついての回答である。

ここは気温の変化のチャートが欲しいところなのだが英語版であればGoogle BARDは可能。ちなみにトライした。引用文献までアクセスできるので信憑性をカバーしている。

奈良〜平安時代は温暖であって、江戸時代の飢饉は小氷期に相当する。なるほどお寺といい貴族屋敷などと合うと納得した。問題は後の件だ。2300年から小氷期が始まる??? 思わずカレンダーを見た。確かに今年は2023年。あと70年で小氷期に突入するだと?

今は温暖化抑止のために脱炭素経営に邁進しているが、小氷期にいずれ入るのなら脱炭素経営は無駄じゃない??ハテナマーク。そこで念の為に追加質問をした。

(回答) 「温暖化なると氷が解けて冷たい海水が覆うことにより小氷期が早く来る。したがって、小氷期を退けるために温暖化は抑制する必要がある」。元ネタはIPCC報告書から引用しているとしたら、嘘ではないだろう。

だが、答の中には氷が解けると海水面が上昇するので・・・と記載あるが、海面に浮いている氷は溶けても水位は変化しないので、陸地にある氷だけが水位変動に関係するので、本当に83cm上昇するかは文献を調べる必要はあると感じた。

逆にChatGPTやGoogle BARDの便利な使い方を思いついた。

それは、プレゼンテーションに利用する時だ。物知りであっても背景、動向、従来などを全部漏れなく把握してはいない。そのような時にAIを利用すると、例え60%程度でもよく知っていると判断してくれるとしたら便利なツールである。それをベースに新規性、差異を記載することで簡潔にしてわかりやすい資料となる。

ChatGPTは有料版だが進歩中、AIの中にはChatGPTの25倍容量の処理をするソフトもある。Google BARDも同じ質問を後日質問すると回答が変わっているように日々更新していることから、今はスタートしたばかりだが、1年後にはどうなっているか楽しみでもあり、その時自分は何ができるだろうか。

英語で質問している際に回答に商品の画像が出てくることがあった。ちなみにクリックするとamazonに誘導される。この仕組みに商取引がブラックホールのごとく吸い込まれるとした社会を日本が構築できなかったのが極めて残念。

テスラ・新クルマ組み立て法

ものづくりには①素材 ② 加工 ③組み立てがあり、単独もしくは素材が変われば加工法も変わるなど連携して変化する。自動車で言えば単独の例が①の電池やアルミボディ。素材が変わるので加工が変わる②の例が高張力鋼板の加工法、あるいは炭素繊維複合材料の加工法や接合法が挙げられる。③はモジュールであろう。部品をいくつか統合して製品として製造し組み込む方式。それぞれの分野で合理化・脱炭素・環境面で凌ぎを競っている。

毎月購読している日経Automotiveの記事に素人ながら驚いたのがテスラの新③ともいうべき内容だった。ボディの組み立て新法。

自動車のボディはドアやボンネットがない塗装前のホワイトボディがあり、超高張力鋼板により製造される。高張力鋼板の材料は衝突など種々のモードを考慮して張力レベルの違う材料を当てている。その一方ボンネット、フェンダーなどは軽量アルミに置き換わっている。鋼板とアルミの溶接には開発時間を要した。繰り返し・繰り返しの実用試験が完成して商用化になっている。自動車の軽量化=比重の軽いアルミ、かつ強度のある炭素繊維複合材料 との着想は簡単。だが、それを実用化するには気の遠くなる検証・開発・実用試験を覚悟する必要がある。それが常識と思っていたところに、テスラからユニークな発表(日経Automotive 6月号2023)

図を見るだけでご理解されたと思うが、簡単に言えば、従来はホワイトボディを製作して、ドアを取り付けて全体を塗装。そしてドアを外して、エンジン、機構部品、電池ユニット、パネル、椅子などを組み込み、最後にドアを取り付ける。それが逆転の発想なのだ。各ユニットを入れておいてホワイトボディで包む方式。なんだか見たことがあると思った人は子供の頃にプラモデルを作った人だろう。左右のドアを含む大きな半割れボディを最後に合体させる方式のようだ。

イーロンマスクも子供の頃はプラモデルをやったのではなかろうか。プラモデルなら両方の合体はコネクターのロック方式類似かスナップフィットになるが、まさかジッパーではないだろうと今から想像満点だ。とにかく従来方式に比較して半分以下の工程で完成との由。EVの低価格には強力な武器にはなるだろう。

ただし、マーケットは遺伝子組み換えと同様に納得するには時間がかかるだろう。そして、もっとも販売する場合に注意すべきは低価格車のテスラは魅力維持に苦労するのでは?と余計な心配。テスラに乗るのは“自分は環境派”“自分はあなたと違ってお金に不自由しないの”的な気持ちが幾分かある。高い価格でいてほしい。少数であれば希少価値と充電装置の取り合いも避けられる。なんと市場は天邪鬼なんだろうか。

筆者の数少ない経験で言えば、材料メーカーでありながら、ほぼ完成車に近い形状を作りオフセット衝突、正面衝突、坂道横転3回転による破壊実験を累々実証し、当時、その記録は経典を積み上げるような風景を見て“巻物物性”と称した。自動車レーシング、パリダカの過酷テストで信頼性を積み上げていく。

それを踏まえるとテスラの取り進めスピードは速いと感ずる。トヨタから譲り受けた工場では新組み立て法を採用するには面倒なのだろう、新規に工場をメキシコに建設中で2024年工場完成するようだから、完成品を見ることを楽しみにしたい。テスラのユーザで問題になっている修理費(一体キャスト成形ボディなので部分が損傷しても全取り換えの修理費問題)が解消されるのだろうか、新法がコロンブスの卵なのかも。