床屋談義(Ⅱ)サブスクリプション

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床屋談義が好きな街のスーパー経営者オヤジが今日もやってきた。

なじみの理容師Aさんに挨拶もそこそこに

(オヤジ )  

2019年はサブスクリプション」するぞ!

(A)        

エッ急に英語で言われても、オヤジさんホントに分かってんの?

(オヤジ)  

知識がない人とは話しができないね~。 年の初めになると、お偉い人が、今年は○○だというではないか、その一つがサブスクリプション。波に乗らないと置いてきぼり食うからね。

(A)     

ちょっと前はオムニチャネルが新商売の道具だと言って騒いでいたが、どうしたの?

(オヤジ)  

そうなんだ。うちの店は名前はスーパーだが、全部の商品はない。で、お取り寄せできますので、後日取りに来て下さいとお願いするんだ。それがオレ流チャネル。

(A)     

なんだ昔の本屋さんと同じで、何にも変わっていないね。今の若い人はお店に入って製品を確認する。そしてアプリで最安値のストアを探して注文。受け取る場所を帰宅途中のコンビニや自宅配送もしてくれるって話だ。ポイントカード代わりにお店のアプリで特典がつくようにして客を囲うところもあるらしいよ。

話を戻してサブスクリプションって真面目な話、なんなの? また妙な講釈を垂れるんじゃないでしょうね。

(オヤジ)         

前回は俺がいろいろ教えたのに、今回は立場が逆だなぁ。年齢には勝てないなぁ。でも「サブスクリプション」は自信ある。予約定期購買だ。美味しいかどうか分からないから味見をしてもらう。納得したら定期的に品物を買ってもらう。デパ地下では一瞬の単品販売だが、これは継続して販売できるので安定経営ができるってものだ。 年賀状ソフトを一旦気に入ったら、次の年の干支に合わせて追加料金で新バージョンが送られてくる。 ソフト更新・バージョンアップする度にDVDでスタートアップしなくてもいいし、第一最近のパソコンはDVDが外付けで面倒だから、予約購買サブスクリプションは便利だ

A     

もうカタカナ英語は良いよ。立派な日本語があるんだから。そういえば、ビックデーターなんて言うけど、以前といっても50年ほど前は富山の薬売りは、定期的に訪問しながら、補充の置き薬を販売していた。その際に家庭環境も全部把握され、縁談までしたっておばあちゃんから聞いたことがある。

(オヤジ)            

確かに富山の薬売り、伊勢神宮の神楽での御札売りなど、個別データーを利用しての農作業アシストなどしてたなぁ。この横浜駅の隣の高島が発祥の高島易団発行の暦などを謝礼に置いていったものなんだ。ビックデーターって言うけど日本古来のビジネスをベースにコンピューター、インターネットを組み合わせただけとも言えるな。そんな知恵を出すことはAIには出来そうにもない。

A     

この理容・美容業界も同じですよ。昔はアメリカ女優にあこがれてケバい化粧品を販売すれば売れたが、地道に家庭を中年女性が訪れて、お互い皺を隠すにはどうしたものかと相談しながら販売した。それが今や立派な化粧品会社になっている。 現場を知らずに事業計画立案なんて絵に描いた餅という客がいました。おんなじですね。

(オヤジ)             

ところで、年末年始はTVを見なくなったなぁ。昔は紅白でどちらが勝つかも景気を占う目安にさえなっていたが、今は見ない人も多くなった。結局はCMカットした録画かネットフリック、WOWOWなどの動画配信。自由な時間にみることができるので現代の生活にあっているんだな。俺でさえそうなんだから。

(隣の客)  

へエ~。ネットフリック知っているんだ。 ネットでは配信される音楽や画像を次から次へと聞かされ、見させられる。しだいに、考えることの重要性、書くことの重要さを忘れさせ、さらには感情の表現すら他人にコントロールされるような人間ができるような気がする。

思い出したぞ。大宅壮一がTVは一億総白痴化すると言っていた。一方、立花隆はパソコンできないと時代遅れになると。どっちも当たっているが、スパコンで管理される前に自分軸をシッカリもたないと、さまよえる生物に成り下がるような気がする。。。

この一言でシュンとなったオヤジと理容師Aさん。

その顔を見てニヤニヤしながら、話は飛躍するけど。あの大学駅伝ってどうよ。「大学」って冠がついているんだったら、途中で大学教養部の問題を解くようなコース設定もあって良いような気がするな。点数でタイム調整なんて。面白いぞ。文武両道が真のリーダーになれる。その試金石だ。

また、床屋談義に変なオヤジが加わった。悪気はなさそうだが、床屋談義だから可愛いところもある。ご容赦を。

 

 

 

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