関節運動で脳活性化

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ピアニストや画家はスポーツやジムをしてはいないように見える。が、高齢まで頭脳活躍されている。誰でも名前をあげることができるだろう。もちろん、年齢を重ねることで種々の経験を織り込み芸術性が深まるのもあるが、本人の肉体的にどうなのか? 不思議に思っていた。ピアノに限らず縫い物、編みものを習慣にされている人もほとんど座っての作業。そんな中、面白い研究の発表があった。

それは札幌医科大学が2026.07.09にリリースした文献である。

「関節を動かす運動で、運動後の脳活動がより活発に ~脳波・脳磁図を用いて,関節運動を伴う随意運動後に β帯域事象関連同期が増大する」

 文献を読む前にβERS(Beta Event-Related Synchronization:ベータ帯域 事象関連同期)が何かを調べた。運動や感覚刺激などの「特定のイベント(事象)」が起きた直後に、脳波のベータ波(約13〜30Hz)のパワー(振幅)が一時的に強く高まる(同期する)現象

30Hzは聞いたことがある。例の認知症を改善するために聞く音の周波数である。 それならば、この文献を読む価値があると感じた。

本文から引用する。『引用』 「ヒトの脳活動には様々なリズムがあります.なかでも,β帯域(13~30 Hz)の脳活動は運動の後に増大することが知られています.この現象はβ帯域事象関連同期(βERS)と呼ばれ,運動に伴う感覚情報の処理に関与するとされています.しかし,運動様式の違いがβERSに及ぼす影響は十分に明らかにされていませんでした.研究グループは示指伸筋を収縮させる課題を,関節運動を伴わない条件と関節運動を伴う条件で実施し,その際の脳波と脳磁図を記録しました.その結果,関節運動を伴う条件では,関節運動を伴わない条件よりも運動後のβERSが増大しました.この成果は,関節位置変化に伴う感覚入力が,運動後のβERSに影響する可能性を示す基礎的知見となります.」

 

 

 

それではβERSの数値が高い(強く現れる)と何が起きるのか?

βERSが強く出現する(数値が高い)ことは、脳の運動野や感覚皮質などの神経ネットワークの働き方に大きく影響する。

  1. 脳の「リセット」と次の準備
  2. 現状維持モードへの切り替え
  3. 運動学習とフィードバックの評価

しっかり高い(正常な範囲で高い)と脳のスイッチのON/OFFがクリアで、集中して動かした後に正しく脳を休ませてリセットできる効率的な活動となる。

甲野 善紀さんの古武術に確か手の関節を折り曲げ腕を捻りながら万歳する運動があった。肩こり解消かと単純に思っていたが、実はこのβERS効果で、瞬時に対応する運動・頭脳の切り替えを促進しているのか??と勝手な解釈をしたしだい。信ずるか信じないかは読者の判断にお任せします。

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